子どもたちの未来に夢と希望を

【年頭に当たって】
子どもたちの未来に夢と希望を
~
大人は子どもに何を教えるべきか ~
校 長
磯田 喜次
一段と厳しい寒さが続いておりますが、ご家族そろって穏やかな新年を
迎えられていることと存じます。
私も本校にお世話になり、早2年が経とうとしておりますが、明るく素
直な子供たちや常に温かくご協力いただける保護者の皆様や地域の方々に
囲まれ、改めて本校の良さを実感しております。心から感謝申し上げます。
さて、先行き不透明と言われる現代社会に生きる我々にとって、将来を
担う子供たちはまさに宝物です。この子供たちが今の世の中をどう見つめ、
何を感じながら育っていくか、その環境を創り上げるのは私たち大人の責
任でもあります。
こうした中で私が切に願うのは、どんな時代であろうとも、「子供たち
の未来に夢と希望をもたせたい」ということです。子供たちは、将来の夢
があるからこそ頑張れる、希望がもてるからこそ明るく生きられるのです。
そこで大切なのは、どのような夢や希望を与えられるかということです。
例えば、大会社の社長さんだったり、一流のサッカー選手だったりする
かもしれません。確かに、社会的に有名になった人たちは、幼い頃からの
夢を果たした例も少なくありません。そうした具体的な姿としての夢も大
切ですが、もっと大切なのは人間像としての夢をもたせることです。つま
り、どんな人間になりたいかということです。その目指すべき人間像は、
将来の社会を立派に担っていける人間です。具体的な姿(職業)としての
夢は、その先にあってほしいと思います。
では、どうしたら「目指すべき人間像」を教えることができるのか。決
して、難しいことではありません。日常的な子供たちとの関わりの中に、
チャンスはたくさんあります。年上の子が、年下の子をいじめていたらど
うでしょう。「弱い者いじめはいけない。」と叱るべきです。電車の中で、
子どもがうるさく騒いでいたらどうでしょう。「人に迷惑をかけるので静
かにしなさい 。」と諭すべきです。やりかけの事を、途中で投げ出してし
まう子がいたらどうでしょう。「自分で決めたことなら最後までやりなさ
い。」と励ますべきです。勉強するにしても、「何のために勉強するのか」
を意識させたいのです。このような一つ一つの積み重ねこそ、今、教育が
目指すべき「生きる力」の育成につながることでしょう。
目指すべき人間像という意味では、昨年の「年頭所感」で「思いやりと
自立心」の大切さについて述べました。ホームページの「各種おたより」
の「校長室から」に掲載してありますので、ご覧ください。本年も、今年
も皆様にとって素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。