6 第 1 節 章 アジア諸国の変貌と日本 東アジアの変容 清帝国と 1 その周縁地域 [教科書 p.108 ー 109] 学習内容の整理 1 清帝国の国際秩序と朝貢体制 清 (満洲族) と周辺民族 (藩部) ,周縁地域 (朝貢国など) 国際的秩序=華夷秩序 (中華秩序) 朝貢貿易 清朝による安全保障 …域内の紛争に清朝が仲介する 朝貢国の軍事負担が軽くなる 冊封 (冊封使) 朝貢 (朝貢使節) ➡朝貢国の経済発展 2 ヨーロッパと朝貢体制 清朝…ヨーロッパ諸国を朝貢国として扱う ➡広州を開港場として限定 公行 (コホン,特許商人組合) が外国貿易を担当 イギリスのマカートニー,状況の打開のため清朝へ➡失敗 欧米諸国の朝貢国への開国要求➡宗主国清朝に交渉をまかせる 3 清朝の朝貢政策の転換 朝貢関係を緩和…清朝は,朝貢国に対する負担を減らしたい 朝貢貿易ではなく,清朝独自の貿易自立策を模索 欧米諸国との広東貿易増加➡清朝は財を直接吸収したい ➡公行の存在で実現せず 朝貢国 中国と周縁地域を結ぶ役割も果たす 清朝 …朝貢国に多大な商業利益をもたらす 2 反乱と改革 [教科書 p.110 ー 111] 学習内容の整理 1 アヘン戦争 イギリス東インド会社…中国茶 (紅茶) 購入で銀の支払いが増大 ➡インド産アヘンの密輸貿易で銀の支払いにかえる 清朝のアヘン厳禁策…林則徐,アヘン没収と廃棄 (広州で) アヘン戦争 (1840 ∼ 42) ➡イギリスの勝利 (1842)…5港開港,公行 (コホン) 廃止,香港割譲,賠償金など 南京条約 ➡追加条約で不平等条約へ (領事裁判権 [治外法権] ,関税自主権の喪失,片務的最恵国待遇) 2 太平天国とアロー戦争 太平天国 (1851 ∼ 64) …洪秀全ら,キリスト教と民間宗教を融合 ➡南京に王権を樹立➡郷紳らにより鎮圧 (第2次アヘン戦争,1856 ∼ 60) …アロー号事件➡英仏連合軍 アロー戦争 の北上➡英仏の優位 天津条約 (1858) …開港場の増加,外国権益の拡大➡清朝批准せず 北京条約 (1860) …天津条約批准,仲介したロシアに沿海州を割譲 3 洋務運動と富強政策 洋務運動…「中体西用」 (伝統思想を重んじ,実用的西洋技術を導入) 曾国藩,李鴻章らが西洋軍備導入➡工業や交通などへ拡大 変法自強運動…日清戦争後,康有為・梁啓超らが立憲政体樹立をめざす ➡保守派官僚や西太后により中止される (戊戌政変) 改革への動き…商業の振興や留学生の派遣など 3 清と欧米のあい だに立つ日本・ 琉球・朝鮮 [教科書 p.112 ー 113] 学習内容の整理 1 日本と琉球,朝鮮の動き 日本…日米和親条約 (1854) ,日米修好通商条約 (1858) =不平等条約 ➡明治維新 (1868) 琉球…日清両国に従属 ( 摩藩の支配,清の朝貢国) ➡琉球藩設置 (1872) ➡沖縄県設置 (1879) =琉球処分 中国…琉球人殺害に対する日本の台湾出兵 (1874) ➡賠償金の支払い 日清修好条規 (1871) =対等な条約 朝鮮…江華島事件 (1875) ➡日朝修好条規 (江華条約,1876) =朝鮮の開国,不平等条約 2 朝鮮の動きと日清戦争 大院君政権の鎖国政策➡開国主義の閔氏政権へ 壬午軍乱 (1882) …開国で経済悪化➡兵士や農民が反乱,大院君擁立 ➡清の介入で,閔氏復活し親清政権へ 甲申事変 (1884) …日本の支援で開化派 (金玉均,朴泳孝ら)が閔氏政権を 打倒 ➡清の進撃で敗退➡日清間の天津条約 (1885) 甲午農民戦争 (1894) …全奉準が率いる農民反乱 (東学を信仰する農民) ➡日清両国が出兵 日清戦争 (1894 ∼ 95) …日本軍,朝鮮半島から 東半島へ➡日本の勝利 下関条約 (1895) …朝鮮の独立,賠償金2億両,最恵国待遇 開港場での製造工業経営権,台湾・澎湖諸島獲得 東半島獲得 ( 三国干渉で清に返還,1895) ➡日本の利権拡張,清の国際的地位の低下
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