「シルビア・ブラウンによる人生の意味を教えてくれる44のライフテーマ」

シ ルビア・ブラウ ンによる44のラ イフテーマ
「シルビア・ブラウンによる人生の意味を教えてくれる44のライフテーマ」
シルビア・ブラウンは「世界中で知られる偉大なサイキック(霊能者)」といわれ、47年間、一日に20件もの
リーディング(人生の流れを読みとること)をし、講演、ラジオやテレビ番組への出演、幽霊や犯罪の調査、
超自然現象の調査研究、精神科医をはじめとするアメリカ中の百人以上の医師たちとの共同作業、祈りの
場の建設、ベストセラーとなった自伝の執筆などをしてきました。
シルビアによる退行催眠の研究では、「私たちが何度も生まれ変わることについて、絶対的な確信があり、
過去世について理解すればするほど、この人生はより納得のいくものになり、死が終わりではなく、私たち
の魂の永遠の旅の途中の変化でしかないことがわかる」と言っています。
シルビアにリインカーネーション(輪廻転生)と過去世がハッキリと現実味をおびた出来事があったのは、40
年前で、彼女が催眠術師として仕事をしていて、体重の問題を解決したいとやってきた一人のクライアント
にオフィスで催眠療法をしていた時でした。突然、クライアントはエジプトのピラミッドの建築現場から訪ねて
来たといった感じになり、何か長い論文の内容らしきものを話し始めました。その30分後、話し始めた時と
同じように突然、クライアントは正常に戻りました。そのセッションが終わった時、クライアントの許可を得て、
セッションのテープを親しい友人のスタンフォード大学教授に送りました。テープの中身には一言も触れず、
ただそれを聞いて、どう思うか聞かせて欲しいと言って・・・。三日後、教授は興奮して電話をしてきました。
「どこでこのテープを手に入れたの?」と。その教授はこのテープを聞き、調査し、同僚にも聞かせ、驚くべき
結論を確認したということでした。セッション中で何だかわからないたわごとに思えた言葉は、じつは七世紀
頃のアッシリア地方の方言で、絵文字によって構成され話すくさび形文字のようなものだというのです。
それを聞いて、彼女はそのクライアントに電話をしました。「あなたは何らかの理由で古代アッシリアの言葉
が話せるのでしょうか?」と。クライアントは、彼女が何のことを言っているのか、見当もつきませんでした。
シルビアは超能力の研究のために、1974年に彼女が設立したニルヴァーナ財団で働く催眠術師たちや精
神分析医の友人たちにも、このことを話しました。そして、催眠術のセッションを通して、過去世への退行催
眠のテクニックを治療目的で使うために研究することを提案しました。クライアントの許可のもとに、過去世
を物語るものは何でも細かく記録し、それを明らかにしようと。それ以来、彼女だけでも何千という過去世へ
の退行催眠を行いましたが、結果は、全く疑う余地のないものでした。催眠術の間にクライアントが与えてく
れた情報が事実かどうかについては、研究が立証されるまでは認めないという立場をとりました。
そして、今回ご紹介するライフテーマのきっかけとなった出来事としては、退行催眠であるクライアントが、リ
ッチモンドでの南北戦争頃の前回の人生について説明していた時、ちょっと思いついて、シルビアはこう聞
いてみました。「あなたの、その人生での目的は何だったのですか?」 間髪を入れずに答えが返ってきま
した。「私は築きあげる人として学ぶために生まれました」。その答えがあまりにもすばやく確信に満ちてい
たので、彼女は思わずそれを書き留めました。そして、ほかの催眠術師たちにも、各々のクライアントに対し
て同じ質問をしてみることを提案しました。ありのままを書き留め、そして何が起こるかを見てみようと。
他の催眠術師たちも私と同様、必ず瞬時にして確信をもった答えが返ってきました。そして、千を超える退
行催眠の研究・分析を通して、驚くべき共通性を発見しました。人生の目的として、彼らが語ったライフテー
マは、明確に44に分類され、すべてのクライアントの答えがその44のうちのどれかにあてはまったのです。
クライアントたちが過去世における目的、ライフテーマを瞬時に答えられることに気づいたことで、現在の人
生でもそれを知ることが重要だと彼女たちは確信しました。生まれてくる前にあの世でブループリント(青写
