【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】

【マイホーム購入計画
7 つの大切な話】
はじめに
この【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】は、
住宅を購入するにあたってこれだけは知っておいてほしい、
これだけは知っておかないと、と私が感じている
知識について書き上げました。
これからプランニングをはじめる方向けの内容ではありますが。
すでに、ある程度の計画をしている方にもおすすめの内容です。
できるだけ専門用語を使わずに理解しやすく解説しております。
もし、あなたが【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】を読んで、
これから計画をしていくのでしたら、
ぜひ、この内容を不動産会社さんと
共有して計画を立てられる事をおすすめします、
そうすれば、あなたのマイホームプランはよりいい方向に向かうことでしょう。
「日本の社会情勢は日々進化しております」
不動産を取り巻く環境も例外ではありません、
今後もその変化を止めることはできないと思います、
むしろこれまでより早いスピードで変化していくのではないでしょうか?
そんな激変する社会の中でマイホームの購入は、
あなたの人生においてとても重要です。
100 万円、200 万円の失敗でしたらまだ何とか取り返しは可能です。
しかし、数千万円になるとそうはいきません。
一回の誤った決断が、
あなたや家族の人生をめちゃくちゃにしてしまうこともあります。
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】を読んでいただいたあなたには
そのようなことが起こらないようになっていただきたいと思います。
マイホームを購入して幸せな家庭を作ることはできます。
それにはしっかりとした計画と、しっかりとした知識が必要なのです。
マイホームの購入はリスクばかりではありません、
恐れずしっかりとした計画を立てることで
必ずマイホームで楽しい生活を送ることができるようになります。
体験してください、
家族そろって団欒を楽しむリビングルームを。
体験してください、
お子様と一緒にキッチンで料理をする楽しさを。
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】を読んでいただければ、
そんな素晴らしい生活を手に入れることができるようになります。
文中に不適切な文言が含まれていることもあるかもしれませんが、
物書きについてはまったくの素人ですので何卒ご容赦の程お願い申し上げます。
Ⅰ著作権について
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】は著作権法で保護されている著作物です。
以下の行為は禁止致します。

書面による事前許可を得ずに、
【マイホーム購入計画
7 つの大切な話】をいかなる手
段において複製及び転載すること。

無断で放送・翻訳・販売・貸与する事。

当レポートの内容を、コピーしたり、インターネットで公開したりすること。
Ⅱ当レポートのデータについて
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】内に掲載されているデータは変更されていること
があります。データの更新はいたしませんので、最新の情報はインターネットやその他媒
体により最新の情報を収集していただきますようお願いしたします。
Ⅲ使用許諾許可書
この契約は、あなたと宮川剛との契約になります。PDF ファイルの開封と同時に契約に合意
いただいたものといたします。
【第 1 条】
この契約は宮川剛が著作権を有する【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】に含まれる情
報を、本契約に基づきあなたが非独占的に使用することを許諾するものです。
【第 2 条】
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】に含まれる情報はすべて著作権法によって保護さ
れ、あなたはその情報を宮川剛の書面による許可を得ずにして、どのような手段を用いて
も、一般公開してはならないものとします。
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】の情
報は、購入したあなたのみが使用できるものといたします。
【第 3 条】
あなたがこの契約に違反した場合、宮川剛は何の通告もなく、この使用許諾契約を解除す
ることができるものとします。
【第 4 条】
あなたが本契約の規定に違反した場合、あなたは本契約の解除にかかわらず、直ちに宮川
剛に対して違約金として金 100 万円を、損害賠償金として金 500 万円を支払うものとしま
す。
【第 5 条】
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】はマイホームを購入する為の計画を立てることを
目的としておりますが、その成果を保証するものではございません。あなたの期待通りの
成果が得られない場合や損害が生じた場合において宮川剛は一切その責任を負いません。
すべては自己責任を行うことといたします。
宮川剛
【マイホーム購入計画
7 つの大切な話】
~夢のマイホーム新常識~
目
次
はじめに
Ⅰ著作権について
Ⅱデータについて
Ⅲ使用許諾許可書
1. 「住宅ローンの奥義」あなたに最適な住宅ローンの組み方とは?
A) 住宅ローンの基本条件
B)
住宅ローンの付帯的条件
C)
住宅ローンの繰り上げ返済
D)
住宅ローンの名義は?
2. 普通の営業マンにはできない、本当の「住宅ローン算出方法」とは?
A) 返済額とその他固定費の算出
B)
購入時の資金計画シミュレーション
C)
家計管理の視点から見るシミュレーション
3. プロはここを見る!!現地案内時に、確認すべき重要なポイントとは?
A) 現地視察の時間
B)
建物のここは必ず見なさい!!
C)
その他確認すべき事項
4. 「物件選びの極意」プロと一般の方との視点の違いとは?
5. 新築マンション購入、絶対にやってはいけないポイントとは?
A) プレミアムレート
B)
提携ローンの落とし穴
C)
住宅ローン残高と売却価格のちがい
6. これからの 30 年間をどう生きるべきか!!不動産の計画方法とその効果とは?
A) 誰にもわからない 30 年後の社会
B)
必要不可欠な柔軟性
7. 年代別にみるライフステージとマイホームとの関係とは?
住宅の購入は一世一代の大仕事です!!
絶対に失敗は許されません。
しかし、近年では任意売却や競売になってしまうケースは増加しています。
いったいなぜそんな事になってしまうのでしょうか?
以前に比べてマイホームを所有している世帯が増加していることも要因の一つ
だといわれておりますが、
簡単にそれで結論付けてしまうわけにはいかなそうです。
私は、不動産会社の経営者として、
身をもって経験してきた実体験をもとにこのレポートを書き上げました。
これからマイホームを購入しようと考えている方に向けて
購入前にこれだけは知っておいてほしいという内容をお伝えいたします。
このレポートがあなたにとって有意義なものになる事を願っております。
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カラーでとってもきれいに印刷された広告や折込チラシには
本当に感心致します、素晴らしい!!
