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The Institute of Health and Sports Science News Report
大学生の心やからだの健康は??
2007年 11月 22日
No.55
御井学舎 内線 501 直通 44−4259
旭町分室 内線 2811 直通 31−7690
http://www.mii.kurume-u.ac.jp/kenspo/
−2007 年度本学大学生の生活状況調査結果から−
変貌する社会生活や学習環境のなかで、果たして大学生の心身の健康状態は、悪化しているのでしょうか?
今年(2007年)、本学全学生を対象に、マークシート形式による無記名自記式の運動や食生活などの生活習慣や
健康状態などに関するアンケート調査を行った。今回の調査結果を、約 10 年前の 1998 年に本学全学生に実施した
調査結果と比較して考えてみた。今回の調査は 1 年生(新入生)の場合、入学時のオリエンテーション期間に、2 年生
以上は、進級時の履修登録期間に実施した。回収率は臨検校 100%(1 年のみでは 100%)、医学部 80%(86%)、御井学
舎の文系学部 30%(68%)で、全学生では 39%(総計 2769 名)であった。各質問項目の回答結果は、百分率で示した。
1.心身の健康状態
健康状態は、という問いに対して、健康と答えた学生は 49%、普通と答えた学生は 39%、不健康と答えた学生
は 12%であった(図 1)
。
(1998 年度は、健康学生は 28%、普通学生は 52%、不健康学生は 20%であった。
)
現在どの程度ストレスを感じているかという問いに対して、ストレスを感じないと答えた学生は 19%、やや感じ
ると答えた学生は 67%、非常に感じると答えた学生は 14%であった。
(1998 年度は、感じない学生は 15%、やや
感じる学生は 74%、非常に感じる学生は 11%であった。
)
2.健康的な生活習慣の実践状況(図 2)
学生の生活スタイルは変わったのでしょうか? ブレスローや森本らは、健康づくりや生活習慣病予防のため
の健康的な生活習慣(健康習慣)を 1)定期的に運動する(以下運動)
、2)朝食を必ずとる(朝食)
、3)間食をし
ない(間食)
、4)喫煙をしない(喫煙)
、5)過度の飲酒をしない(飲酒)
、6)適正な睡眠時間をとる(7~8 時間)
(睡眠)
、7)ストレスをため込まない(ストレス)
、8)適正体重を守る、の8つを挙げている。このうち、適正体
重を守るという習慣を除いた 7 つの健康習慣の実践状況を、1998 年度と今年度で比べてみた。図の斜線で示す棒
グラフは、今年度の調査から求めた 7 つの生活習慣をそれぞれ実践している学生の割合を、灰色で 示す棒グラフ
は、1998 年度の調査から求めた7つの生活習慣をそれぞれ実践している学生の割合を示す。
朝食や喫煙・飲酒に関する健康習慣を実践している学生の割合は 1998 年に比べ増加していた。一方、運動・
間食・睡眠・ストレスに関する健康習慣を実践している学生の割合は 1998 年に比べ減少していた。とくに定期
的に運動している学生の割合は 16.3%から 11.3%へと減少していた。適正な睡眠時間をとっている学生の割合は
30.9%から 18.8%へと大きく減少していた。今後は男女や学科・学年間の違いなども明らかにし、その結果を
健康教育に活かしていきたい。
(文責 保健管理部門 豊増功次)
100
80
60
12%
49%
40
39%
20
0
図 1.2007 年の本学学生の健康状態
運動
朝食
間食
喫煙
飲酒
睡眠
ストレ ス
図 2. 1998 年と 2007 年の本学学生の健康習慣の実践状況