真)を書く時、この44のライフテーマの中から、これからの人生のために私たちは二つ選ぶということです。
最初のテーマは、私たちが誰であるかです。そして二つめのテーマは、何をするかとういものです。
簡単に言うと、旅行を計画するようなものです。最初のテーマは、A点からゴールのB点へ旅する基本的な
道すじ、二つめのテーマは、その道すがらに乗り越えるべく用意された障害物(チャレンジ)です。
私たちが二つのライフテーマを選んでここに着いたのか、最初のテーマと二つめのテーマ、どちらがどちら
なのかを知ることは、私たちの人生の意味を明確にし、理解するために役立ちます。この人生での基本的
旅行予定がわかっていることは、私たちを正しい道に導く助けになります。
「さて、あなたのライフテーマは何でしょうか?」-当院では、キネシオロジーでそのヒントを探ってみます。
最初のテーマ(誰であるか・基本的な道筋)-
第二のテーマ(何をするか・乗り越えるべき用意された障害物・チャレンジ)-
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「スピリチュアル・ ノート/ PHP 文庫より抜粋」
シ ルビア・ブラウ ンによる44のラ イフテーマ
1.活動家
このテーマを選んだ人は、人々が見逃している何かを取り上げるためにここに来ました。彼らはそのために
働き、正そうとする紛争解決者です。大きいことであれ、小さいことであれ、自分の手でそれを成し遂げるこ
とに満足します。ただし、一度にたくさんのことをやり過ぎないように注意しなければなりません。
2.美の追究者
美をテーマに持つ人は、芸術的な美を創造したいというわき上がる思いに駆られます。音楽、演劇、著述、
彫刻、絵画、舞踏、工芸といった分野がそれにあたります。これは、名声や名誉をもたらすかもしれません。
第二のテーマが矛盾なく両立すれば、とても楽しいことでしょう。でも、もし対立するものであれば、悲劇が生
まれます。ジュディ・ガーランド、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ、マリリン・モンローといった人々は、第一の美の
追求者というテーマが、第二のテーマとの決して解消されない対立の中にあった例と言ってよいでしょう。
3.分析者
分析者は何でも、いかに、なぜ動いているかを込み入った細部に至るまで注意深く調べなければ気が済ま
ない人たちで、科学や技術分野において輝かしく貴重な存在です。でも、何かを見逃したり見過ごしたりす
るのではないかという恐怖は、リラックスしたり、直感を信頼したり、もっと大きな視点で物事を見たりするこ
とを難しくさせることもあります。
4.旗を掲げる人
正義を信じて、闘いの先頭に立ち、旗を掲げる人は、ピケを張り、デモをしかけ、ロビー活動をし、彼らが良
き闘いと思うことのためには何でもします。彼らの課題は、分裂を起こしがちな狂信的な態度ではなく、手際
の良い方法で、信頼される節度を持って、目指すものを効果的に進めることを学ぶことです。
5.築きあげる人
このテーマを持った人は、社会の中の、いわば縁の下の力持ちです。彼らはあまり目立ちませんが、物事を
成し遂げるための機関車の重要な歯車なのです。トロフィーを受けとるために華々しくステージにあがるよう
な存在ではなく、ステージに至るまでの道を整備するために主要な役割を果たす人たちです。彼らは賞賛も
受けず、感謝されてもいないと感じることがありますが、このテーマをマスターしたことの報酬は、魂にとって
加速度のついた成長ということです。それこそ、どんなトロフィーよりもずっと貴重なのです。
6.触媒(自分は少しも化学変化をこうむらず、単に他の化学反応の(速度)に影響を及ぼす物質)
この言葉どおり、触媒をテーマに選んだ人は、動き回り、ゆさぶり、何かことを起こし、じっとしている人々を
行動に駆りたてます。彼らはエネルギーにあふれ、熱心で、とりわけ緊張した状況の中で力を発揮しますが
体当たりするゴールがないと、空虚ですっかり落ちこんでしまうことがあります。
7.理想のために闘う人
もし、その解決のために闘うべき社会的問題がまわりにない時でも、理想のために闘う人は、それを自分で
