第5号 - 桶川市立川田谷小学校

さ く ら
平成27年度第5号
桶川市立川田谷小学校
学
校
だ
よ
り
平成27年7月15日
世界は誰かの仕事でできている
校長
矢野
誠二
ある缶コーヒーのTVコマーシャルで、様々な職業の役を一人の役者が演じていたのを
興味深く見ました。幼い子どもが、「この世界は誰が作っているの?」と父親に聞くと、
たこ焼き屋さん、警察官や道路誘導員など、様々な職業の人が「俺だ。」
「俺です。」と次々
に声が上がり、最後に父親自身が「いや、俺だ。」と自信をもって答えるという短いスト
ーリーです。仕事で疲れている時など、「よし、○○のために自分も頑張ろう」と、意欲
が沸いた方もいるのでは・・。
世の中、多くの人が仕事をしています。仕事というと職業・業務を指すことが多いです
が、私はもっと広く家事やボランティア活動などを含めて、誰かのために、何かのために
行う事、しなくてはならない事として捉えてここでは述べています。また、なでしこジャ
パンが、(残念ながら決勝で2位になりましたが、)準々決勝で勝利した翌日の朝刊には、
岩淵選手のゴールについて「大仕事」をしたと書かれました。もちろん、チームで成し遂
げた偉業に他なりません。
私は、子どもたちに職業への貴賎意識をもたせないこと、様々な職業の人で世の中が成
り立っていること、そして何よりも自分のお父さんやお母さん、家族の人が仕事をしてく
れているから生活ができていることを伝え、親への感謝の気持ちを改めて認識させたいと
思いました。昔、「3K」(きつい、汚い、危険)という言葉を、人がやりたがらない仕事
としてよく耳にしました。子どもたちに、人の嫌がる仕事を進んでやる尊さを学ばせたい
思いもありました。
********【6月30日の全校朝会から】********
皆さん、おはようございます。最初にこの映像を見てください。【映像視聴】
いろいろな仕事をしている人が出てきましたね。どんな仕事がありましたか。世界中に
は、多くの人がいて、それぞれいろいろな仕事をしています。物を作る人、運ぶ人、売る
人、先生のように教える人など、仕事の種類は数えきれません。でも、多く人が仕事をし
ているから私たちは、生きていけるのです。皆さんのお父さん、お母さん、おじいちゃん、
おばあちゃんも同じです。
次にこの新聞記事を見てください。【書画カメラで記事を提示】
一昨日、なでしこジャパンがサッカー女子ワールドカップで、オーストラリアに勝ちま
した。ここに大きく「小さなマナ 大仕事」と書いてありますね。でも、この選手 岩淵
真奈さんが一人で戦ったわけではありません。ゴールできるまでに、チーム全員が頑張っ
たからです。ゴールできた岩淵選手が目立っていますが、その前にボールを運んだり、パ
スしたり相手の動きを止めたり、多くの選手がそれぞれの仕事をしたからできたことなの
です。仕事には、目立たないものや、重い物を運んだり、難しいことを考えたり、人がや
りたがらない仕事もあります。でも、その仕事をする人がいないと、多くの人が困ってし
まうのです。例えば、ごみを集めて捨てる人がいなければ、地球はごみだらけになってし
まいます。けがや病気を治す人がいなければ、死んでしまうかもしれません。学校や家で
はどうでしょうか。部屋やトイレをお掃除する人がいるから綺麗なのです。壊れた所を直
してくれるから安全で便利なのです。誰かが仕事をしているお陰なのです。皆さんも、人
がやりたがらない仕事でも、みんなのために自分のできる良い仕事をしてください。良い
仕事をすると、気持ちがすっきりして、心が綺麗になりますよ。