新築マンションのモデルルームや
新築戸建の現地販売会、
住宅展示場にあるハウスメーカーさんのショールームには
高級感あふれる家やマンションで
夢は膨れます。
来場者さまは、
家を購入した後の生活をイメージしやすく
どうしても家を購入したくなります
お客さまをその気にさせてしまう・・・。
各メーカーさんは、
細かい仕様や企業独自のこだわりをアピールしてあなたとの信用を構築してから、
保証や各種お得な優遇の使い方を駆使して、
お客様の「感情価値」を高めて「お買い得感」を演出しています。
・駅徒歩8分の3LDKマンションで3980万円
・駐車スペース2台完備の4LDK、新築戸建が4490万円
契約したはいいけど、肩にのしかかる重いローン・・・・
一所懸命働いてもなかなか減りません。
まだ幼い子供を保育園に預けて、朝から晩まで共働き・・
せっかく買った家なのにゆっくりくつろぐ時間がない。
収入を増やそうと仕事に打ち込み激務をこなす、
気が付かないうちにストレスがたまり
家では夫婦間でお互いを気遣う余裕がなくなり
ちょっとしたことで喧嘩になって次第に
家庭の雰囲気が重苦しくなってしまします・・・。
本当にそれが、夢見るマイホームなのでしょうか?
本当にそれが、理想の家庭ありかたなのでしょうか?
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私は、仕事を通じて、
そういったご家族たちがどうなるのか
目の当たりにします、
買ったばかりの不動産の売却依頼や
任意売却で売りに出されている築浅のマンション等がそうです。
売買の日、最終決済の時に見るご家族の顔は
元気がなく、ほとんど下を向いたままです。
やりきれない思いでいっぱいです。
マイホームの購入は様々な要因が複雑に絡みます。
予算の問題、お子様が通っている学区の問題、物件の問題、通勤や仕事の問題、
考えれば考えるほど何が正しいのか迷ってしまいます・・・。
そんな状態で、何千万円もの買い物をするのです。
・
「自分にぴったりのマイホームはどれなんだろうか?」
・
「不良不動産を買わされてしまわないだろうか?」
・
「後々の生活の事を考えて、資産価値の高いマイホームをなるべく安く購入したい。
」
・
「本当にこの物件を買っても大丈夫なんだろうか?」
そんなことを感じている方は・・・、
ちょっと、一呼吸して。
この【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】を読んでみてください。
今までの価値観が変わってしまうかもしれません・・・
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【マイホーム購入計画
7 つの大切な話】
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「ちょっとみやがわさん、その話、
もうちょっと詳しく聞かせてもらえませんか?」と
みなさまが興味津々で聞き直してしまった【秘話】を
レポートにまとめてみました。
この【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】があなたの役に立ち、
あなたが幸せなマイホーム生活をご家族と一緒に過ごせますよう心より願っております。
1. 「住宅ローンの奥義」あなたに最適な住宅ローンの組み方とは?
~知らなきゃ大損です身の丈に合った住宅ローン!
A) 住宅ローンの基本条件
住宅ローンについてです。
これが一番重要で、
これさえ間違いなく住宅を購入できれば後は何とかなる場合が多いです。
なんだかんだ言っても資金計画から始まり資金計画に終わります。
それくらい重要なのでゆっくり時間を費やして
計画を練り上げていただきたいと思います。
まず、住宅ローンで押さえておきたいポイントは 4 項目です。
返済金利の種類と利率・返済期間・借入額・契約の種類 4 項目
返済金利の種類と利率
固定金利にするか変動金利にするか?
私の持論です、2%以下で全期間の固定金利を借入できるなら
「固定金利」
それ以上の金利になるようなら
「変動金利」でよいでしょう。
なぜか?
金利が上がれば固定に変えればよいのです。
2012 年現在、日本の金利状況は世界的に見れば低すぎます
今後上昇が予想されますがなかなか上昇させられない状況です。
その期間は、夢のような 0%台の金利で借りていて、
なるべく早く返済を進める方が賢明です。
しかし、これにも条件があります。
その条件とは?
「金利が上昇局面に入った時に借換えをするタイミングの固定金利を決めておく」こと、
と
その時に「確実に借り換えが出来るようにしておく」ことの 2 点です。
固定金利のパーセントはどうやって決めるかといいますと。
あなたが安心して返せる金利が何パーセントなのかにより決めます。
これはあくまで借り換える側の固定金利で判断する必要があります。
次に 2 つ目の、
「いつでも借り換えが出来る状況にしておく」について解説しますと。
例えば、転職直後は住宅ローンの借り換えはしにくくなりますし、
雇用先(お勤め先)が子会社に変わったという時も
雇用契約上は転職とみなされる場合があります。
借り換えの時に収入が減ってしまっていれば(奥様の育児休暇や退職)返済比率などで
借り換えできない場合があります。
いつでも住宅ローンの借り換えができる状況にしておけば安心です。
返済期間
返済期間に関しましては、ご自身の考え方と性格を考慮しましょう。
あなたはどういう考え方をするかをよく考えてから判断すべきです。
例えば、
自己抑制がしっかりできてきちんと繰り上げ返済と貯蓄が出来る方なら
返済期間は長くした方が、
万が一の時に融通が利く現金(緊急資金)を用意できるので有利です。
緊急資金をある程度貯蓄できた後はどんどん繰り上げ返済に回していけばいいのです。
しかし、
浪費癖があったり、現金を持っていると消費してしまう方は
返済額を多くするために借入期間は短くした方が得策です。
全体返済額の圧縮もできますし返済を強制的にしてしまえば、
それで生活ができるようになるからです。
どちらにしても住宅ローンの返済だけで精一杯で貯蓄や投資が出来ないようなローンの
組方は避けましょう。
借 入 額