作り上げます。彼らは、旗を掲げて先頭に立つ人に命令を与える将軍たちです。より良い世界を目指し、時
にはそれが自分のみならず、他人の安全をも脅かすことがあったとしても。でも、未熟な場合には、自分自
身に大きなスポットがあたるように競い合うことになってしまい、目指している理想は二の次になる危険があ
ります。
8.コントロールする人
このテーマで最も成功した場合は、自分がすべき仕事に対して聡明で、賢く、思慮深く、人々をやる気にさ
せる監督として信頼を勝ち得ます。反対に最も成功していない例としては、周囲の一人ひとりの生活の細か
いところにまで首をつっこみ、自分の思うように動かそうとする人です。皮肉にもコントロールする人にとって
の最も大きな課題は、自分をコントロールすることなのです。
9.感情的な人
このテーマを持った人は感受性が強く、何もかも深く感じることができます。彼らの感じやすさは素晴らしくも
あり、厄介でもあります。彼らは、人生の中で感情のバランスをとることが非常に重要だということに気がつ
く必要があります。
10.何にでも飛びつく人
自分の目をとらえたどんなことも、どんなライフスタイルも試してみようとする人です。ひっきりなしに動きま
わり、小売店を経営したり、ペルーの遺跡発掘作業に加わったり、大道芸人をしてみたかと思うと、鍛冶屋
の学校に通ってみたり・・・。行き当たりばったりではなく、人生を生き生きと過ごしたいので、さまざまなイベ
ントに参加します。このテーマの人々は時に、無責任過ぎるほど自分自身を甘やかしてしまうことがありま
す。これが最も大きなハードルでしょう。
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「スピリチュアル・ ノート/ PHP 文庫より抜粋」
シ ルビア・ブラウ ンによる44のラ イフテーマ
11.ハンディキャップのある人
このテーマは通常、肉体的、精神的、情緒的に障害を持って生まれてくる人々によって引き受けられます。
こうしたテーマを選ぶというのは、並々ならぬ決心です。このテーマの難しさにくじけそうになった時は、自分
がどのようにそれに立ち向かい、勝利したかを見ることで、人々がどんなに励まされるかを思い出す必要が
あります。
12.従う人
このテーマを選んだ人は、ある意味で社会になくてはならない存在です。なぜなら、彼らなしにはリーダーも
いないのですから。この地上において彼らが貢献できる最も大きなことは、指導者に対して、力強い、当て
にできる支持を提供することです。重要なのは、誰に、そして何に従うかを注意深く選ぶことです。
13.ハーモニー
ハーモニーをテーマに選んだ人々の最優先事項は、平和や穏やかさやバランスではありません。それを守
るためにどんなことでもするということがポイントなのです。プラス面では、彼らは素晴らしく協力的で、カオ
ス(混沌)の中にあっても、周囲を静かな状態にする効果をもたらします。マイナス面では、避けがたい衝突
や心の痛手、ストレスなどを受け入れる時、それに適応することがとても難しいということがあります。
14.ヒーラー
ヒーラーは肉体的な、あるいは精神的なヒーリングの職業につくことが多いのですが、絶対的に誰でもそう
でなければならないということはありません。ヒーリングというテーマにはさまざまな形があり、痛みをやわら
げ人生を健やかに改善するということが大切なのです。ヒーラーは、癒そうとしている人にあまりに深く感情
移入をしてしまうことから自分自身を守り、そしてそのライフテーマが抱えているストレスの多い問題を注意
深く避けて、自分のペースを守ることがとても重要です。
15.人道主義者(人種間や階級間の差別を無くし、人類全体の幸福の実現を最大の目的とする主義)
人道主義者を定義するならば、人類のために自分を捧げる人です。人道主義者は、社会の不正や不公平
を、ただ座って議論したり、抗議することだけでは満足しません。飢えている人に食べさせ、ホームレスの人
に住むところを用意し、けがをした人には包帯を巻き、教育のない人には教え、世界をより良くするために懸
命に働きます。彼らの課題は、しなければならないことが無限にあることを知ること、また自分が燃え尽きて
しまわないために、いつどのようにストップし、休むかを知ることです。
