校内研修全体計画 - 新潟市立鎧郷小学校

平成26年度
校内研修全体計画
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平成26年度 鎧郷小学校 校内研修全体計画
鎧郷小学校研究推進委員会
1
研修主題
自ら考える・表現する・ふり返る子どもの育成
~自ら考え,表現しようとする意欲を高める授業の工夫
2
(5年次)
~
主題設定の理由
当校では、「自ら考え、表現し、振り返る子どもの育成」を目指した研修を行って来年度で5年目
を迎える。昨年度は,「自分の考えや思考過程を分かりやすく表現しようとする子どもの育成」を目
指し,算数を受け持つ全職員が公開授業を行い,指導者から指導を受けることができた。
研究スタート当初は,書く力(表現する力)を高めるための指導スキルと実践例を示し,児童のス
キルアップを目指して研修を行う予定であった。しかし、7月の間嶋指導主事の師範授業により,児
童が“この問題を解いてみたい”とか“これならできそう”と思えるような「学習課題の設定や子ど
もへの問いの引き出し方」が当校の児童にはより重要であることが分かった。
このことは,その後の公開授業においても授業者が実感することであった。
たとえば、指導案作りで,授業者が最も頭を悩ませたのが「学習課題とまとめ」である。また,実
際の授業場面において児童の思考がストップしたり,ワークシートやノートに何も書けないでいる児
童が見られた場面では,児童のスキルが足りないのではなく,「学習課題がうまく理解できていなか
ったり,見通しがもてていない」という実態が分かった。全ての授業で,指導者から最も指導を受け
たのが「学習課題の設定」であった。逆に「学習課題が魅力的」で,「解決の見通しが」明確な授業
では,子どもたちが自ら考え,表現し,振り返る姿が自然と見られた。
このことから,授業で最も大切なのは,児童から「問い」を引き出し,明確な学習課題と見通しを
もたせることであることが分かる。表現スキルは教師が与えるものではなく,授業を通して児童が獲
得するものであることも分かってきた。
昨年度のこうした成果を踏まえ,今年度はまず,「児童の学習意欲を喚起すること」に目をむけた
い。特に「新しい問題に出会った時に解いてみたいと思う」を70%以上にすることが目標である。
また,児童から「算数のおもしろさが分かった!」や「算数って,楽しい!」という言葉が出るよう
な授業を目指したい。
グローバル化により,社会が激しく変化する時代に生きる子どもたちが,将来,社会を支える年齢
になったとき必要とされるのは、自他の営みを積極的に工夫改善し,発信していく力である。「自ら
考え、表現しようとする」子どもの姿をめざした私たちの授業の積み重ねが、これからの子どもたち
の生きていく力につながることを信じて研修を進めたいと考える。
3
授業研究の視点
子どもたちが「解いてみたい!」、
「答えや解き方を確かめたい!」
「答えや解き方が分かった!」
と言えるような授業をめざすために、下のような項目に重点を置きながら、授業を構想する。
(1時間の授業ですべてを網羅するものではない。)
授業者は、下記のどの部分をねらって、どのような手立てを準備するのかを明確にして授業に臨
むようにする。また、授業後には、客観的な事実に基づいてその手立てが有効であったのかを検証
する。
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(1)
「学習課題・まとめ」の明確化と学習課題を生み出す問いの引き出し方の工夫(フォーカス)
・“なぜ,どうして”から生まれる「学習課題」と“分かった”につながる「まとめ」の工夫
・既習事項との想起を促す課題提示の工夫
(2)
算数のよさや学ぶことの楽しさに気付かせる算数的活動の充実(ビジュアル&トライアル)
・児童が目的意識をもって、主体的に取り組む算数的活動の工夫
・学習過程が「明確に見える」板書の工夫
・意味理解,実感を伴う感覚(数量的感覚)を大事にした学習
(3)
学習のしかたを身に付け、考える力を育てる学級集団での問題解決(シェア)
・児童の気付きや考えを生かす学習展開
・児童が数学的な考え方のよさや数理的な処理のよさを実感できる言語活動の工夫
・練り合いや既習事項の活用を盛り込む学習展開
3
目指す子どもの姿
自 ら考 える
進んで表現する
ア
「初発の問題や発問」から式や答えを予想したり,解法を考えたりする。
イ
“なぜ”“どうして”という気持ちで問題を読む。
ウ
“こうすれば解けるかも”という見通しをもつ。
エ
既習事項との違いに気付く。
オ
自分の考えと友達の考えを比べる。(同じ,似ている,違う)
カ
“なぜ”“どうして”という気持ちで友達の考えを聞く。
キ
新たな見方や考え方に気付く。
ク
分からないところを尋ねたり,友達に教えたりする。
ケ
疑問や気付き,考えを自分の言葉でノートに書く。
コ
間違いをおそれずに,自分の考えを話す
サ
考えたことを表や図でかく。
シ
友達の考えに対する自分の意見を言う。
ス
話し合いから自分の考えを見つめ直し,より確かな考えを書く。
セ
友達の考えのよさに気付き,取り入れる。
ソ
計算の仕方や解法への過程を説明する。
タ
意見を交換しながら,みんなでよりよい考えを練り上げる。
チ
話し方や順序を工夫して説明する。
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4
評価(「振り返りシート」の活用)
公開授業等において次の観点での振り返りを児童に行わせ,児童の学習意欲を評価する。また,
授業者は,方策の何が児童の姿につながったのかを分析し,次の授業に生かす。
算数授業 ふり返りシート
~5・6年生用~
☆ 算数の授業を 思い出して答えましょう。
あてはまるところに○をつけてください。