借入額は、少ない方が良いのはご理解いただけると思います。
しかし、それに加えて、
「借りれる額」ではなく、
安心して「返せる額」を意識してシミュレーションをするとよいでしょう。
安心して返せる額の目安は、収入総額の 3 分の 1 というのが一般ですが、
私は可処分所得(自分で自由に管理できる金額)の 3 分の 1 が理想だと考えます。
理由は簡単なのですが、
収入のうちコントロールできない部分の年金や社会保障関係の費用は、
どんなことがあってもコントロールできません。
リストラにあっても、事故で働けなくなっても、給料が減っても
コントロールできないのです。
コントロールできないお金を、固定費である住居費のシミュレーションに
算入すべきではありません。
自分でコントロールできる可処分所得を元に
シミュレーションをすべきなのです。
そうすれば少々社会情勢が変わっても
自分でコントロールすることができて安心だからです。
返済方法(金銭消費貸借契約の種類)
元利均等返済方法か元金均等返済のどちらにするかということですが、
理想は元金均等返済です。
ただ、それでは資金計画が成り立たないのであれば、
元利均等返済方法でもよろしいかと思います。
その場合には繰上げ返済を早い段階でして元金部分を減らしておくことをお勧めします。
次節の【繰り上げ返済】で詳しく説明いたしますが
繰り上げ返済は早ければ早い方が
総返済額に対する圧縮効果が期待できますので効果的です。
ちなみに、
元利均等方式とは毎月の返済額が一定で元金と金利の割合が変わっていきます。
それに対して、
元金均等方式は、元金部分の返済額は毎月一定で、
その元金に金利が加算されて返済額の合計が算出されます。
元利均等方式の方が返済はラクですが、
総返済額は多くなります。
逆に元金均等方式は、
借り入れ当初の返済額が高くなりますが返済が進むにつれて元金が少なくなりますので
毎月の返済額も徐々に少なくなってきます。
B) 住宅ローンの付帯的条件
このセクションでは、
保証料・保険料(団体信用生命保険料)・繰上げ返済・一括返済・違約金などの
付属的条件について解説したいと思います。
保 証 料
保証料は必ず事前に確認しましょう。
別途費用を支払うタイプと金利に組み込まれるタイプがあります。
資金計画に余裕があるなら借入時(マイホーム購入時)に
支払ってしまうタイプがお得になると思います、
もちろん借り入れ条件によりかわりますので
それぞれの状況によりご判断ください。
この保証料を一時(借り入れ時)に支払う場合の目安金額は
3000 万円を 35 年で借り入れた場合の目安は約 60 万円。
それに比べて金利に組み込む場合は 100 万円位が目安になります。
(注意;あくまで目安の金額です、必ず借り入れる金融機関に確認をおねがいします。)
住宅ローンの中には、
この保証料を無料としている金融機関もあります。
諸費用が安いのは魅力的ですが
それだけでは住宅ローンの良し悪しは判断できません。
その他の諸費用や保証が必要になった場合の対応方法等
トータル的な視点を持って住宅ローンをえらぶように心がけてください。
保 険 料
こちらの費用も必要があればシミュレーションに算入しておいてください。
金融機関により保険料の負担主が変わります。
民間の金融機関の場合は大体金融機関が負担しますが、
フラット系の住宅ローンの場合には住宅ローンの借主さんが負担するようになります。
事前に健康診断等を受けるようになります、
数万円ですが予定に入れておくとよいでしょう。
繰上げ返済手数料
金融機関により違います、必ず確認しましょう。
理想としましては、無料でできる金融機関を選ぶほうが良いと思います。
基本的には、
借り入れから完済まで一回も繰り上げ返済をしないのは
あまり理想的なローンの支払い方法ではありません。
なるべく早い段階で
繰り上げ返済をして元金を圧縮しておけば後々返済が
楽になりますのでそういうシミュレーションをするように心がけてください。
長いローン返済の事を考えると、
繰り上げ返済はできる時に気軽にする方が何かと便利ですし、
無駄な費用を払う必要もなくなります。
なので、
繰上げ返済の時に手数料が掛からない金融機関を選ぶのが理想です、
絶対に繰り上げ返済をしないと決めるのであれば検討する必要はないですが、
それはそれでちょっと問題だと思います。
金利負担をできるだけ軽くすればその分だけ元金部分の返済が早まります。
一括返済手数料
急に現金が入った時や借換えをする時に影響が出てくる手数料です。
繰り上げ返済手数料で取り扱う金融機関もあるようですが、
それとは別に一括返済の取扱いをする金融機関もあります。
借入れする金融機関がどういう取扱いをするのか、確認が必要です。
中にはこの一括繰り上げ手数料を、
残金の〇〇%という表記をする金融機関がありますが、
そのようなケースは、例をもとに金額を計算してもらっておよその金額を
知っておいた方がいいかもしれません。
ちなみに、3000 万円の1%はもちろん 30 万円です、
意外に高額なんですね。
また、この一括返済手数料を違約金という名目で徴収する金融機関もあります。
このような取り扱いはあまり多くないですが、存在はしてます、
契約書の約款に記載してあるので必ず確認しておきましょう。
C) 住宅ローンの繰り上げ返済
繰り上げ返済は、
「返済期間を短くするタイプ」と
「返済額をすくなするタイプ」の2種類があります。
返済額に対する費用対効果は返済期間短縮タイプの方が効果は大きいです。
しかし、
住宅ローンの返済だけが生活費の全てではありません、
生活費や娯楽費・貯蓄などとのバランスによっては
返済額を少なくする方法でもよいと思いますし、
運用が得意のかたでしたら繰り上げ返済の資金を運用に回して
利益を得ることもできます。
ローンを早く返したいという考え方は
間違えではありませんがこの低金利時代ですから、
その他の選択肢はないか?
検討してみるのもよろしいかと思います。
繰り上げ返済をする時は
必ず事前にシミュレーションをしてみて総返済額を比較してみるといいです、
実際に比較してみるとその金額の違いにびっくりすると思います。
D) 住宅ローンの名義は?
夫婦共有名義で借入をするか、どちらかの単独借入、
もしくは夫婦別々に住宅ローンを組んだ方がいいのか?
