海外の舗装性能設計の状況

海外の舗装性能設計の状況
国土技術政策総合研究所 空港研究部
坪川 将丈
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空港舗装における性能規定型設計法
・「性能規定型設計法」を採用している国については
十分に調べきれていない.
・「理論的設計法」を採用している国
アメリカ
1995年∼2009年にかけて順次改訂
日本
2008年に性能規定型設計法を採用
フランス
正式採用ではない
他?
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FAAの空港舗装設計法の変遷
AC 150/5320-6D
設計図表による舗装厚設計法
複雑な脚配置を有する機材の就航(Boeing 777)
1995年 AC 150/5320-16
多層弾性理論による空港舗装構造設計
アプリケーションLEDFAAの導入
3
FAAの空港舗装設計法の変遷
2004年 AC 150/5320-6D change 3
設計図表を用いた設計法と
多層弾性理論を用いた設計法を併記
今後新しい機材が就航した場合,
・新しい設計図表は追加しない
・設計プログラムに機材データを追加
2009年 AC 150/5320-6E
新アプリケーションFAARFIELDを導入
従来の設計図表を廃止
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FAAの旧設計図表(アスファルト)
路床CBR
↓
航空機重量
↓
年間離陸回数
(着陸は無視)
↓
基準舗装厚
(上層路盤+アスコン厚)
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FAAの旧設計図表(コンクリート)
コンクリート曲げ強度
↓
路盤K値
↓
航空機重量
↓
年間離陸回数
(着陸は無視)
↓
必要版厚
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FAAの新しい設計法
設計プログラムFAARFIELDをHPで公開
交通量
各航空機材の交通量をそのまま使用
材料定数
アスコン層や路盤材の弾性係数が用意されている
解析
多層弾性解析プログラムやFEMプログラムが内蔵
設計条件を入力することにより自動で計算
計算結果と破壊規準により最適舗装厚を出力
特にFEMについては使用者はメッシュを切ることも不要
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FAAの新しい設計法
航空機条件入力画面
・対象とする航空機材をライブラリから指定
・年間離陸回数,離陸回数の年間増加率等を入力
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FAAの新しい設計法
路床破壊規準
 0.004 

C  

 v 
8.1
 0.002428 

C  

v


C:カバレージ<12,100
14.21
C:カバレージ>12,100
εv:路床鉛直ひずみ
アスコン破壊規準
log 10 (C )  2 .68  5  log 10 ( h )  2 .665  log 10 ( E A )
EA:アスコン弾性係数(psi)
εh:アスコン引張ひずみ
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FAAの新しい設計法
コンクリート破壊規準




SCI 
'


 1 
 ad  bc   FS bc 
'
DF 
FS bd
100 
  log C   






SCI 
SCI 
FC


'
'





d
b
F
b
d
b
F
b



1
1





 

S 
S
100 
100 


 

DF:応力比(荷重応力/曲げ強度)
C:カバレージ
SCI:Structural Condition Index
a∼d:パラメータ
Fs’:安定処理路盤に応じた係数
Fc:キャリブレーション係数
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その他
・設計供用期間は20年とされているが,
プログラムにより種々の検討を実施した結果,
最終的に設計供用期間を40年としている事例もあり.
・どの程度の設計自由度が認められているのかは,
現時点で情報が不足.
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