マクロ I 宿題#1 解答 1. ア.正; GNP=国籍概念, GDP=地理概念を想起すれば, 日本人のイチローが米国で得た所得 は日本の GNP には含まれるが GDP には含まれないことがわかる. イ.正; GDP に含まれるのは新たに生み出された最終生産物の価値. 中古車は含まれない. ウ.誤; 市場を介さない経済活動は, 帰属家賃・農家の自家消費などの例外を除き, GDP には計 上されない. エ.正; NEET(若年無業者)は求職活動もしていない→労働力人口に含まれず, 失業者としては カウントされない. 答 ウ 2. 生産・支出・分配面からみた経済活動の規模が等しくなることを( 三面等価)の法則という. [注意] 「等化」という誤記が目立ったので注意すること. 3. 生産主体 売上金額 中間投入 付加価値 米作農家 30 0 30 酒造業者 ア = 20 イ = 40−20 = 20 40 ① 上表参照 ② GDP = 米作農家の付加価値(30) + 酒造業者の付加価値(20) = 50(兆円) [別解] 消費者の購入した最終生産物の総額 = 米(10) + 清酒(40) = 50(兆円) 4. 一国の国民が生み出した付加価値の総和を(①)といい, これから(②)を引いたものを NNP(国民純生産)という. さらに NNP から純間接税(=間接税−補助金)を引いたものを要素費 用表示の(③)という. この(③)は雇用者所得・企業所得・財産所得の三つの部分に分けられる. 語群: ア.GDP イ.GNP ウ.NDP エ.直接税 オ.固定資本減耗 カ.国民所得 キ.可処分所得 ①イ(GNP) ②オ(固定資本減耗) ③カ(国民所得) 5. 名目 GDP(兆ドル) GDP デフレータ(2000 年=100) 2002 10.48 104 2003 10.99 106 ①基準年(2000 年)の物価水準を 1 としたとき, 2002 年, 2003 年の物価水準はそれぞれいくらか. ②2002 年, 2003 年の実質 GDP はそれぞれいくらか. ③2002 年から 2003 年への実質経済成長率は何%か. [解] ① 2000 年=100 → P2000=1 となることに注意しつつ, GDP デフレータを変換すると 2002 年の物価水準: P2002 = 104/100 =1.04 2003 年の物価水準: P2003 = 106/100 =1.06 [注意] デフレータの単位は(%)パーセントではないことに注意 ②2002 年の実質 GDP: Y2002 = 10.48/ P2002 =10.48/1.04 =10.076 ≒10.08(兆ドル) 2003 年の実質 GDP: Y2003 = 10.99/ P2003 =10.99/1.06 = 10.367 ≒ 10.37 (兆ドル) ③求める実質 GDP 成長率は Y Y2003 − Y2002 10.37 (×100%) = 2003 − 1 (×100%) = − 1 (×100%) Y2002 10.08 Y2002 = (1.02876−1)×100 = 2.876≒ 2.88(%) [注意]小数点以下第 2 位まで求める → 第 3 位を四捨五入する. 1 宿題#2 解答 1. 15 才以上が 1000 人いる経済において, 以下のような調査結果が得られたという. 収入を伴う仕事をしていたもの --- 550 人 仕事を休んでいたもの --- 20 人 仕事がなく, 求職活動をしていたもの --- 30 人 ①この経済における労働力人口は何人か. ②この経済の(完全)失業率は何%か. [解] ①労働力人口=就業人口+失業者数=(550+20)+30=600 ②失業率=失業者数/労働力人口*100=30/600*100=5(%) 2. ある経済で 総所得(GDP)Y=100, 租税 T=10, 消費 C=70, 投資 I=14, 政府支出 G=10 であるとき ① 民間貯蓄 S(=可処分所得−消費)はいくらか. ② この経済の純輸出(経常収支)はいくらか. [解] ①S = Y−T−C = 100−10−70 = 20 ②X−J = (S−I)+(T−G) = (20−14)+(10−10)= 6 3. ①基礎消費が 100, 限界消費性向(MPC)が 0.5 のとき, 消費関数(消費 C を総所得 Y の線型関数として 表したもの)を求めよ ②投資が 150 のとき, 均衡における総所得の水準を求めよ [解] ①C = C(Y) = 0.5Y + 100 [注意] 消費関数なのに Y = 0.5Y+100 としているものが多数あったので注意すること. ちなみにグラフは下図のようになる. ② 均衡において C 100 Y = C + I + G + Nx ---(1) (1)に問題の条件を代入すると Y=(0.5Y+100)+150+0+0 0.5 Y=0.5Y+250 1 0.5Y=250 Y Y=500 4. 一国経済のすべての生産要素が有効利用されたときに実現可能な総所得の水準を(①)という. この(①) は, 製品価格・名目賃金などが(②)のときに達成可能となり, 総所得が(①)の水準にあるとき, 労働市場に おいては循環的(需要不足)失業が存在しない. A.スミス, J.B.セイなどの古典派経済学者は, 総所得は通常 (①)に等しいと仮定し, (①)の決定要因である生産要素の量や技術水準に関心を注いだ. これに対し, 1930 年代の世界的な大不況を背景に, イギリスの経済学者(③)は従来の古典派経済理論に疑問を投げかけ, 新 たな理論を打ち立てた.(③)によれば, 均衡総所得は必ずしも(①)とは一致せず, 総需要が不足している場 合には労働市場において循環的失業が発生することになる. このような循環的失業を解消するために埋 める必要がある総需要の不足分をデフレ・ギャップといい, 下図では線分(④)で表わされる. 語群 :ア.潜在 GDP, イ.NDP, ウ.硬直的, エ.完全伸縮的, オ.J.M.ケインズ, カ.K.マルクス, キ.AB, ク.DF ①ア(潜在 GDP) ②エ(完全伸縮的) ③オ(J.M.ケインズ) ④ク(DF) 2 宿題#3 解答 1. ①ア ②エ ③カ 2.マクロ経済の均衡式 Y = C + I + G+ Nx に問題の条件を代入すると Y = [0.8(Y−50)+10]+10+50+0 Y = [0.8Y−40+10]+60 Y = 0.8Y+ 30 0.2Y = 30 ∴Y = 150 上記の均衡式において, G=50+ΔG に置き換えると Y = [0.8(Y−50)+10]+10+50+ΔG+0 Y = [0.8Y−40+10]+60+ΔG Y = 0.8Y+ 30+ΔG 0.2Y = 30+ΔG ∴Y = 150+5ΔG よって均衡総所得の変化は ΔY = (150+ΔG)−150 =5ΔG よって政府支出乗数 kG は 5 となる. 3. 政府支出 G の減少により, 所与の Y に対応する総需要 AD は減少する. 45°線図モデルにおける AD は図のように下方シフトする. 総生産 総需要 E0 AD0 AD1 E1 Y 45° Y1 4. ①ア ②ウ Y0 ③オ 5. r ①Y=−r+45 ---(1) Y=2r+30 ---(2) IS: r = 45−Y 45 を連立して(Y,r)について解くと LM: r = 0.5Y−15 5 30 40 45 Y −r+45 =2r+30 3r = 15 ∴r=5 (1)より Y=−5+45=40 (Y,r)=(40,5) ② 3 グラフは左図の通り
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