算数科 小5年 単元名 「いろいろな三角形・四角形の面積を求めよう」 授業者 池田 勇作 教諭 (上田市立西小学校) 指導者 宮崎 桂子 先生(東信教育事務所指導主事) 司会者 小口 政英 教頭 (上田市立西小学校) 記録者 森 明美 教諭 (上田市立西小学校) 1 本時の主眼 三角形分割の考え方を用いて四角形の面積を求めた子 どもたちが、 平行四辺形の面積の求め方を考える場面で、 長方形や三角形の求積公式を利用できるよう図形の形を 変えて面積を求めることを通して、既習をいかして平行 四辺形の面積の求め方を考えることができる。 2 視聴覚教材の役割 ① 学習問題の図形を拡大提示する。 ② 児童が自分の考えを実物投影器で大型テレビに拡 大して提示するとともに、その操作の過程も示す。 3 授業の大要 【学習問題】この平行四辺形の面積はどのように求め ればいいか考えよう。 ① 学習問題を知り、三角形の求 積の方法をふり返り、平行四 辺形の求積でも既習の求積公 式を利用できないか考える。 【学習課題】平行四辺形を三角形に分けたり長方形に 形を変えたりして面積を求めよう。 ② 一人一人、面積を求めるため図形の形の変え方を 考え、面積を求める。 ③ 近くの席の友だちと自 信のないことや困って いることを相談し合っ たり教え合ったりする。 ④ 全体で考えを説明し合う。 ⑤ まとめの問題を解き、本時のまとめをする。 点からも必要な支援ではなかったか。 ・今回の視聴覚機材の利用はプレゼンテーション的な、 発表ツールとしての利用であり、共通理解を図る視 聴覚機材の利用であったと言える。考えるツールと しての利用も今後検討していくことが大切である。 ・対角線BDで切る分け方は高さが三角形の外に出る ということで除外されたが、そこを疑問にもたせる 問いが生まれてくるような授業展開が大切ではなか ったか。 5 今後に残された課題 ・見通しをもたせる際の視聴覚機材の有効的な活用 ・考えるツールとしての活用方法 6 指導者の評 ・高い意欲をもつ子どもたちであり、また既習事項が よく身に付いている。 ・各ICTのメリット・デメリットの検討をすること は大切である。例えば、ソフトがあると視覚的に画 面上では図形の移動は行えたように思えるが、実感 としてつかめていない場合も多い。実際に実物を動 かすことも重要である。 ・いろいろな考えが出されることが多面的とは言えな い。利便性や一般性などの観点からどう束ねていく かが大切である。 ・説明ができることを目指すことが必要であった。そ 4 研究会の要点 の際、図と式を対応させ、つなげていくことが大切 ・授業者と子どもたちの関係がたいへんよく、活発に である。 意見が出されていた。 ・実物投影器の映像を大型テレビで拡大提示する際、 ・友の考え方にふれ「簡単だ」とつぶやいた児童がそ 結果のみではなく、どう切り、どう移動させたか、 の考え方を選択して適用題に取り組もうとしてい その過程を共有化することが必要である。 た。まさに多面的な考え方を獲得した場面と言える。 ・画面上で示された考えは消えてしまう。画用紙で作 ・各考え方のネーミングについては、いかに数理的に 成した図形を黒板に残し、整理していくことはアナ 統合していくかが重要である。 ログ的だが重要なことである。 ・見通しをもって臨めていた児童も多かったが、そう ではない児童もいた。見通しを持たせる場合でさら に視覚的な提示を工夫することが特別支援教育の観
© Copyright 2024 Paperzz