16.完全無欠な人
このテーマの人は、外見、才能、知性、特権、ユーモア、品格、望む限りのものを持っています。信じられな
いかもしれませんが、これもまた非常に難しいテーマなのです。まず、この問題は、めったに深刻に考えて
はもらえません。彼らは往々にして恵まれていることで恨まれたり、嫉妬されたりします。そして、社会の中
で恵まれた場所を獲得するために闘う必要がなかったことで、密かに後ろめたい思いにとらわれてしまいま
す。彼らが、肥満とか、乱交とか、物理的な虐待といった極端なところへ落ちこむことは、そんなに珍しいこと
ではありません。まるで、持って生まれなかった難しさを作りだすことでバランスを取ろうとでもいうように。
あまりに恵まれ過ぎ、自分に挑戦するような状況を作らなければいけないのだと思ってしまうからです。
17.知性
究極の知識に対する渇望というテーマの一番の表現は、生涯を通じて勉強を続け、その教育の豊かな結実
を、この世界を改善し、豊かにし、進歩させるために使うことです。悪い例は、知識のための知識という、自
分勝手なゴールだけを目的とし、分かちあうよりもためこんでしまう人です。それでは、持っている人以外、
誰の役にも立たない知識になってしまうからです。
18.いらだつ人(反面教師の役割)
こんな難しいテーマなのに、驚くべきことに、いかに多くの人が選んでいることでしょう。このテーマを持った
人はつねに、慎重な悲観主義者であり、偽りの発見者であり、いつでも何にでも文句をつける対象に困ると
いうことがありません。彼らは私たちに、忍耐や寛容、ネガティブなことを拒否することを教えるのに役に立
ちます。彼ら自身は、そのテーマの持つネガティブな感情を乗り越えるために闘わなければなりません。
19.正義
正義というテーマを持った人々は、公正さと平等のために一生を通じて活発に活動します。歴史上、偉大な
大統領やマーティン・ルーサー・キング牧師のような人は、このテーマを持った人の中でも最も素晴らしい例
です。悪い例は、誤った方向に導かれ、間違っていることを正当化するためだけに情熱を注ぎ、結果として
暴動や無政府主義やリンチなどに走ってしまう人々です。
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「スピリチュアル・ ノート/ PHP 文庫より抜粋」
シ ルビア・ブラウ ンによる44のラ イフテーマ
20.法を守る人
法を執行し、法を学び、教えるというのが、法を守るというテーマの職業的な表現です。法と無法との間の境
界線を守ることについて、つねに関心を持ちつづけることです。このテーマが成功した場合には、彼らはこ
の世界のバランスを保ち、秩序を維持するために猛烈に働く公僕として貢献します。反対にこの力を悪用し
た場合は、テーマに対しての侮辱そのものになってしまいます。
21.リーダー
奇妙なことに、このテーマを持った人々は、リードする力には恵まれていても、ほとんどが、決して革新的で
はなく、すでに確立された分野でリーダになることを選びます。たとえば、非常によく知られたケースにひき
つけられ、結果として、スポットライトを浴びる成功を収めるというものです。法的なシステムにおいてめざま
しい改善を促すために専門知識を使おうなどとはしないのです。このテーマを完璧にするには、彼ら自身の
成功を最優先に考えるのではなく、そのリーダーシップをより社会的に広がりを持ったことに発揮するように
考える必要があります。
22.孤独を好む人
孤独を好む人は、往々にして社会的に活発だったり、目立つ存在です。でも人から離れていられる職業や
ライフスタイルを選ぶ傾向があります。彼らは一人でいることに満足し通常、自分だけの世界を楽しみます。
そして、しばしば他の人々が彼らの領域に入りこみすぎるとイライラし、それを克服するために悩みます。
23.敗者(反面教師の役割)
このテーマの人々は、肉体的、精神的、情緒的になんの障害がないにもかかわらず、欠陥がある人生を送
るものです。彼らは、たくさんの強い面と良い面を持っています。でも、自分自身に対しては気の毒だと思う
ことに決めていますから、そうしたものは無視してしまいます。彼らは殉教者であることで注意を引こうとしま
