平成 26 年 7 月 13 日(日)施行 第 175 回 全経簿記能力検定試験 3級 商業簿記 解説 第1問 1. 「元入れして営業を開始した」→資本金 (借)現金(資産)の増加 (貸) 資本金(純資産)の増加 土地(資産)の増加 2. (借)仕入(費用)の増加 (貸) 支払手形(負債)の増加 3. 「手付け」→前払金で処理されることが多いが、勘定科目一覧より「支払手付金」 (借)支払手付金(資産)の増加 (貸) 現金(資産)の減少 4.小切手の振り出しは当座預金の減少として処理する。 (借)車両運搬具(資産)の増加 (貸) 当座預金(資産)の減少 5.小切手の受取は、現金の増加として処理する。 (借)現金(資産)の増加 (貸) 売上(収益)の発生 売掛金(資産)の増加 6.(借) 借入金(負債)の減少 (貸) 現金(資産)の減少 7.給料総額から所得税などの源泉徴収分を預り金(負債)として差し引いて支払う。 (借)給料(費用)の発生 (貸) 現金(資産)の減少 従業員預り金(負債)の増加 8.商品券(負債)の発行 (借)現金(資産)の増加 (貸) 商品券(負債)の増加 第2問 期首貸借対照表 負 債 資 産 損益計算書 期末貸借対照表 負 費 用 (ウ) 収 益 17,855,000 期首純資産 (ア) 資 産 (イ) 当期純利益 債 11,560,000 期首純資産 (ア) 当期純利益 期末純資産 9,850,000 555,000 期末純資産=期首純資産+当期純利益の関係より 期首純資産=¥9,850,000-¥555,000=¥9,295,000(ア) 期末資産=期末負債+期末純資産の関係より 期末資産=¥11,560,000+¥9,850,000=¥21,410,000(イ) 収益-費用=純資産 の関係より 費用=¥17,855,000-¥555,000=¥17,300,000(ウ) 1 無断複製・転載を禁じます 第3問 6 月 2 日 商品の仕入 前月繰越(50 個×@¥800)とは単価が違うので、合算して記入することができない。よって 前月繰越 50 個×@¥800=¥40,000 仕 入 分 200 個×@¥810=¥162,000 として併記する。 6 月 8 日 商品の払出 先入先出法なので、払い出す 160 個中、先に仕入れた 50 個(@¥800)を全て払い出す。 残りの 110 個分を、後からの仕入分(@¥810)で払い出す。 200 個中 110 個払い出すので、残りは 90 個 6 月 12 日 商品の仕入 仕入前残高(90 個×@¥810)とは単価が違うので、合算して記入することができない。よって 仕入前残高 90 個×@¥810=¥72,900 仕 入 分 100 個×@¥820=¥82,000 として併記する。 6 月 15 日 商品の払出 先入先出法なので、払い出す 180 個中、先に仕入れた 90 個(@¥810)を全て払い出す。 残りの 90 個分を、後からの仕入分(@¥820)で払い出す。 100 個中 90 個払い出すので、残りは 10 個 6 月 20 日 仕入前残高分商品と単価が同じなので、仕入後の残高は(10 個+60 個)×@¥820=¥49,200 として 記入 第4問 まず各伝票の取引の仕訳をする。 6 月 5 日 入金伝票 (借) 金 2,500,000 (貸) 売 公 課 85,000 (貸) 現 預 金 960,000 (貸) 受 手 形 売 却 損 40,000 現 掛 金 2,500,000 金 85,000 形 1,000,000 6 月 10 日 出金伝票 (借) 租 税 9 月 20 日 振替伝票 (借) 当 座 取 手 以上の仕訳を転記する 2 無断複製・転載を禁じます 第5問 決算整理事項 1.売上原価の計算 期首商品棚卸高は決算整理前総勘定元帳残高より¥250,000 (借) 仕 繰 越 商 入 250,000 品 320,000 (貸) 繰 越 商 仕 品 250,000 入 320,000 当期仕入高は¥5,100,000 より、 売上原価(損益計算書) :¥250,000+¥5,100,000-¥320,000=¥5,030,000 商品(貸借対照表) :¥320,000 2.貸倒引当金の計上 売掛金の期末残高は¥800,000 ¥800,000×1.5%=¥12,000 また、決算整理前の貸倒引当金残高は¥3,000 より、 差額補充法で処理するので繰入額は¥12,000-¥3,000=¥9,000 (借) (貸) 9,000 貸倒引当金繰入 貸 倒 引 当 金 9,000 貸倒引当金(貸借対照表) :¥12,000 貸倒引当金繰入(損益計算書) :¥9,000 3.減価償却費の計算 備品の取得価額は¥2,000,000、耐用年数 5 年、残存価額はゼロなので、年間の減価償却費は、 ¥2,000,000/5 年=¥400,000 直接法なので、備品から直接控除する。 (借) 減 価 償 却 費 (貸) 400,000 備 品 400,000 益 1,000 金 30,000 備品(貸借対照表) :¥1,600,000-¥400,000=¥1,200,000 減価償却費(損益計算書) :¥400,000 4.現金過不足の処理 現金過不足¥1,000 を雑益(収益)として処理する。 (借) 現 金 過 不 足 1,000 (貸) 雑 (貸) 引 現金過不足:¥1,000-¥1,000=¥0 雑益(損益計算書) :¥1,000 5.引出金の整理 引出金の¥30,000 を資本金から控除する。 (借) 資 本 金 30,000 出 引出金:¥30,000-¥30,000=¥0 資本金(貸借対照表) :¥4,800,000-¥30,000=¥4,770,000 決算整理事項に関係する勘定科目以外は、決算整理前総勘定元帳残高の金額を財務諸表に記入する。 3 無断複製・転載を禁じます
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