大人が上達するために ∼フルートよた話∼ 2004.4.26 tooba 1.序奏 ∼ フルートの経済学 ∼ ・日本は世界有数のフルート大国。プロ向け専業メーカーが多数。 (所沢付近に多い) 村松フルート製作所(Muramatsu 所沢)James Galway,、三響フルート製作所(狭山)、 YAMAHA*、パール*、ミヤザワ、アルタス、マテキ、サクライ、コタト、フルートマスター ズ、アキヤマ、ノマタ、イワオ、ナツキ etc. ・高級楽器は米国ボストンに集中。パウエル、ブラネン、ヘインズ、ナガハラ、バーカート・・・ ・楽器の相場 材質と造りで価格が100 倍違う。 入門・初心者 洋白(ニッケル+銅の合金) 4∼5 万の台湾製∼7∼9 万の国産 中級 一部(頭部管)銀製(15 万)∼総銀(30万∼) 上級∼プロ 総銀(50-200 万) 、金(120−550 万) 、プラチナ(500−700 万) (参考) 24K 金地金 1470円/g(2004.3) 楽器の重量 480g(70 万円強) 銀 24∼27円 (仮想演習) 平均卸値40万円の専業メーカーで、粗利50%、従業員20人(公租公課込年収500万円) とした場合、販管費・設備投資を無視して、年間何本楽器を売らないといけないか? もし、私がこの商売で創業するとしたら、どういう戦略をとったら良いのか? 2.姿勢 ∼ 頭は重い ∼ ・人間の頭の重さは平均5∼6Kg(14 ポンド) 。大玉スイカかボーリングのボール。 ・頭を傾けると首から肩への筋肉(僧帽筋)に掛かる荷重は20倍! だから、肩が凝る。 パソコンのディスプレイへ向かって頭をのめり込ませるのは、絶対やってはいけない。 「人の一生は頭にスイカを負うて遠い道を行くが如し」 (家康公遺訓) ・頭を高くして、頭の重心を頚椎(首の骨)に乗せる。首にかかった重さを脊椎を経由して腰椎で 受け止める。バランスが取れさえすれば余計な加重はゼロ。無理して伸ばさない。 http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/aruzutu/zutu2.htm (あるある大事典のページから) 3.呼吸 ∼ 長生きは実際に長い息をすること ∼ ・フルートに肺活量は不要。 (基本) ・呼気(吐くとき)は身体がリラックスする。 ・吸気(吸うとき)は身体が緊張、吸気から呼気へ逆転する時が、一番テンションが高い。 (理解) ・赤ん坊の息は短い。だんだん長くなり、死ぬ間際は短くなって、最後に止まる。 ・呼吸法は、練習する価値がある。 (腹式呼吸、座禅、ヨガ・・・) (息を吸う、息を止める、息を長く吐く) 4.練習、身体と気持ち ∼ どうしたら上手くなるのか? ∼ ・何を、何時間練習したら良いのか? 先生にそう聞いているうちは絶対上手くならない。 ・ 「まず、とりあえずやってみる」 「自分がやっていることをよく観察する」 難しいのは自分がやった結果の評価。自分では判断できない、だから、先生に見てもらう。 先生はやり方を教えてくれる人ではない。生徒の状態を生徒の判る言葉で表現できる人。 ・自分が楽しいと思わないと練習の効果は上がらない。楽しく練習するのも技術のうち。 下手な練習をすると、変な自信を持つと「下手を固定させる、やればやるほど下手になる」 ・気持ちの持ち方で、身体のあり方、動きが違う。 「難しい」と思ってやると、身体が硬くなって余計難しくなる 「易しい」と思ってやると、身体が柔らかくなってどんどん簡単になる ・ 「自分には思い込みがあって、やってることは観察しないで思い込みに従って実践してる」こと に気がつかないから、その思い込みが上達の邪魔をする。目的と手段が逆転する。 「本番には魔物が棲んでいる」 練習で出来ないことは、絶対本番ではできない。 ・本番は場数。 でも、本番を経験すると、実は、その直後が一番伸びる。上達はジグザグ、一直線ではない。 ・楽器と、自分と、コミュニケーションが取れること。 最良の教師は自分自身であることに気がつくこと。 ・上達とは、楽にできるようになること。 そのためには、まず、考え方を楽にすること。自分は上手くなれると思うことが必須 5.コミュニケーション技術を鍛える ・Web 掲示板の管理人 Web への書き込みは、公衆の面前で話をするのと同じ。 ・フルートの練習もアンサンブルも、楽器・相手の反応を感じることからスタートする。 ・自分の言いたいことをちゃんと伝わるように練習する 私が、言いたいことは何?か ハッキリさせる。相手の反応を感じられるようにする。 ・私の練習方法を見つける。結果をいつも客観的に評価してもらう。 やり方は一つではない。自分の表現方法を見つける。深める。 ・一つの事象を何通りにも表現・言い替えられる技術を身につける。練習する。 ワン・パターンは飽きられる。比喩が下手なのは、理解と練習が足らないから。 ・身体に何か症状が出ているのは、心と身体が訴えている、ということ。 無視してはいけない。 ・色々な人がいる。色々な場面で必要とされる人になる。 「籠に乗る人担ぐ人、其の又草鞋を作る人」 ・スタートが遅くたって、絶対上達できる。 以 上
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