す。そして、もしそんなお涙ちょうだいの状況が生活にない場合には、自分でそれを作り上げます。
いらだつ人の場合と同様、彼らは私たちに肯定的であることの大切さを気づかせ、自分はそんな生き方はし
たくないと思わせることで貢献するのです。
24.人を思い通りにあやつる人
このテーマの人々は、非常に強力です。しかも否定的なものばかりとは限りません。彼らは、彼らの人生も
彼らに関わる人々も、チェスのワンサイド・ゲームのように扱い思うようにコントロールできる場合には、とて
も才能を発揮することができます。このテーマが最もよく生きるのは良いことのために彼らが働く場合です。
その場合は、社会に対して素晴らしく肯定的な影響を与えます。反対にこのテーマがねじ曲げられると、自
分のことだけに夢中な他の人を利用して自分の利益をあげることしか考えない人になってしまいます。
25.受け身な人
受け身な人は、しばしば弱いと思われます。もっと正確に言うならば、感情的な崩壊に対して非常に感じや
すく、怖がっている人です。彼らも意見は持っていますが、最も効果的にそれを発言できるのは、対立しない
集会の時だけです。そして、彼らが何かについて主張する時は、徹底的に非暴力です。過激な人と一緒に
うまくやることは、このテーマを持つ人には難しいでしょうが、多少の緊張は、彼らを行動に駆りたてるため
の貴重な道具になります。
26.忍耐
これもまた、最も難しいテーマの一つです。なぜならば、忍耐しないことこそ賞賛すべきだと思われている社
会では、忍耐はつねに大きな努力を必要とするからです。この忍耐というテーマを選んだということは、他の
より簡単なテーマを選んだ人に比べて、魂の成長を急ぎたいという熱心さを表しています。言い換えれば、
忍耐は、スピリチュアルな意味では“辛抱しない”ということなのです。ストレスを無視するような毎日の闘い
に加えて、この忍耐というテーマを持って生まれた人はしばしば、ゴールに向けての努力がまちがっている
のではないかという罪の意識と、またそのテーマがもたらす抑圧された怒りに対して闘わなければなりませ
ん。彼ら自身、どんなにこのテーマが難しいかに気がつくならば、自分に対してもより寛容になるでしょう。
27.利用される人(何かの出来事の引き金・キーマン)
人類の魂が進化するためには、この利用される人は欠かせない存在です。なぜなら彼らは、何かしら重要
なことのために点火する、ヒューズの役割として使われるからです。それは肯定的な場合も否定的な場合も
あります。このテーマを持つ人で、歴史上最も有名なのは、ユダでしょう。彼のイエスのへの裏切りは、キリ
スト教を誕生させるための究極の要素になったのです。大きな視野から見れば、彼の行為がキリスト教誕生
のために必要不可欠だったことを意味します。このテーマを選んだ人々は、そのままでも彼らなりに重要な
のですが、意味のある、愛にあふれた大義のために役目を果たすことを心がけなければならないでしょう。
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シ ルビア・ブラウ ンによる44のラ イフテーマ
28.調停者(対立する両者の間に入って仲直りをさせること=仲裁-争いの間に入ってとりなす)
受け身や調和というテーマとはちがって、これは驚くほどの攻撃性を伴います。調停者は、戦争や暴力を止
めるために彼らの情熱をそそぎ、非常に熱心です。彼らの平和への忠誠は、グループや国に対する忠誠よ
りもはるかに大きいのです。そして、その気高く尊い大義のためならば、時に名を上げ、その名声を利用す
ることもあります。
29.パフォーマンス(行う人・実行・功績・余興・性能・能力・生産力・大騒ぎ・ひと苦労)
パフォーマンスというテーマを選んだ人は、芸能関係での仕事をする人が多いでしょう。でも、地方に住んで
パーティやオフィスやクラスルームの花形でいるだけで十分だとする人もいます。たとえ小さくてもスポットラ
イトを浴びることで栄養を与えられます。彼らは他人の目にどう映るかで自分を作り上げる傾向があるので
自己観察のための適切なエネルギーを確保し、自分自身の心を豊かにすることを学ぶ必要があります。
30.迫害される人
これもまた、めったにない難しいテーマです。でも、迫害される人は、いつでも最も運の悪いというわけでは
