所得補償は農家にと っ て い わ のでは、とみていま す 。 個 別 グローバルな規制緩 和 が 進 む ええ。TPP対策 と し て 関 税に気を取られてい る う ち に か。 については反対のお 考 え で す ――藤原会長はTP P の 参 加 る方が日本にとって有利だと ンドなどとRCEPを締結す 国、ロシア、韓国、台湾、イ ーランドよりも近隣諸国の中 アメリカ、カナダ、ニュージ 国である。競争することは万 量、軍事力など、質量の高い 食料、石油・天然ガスの埋蔵 カは金の保有量と金融資産と わば戦争であります。アメリ く第二次太平洋経済競争、い 農地の約 整備の4点です。全国 地に移転、④農業基盤 農家住宅を市町村住宅 集積、②区画整理、③ ①協業化と農地の流動 ょう。 なければならないでし 分して、近代化を進め 整備を希望する者を区 償を希望する者と基盤 ればならない。所得補 約と協業化を図らなけ ば生活保護を受ける こ と で あ 思います。農業はいずれ高品 が促進され、TPPはまさし って、確かにありが た い こ と 質、低価格、大量生産による TPPよりRCEP アメリカとFTA ではありますが、い つ ま で も 競争に勝つために、農地の集 %は中山間 有引力の法則にも合致しない。 TPP以前に政府が お こ な う べ き こ と は、 それに甘んじること に は な ら ないでしょう。市場 原 理 主 義 地域にあって過疎化が 70 北王ホールディングス㈱ 代表取締役会長 藤原 壽美氏 物理的に説明できるんです 人口集中は 「万有引力の法則」 で “次の一手” 進 ん で い ま す。 中 山 間 の 畑、 棚田、山林は治水、治山、水 源涵養、景観、保養、農業文 化、良好な風土を醸し出しま す。食糧生産としての農業と は別枠で考えなければなりま せん。限界集落の定住は無理 が伴います。保養、体験、観 光など季節居住にすべきでし ょう。 ストロー現象と 万有引力の法則 ――藤原会長の持論に地域の 経済活動はすべて万有引力の 法則で説明できるというのが ありますが、それについて。 は い。 札 幌、 仙 台、 東 京、 名古屋など7大都市圏への人 口集中がストロー現象といわ れています。ストロー現象と いうのは、交通網が整備され ると、交通基盤の「口」に当 たる地域に経済活動が集中し、 済活動が逆に衰える現象をい 「コップ」に当たる地域の経 います。今後、鉄道、道路網 の整備に伴い、このような現 象はさらに顕著になるでしょ 実は、このストロー現象は 万有引力の法則によって物理 有引力の公式に私が独自に加 ラ整備額など)です。αは万 額、農林水産生産額、インフ M:質量(人口、鉱工業出荷 理のかなった考えの持ち主で が、万有引力の理論からみて 頭においていないと思います ろん宮司町長は万有引力を念 は大変期待しています。もち 致などを唱えていますが、私 同町のインフラ整備や企業誘 かない。それで私は「出来ち 言ってマチを壊すわけにはい くなる。しかし駄目だからと ょう。郊外の大型店も要らな チは衰退することになるでし が減少すれば、肥大化したマ 限界市町村になります。人口 う。 的に証明できるんです。 えた概念で、摩擦係数という す。企業誘致や文化施設、イ ~ %減少は限界集落と同じ F:力、R:M 1M 2間の距離、 のはアクセスの障害になるも 万 有 引 力の法 則 は、 F=M 1 × M 2÷ R の 2 乗 × G × α。 利道や馬車と比べ G:定数、α:摩擦係数の逆数、 のを指します。たとえば、砂 北王ホールディングス(本社・帯広)と言えば、北王コンサルタント㈱や北王農林㈱など、十勝を代 表する企業である。そのオーナーである藤原壽美会長は、幕別商工会長や北海道商工会連合会合併委員 会会長などを歴任し、近年は農業生産法人を設立し、大規模農業と6次産業化の推進にも力を入れてい る。そこで藤原会長にTPP問題や人口減少の中でのマチづくりについて、ズバリ語ってもらった。 北のリーダー 都市に引っ張られ 離にある場合、大 が小さく、同じ距 速鉄道は摩擦係数 て、高速道路や高 感していただけるものと確信 万有引力による経済活動の説 か、注目しています。以上の 流人口の増大をいかにされる ることのほか、札幌からの交 ンフラ整備により質量を高め 併が難しいのであれば、少な ることが必要です。市町村合 確化してコンパクトにまとめ いのであればマチの機能を明 約 年待つか、それができな そのためには、孫子の代まで ゃった結婚」と呼んでいます。 くとも市町村における広域連 携 が 不 可 欠 に な る で し ょ う。 具体的には都市計画区域の縮 関関係によって札 乗と摩擦係数の相 します。距離の二 って吸引力が増加 減少し、それによ って、摩擦係数が 高度成長のような人口増加 時代に地域住民と行政の協力 ですか。 マチづくりをどう進めるべき 人 口 減 少 が 見 込 ま れ る 中 で、 ――万有引力の法則ではマチ 学・通院など非効率になりま の維持管理、除雪、通勤・通 す。希薄に肥大した都市計画 くりが最適であると考えま ンパクトで効率のよいまちづ 素に人口が掲げられています。 なった京都都市改造の様なコ の規模ともいえる「M」の要 す。非効率の農村住居から移 ーネや長安、豊臣秀吉がおこ タリアの古代都市国家のコム 小をしなければならない。イ 幌に近い所ほど吸 により、郊外大型店と宅地造 郊外型大型店と 出来ちゃった結婚 しています。 ることになります。 明は私独自の理論ですが、共 札幌に近い地 域、 た と え ば 小 樽、岩見沢、旭川 のような地域は交 引されることにな 成をおこなってきたことを反 通網の高速化によ ります。この7月 住の受け皿にすべきです。 区域は上下水道、道路、公園 に当別町で宮司正 毅新町長が誕生し、 省しています。将来人口の 48 2013・10月号 2013・10月号 49 50 50 ストロー現象 の よ う な が語る 〈ふじわら よしみ〉 1939年幕別町生まれ。立命館大学理工学 部卒。 ㈱日立製作所に入社、東京モノレール羽田線の計画に携わ り、 1967年、 27歳の時に帰郷、北王コンサルタント㈱を創業。 幕 別町商工会長を3期、北海道商工会連合会合併委員会会長を歴 任。 北王ホールディングス㈱等、 10社のオーナー。 30 TOP INTERVIEW
© Copyright 2024 Paperzz