第1学年 健康教育学習指導案 指導者 担 任 養護教諭 山 石 崎 井 智 智 子 子 1 テーマ ぴかぴかてあらい(からだをきれいに) 2 テーマについて 入学して3か月たった子どもたちである。体育の後や掃除の後など「手洗いうがいをして!」と声 をかける 。給食前なども並んで手を洗っているが ,よく見ると脇に鉛筆をこすった跡がついていたり , 手の甲が濡れていないような子も少なくない。トイレから出てきた子に「手は洗った?」と聞くと, 「あっ!」と洗い忘れていたのを思い出して戻る子もいる。また,本校では ,「すっきりさわやか衛 生検査」を実施しているが,本学級は,ハンカチ・チリ紙の携帯が全員そろったのは,入学して2カ 月後だった。これは,家庭の意識も薄いと考えられる。 ここでは,手についたばい菌がどのように体に影響を及ぼすかを知る。そして,自分の健康を守る ために「手洗い」の必要性を学習し,上手な洗い方が体得できるようにするとともに,きれいなハン カチを身につけることの大切さを実感してほしい。 本テーマを実施するにあたり,次のような事前調査を行った。児童の実態(調査人数 名)は, 次の通りである。 (1)実態調査 ①どんな時に手を洗いますか。 ・外から帰った時 名 ・体育の後 名 ・汚い時 名 ・おやつの前 名 ・外で遊んだ後 ・トイレの後 ・夜ごはんの前 ・おやつの後 名 名 名 名 ②手を洗う時に気をつけることはありますか。 ・石けんを使う 名 ・爪の中も洗う 名 ・手のすきま 名 ・後ろの人に水がかからないように ・石けんをわざと落とさない 名 ・ない 名 ③石けんを使うのはどんな時ですか。 ・いつも 名 ・外から帰った時 名 ・トイレの後 名 ・手が汚れた時 ・遠くに行った時 ・おこられるから ④なぜ手を洗うのでしょう。 ・ばい菌がついているから ・きたないから ・風邪や熱になるから ・手からばい菌が入るから ・口からばい菌が入るから ・無記入 名 名 名 名 名 名 名 名 名 名 (2)考察 3 特別活動の課題と授業の関連 よりよい生活の習慣化を図るための家庭との連携をどのようにすればよいか。 学級活動(2)では,基本的な生活習慣の形成や心身ともに健康で安全な生活態度の形成を身につ けることである。普段の生活の中で行われてる手洗いであるが,意識の高さにはかなりの個人差があ る。「手洗い」 について自らの生活を振り返り,自分の課題を見つけ,自分なりの目標を定め,努力 して健全な生活態度を身につけられるようにしたい。そのためには,家庭での活動も重要になる。保 護者による声掛けなども依頼し,よい生活習慣が身につくようにさせていきたい。 -1- 4 評価基準 集団活動や生活への関心・意欲・態度 集団の一員としての思考・判断・実践 集団活動や生活についての知識・理解 自分の手の洗い方を振り返 手の正しい洗い方がわかり, 汚れた手のままでは,病気に り,正しい洗い方を知ってこ きれいに洗うことができるとと なることがる事がわかり,正し れからの生活に生かそうとす もに,生活の中で生かすことが い手の洗い方がわかる。 る。 できる。 5 本時の指導 (1)ねらい ・きれいに見える手にもたくさん汚れがついていることを知らせ,上手な手の洗い方を理解させる。 (2)展開 時配 児 童 の 活 動 ○指導上の留意点 ◎評 価 資 料 5 ○手の働きについて考える。 ○事前に片栗粉を溶かした液で遊び,手 ・何かを持ったりする。 を洗ってペーパータオルなどで拭いて ・プリン山に登るときに手をつく。 おく。 ・何かを食べるときに使う。 ○手は,生活をするうえでいろいろな場 面で使われていることに気付かせる。 ○自分の手がきれいか考える。 ○本時は,手のことについて学習するこ ・さっき洗ったからきれいだ。 とを伝える。 ○目に見える汚れがない教師の手を見 ○汚れていない手の写真を提示し,目に 汚 れ の つ い て て,きれいなのかどうかを考える。 見える汚れがついていないことを確認 ない手の写真 ・汚れがついていないからきれい。 する。 ・手を洗っているからきれいだと思 ○手のひら ,手の甲という名称を教える 。 う。 ・物を持ったりするから,手のひら は汚れているかな。 