iPod - NIKKEIBP Blog

この資料は、2006年度前期に流通科学大学商学部
清水ゼミの3回生が行なったグループ研究の最終報告
資料です。
本グループでは、グループ研究のために
『日経ビジネス』 誌の以下の記事を参照しました。
「フラッシュメモリー採用「iPodナノ」の衝撃
ハードディスクが消える日 」
(2005年 9月19日号)
「大手企業が新手のラジオ放送に注目
ポッドキャストで若者狙え 」
(2005年10月17日号)
(担当教員・清水信年)
1
清水ゼミ グループ
2006年9月20日(水)
最終報告
粟井 岩田 大畑 中村 前田
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1
近年の音楽市場変化①
音楽CD売り上げ低迷
オーディオレコード 総生産金額
(百万円)
700,000
600,000
500,000
邦盤
洋盤
合計
400,000
300,000
200,000
100,000
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
邦盤 409,139 425,783 445,157 470,855 447,027 424,027 391,753 333,142 292,900 273,106
洋盤 164,886 158,090 142,863 136,639 122,524 115,103 111,308 109,987 106,790 104,263
(年)
合計 574,031 583,862 588,019 607,494 569,494 569,551 503,061 443,129 399,690 377,369
3
近年の音楽市場の変化②
レンタルCDを取り扱う店の増加
音楽圧縮技術の誕生(MP3など)
音楽再生機の変化
4
2
音楽再生機の変化
携帯オーディオプレイヤー が
MDウォークマン出荷数上回る
(単位:千台、%)
2006年1月
実績 前年比
デジタルオーディオプレーヤー 601
MDプレーヤー
59 32.1
2006年2月
実績 前年比
383
51 29.9
2006年3月 2005年度計(2005年4月~2006年3月)
実績 前年比
実績
301
6114
63 27.6
1202
出所 社団法人電子情報技術産業協会
電子機器予測 統計専門委員会
5
問題提起
音楽販売スタイルが変化
消費者の音楽購入方法も多様化
問題提起
このような社会の中でなぜiPodがヒットしたのか?
6
3
仮説
仮説
iPodが革新的製品であったからではないか
どのようなところに革新性があったのか?
イノベーション理論と交えて検証
7
イノベーションとは?
新しい製品やサービスが市場に受け入れられ、
経済的効果をあげて成立する
普及要因
製品、サービスそのものの特性
製品、サービスそのものが徐々に姿、形を変え
また、性能がアップすることで普及が進む。
社会規範や構造の中で位置づけられ、次第に機能、
性能、価格、意味を変えながら様々な普及をする
8
4
アップルコンピューター社
スタイリッシュなデザインで人気の米パソコンメーカー
Macintosh・iMacなどのコンピューターで有名
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iPodとは?
アップル社製の携帯デジタルオーディオプレイヤー
光沢のある白(または黒)を基調としたシンプルなデザイン
操作が簡単、スクロールホイール(クイックホイール)
10
5
要因① 価格変化について
①第一世代から第五世代まで機能や容量の変化
初期と価格あまり変化なし
価格設定は消費者に
心理的に作用する
②容量の変化→価格が下げられる
→価格変化なし
消費者のとってお得感
③iPod mini・iPod nanoなどの販売
価格や容量など選択する際の商品の幅の増加
11
要因② iPodのデザイン
デザインに
一貫性あり!!
12
6
要因③ iPodに曲を入れる技術Ⅰ
13
要因③ iPodの曲を入れる技術Ⅱ
初期画面
CDを入れると
曲選択
取り込みボタン
14
7
イノベーション理論と合致している製品
社会の流れ
音楽販売スタイルが変化
MDウォークマンから携帯オーディオプレーヤーへ
iPodは機能、価格の変化しながら普及
我々の見解
イノベーション理論の2つの特性に合致し、普及した
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新たな疑問点
iPodはイノベーション理論の特性を兼ね備えた製品
しかし
音楽配信サービスと連動させた
携帯オーディオプレーヤーは他にもある
新たな疑問
なぜiPodだけが市場でシェアを占めることができるのか?
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8
携帯オーディオプレーヤーの市場シェア率
携帯オーディオ(HDD部門)
アップルコン
ピューター,
69.4
携帯オーディオ(メモリタイプ部門)
アップルコン
ピューター,
32.3
ソニー, 15.8
Rio Japan,
11.3
ソニー, 9.6
クリエイティブメ
ディア, 5.5
BCM AWARD2006年受賞社(2005年1月1日から12月31日集計データより)
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発売日についての比較(SONYとiPodの比較)
モデル名
NW-A1000
NW-A3000
iPod nano
(4GB)
iPod 第四世代
発売日
2005/11/17
2005/11/17
2005/2/23
2005/6/28
容量
6GB
20GB
4GB
20GB
iPodの対抗製品と発表された「SONYのA シリーズ」はiPodより後の発売
iPodはその他メーカーよりも早く、市場にiPodを投入
携帯オーディーオ市場で先行者の優位性獲得
18
9
先行者の優位性
先行者の優位性による技術的リーダーシップ
メリット
追いつかれるまでに時間を稼ぎ、利益独占
製品・サービスを先行して改善できる
強固なブランドイメージを築くことができる
iPodのヒットの要因 ブランド力を獲得
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iPodの白いイヤホンによる効果
これまでのウォークマンのイヤホンの主流カラー黒
→iPodは発売当初からイヤホンカラー全て白
消費者にインパクト
iPodユーザーの増加
iPodがヒット
イヤホンを見る機会の増加
iPodユーザー増加→白いイヤホンを見る機会増加
働き→視覚的口コミの役割
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10
社会的使場の成立へ
大きい場(社会的活用の場)
消費者
製品
消費者
消費者
製品
関
係
化
相互作用
関
係
化
相互作用
製品
反映・昇華
フィード
バック
ループ
制御作用
反映・昇華
消費者
制御作用
反映・昇華
制御作用
フィード
バック
ループ
製品
関
係
化
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小さい場(個々利用の場)
イノベーションの採用時期
引用『ビジネス・スクールテキスト マーケティング戦略』P69の図より
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検証結果
iPod我々の仮説したとうりイノベーション理論の
二つと特性に合致した製品
先行者優位性獲得による強固なブランドイメージを獲得した製品
白いイヤホンによる視覚的口コミ効果を持った製品
最終結論:仮説だけでなく、様々な要因が結びついてiPodはヒットした製品である
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