この条件は、
金融機関から借入れ条件で「こうしてほしい」というような話がある時もありますし、
まったくこちらの思うとおりに選択できる場合もあります。
選択肢が与えられたときには、
何も考えずに不動産屋さんや銀行マンに任せるのではなく、
あなたにとって有利になるようにあらかじめ検討をしておいた方がいいと思います。
この選択は、
そのご夫婦の状況や考え方によってさまざまです。
ただ、考えるべきは住宅ローン控除が意外に大きな金額であることです。
ご主人の単独名義ですとご主人だけが住宅ローン控除を受けられますが、
奥様が共働きで収入もしっかりしているのなら
住宅と土地に持ち分を決めた不動産を共有名義として、
奥様名義でも住宅ローンを借り入れる方法もあります。
そうすればご主人と奥様二人で住宅ローン控除が受けられますので
控除額が増える場合があります、
一度検討するのもいいかもしれませんね。
ただ、住宅ローンが二つになりますので
その分の手数料も増えますし手続きもそれなりに煩雑になってきます。
よく考えて選択するようにしましょう。
2. 普通の営業マンにはできない、本当の「住宅ローン算出方法」と
は?
「住宅ローンシミュレーションの真髄」
私はいつもお客様にこの質問をします
「住宅ローンシミュレーションやられました?」
すると90%以上は「はい」とおっしゃいますので、
続けて「どういったかんじでやられましたか?」お伺いします。
すると、インターネットで住宅ローンの返済額を計算してみて、
その他費用(管理費・修繕積立金・駐車場・固定資産税)を加えて
今の状況で返せる額かどうかを考えてみた。
という返答がほとんどです。
もちろん、これは大正解です。
これをやらないで住宅を購入してしまうといつかは返済に困る時が来てしまうと思います。
しかし、
残念ながら住宅ローンのシミュレーションに関してはこれだけでは不十分です。
私は、
住宅ローンのシミュレーションを 3 つのレベルに分けて考えてます。
それぞれ説明させていただきます。
A) 返済額とその他固定費の算出(ご自身でできるシミュレーション)
こちらのシミュレーションはご家庭でするお話しあいの中でできるシミュレーションです。
現在の居住費をベースにして、
マイホームを購入した後の住居費を計算して比較します。
この段階で現在の生活費から大幅に居住費が増額してしまうようでしたら、
そもそものプランニングに無理があると考えられます。購入の時期を再度検討して慎重に
計画を立てましょう。
B) 購入時の資金計画シミュレーション
不動産屋さんに行くとまず、
「年収はおいくらですか?」
なんてきかれたことありませんか?
最近ではあまり露骨に聞くことは無くなりましたが
ちょっと前までは普通にきいてました。
なぜかと言いますと、
もちろん購入できる物件の金額を営業マンが把握する為です。
不動産の営業を半年もやれば、
年収からおよその借り入れ可能額の計算は計算機などなくても
すぐにできますので、
借入可能額以上の物件を希望してるときは、
予算額内の物件に誘導したり、
その逆に希望物件以上のローンが組める場合は
予算のアップをするように誘導したりします。
(ちなみにお伝えすると、これは会社によって方針が違います。わたしはこういった方針
でお客様に接することはありませんので予めお伝えしておきます。)
不動産さんで気に入った物件が見つかると
事務所に帰って計算機を片手に自己資金はいくらだとか、
あーだこーだはじまりますよね?
あれがこのレベルのシミュレーションです。
物件価格・諸経費・返済比率・自己資金等々の数字を出して
最終的に「返済額はこれ位なので予算範囲内ですね」なんてやりますよね?
これが買うためのシミュレーションです。
わかってはいても、
いざ自分が当事者になると忘れてしまうことですが。
「これは営業マンが買ってもらうために数字を調整している場合があります。」
頭のどこかに入れておいてくださいね。
C) 家計管理の視点から見るシミュレーション
(ファイナンシャルプランナー的な視点から行うシミュレーション)
さて、
次のレベルのシミュレーションはあまりやられる方は
いらっしゃらないと思います。
ファイナンシャルプランナー(以下 FP という)さんが使うツールを使ってする
ライフプランを取り入れて住宅ローンのシミュレーションをします。
家族構成、収入の状況、将来家族に起こるライフイベント、
保険、貯蓄、老後資金、教育費すべてを把握してから逆算して住居費にどれだけかけられ
るか、いつまでに住宅ローンを払い終えるか等をシミュレーションします。
これを行うと、現在の収支状況だけでなく、
将来における収支状況と貯蓄とのバランスや、
いつどのような費用がどれ位必要になるかがある程度分かるようになります。
100%完全なシミュレーションを作るのは無理ですがある程度の目安ができて、
必要以上に不安になったりしなくても済むようになりますし、
確実に必要になる資金の洗い出しができますので余裕をもって
貯蓄ができるようになります。
わたしはできるだけこのシミュレーションをするようにしております。
お客様のご協力が必要ですので強制はできないのですが
家計全体からシミュレーションをすることで無駄な保険を削減できたり、
家計管理の簡単な管理方法等をお話しすることができたりします。
何よりもご夫婦がお互いの価値観について、
コミュニケーションを取ることで考えることになります、
今まで会話をしてこなかった
経済的なことを話し合うようになります。
ご夫婦でもお金のはなしはしにくいものです、
これをきっかけにして、
いろいろとコミュニケーションをとる事ができるようになります。
何よりもこのコミュニケーションが大きな財産になります。
3. プロはここを見る!!現地案内の時に、確認すべき重要なポイン
トとは?
A) 現地内覧の時間
これは物件を見ている時間の長さではありません。
物件を見に行く時間帯です。
普通、不動産を見に行くのは休日の昼間です、
遅くても 19 時とかです。
しかし、
その時間帯だけではその物件がいい物件かどうかはわかりません。
物件を見に行く時間帯は朝・夕方・夜間の3回です。
1 週間の中で休日の昼間はある種特別な時間帯ですので
普段の状況を全て把握するのは難しいです。
朝方の時間帯の日の当たり方はどうなのか?
近隣の交通渋滞はないか?
バスを使う時は時間通りに来るか?