3 ○寒天培地の実験の写真を見て,きれ ○「 洗 わ な か っ た 手 」「 水だ け で 洗 っ た 寒天培地の写真 いに見える手でもたくさんの汚れが 手 」「石 け ん で 洗 い , きれ い な ハ ン カ ついていることを知る。 チで拭いた手」で実験した寒天培地の 写真を提示し,見比べさせる。 ○「石けんで洗った手」には,ほとんど 汚れが付いていないことに気付かせる 。 ○本時のめあてをとらえる。 じょうずな ての あらいかたを しろう 15 ○自分たちの手に汚れがついていない ○目に見える汚れが手についていないこ か考える。 とに気付かせる。 ・よく洗ったから汚れていないと思 う。 ・よく石けんをつけなかったから, 汚れているかもしれない。 ○ヨウ素液につけた後,液が垂れないよ ○自分の手にはどれだけ汚れが付いて うに,キッチンペーパーで拭くように いるか調べ,学習カードに汚れがつ する。 いているところの色塗りをする。 ○どこに汚れが残っていたのか発表し, ○汚れが残っていたところはどこか学 黒板の手の絵にシールを貼り,学級全 習カードに色を塗る。 体で確認をする。 ・爪の間に残っている。 ○目には見えないけれど,よく洗わない ・指の間が汚い。 と汚れが残ることに気付かせる。 ・手首が汚れていた。 ○狭いところや洗いにくいところに汚れ ・指のしわのところが汚い。 が残りやすいことを確認する。 ◎汚れが残りやすいところに気付くこと ができたか。 -2- うすいヨウ素液 キッチンペーパ ー 学習カード 色鉛筆 シール ○寒天培地の白いところとヨウ素液につ けた紫のところは同じ汚れであること を伝える。 5 ○もし手が汚いまま生活をしていて困 ○手に付いたバイ菌などが口から入って ることについて考え,養護教諭の話 引き起こす病気があることをおさえる 。 を聞く。 12 ○「手洗い名人になろう!」というめ ○子どもたちが今よりも上手な手洗いが あてを持つ。 できるように意欲付けをする。 ○上手な手洗いのし方について知る。 ○泡には,皮膚にぴったりついた汚れを 手洗いの資料 ・石けんをしっかり泡立てる。 浮かして取り除く力があることを伝え 石けん ・指の間,爪の先,手首も洗う。 る。 ○洗ったあとは,きれいなハンカチで ○きれいに洗っても,ハンカチが汚いと 拭く必要性を知る。 意味のないことをおさえる。 ○実際に洗う。 ○4人グループで水道を使って洗わせる 。 ◎上手な手の洗い方がわかり,汚れの残 りやすい部分を意識して ,爪や指の先 , 手首までしっかり洗うことができたか 。 ゆびのあいだは「やまやま 」,つめのあいだは「がりがり」 てくびは「くるっくるっ」とあらう。 てをあらったら,きれいなハンカチで拭く。 5 ○上手な手の洗い方について,学習カ ○上手な手の洗い方をこれからの生活に 学習カード ードにまとめる。 生かせるように働きかける。 ○これから気をつけていくことを発表 ◎上手な手の洗い方がわかり,これから する。 の生活に生かそうとしているか。 (3)板書計画 じょうずな てのあらいかたを しろう 手のひら きれいに 見える手 寒天培地 洗わない 手 寒天培地 水だけで 洗った手 寒天培地 石けんで 洗った手 手の甲 てがきたないままだと 腹痛 発熱 下痢 てあらいめいじん 正しい手の洗い方 てあらいめいじんになるには せっけんは あらったあとは ゆびのあいだは つめのさきは てくびは -3- でふく (4)学習カード なまえ ○よごれがのこっていたところにいろをぬろう。 ○てあらいめいじんになるには せっけんは ゆびのあいだは あらったあとは つめのさきは でふく てくびは これからがんばること ○ぴかぴかてあらいで,てあらいめいじんになれるかな? 10(か) 11( すい ) 12( もく ) 13( きん ) 14(ど) きれいなはんかち がっこうで いえで おうちのひとから いえでの てあらいのようすを -4- かいてもらおう 15( にち ) 16( げつ ) 6 事後指導 ・正しい手洗いを日常の中で実践していけるように声をかけ,掲示物を手洗い場の前に,常に掲示し おく。 ・毎日,清潔なハンカチを持ってきているか朝の健康観察時に衛生検査をする。 ・学習カードを通して,家庭での手洗いの様子を保護者に伝えてもらい,子ども達や家庭に広めてい く。 -5-
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