ありません。彼らは、幸せというものが怖いのです。なぜなら、その代償として大きな犠牲を払わなければな
らないか、さもなければすぐに取り上げられてしまうと信じているからです。このテーマの克服には、しっかり
とした強さが必要です。その対価は、魂の目覚ましい成長です。
31.迫害する人(反面教師の役割)
迫害する人は、例外なく攻撃的です。彼らは、時には罪の意識や良心の呵責を全く感じずに、また精神的、
情緒的な病気というわけでもなく、人を虐待したり、殺したりします。人生が一度だけだと考えたら、このテー
マを選ぶのはほとんど理解不能です。でも、法律や司法のシステム、法廷の技術、道徳の境界線、社会の
意識、そして人類の統一性などを試し、挑発し、進歩を刺激するということができるのです。
32.貧困
貧困への挑戦というテーマは、明らかに第三世界の国々に広がっています。でも、豊かな国での貧困のほ
うがもっと難しい挑戦なのです。そこでは基本的な人権がないがしろにされ、不公平でバランスを欠いてい
ることがしばしば見られます。社会的に恵まれて人でさえ、貧困というテーマを持っていることがあります。
その人々は、どんなにたくさん持っていても、いつも十分ではないと感じているのです。忍耐、希望、そして
世界中の不公平に対する見方を養うことは、このテーマを選んだ人たちにとって魂の成長を意味します。
33.霊能者
あなたはきっと、これが私(シルビア・ブラウン)の第一のテーマだと思ったのではないでしょうか。でもちがう
のです。私のそれは、人道主義者です。私の人生にとって霊能者の能力は、私が誰であるかということにお
いてはそれほど重要ではありません。このテーマを選んだ人はしばしば、子供時代に非常に厳しい環境に
置かれます。そこでは、他の人にはない、いろいろなものが見えたり聞こえたりする能力は受け入れられず
激しい非難を浴びます。霊能者のテーマとして人生の旅は、その能力を重荷とせず、贈り物として受け入れ
無私であることを学び、それを最も良きもののために使わなければなりません。
34.拒絶
このテーマもまた非常に難しいものです。小さな子供だった時に疎外されたり捨てられたり、そうしたパター
が学校でも大人になってからも人間関係が続きます。とても苦しいことですが、ここでの課題は、それをどう
しようもない重荷としてではなく、魂が自立を学ぶために選んだテーマだと思うことです。
他人に受け入れられるか拒絶されるかで、自分の人生を左右され、世の中に背を向けてしまうようなことが
ないようにしなければなりません。
35.救助者
あなたは、きっとこんな光景を見たことがあるでしょう。誰かが、犠牲者のほうに向かっていきます。たとえ、
その犠牲者が、明らかに自身で危機を作りだしていたとしても、あるいは別に救われたいと思っていないと
しても。救助者は、最も弱い人とか、最も救いのない人を見捨ててはおけず、彼らの前で最も力を発揮しま
す。そして、心から彼らに同情します。救助者は、助けようとしている人々から感情的に一定の距離を保つ
ようにしていないと、最後には自分が犠牲者になってしまうことがあります。
36.責任
責任をテーマに選んだ人々は、これを義務としてではなく、自分の心を豊かにしてくれるものとして受けとめ
ています。彼らは、何かを確実に遂行することに喜びを覚え、何かやらなければならないことがあるのに放
っておくことを後ろめたく感じます。彼らにとっての課題は、(何もかも自分で責任を負わずに)周りの人々も
また、時には責任を引き受け、何かを成し遂げて成長する必要があるのだと気づくことです。
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37.スピリチュアリティ
スピリチュアリティがテーマの人は、一生を通じて、彼ら自身の魂を熱烈に探し続けます。たとえ職業として
それに関することを選ばなくても、心はいつもそちらに向かっていて、探し続けるほど、もっともっと新しい世
界が開かれていきます。彼らの最もすばらしい可能性は、無限の直感、愛情、広い視野、寛容さなどですが
狭い心で人を決めつけ、狂信的になって孤立してしまう可能性も持っています。
38.サバイバル
ある程度までは、私たちは誰でもこのテーマを持っています。でも、特にこのテーマを選んだ人にとっては、