とかを確認するようにしましょう。
夕方に物件を見に行くと
何時ごろまで日が当たっているかとかがわかりますし
室内の温度はどうかとかがわかります。
最後の、夜間が一番重要ですが、
周りの道は暗くないのか?とか、
ご近所さんから騒音等はないか?とかがわかるようになります。
たいしたことではないので気にしない方は必要ないですが
昼間だけではわからない情報を得られるようになります。
B) 建物のここは必ず見なさい!!
対象不動産によって注意すべきところはバラバラですが、
一つだけ同じことが言えます。
インテリアや設備に関してはある程度見れば、
それ以上深く掘り下げることはありませんので
そんなに注意しなくても慣れてくれば自然に
自分の好みがわかるようになりますのでご安心ください。
注意してみていただきたいところは、人間の動線です。
物件を見に行くとき、室内に家具はありません、
実際に家具などを配置すると意外に狭くなったりします。
その状況下であなたのイメージ力をフル活動して、
朝のばたばたの時間帯に使い勝手が悪くないか?とか、
布団や洗濯物を干すときは面倒ではないかとか?です。
実際に家で多くの時間を過ごすのは奥様です、
家事を効率よくこなせるか?
よくイメージしてみましょう。
見た目のデザインよりも実は重要だったりしますので
チャレンジしてみてください。
最後に、建物を見る時に大切にしていただきたいのが
ファーストインプレッションです。
最初にその物件を見たときの印象は大切にしてください。
あまりよくない印象を持った物件は、
2 度と見に行かない事です。
予算の問題や期間的な問題でファーストインプレッションが
よくなかった物件を購入せざるを得なかった方は、
住み始めてから後悔してしまうことがありますのでお気を付け下さい。
C) その他確認すべき事項
ごみの集積場がある場合は必ずチェックが必要です。
その市町村によって管理方法が違います、不動産屋さんに聞いてみましょう。
意外な違いがあって引っ越した後に聞いてなかったことで
ご近所さんに迷惑をかけてしまうことがありますのでお気を付け下さい。
それ以外に、電柱の設置や支線の設置などには注意が必要です。
特に建築前の物件や分譲地などを購入するときには特に注意してください、
電柱が邪魔で 2 台目の車が駐車できないなんて話もよくあります。
そして、最近気になるのが集中豪雨です。
私が実際に見た物件の話ですが、
多棟開発現場で隣地が広い駐車場だった物件です。
晴れていれば何も気にならないきれいな物件です。
しかし、
ちょっと大雨が降ると、
隣地の駐車場で雨水の自然排水が間に合わなくて
傾斜の関係でその開発現場内の一区画に、
大量の雨水が流れ込んでしまっていました。
もちろん、
そんな大量の雨水をその一区画の排水が賄うことが出来るはずがなく。
区画内はまるで池のようです。
床上浸水まではいきませんが敷地内を歩くことはできませんでした。
もちろん湿気がたまりますので、長い目で見れば建物にとって良いわけがありません。
「台風の時に現地を見に行け」とまでは言いませんが、
ちょっとした大雨が降っているときの状況も確認しておくと、
床上浸水などの被害も未然に防ぐことができます。
最近の異常気象を考えると、100%安全な不動産はないと思います。
しかし、あまりにも簡単に自然災害にあってしまうような不動産では
安心して生活をすることはできません。
4. 「物件選びの極意」プロと一般の方との視点の違いとは?
ズバリ言いますと、
「だれの為にその不動産を買うのか?」です。
「マイホームなんだから、自分の為に買うにきまってるじゃん。何、言ってんの?」
とおっしゃりたい気持ちもわかります。
しかし、
実際にプロは自分以外の人を喜ばせる為に不動産を購入している方が多いと思いますし、
少なくても私は不動産を購入するときは自分が住む為の不動産であっても
「他の人が喜んでくれるかな?」
と考えてから自分の好き嫌いの尺度を考慮していきます。
不動産投資の業界ではよく使われる言葉なのですが、
「出口を考えて、入口を決める」という言葉があります。
出口とは売却や貸出の事で、
自分がその不動産を使用しなくなったとき、
他人様は喜んでこの不動産を使ってくれるだろうか?と自分に投げかけます。
例えば、新築戸建を購入するとしましょう。
その時もちろん住宅ローンを組みます、その返済が 10 万円としましょう。
こういう時に私は、
知人に「この家、家賃 11 万円で貸すって言ったら住む?」と聞いてみます。
その知人が喜べば検討しますが「住まない」なら
どんなに条件が良くて自分が気にいっていてもまったく検討しません。
自分や家族の為のマイホームであっても、
他人様が喜んでくれるか?
くれないか?
が判断基準となります。
「一生に何回もないマイホームの購入でそんなの無理だよ・・・」
という声が聞こえてきそうですが、
そう難しいことではありません。
人が喜んでくれる基準は様々です。
例えば同じ物件でも家賃 10 万円では喜ばないけど、
家賃 8 万円だったら大喜び。
という事もありますよね?不動産の良し悪しは相対的なものです。
相対的に見て他人様が喜んでくれるような
不動産の買い方をすればよいだけの話です。
それとは逆に、
自分たちだけの事を考えて建ててしまった注文住宅とかは、
出口(売却や賃貸)でうまくいかないことが多いです。
100%の確証を持てるまでは買わないというのは
あまりにも極端すぎますが。
万が一の時には他人様が喜んで買って(借りて)くれる不動産の買い方ができるかどうか?
検討しておくだけでも良いと思います。
残債が多すぎて「家賃が相場より高くなってしまう。」
「売却金額が相場よりも高くなってしまう。
」といったことが起きてしまうと、
どうしようもありません。
自分で使うか、安くして不足する残債を補うかしか方法はなくなってしまいます。
出口の選択肢をなるべく多くしておくと自由が利きますので何かと有利なのです。
大切なことなのでもう一度お伝えします。
「プロは他人様が喜んでくれるように不動産を買います。」
覚えておいておくといいと思います。
5. 新築マンション購入、絶対にはまってはいけないポイントとは?
