水時計(漏刻)の作り方(PDF:1.19MB)

「水時計(漏刻)工作」資料
漏刻とは
漏刻は、水時計の一種で、中国で発明され、日
本に伝わりました。
漏刻は、いくつかの水そうが細い管がつながっ
ていて、水が順番に伝わることにより、水の流れ
を一定にする工夫がこらされています。一番下の
水そうの水面が上がるようすをめもりで読みとっ
て時刻をはかります。
日本最古の時計「漏刻」と
「時の記念日」
6月10日が時の記念日であるのは、日本で最初
に時を知らせた故事に由来しています。
日本書紀には、天智天皇10(671)年6月10日、
天智天皇が漏刻で時を知らせた記録があります。
右のイラストは当時の時計を活用する様子で、
地下に配水設備、一階には水時計、二階には都中
へ時を告げる鐘や時刻補正のための天文観測の装
置があったと考えられています。現代の時計に比
べ随分大掛かりな設備で、常に複数の漏刻博士が
管理に携わっていました。彼らは、まさに「時の
番人」と言えるでしょう。
天文科学館に設置してある漏刻は、さまざまな工夫を
再現した全国的にも珍しいものです。日本で最初に時を
知らせた時計が、日本標準時子午線の真上で時を刻んで
います。
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水時計(漏刻)工作
準備するもの
①発砲スチロール・サイコロ(10X10X10cm)/3個
(1kg程度を支えられる台になるものであれば、別の
材料でも大丈夫です。)
②ペットボトル/3個
(1Lのペットボトルがちょうど良いですが、他のサ
イズでも大丈夫です。大きいサイズほど長い時間は
かれます。)
③アルミ管(3mm径、50cm弱)/2本
④時計の目盛り用の紙(3cm×18cmくらい)/2枚
(下書き用・本番用)
⑤洗浄ビン(スポイト)
⑥ストップウォッチ(秒まではかれる時計など)
②
①
⑦
⑤
④
③
⑥
アルミ管を曲げるときの型紙
⑦台のかざり用の紙(紙に絵を描いて貼ったり、シールを貼ったりして、自分だけの水時計をつくりま
しょう。紙の形はどんなものでもかまいません。)
※紙は水に弱いので、ラミネートフィルム・ラミネーターがある場合は、かざりの紙をラミネート
することで、水に強くなります。
○その他(両面テープ、はさみ、定規、タオルなど)
つくり方
①
発泡スチロール・サイコロ3つを両面テープでくっつけて、階段状の台をつくります。
②
アルミ管を、型紙の絵にあわせて、丸く曲げます。同じものを2本つくります。
※ 型紙がなくても、アルミ管が同じような形になれば
大丈夫です。
約10cm
20~22cm
10~12cm
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●水時計の目盛りをつくるために、1度、時間をはかってみます。
③ ①でつくった台の上に、ペットボトル(上2つは水を入れて)
をのせて、②でつくったアルミ管を、写真のように、1段目
と2段目、2段目と3段目、それぞれのペットボトルに渡し
ます。
④
3段目のペットボトルに、時計
の目盛り用の紙(下書き用)を、
セロテープで貼りつけます。
(あとではがすので、仮止め程度
で大丈夫です。)
⑤
洗浄ビンをスポイトのように使い、1段目のペットボトルから2段目のペットボトルへ、
アルミ管の中に水を通します。(このとき、2段目のペットボトルは台から降ろしておいた
方が作業がしやすいです。)
同じく、2段目のペットボトルから3段目のペットボトルへ、アルミ管の中に水を通します。
(この時、アルミ管の先は、ペットボトルの外へ出し、水が落ちてもいいように下にタオル
等を置いたほうが、作業がしやすいです。水が流れたら、アルミ管の先を、3段目のペットボ
トルの中に戻します。)
※アルミ管と洗浄ビンの先端の
間に隙間があると、水が吸えな
いので、隙間があかないように、
しっかりとおさえておきます。
⑥
3段目のペットボトルに貼った時計
の目盛り用の紙(下書き用)に、水
面の位置を記入すると同時に、ス
トップウオッチをスタートします。
(この時、ペットボトルの底面が凸
凹としているために、少し水がた
まった方が、水面がわかりやすいで
す。)
その後、1分ごとに水面の位置を記
入していきます。
※水が流れたら、アルミ
管の先をペットボトル
の中に戻します。
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●時計の目盛りをつくります。
⑦
3段目のペットボトルにつける、時計の目盛りをつくります。
⑥で1分ごとに水面の位置を記入した時計の目盛り用の紙
(下書き用)をはがし、その紙を参考に、時計の目盛り用の
紙(本番用)で、好きなデザインの目盛りをつくります。
●仕上げ
⑧ 台の両側に貼るかざりを
つくります。
紙に絵を描いて貼ったり、
シールや写真を貼ったり
して、好きなデザインに
します。
例えば、絵を描いて・・・
⑨
両面テープで、時計の目盛りを、
3段目のペットボトルに貼り付けます。
貼る。
※ラミネートフィルム・ラミネーターがある
場合は、かざりの紙をラミネートすること
で、水に強くなります。
●完成!
【作品例1】
【作品例2】
☆ペットボトルを大きくすると、はかれる時間が長くなります。
☆段をもう1段増やして、ペットボトルを4段にすると、水の流れる量が、より一定になり
ます。
ためしてみましょう!
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■使い方
(1)台の1段目と2段目に、水をいれたペットボトルをのせて、3段目に、空の
ペットボトルを置きます。
アルミ管を、1段目と2段目、2段目と3段目の、それぞれのペットボトル
に渡します。
(2)洗浄ビンをスポイトのように使い、1段目のペットボトルから2段目のペットボトルへ、
アルミ管の中に水を通します。(このとき、2段目のペットボトルは台から降ろしておい
た方が作業がしやすいです。)
同じく、2段目のペットボトルから3段目のペットボトルへ、アルミ管の中に水を通しま
す。(この時、アルミ管の先は、ペットボトルの外へ出し、水が落ちてもいいように下に
タオルなどを置いたほうが、作業がしやすいです。水が流れたら、アルミ管の先を、3段目
のペットボトルの中に戻します。)
(3)時計の目盛りを読み、時間をはかります。
※アルミ管を持ち上げて、水面から出すと、水の流れは
止まります。
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