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Bitemporal Visual Field Defects in Ethambutol-Induced Optic Neuropathy
Richard C. Kho, MD, Majed Al-Obailan, MD, Anthony C. Arnold, MD
Journal of Neuro-Ophthalmology 2011;31:121–126
エタンブトール誘発視神経症における両耳側視野欠損
背景: エタンブトール誘発視神経症はよく知られており、中暗ないし盲中心暗点を最もよく
合併する。そのうち両耳側視野欠損を呈する患者群の特徴を見出すべく研究を行った。
方法: 大学病院の神経眼科紹介患者から、コンピュータ検索によってエタンブトール誘発視
神経症の診断名のある患者を抽出した。臨床的特徴として、エタンブトールの投与量、投
与期間、視覚障害発症時期、初診時および経過中の視力、自動視野検査結果、視神経乳頭
所見、および MRI 所見に関するデータを表にまとめた。両耳側視野欠損については正中線
との一致性、エタンブトール中止後の視機能の改善について評価した。
結果: 19 例のエタンブトール誘発視神経症を認めた。2 眼を除いて全例が耳側視野障害が著
明で、そのほとんどが、正中線に沿っており、中暗あるいは中心暗点に重なっていた。6 例
(12 眼)は中暗を伴わないで正中線を境とした両耳側視野欠損だった。視機能障害の発症の中
央値は 6.0 ヶ月だった。データのあった 17 例において、Snellen 視力検査表で3行以上の改
善を示した視力改善例は、34 眼中 17 眼(50%)、平均視力改善率は 3.74 行(中央値 3.0 行)
だった。自動視野計測で平均偏差(MD)が少なくとも 3.0dB 改善したものは 34 眼中 27 眼(79%)
だった。MD の平均改善率は 7.82dB(中央値 7.86 dB)だった。経過観察期間の中央値は 8.0 ヶ
月。全例、MRI 検査上、視交叉に異常はなかった。
結論: エタンブトール誘発視神経症では両耳側視野欠損をよく認める。視野欠損は視交叉圧
迫性のような両耳側半盲を呈し、画像検査が必要である。視交叉の交叉線維のエタンブト
ールに対する脆弱性を反映しているのかもしれない。