A) プレミアムレート
「プレミアムレート」という言葉をご存知でしょうか?
不動産業界では「新築時の価格」みたいな使われ方をしております。
新築だから相場よりも高く設定した価格という意味合いです。
新築戸建、新築マンションはすばらしいですよね。
とってもきれいですし、
なんといってもすばらしいプレゼンテーション、
きれいな物件紹介のパンフレットや物件のショールーム、
営業を担当するスタッフの対応はそれこそ至れり尽くせりです。
しかし、
よ~くお考えください。
それらはすべてにおいて莫大な費用がかかっております。
その費用は、デベロッパーもしくは販売店さんが負担します。
そのお金を元は・・・?
もちろん購入者さんの住宅ローンや自己資金から支払われます。
そして、
その住宅ローンには金利という金融機関の利益が加えられて、
最終的には購入者様が全て支払うわけです。
もちろん、
こんなことは当たり前でみなさまも十分ご存じだと思います。
冒頭お話しした「プレミアムレート」には、
この費用が実際の価格に加算されているわけです。
広告や販売活動にお金をかければかけるほど、
購入者様が負担する分のプレミアムレートの増額部分も上がるわけです。
わかりやすくしますと、
建築費+デベロッパーの利益+広告宣伝費・販売経費=販売価格
販売価格+住宅ローンの金利(複利)+管理費・修繕積立金等+駐車場料金等=支払う金額
となるわけです。
新築マンションは、実際の価格(建築費)以外の費用が
多額なので住宅ローンの返済が思うように進まないのです。
それに加えて売却の時には、
もう「プレミアムレート」は消えてなくなりますので、
思うような価格では販売ができません、
逆に言うと残債があまり減っていないので販売価格を下げることができない。
結果、
売却ができずに頑張って自分で住んで住宅ローンを払い続けるか、
残債を消すために売却するマンションの為に数百万円を支払う事になります。
これが新築マンションの怖い一面です。
B) 提携ローンの落とし穴
これ事実です。
新築マンションの販売会社から紹介された
住宅ローン(提携ローン)で審査をしたら 3980 万円の物件で一発 OK。
しかし、
その後、ほかの物件も気になり戸建も検討したお客様がいらっしゃいました。
もちろん、提携ローンは使えませんので
その他の金融機関さんの住宅ローンに審査を依頼しました。
物件価格 3850 万円で新築マンションより価格は安かったのですが、
なんと、
審査が通りませんでした。
私の力が及ばなかったこともあると思います。
しかし、
そのお客様のシミュレーションは、
私から見ても、3980 万円の新築マンション分の
住宅ローンとそれ以外の管理費等の支払いはちょっと危険ではないかと思うくらいでした。
「提携ローンは全部だめ!!」
、というつもりはありませんが。
私の経験では、
「提携ローンはとっても借りやすいローンである。
」
というのは間違いないと思います。
「借りられるのであれば、なにも問題がない。」
という認識で衝動的に購入を決めてしまうのは少々危険です。
しっかりと「返せる金額」を意識して
資金計画をシミュレートしてみてください。
その上で問題がないのであれば、
本当の意味ですばらしいマイホームになると思います。
C) 住宅ローン残高と売却価格の違い
A)プレミアムレートの所で少々お話ししましたが、今回はもう少し細かい部分まで
「なぜ、新築マンションの住宅ローンはなかなか減らないのか?」
について事例を挙げてご説明いたします。
例)販売価格 4000 万円の新築マンション、
デベロッパーの利益 200 万円、
広告宣伝費 200 万円、
購入の時にかかる諸経費 200 万円、
管理費・修繕積立金・駐車場代が各 10000 円とします。
(わかりやすいように簡単な数字にしてみました。
)
購入時のシミュレーションは 4000 万円+200 万円=4200 万円
(わかりやすく自己資金 0 円として計算します)
35 年ローン、金利2%で計算すると、返済額は 139,130 円となります。
管理費等を加算すると 169,130 円が毎月支払う金額になります。
例えば、10 年後に売却するとなると、10 年後の残債は 32,825,042 円です。
購入時に 4200 万円の借り入れをしております、
この 10 年間で住宅ローンが減った金額は?
42,000,000-32,825,042=9,174,952 円です。
しかし、
実際に支払った金額は?
169,130 円×12 回×10 年間=20,295,600 円となります。
なんと実際に支払った金額の半分も住宅ローンは減っておりません・・・。
販売価格 4000 万円の新築マンションを購入して
10 年後に売却をするとなると、
3300 万円以上で売らないと住宅ローンは完済できません。
もちろん売却するにも手数料がかかりますので
実際には 3400 万円以上の売却価格でないと手元にお金はのこりません。
さて、実際にこれ位の金額で売却できるのでしょうか?
もちろん、できるエリアもあります。
白金台や麻布等などはそういうエリアで、特殊な需要が見込めます。
しかし、
通常であればもう少しシビアに考えるべきです。
実際、
私は平成 10 年築のマンションを平成 19 年に約 1800 万円で購入しました。
新築時の販売価格はわかりません。
しかし、
私が購入した時に渡された登記簿には
前所有者さんの借入額の記載があります、
その金額は 3650 万円です。
なんと購入金額の倍以上でした。
販売価格の何割を住宅ローンで借りたかわかりません、
ですが少なくとも購入時に支払った金額は 3650 万円より高いという事です。
私のマンションがあまりにも価値のない
マンションに聞こえてしまいそうなので一応お伝えしますが、
そのマンションは最寄り駅まで徒歩 3 分、
その最寄り駅から一番近い場所にあるマンションで
皆さまも名前を聞けば必ず知っている
シリーズマンションできちんとした物です。
この事例は極端な例ですが、
私が実際に購入した時の話なので事実です。
そのほかに、私が取引をお手伝いしたケースでは
これ以上の金額で取引されている物もあります。
何度も繰り返しお伝えしますが、
「新築マンションを購入してはいけない」と
言っているのではありません。
購入するときは、
しっかりとしたシミュレーションを行ってから
購入しましょうというお話です。
ちょっと時間があったから近くにできた
新築マンションの展示場を覘きに行って、
その気になってしまい、
「即購入!!」
なんて言う事の無いようにご注意ください。
6. これからの30年間をどう生きるべきか!!不動産の計画方法
とその効果とは?
