血液学検査 血液・形態 好中球アルカリフォス ファタ−ゼ染色(ALP染色) 【意義】類白血病反応とCMLの鑑別の判定. 高 値 低 値 類白血病反応(重症細菌感染症,悪 慢性骨髄性白血病(CML),発作性夜 性腫瘍など)真性多血症,再性不良 間血色素尿症(PNH),骨髄異形成症 性貧血,急性リンパ性白血病 候群(MDS) 鉄染色 【意義】鉄代謝異常の有無の判定. シデロブラストの増加 鉄芽球性貧血(環状鉄芽球の存在) 悪性貧血,溶血性貧血 ペルオキシダーゼ染色 (pox) ズダンブラックB染色 (脂肪染色:SBB) エステラーゼ染色 (EST) PAS染色 (過ヨウ素酸シッフ反応) 酸性フォスファターゼ染色 (ACP) シデロブラストの減少 鉄欠乏性貧血,感染症,慢性失血 〔備考〕赤芽球,赤血球,マクロファージ内の3価の鉄イオンを染める.鉄顆粒を有 する赤芽球をシデロブラストといい Dacieの分類によりO,Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ型がある.同 じく赤血球を鉄赤血球(シデロサイト)という. 【意義】急性白血病の病型分類の診断. ペルオキシダーゼは骨髄系細胞のうち顆粒球と単球のライソゾームに存在する酵素 で赤芽球・リンパ球系には存在しない. 染色態度は POXと類似している. POXは骨髄系の顆粒の酵素をみているのに対して, SBBは同じ細胞系の顆粒に存在する脂質をみている. 【意義】単球・顆粒球の鑑別. 単球系細胞・マクロファージ系・巨核球系は顆粒状に強陽性を示す.基質により染色 態度が異なるが,αナフチルプチレートでは単球が最もよく染まる. 多糖類及びそれを含む物質を染める. 顆粒球系,リンパ球系,血小板系,赤芽球の各染色差異より疾患鑑別に有用. 好中球系での本酵素活性はアズール顆粒の消長と軌を一にしており陽性を示す.リン パ球は散在性の弱い活性.好酸球,単球も活性が強い.Hairy cell leukemiaは強陽 性を示し,L酒石酸抵抗性を示す. 140
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