1 次のことに気をつけて、先生や友達の話を聞くことができましたか。
・話している人に体を向け,目を見て話を聞く。
・聞くときは,手を下に置き,手遊びなどをしない。
・話している人に質問したり,自分が話したくなったりすることがあっても最後まで聞く。
よくできた
だいたいできた
あまりできなかった
少し思った
思わなかった
教えてもらってかけた
かけなかった
2 問題を自分で解いてみようと思いましたか。
とても思った
3 問題の説明や答えが、かけましたか。
自分でかけた
4 友達と話し合ったり、自分の考えを発表したりすることができましたか。
よくできた
5
少しできた
できなかった
研修の方法(研修の進め方)
(1)研修教科
○
全体研修教科-算数科
(2)本計画における指導者の範囲
○
各学年・学級担任及び,算数科を受け持つ授業者
(3)研修の体制および進め方
授業研究を中心とする研修
・
かぜのこ学級を含む全学級で1回以上の公開授業研究を行う
・
全体授業研究は上・下学年部各1回とし(指導主事要請訪問)、その他の授業研究につ
いては学年部内で行う。
・
全体(学年部)指導案検討会→公開授業(参観)→授業協議会の流れで授業研究を進め、
各自の授業力向上に努める。
・
要請訪問時以外の授業については、大坂校長を指導者として授業を公開し,学年部協議
会で指導を受ける。
*但し,授業者が外部指導者を希望する場合については,できる限りその希望に応じる。
・
研究主任は毎回、指導案検討、授業参観、授業協議会に参加する。
・
指導案はA4表裏1枚。形式は「若手教師のための授業づくりガイドブック」(新潟市
教委)にもとづきながら、研究内容に合わせて作成する。
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授業研究を中心とする研修
・
指導案等については、全員に配布する。研究主任は学校用として1部ファイリングする。
・
授業のおよその実施時期について、5月中に希望を取り調整する。
・
事前の指導案検討会をもとに、研究主任より「協議(事後協議会)の視点」を提示する。
・
学年部公開授業では研究推進委員が、全体公開授業の授業協議会では研究主任が進行を
努め、「協議の視点」にもとづいた話合いを行う。
・
授業協議会終了後、授業者は授業実践についてのまとめをA4
(形式は後日
・
表1枚程度にまとめる。
研究主任より提案)
年度末に研究計画、指導案、授業実践のまとめ、研修だより、研究のまとめなどを電子
データの形で研推フォルダに集め、CDに記録して配付する。(研究集録冊子は作成しな
い)外部送付用のみ、印刷を行い、ファイリングする。
研修主題(副題)および研修内容にもとづく授業改善のための研修
①
板書計画・ノート指導研修
*夏季休業中に全体研修実施
板書計画と授業の実際を振り返ったり、児童の授業評価をもとにしたりしながら、授業
の改善点について協議する。
ⅰ)
ⅱ)
板書計画の作成は、次の4回行う。(板書作成授業は、算数とする。)
ア
授業研究時に1回(学年部、全体公開授業)
イ
地区主事訪問時に1回(第2回訪問時に実施予定)
ウ
学力向上強調月間授業に2回(6月・11月に校長指導を受ける)
板書計画にもとづく授業を行った際には、「授業振り返りシート」で児童による授
業評価をあわせて行う。
研修主題(副題)および研修内容にもとづく授業改善のための研修
②
全国学力テスト問題分析研修
*冬季休業中に全体研修実施
全国学力・学習状況調査を,全職員で実際に解き,情報交換をすることにより,どん
な学習内容を大切にして行かなければならないかを共通理解
↓
自学級での授業改善を行う。
③
CRT学力検査結果分析
12月にCRT学力検査を全学年が実施。結果を受け、4月からの取り組みを振り返る。
↓
1月から年度末にかけて、定着・習熟の足りない領域等の補充に努める。
実施時期
実
施
内
容
研修計画者(指導者)
夏季休業中
板書計画・ノート指導研修
研究推進委員会(未定)
冬季休業中
全国学力テスト問題分析研修
研究推進委員会(未定)
CRT学力検査結果分析
研究推進委員会
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備
考
各担任は、休業前に資料準備
分析は各学級担任が行う
6
研修の組織と役割分担
全体研修会
拡大研究推進委員会
校 長
教頭
研究推進委員会
◎小林 ○本間 植村
下学年部
1 年
高橋
2 年
柴田
☆植村
3 年
船越
かぜの子 清水
級 外
上澤田
研 推 ★小林
上学年部
4 年 ☆本間
5 年 ★小林
6 年
中島由
かぜの子 神田
級 外
中島豪
☆:学年部責任者
★:全体責任者
<指導案検討会・授業協議会等の役割分担>
全体会司会
下学年部会司会
上学年部会司会
授業写真記録
指導者への対応
研究主任
下学年部研推部員
上学年部研推部員
7学年職員
校長・教頭・研究主任
※案内黒板準備=研究主任
※協議会会場設営(集会室)=研推全員
資料 Ⅰ
「自ら考える・表現する・ふり返る子ども」を以下のようにとらえることにする。
○「自ら考える」とは
課題を自分のものとしてしっかりと受け止め,問題解決に向かって,粘り強く思考を巡らせ,学
習に取り組む姿をいう。
○「表現する」とは
自分の思考や活動の過程をふり返り,筋道を立てて書いたり,相手意識や目的意識をもって話し
たり、書いたりする学習の姿をいう。
○「ふり返る」とは
「ふり返る」とは,これまでの学習を通して,何をどう学んだのか,そして,何が分かって,新
しい問題は何かを自覚する姿をいう。また,「ふり返る」とは,子どもたちが「考える」というこ
とを日常的に行えるようにする習慣付けの活動と考える。
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