A) 誰にもわからない30年後の社会
よく、マイホームというと「一生に一度の買い物」なんて言いますよね?
その通りだと思いますし、
私は「そうであってほしい」と思っております。
しかし、
現代社会の生活ではそう単純なものではなさそうです。
転勤や部署の移動、リストラや早期退職。
親の介護や自然災害などの理由により
私たちの生活は突然変更しなければいけないときがあります。
例えば、
30 年前にスマートフォンや I-Pad の流行を
予想できた方はいるでしょうか?
インターネットの普及を視野に入れて
自分の生活を計画していたかたはいるでしょうか?
多分、いないのでないでしょうか?
少なくとも私の周りには見当たりません。
あなたは、
「30 年後の日本社会がどうなっているか?」予想できますか?
30年後の日本は、
現在のまま何も変わらないという事はないと思います。なので、
いつかどこかのタイミングで、
もしくは毎日少しずつ、
必ず社会に順応する為に変化(進化)しなくてはいけないのです。
B) 必要不可欠な柔軟性
「この世に生き残る生物は、最も強いものではなく、最も知性の高いものでもなく、最
も変化に対応できるものである。
」
あの有名な生物学者のダーウィンが残した言葉ですが、小泉純一郎元総理大臣が演説で
引用していたことで有名にもなりました。
「家を 35 年ローン買ったんだから、今のまま何も起こらず無事にローンを終わらせたい」
という考え方ですと、今後起きる変化にうまく順応できないかもしれません。
もう、社会が変化するのは必然です、
その時に何ができるか?
何をすれば家族で楽しく生活できるか?
何を選択して何をあきらめるか?
力強く前向きに楽しく生きるためには何を大切に生活するか?
恥ずかしくてなかなか話せない事ですが、
ご家族みんなで意見を交わしておくといいと思います。
「そんなこと言ったら、マイホームなんて買わない方がいいじゃん!!
ローンだけ背負って危険なだけじゃないですか?」
「はい、一理あります。でも、危険だけではありません。」
マイホームを持つという喜びと、そこでの楽しい生活。
何よりもご夫婦の人生において何かをやり遂げた充実感は確実に得られます。
結婚して家庭を持ち、家族みんなマイホームで楽しく暮らす。
それが人生のすべてとは思いませんが、
とっても素敵です。
もちろん先ほど言ったようなリスクはあります、
しかしその反対にとっても楽しくすばらしい人生もあります。
「リスクを恐れて、家族みんなで我慢し続ける人生」
と
「リスク承知でも頑張って、家族みんな楽しくワイワイ暮らす人生」
どっちがいいですか?
それに、買わない事にもリスクはあります。
例えば、人生を全て賃貸で生活しようとすると購入するより費用がかかります。
もちろん、好みや地域性にもよりますので一概に言えませんが、
人生のステージごとに、その生活に合った家を賃貸で賄おうと思うと、
購入するよりお金がかかります。
例えば 12 万円の家賃を 30 年間払い続けるとなる 4320 万円です。
30 年間も同じところに住み続けることは無いので、
その他に引っ越し費用や更新料などのほかに、
それに費やす時間も必要ですしその度にストレスを感じます。
人間は引っ越しをすることにより過剰なストレスを感じます。
それ以外にも、
我慢しなければいけない事もありますし
何より自分の資産になりません。
これは金融機関への信用力に影響が出ます。
どちらにしても、
リスクはあるのです。
それなら好きな方を選んだ方がいいです、
自分の好きな人生をイキイキと生きた方が楽しいです。
「家を買ったらずっとそこに生活しなければいけない」
といった常識を一回取り払いましょう。
家を買う時に意識した方がいいことをお伝えります。
【柔軟性】です、
変化に対応する力です。
心に柔軟性を持ちながら生活をしましょう。
そうすれば、社会の変化にすんなり対応できるようになります。
私が、オーストラリアで生活をしていた時に、
家をトレーラーに載せて移動している光景をよく目にしました。
「なんて国だ!」
と思いましたが日本では不可能に近いです。
不動産は動かない物です。
不動産に柔軟性を持たせることは難しいですから、
そこに住む人間に柔軟性を持たせておく努力をしましょう。
もし、あなたが必要なくなっても。
他の人が喜んで使ってくれる不動産なら何も怖いことありません。
大切なことなので繰り返しお伝えいします、
【柔軟性】です。
7. 年代別にみるライフステージとマイホームとの関係とは?
20 代;社会人エントリー、仕事と自分の生活に夢中。
賃貸マンションか実家住まいが多数。
収入が少ない時期ですが、いろいろとお金を消費してしまいます。
無駄使いをなるべく避けて、貯蓄を心がける。
まだまだ年齢が若いので投資に関しても目を向けた方が良いでしょう、
少額から初めて投資の勉強をしておく期間とも考えられます。
マイホームとの付き合い方は、まだ本気で考える必要はありません。
しかし、
マイホームだけが不動産資産ではありません。
しっかりと勉強をして堅実に自分の資産を増やすことを心がけましょう。
30 代;家庭成形期で家庭を持ち始める年代。
仕事にも慣れてきて、自分の身の回りのことを考え始める年代。
結婚・出産・育児等ライフイベントが重なる
この年代でマイホームを購入する方が多い。
まだまだ住宅ローンも長期で組むことができる為、
マイホーム計画も余裕を持てる年代です。
この年代でマイホームを購入して、不動産になれておくこと、
資産について考え始める事が必要です。
しかし、働き盛りで元気に働ける年代ですので甘いシミュレーションで
ぎりぎりのローン計画や身の丈に合わない豪華なマイホームの購入をしてしまうと
この後まだ長い人生の選択肢を狭めてしまう事になります。
生活とマイホームに【柔軟性】を持たせておくことを意識しましょう。
40 代;家庭成熟期、ある程度家庭が成熟してくる年代です。
家族構成が決まってくるので生活への変化が起こりにくい年代です。
しかし、
子供の成長と共に学費や教育費など金銭的な面も考え始める必要があります。
生活がマンネリ化する傾向があるこの時期に、
娯楽に走り不必要に資産を目減りさせてしまうことがないようにしましょう。
マイホームを購入するとなると、
どうしても長期借入に対する恐れが生じてきます。
高齢になってまで借金返すのが嫌だという考え方をする方もいらっしゃいます。
しかし、借金に払わなければ、大家さんにそのお金が行くだけです。
法律的に表現すると、
所有権にたいしてお金を払うか、賃借権にたいしてお金を払うかの違いです。
どうせなら、
完済のある所有権の方がよくないですか?
