4. 第1 週間・人間の罪

第1週間
第 1 週間
人間の罪
目的:自分の現実をありのままに認めること
神との関係を深めることを妨げるものやそれを不可能にするものを認識すること
神の無条件の愛とわたしたちを罪から解放したいという神の望みを知ること
黙想の間は、自分の論理的な分析よりも、神の答えを聞き取ることが
大
切
で
す
。
一日目
第1黙想
目的:罪の本質とその結果を意識すること
 原罪: 創2章の 16-17;
3章
 アダムとエバは何を求めたのでしょうか。
 彼らには、どんな選択があって、何を選んだのでしょうか。何を期待していたでしょうか。実
際にどうなりましたか。
 人間の自由と神の自由の似ているところと異なっているところはなんでしょうか。人間の自由
は何によって限られているのでしょうか。人間は、自分の選択の結果を正確に予想できるのは
いつでしょうか(ヨハ 8:32 参照)。
 人間の罪と堕落した天使の罪で、似ているところと異なっているところはなんでしょうか。
第2黙想
目的:罪の恐ろしさをもっと深く意識し、実感すること
 放蕩息子のたとえ:ルカ 15:11-32
 良きサマリア人:ルカ 10:25-37
 世界における罪、特にその現実、本質、理由、結果などについて黙想してください。
 罪(傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲)は、人間関係にどんな影響を与えているの
でしょうか。
第3黙想
目的:罪の恐ろしさをもっと深く意識し、実感すること
 弟子に対するキリストの信頼、ペトロの人間的な思い: マタ 16:13-28
 キリスト者の個人の罪や教会の罪、特にその現実、本質、原因、理由、結果、キリスト者や非
キリスト者に及ぼす影響について黙想して下さい。
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第4黙想
目的: 罪にあふれている世界に対する神の態度を意識すること
 神の望み:ヨハ 3:13-21
 キリストの受難:マコ 15:6-41
 十字架に付けられたキリストを(想像し)見ながら、イエスの死の原因とその意義、または、自
分自身の反応について、正直に主と対話してみてください。この対話には、以下の質問を用いる
ことができます。
(霊操 53,55)

宇宙万物の創造主でありながら、何故人間になられたのでしょうか。

どうして、自分自身を罪人の手に引き渡して、彼らから、苦しみを十字架の死を受け入れた
のでしょうか。

わたしの罪は、あなたの苦しみと死とどんな関係がありますか。

あなたの苦しみと死が、わたしにどんな影響を与えているのでしょうか。わたしの人生にお
いて、何かの実りを結んでいるのでしょうか。

わたし自身がキリストのために何をしましたか。

今、何をしているのでしょうか。

これから何をしたいでしょうか。なすべきことは何でしょうか。
二日目
第1黙想
目的:自分の罪を知る必要性を理解すること
自分の罪を知る恵みを神に祈ること
 ダビデの罪 サム下 11 章、12 章の 1-16
 屑と丸太 ルカ 6:41-42









ダビデはどんな罪を犯しましたか。この罪は、どうして、そしてどういうふうに発展しまし
たか
罪はどんな幻想を作り上げるのでしょうか。
罪は、どういうふうに、人間を支配し、その奴隷にしてしまうのでしょうか。
自分のことをありのままに知っているのでしょうか
自分の内に、正直に見つめるのを恐れているのは何か(罪、辛い記憶、傷など)がありませ
んか。どうして、それを見つめるのを恐れているのでしょうか(例えば、それによって、理
想的自己像が壊されるためとか、生き方を変えなければならなくなるため)
。
それを見つめない限りは、何が出来ないのでしょうか。
気になる他人の罪や欠点は、自分とどんな関係をもつのでしょうか。自分にも同じようなも
のがないのでしょうか。
自分のすべての罪や欠点を知りたいですか。
自分の罪を現わしていただくように、神に祈りたいと思いますか。
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第1週間
第2黙想
目的: 神はどのようにわたしのことを見ているかを知ること
 詩篇 139
 神はあなたのどんなところが好きでしょうか。あなたにおいて、イエスに似ているところは
なんでしょうか。(なるべく「神の目」で、自分の生き方(特に人間関係)や性格、望みや
恐れなどを見て、思い浮かぶ順に書き留めてください。思い浮かんだものをすべて書き留め
てから、それを重要と思う順に並べてください。黙想の時に、気が付いたことや、感想など
を書き留めてください。
)
 神はあなたのどんなところが嫌いでしょうか。あなたの中に生きている神の子イエスの姿を
汚すものはなんでしょうか。(同上)
第3黙想
目的:自分の罪を知ること
 自分の罪を知ったパウロ ロマ 7:15-25
 悔い改めの祈り 詩篇 51



自分の人生全体を振り返って見て、罪意識があった一番初めの(または一番強かった)行
動を思い起こしてください。罪意識があってもどうしてこの行動をとったのでしょうか。
そのときどんな望みや欲望を満たそうとしたのでしょうか。この行いによって何を得よう
としたのでしょうか。それに対してどんな期待をしていたのでしょうか。その期待通りに
なりましたか。その後は、何を感じて、何を考えたのでしょうか。同じような罪(罪意識
がなくても)を再び犯したことがあるのでしょうか。この罪のために、自分がどういうふ
うにかわったのでしょうか。この罪は、周りの人々との関係やあなたの神との関係にどん
な影響を与えたのでしょうか。
自分の人生において神の愛に応えなかったことを思い起こします。そのとき神の愛や自分
の答えを意識したでしょうか。答えたいという望みがあったのでしょうか。どうして答え
ませんでしたか。その理由は、何だったのでしょうか。この理由は、自分の罪と繋がって
いるのでしょうか。今この理由について、どういうふうに考えているのでしょうか。答え
るのは、本当に不可能だったのでしょうか。神の愛に答えなかったことは、あなたに(あ
なたの性格、祈り、神との関係、人間関係など)どんな影響を与えたのでしょうか。
今一番大きな問題になっている罪の歴史(それを初めて犯したこと、その発展、人生への
影響など)を思い出してください。この罪のことを考えるとどんな感情が浮かびますか。
その罪に関して何をしたいですか。何ができますか。どうするつもりですか。
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第4黙想
目的:罪を犯している自分に対する神の態度と望みを知ること
自分の罪に対してとるべき態度や具体的な行動を意識すること




罪の赦し ルカ 23:34; ヨハ 8:2-11
罪の赦しを受け入れる結果 ルカ 7:36-50
人間の弱さと罪を超える神の愛の力 1ヨハ 3:10-24; ヨハ 21:15-19
キリストへの信頼 ロマ 8:33-39

あなたが犯した罪を知っても、神があなたを愛していると実感していますか。

自分の弱さと罪と共に自分自身をイエスに委ねたいと思いますか。

イエスを一層深く愛するために、イエスをもっと知りたいと望んでいますか。

キリストの使命に預かりたいと望んでいますか。
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