みんなで学びません科 研 修 資 料 № 39 教 教育 育評 評価 価の の基 基本 本概 概念 念 平 成 24年 7月 5日 呉市立昭和北中学校 教 教育 育評 評価 価の の機 機能 能 :: 診 診断 断的 的評 評価 価, , 形 成 的 評 価 , 形 成 的 評 価 ,総 総括 括的 的評 評価 価 ●教育評価の役割が,子どもたちを序列・選別することであれば,教育活動の最後に 判定のための評価を行えばよいということになる。 ●「相対評価」のもとでは,教育評価は教育活動が終了した時に実施されていた。 ブ ル ー ム (Bl oo m, B.S. ) ス ク リ ヴ ァ ン ( S c r i v e n , M . ) の 提 唱 し た 形 成 的 評 価 ( f o r m a t i v e e v a l u a t io n ) と 総 括 的 評 価 (summative evaluation)と い う 着 想 に 学 ん で , 授 業 過 程 で 実 施 さ れ る 評 価 の 機 能 を 「 診 断 的 評 価 (diagnostic evaluation)」 , 「 形 成 的 評 価 」 , 「 総 括 的 評 価 」 と 分 化 さ せ て,それぞれの役割に即して子どもたちと教師たちに有効な「フィード バック」を行う ことが必要であると主張した。 1 診断的評価の機能 診断的評価 入学当初,学年当初,授業開始時において,学習の前提となる学力や生活経験の実 態や有無を把握するためにおこなう評価 ◎ 評価情報は,子どもたちに対する長期的な指導計画やクラス編成,班編成などの 学習形態を考慮するためにフィードバックされる。 ◎ 授業開始時に実施される評価の情報は,不足している学力を回復したり,授業計 画を修正・改善するためにフィードバックされる。 診断的評価を実践するための二つのフィードバックの内容 ①新しい教育内容を学ぶにあたって必要とされる学力や生活経験がどの程度形成, 存在しているのかを確かめる ※決定的な学力不足が確認されたときには,授業の開始前に回復指導が実施される ②新しい教育内容に対してどの程度の学力や生活経験があるのかを確かめる 診断的評価の情報をもとにして,発問や探求課題を工夫したり,「つまずき」を組み込ん だ授業計画が設計される。 2 形成的評価の機能 形成的評価 授業の過程で実施される評価であり,その情報はフィードバックされ,授業がね らい通りに展開していないと判断された場合には,授業計画の修正や子どもたち への回復指導などがおこなわれます。 「子どもはつまずきの天才である」(東井義雄) つまずき分析を通じて「教科の論理」と「生活の論理」の析出を行う 形成的評価を実施する場合の3つの留意点 ①授業のうまい先生のエッセンス(まなざしの共有,ゆさぶりの発問,机間指導,ノート点検 等)を共有財産にするために提起されたものであり,小テストに限定しなくてもよい ②形成的評価を実施するところは,その単元のポイントになるところであったり,子ど もたちの「つまずき」やすいところです。したがって,「評価を大切にする」ということ と「評価をむやみに多用する」こととは区別すべきである。 ③形成的評価をすべき内容は,教えたこと以外のことを問うてはいけない。その結果 は評価基準とともに即時に子どもたちにフィードバックすべきである。その際,子ど もたちが点数のみに関心を向けないように,なぜどこで間違ったのかを指導する。 3 総括的評価の機能 ◎単元終了時,または学期末,学年末に実施される評価 ◎実践上の反省,学力の定着の確認のためにフィードバックされる ◎総括的評価の情報にもとづいて評定(成績)がつけられる ◎学力の基本性のみならず発展性(応用力や総合力)を対象とする評価であり,こ の発展的な様相を把握する評価方法が開発される必要がある。 参考文献 「よくわかる教育評価」(田中耕治編 ミネルヴァ書房発行) 文責(教頭 - 1 - 池田時雄)
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