賃借権に完済はありません、一生支払い続けるのです。
あなたは、どちらを選択しますか?
自己資金を十分用意できている年代です、
返済期間が短い分、自己資金を十分に入れて
無理のないシミュレーションをここ後掛けてください。
50 代;すでにマイホームを取得している方の方が多い年代です。
マイホームの話題になると「住宅ローンがまだのこってて・・」
などとよく口にしてしまう年代です。
お子様へかかってしまうお金が、
どうしても必要になる年代なので思うようにマイホームと向き合うことができません。
お仕事ではそろそろ、リストラとか早期退職とかが話題になる頃です。
社内でも重要なポジションを任される時期で仕事と家庭のバランスのとり方が重要です。
この年代にマイホームの住宅ローンの返済で精一杯になってしまうと
生活に支障が出てきてしまいます。
40 代にどれだけ繰り上げ返済をできるかで
この時期に生活の違いが出てきます。
60 代;そろそろ完済が見えてくる年代。
子供も独立し始めて、ちょっとさみしさも覚える年代です。
住宅を所有している方はそろそろ完済が見えてくる時期ですので
精神的にローンを嫌う方でしたら、
臨時収入で繰り上げ返済をするのもいい選択です。
にぎやかだったマイホームもちょっと手に余るようになってきて
手のかからない中古マンションへの引っ越しを考える方もたくさんいらっしゃいます。
退職を控える時代ですので、
自分の生活に合った住環境にするのが良いと思います。
何よりライフワークを中心としたマイホームをお考えになることをおすすめ致します。
70 代;お手持ちの資産をどうやって後世に継承していくべきか?
相続・事業継承・財産分与・老後資金の確保等が中心になります。
近代社会では、相続に関する訴訟が急増してます。
問題になるケースはほとんどが、まったく対策を取ってこなかったことが理由です。
情報化社会の近年、インターネットを利用すれば
簡単に専門的な知識の表層部を知ることができます。
相続発生したらそういった情報を検索して
「もらえるものはなるべくもらう」という考え方をする方が増えているようです。
慣れ親しんだマイホーム、大切な家族、自分が頑張って所有した財産。
気持ちよく相続人に分与して「相続」を「争族」などにしないようにしましょう。
財産分与や相続対策は専門家が関与しないと
かえって逆効果になってしまうことがあります。
税理士さんだけに頼んでも生前対策に関しては疎いです、
普通の不動産屋さんでは売却するように進めるだけかもしれません。
後見人等の法律に疎い人に頼んでも結局後でもめるのがオチです。
相続対策に関しては、
「不動産・税金・法律」の各分野にたいして、
相続専門の知識を持っている専門家に依頼しましょう。
全てにおいて専門的な知識が必要とされる職種なので、
普通の方にはその違いは分かりにくいです。
一つの見分け方としましては、相続の相談をした時に、
その方が「専門です」というかどうかです。
それと相続相談を専門に受けている方は、
大体「不動産・税金・法律」の分野でお互いに提携していて
各分野に精通する専門家と一緒に仕事をしてます。
相談をした方だけで話を進めるようなそぶりでしたら、
一度他の方に相談してみてもいいかもしれません。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
終わりに
私は、不動産業者であり不動産の売買をお手伝いして会社を運営しております。そういっ
た日々の業務の中でお客様と接するときにふと、思うことがあります。
「余りにも間違った情報が飛び交っている・・・。
」
例えば、
【自己資金なしでマイホームかえるんですか?】
今はこういう話をする営業マンも少なくなったかもしれませんが、それでもたまにお客様
から聞かれることもあります。
もしかしたら買えるかもしれませんし実際に私の知人(お客様ではありません)でも買っ
ている方もいます。しかし、それは特殊なケースです。もともと金融機関とのつながりが
強くて資産も十分確保していて、返済額の何十倍もの収入をもらっていればできると思い
ます。それか、特殊な方法を使ってローンを組んでしまうかです。でも、普通はそういう
ことはありません。
単純に自己資金を使わないということは、オーバーローンになります。物件の価値以上の
お金を借り入れることになるわけですからその時点でリスクがあります。
「買えます、しかし危険すぎますのでやめましょう。」
「マイホームの購入は一世一代の大仕事」です、しっかりとした計画を立ててキチンとし
た知識と情報を収集してゆっくりと準備期間を取りましょう。その計画は「買う為」だけ
の計画ではありません、
「マイホームと人生の関係」を計画します。
マイホームは「家族が集う場所」であって、建物や土地があればよいわけではありません。
家族みんなが幸せに生活できる場所であるべきです。
マイホームを購入する事だけに執着するのをやめて、
マイホームでどうやって生活をしていくかを考えて
ご家族のライフスタイルに合った
「理想的なくらしはどうしたらできるのか?」についてお考えください。
【マイホーム購入計画 7 つの大切な話】を
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
このレポートが少しでも、
あなたのマイホーム生活を楽しく素晴らしいものする
手助けが出来れば幸いです。
内容に関しましてご不明な点がありましたら
下記までご連絡をお願いいたします。
お問い合わせも同メールアドレスで承りますのでご利用ください。
発行人;宮川 剛