人生は容赦のない闘いの連続で、全く見込みがない状態でじっと耐えなければならない何かのようです。
彼らは、危機的な状況では大きな力を発揮します。でも、真の危機と日常的なごくありふれた挑戦との見分
け方に問題がある場合もあります。彼らに対してはこんなふうに言う必要があります。「気楽にいきましょう」
39.自分を克服する人
自分を克服するというテーマを持つ人によく見られるのは、“何か乗り越えなければならない中毒”を持って
いるケースです。実際に中毒とまではいかなくても、このテーマを選んだ人々は、つねに中毒にかかりやす
い弱点を感じて闘わなければなりません。物質的なモノへのこだわりをはじめ、お酒、薬(ドラッグ)、セック
ス、ライフスタイル、または他の誰かに対してというように、中毒の種類はさまざまです。彼らはまた極端に
病的に中毒の可能性があるものを、はねつける傾向もあります。このテーマで成長するための鍵は、すべ
てに対して中庸であるということです。
40.寛容
このテーマを持っている人は、たとえ耐え難い時でさえ、耐えうる道を見いだすように無理強いされていると
感じています。これもまた明らかに大変な重荷です。あることに焦点を絞っている時には、何に対しても寛容
でいられますが、一方で周りの何に対しても心が狭かったり、気がつかなかったりすることもあります。
このテーマは、自分が非現実的な見方をしてしまうことがあるということに気づき、その対象にそれだけの価
値がある時にのみ寛容であるべきなのだ、ということを学ぶことで達成されます。
41.犠牲者
定義をすれば、これは犠牲の子羊です。彼らの目的は、不正にスポットライトを浴びせ、私たちを奮い立た
せ、行動を起こさせ、良い方向に変えさせることです。虐待されたり殺されたりする子供たち、犯罪の被害者
そして無実の罪で重罪と宣告され、あとになって無実が証明されたような人は、より良い世界への変化に貢
献しているのです。
42.犠牲を強いる人(真実の対極・社会の歪み・まちがった方向性を社会に示す役割)
犠牲を強いる人は、自分の力の証明のために、多くの犠牲者を集め、絶対的な支配下におこうとします。
犠牲者が彼らに完全に服従していることだけが重要であって、それ以外は意味がありません。彼らは過敏
で貪欲な自分自身のエゴにしか興味がないのです。スケールの小さいものとしては、支配したがる恋人、配
偶者、ストーカー、そして病的に熱心すぎる親などです。より大きなスケールのものならば、人民寺院のジム
・ジョーンズやテビディアン派のデヴィッド・コレシュなどです。この奴隷のような献身を要求する人は、子供
たちに対してもさえも例外なく、神の名によるものではなく、彼らの名によって犠牲を強いるのです。
43.戦士
戦士は恐れを知らず危険を犯す人です。私たちを守る兵士であり、開拓者、宇宙飛行士、消防士、その他
たくさんの無名の英雄たちです。肉体的にも道徳的にもスピリチュアルにも、犯罪や麻薬や自然災害や、殺
人癖のある暴君に対して、また宇宙の未知の世界に至るまで、一歩を進む勇気を持っている人です。
もし目指す方向がないと、戦士たちは破壊的になる可能性がありますが、ひとたび焦点が定まり、特にライ
フテーマのもう一つが人道主義者だったりすると、地球的な規模で歴史に残る貢献をすることにもなります。
44.勝者
このテーマの人は、欠点がないというのとは違います。何かを成し遂げ、勝利することに対して行動的で、
強い衝動を持っているということです。彼らはつねに楽観的です。いつも次のビジネス、次の人間関係、サイ
コロ賭博の次の目、次の宝くじ、次の仕事、次の結婚、次の子供を追い求め、それこそが待ち望んでいたも
のであり、それによってすべては良くなると信じているのです。
一番良いケースでいえば、決してめげない楽観主義者と、どんな状況からでも立ち直り、また自信を持って
前に進むことのできる能力は、人をふるいたたせ、気分を明るくします。でも、現実をよくチェックしていない
と、お金や安全や時には彼らの命さえ、衝動的な訳のわからない決断によって危うくすることがあります。
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「スピリチュアル・ ノート/ PHP 文庫より抜粋」