校長室から H28-6 部活動の大会を見て その1 2016.7.15 今年も部活動の大会シーズンになりました。6月初めの砺波地区陸上競技選手権大会に始 まり、各種目の地区選手権大会、市民体育大会、県選手権大会、県民体育大会、吹奏楽部の 全日本吹奏楽コンクール県予選、中部日本吹奏楽コンクール県予選と大会が目白押しです。 勝ち進めば、北信越大会や北陸大会、全国大会と夏休みが終了するまで大会が続きます。秋 以降にも、新人戦や中学駅伝、県選抜大会、スキーの県中学選手権等多くの大会が控えてい ます。土日になると順番に大会があり、それを応援しながら生徒の素晴らしさを発見できる のは、中学校長の大きな喜びです。 城端中学校は、原則として全員部活動制です。開設している部は柔道部、バレーボール部(女 子)、軟式野球部、美術部、ソフトテニス部(男子、女子)、陸上・スキー部、吹奏楽部、バス ケットボール部(男子)、剣道部(男子)です。この他に、社会体育活動のナントスイミングク ラブ、ジェニオス TONAMI(サッカー)は、部活動に加入しないで参加することができます。そ れ以外の社会体育活動(硬式野球、クライミング等)に参加したい場合は、部活動とかけもち になります。では、1つの部あたりの人数はどうでしょうか。今年の1年生男子 28 人を例に あげてみます。男子は、8つの部と2つの社会体育合わせて 10 の選択肢がありますので、28 ÷10=2.8 人と 1 つの部あたり3人弱の計算になります。当然のことながら希望制ですので、 特定の部や社会体育に人気が集中すると、人数が足りなくなる部も出てきます。実際、今年 の場合、必要な人数がそろわずに団体戦を戦った部や、入部してわずか二ヶ月という素人同 然の1年生を入れなければ試合ができなかった部もありました。 しかし、部員が少ないことは大きなメリットもあるのです。都市部の大規模校で、わずか 一面のテニスコートを 50 人の部員で使っているという例を聞いたことがあります。この環境 では、生徒 1 人がテニスコートでボールを打てる時間はどれだけあるのでしょうか。本校で は、1 年~3年までの男女ソフトテニス部員合計 34 名が、8面のテニスコートを使って練習 できます。優秀な指導者等人的環境にも恵まれたこともあり、先日の地区選手権大会では、 女子が団体優勝、男子が団体2位と力を発揮しました。野球部にしても、3年部員は8名し かいません。しかし、鍛えられた堅い守りで接戦を勝ち抜き、地区選手権2位で県選手権出 場を決めています。毎日バレーコート1面を使って練習できるバレーボール部も、先日の市 民体育大会で優勝しました。生徒一人一人の技術的な成長を考えたとき、思う存分部活動に 取り組める本校の環境は、とても恵まれていると思います。 また、心の成長についても、メリットはたくさんあります。たとえば、バスケット部のキ ャプテンは、たった1人の3年生です。大会では、積極的に攻めたり、最後まであきらめず に必死にディフェンスをしたりする闘志あふれる姿が、本当に下級生のよい手本になりまし た。1年生が入部するまでは、人数不足で練習試合もできない中、少しも腐らずに黙々と練 習し、責任感、リーダー性、ねばり強さなど、彼は多くのことを部活動から学んだのではな いでしょうか。また、剣道部にも心を打たれました。剣道部の練習を見に行っていつも感心 するのが、礼儀正しさです。一生懸命練習する姿には本当に応援したくなります。今回、剣 道部の団体戦は2年生3人で戦いました。5人制の団体戦ですので、自動的に不戦敗2がつ く大きなハンディがあります。しかも、相手校には必ず3年生が混ざっています。それでも 生徒達は精一杯戦い、団体戦では個人戦2位の強敵から殊勲の1勝をあげた生徒もいました。 剣道部は今年、1年生が4名入部し、秋の新人戦には団体戦を5人で戦えます。今後の成長 が本当に楽しみになりました。本校の部活動は、どの部も人数こそ決して多くありませんが、 恵まれた環境を生かして練習に励んでいるのです。(続く)
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