携帯電話の所持率

携帯電話・スマートフォンのコミュニティサイト等利用による
犯罪の被害状況
1
携帯電話のインターネット利用について
平成23年、徳島県教育委員会が実施した「児童・生徒が利用する携帯電話アンケー
ト」では、携帯電話でインターネットを利用している児童・生徒の数は、小学生で22.
3%、中学生で57.5%、高校生で89.5%という結果が出ています。
インターネットの広範な普及など高度なネットワーク社会は、私たちの生活に様々な
メリットを与えてくれますが、反面、これを利用することで少年が犯罪の被害に遭う危
険性も増大しており、徳島県においても、携帯電話のゲームサイトの利用などにより多
くの少年が犯罪の被害に遭っています。
携帯電話の所持率
(%)
小学生
中学生
高校生
96.9
96.7
96.8
51.5
45.1
41.1
23.4
23.2
H21
23.1
H22
H23
(徳島県教育委員会調査による)
2
インターネット利用の危険性について
性犯罪の温床となり、法規制されている「出会い系サイト」は、危険性が認識され、
その利用による被害は減少していますが、インターネット上で自己紹介を公開する「プ
ロフ」や、「交流サイト(SNS)」、「ブログ」、「掲示板」、「ゲームサイト」等、本来、
異性の紹介を目的としていない「コミュニティサイト」の利用による少年の犯罪被害が
増加しています。
インターネット上のコミュニケーション全てが悪ではありませんが、犯罪に無関係と
思われるゲームサイト等についても、フリーメールなどのコミュニケーション機能が悪
用され、連絡先等の個人情報を知られることもあります。そして、出会い系サイトのよ
うに利用され犯罪に巻き込まれることがあるのです。
3
(1)
インターネット利用による犯罪被害について(平成23年中徳島県)
出会い系サイト等利用の犯罪被害状況(福祉犯以外の罪種を含む。)
20人の少年がコミュニティサイト等を利用して犯罪の被害に遭っています。
・
出会い系サイト利用
・
コミュニティサイト利用
・
ゲームサイト
0人
12人
6人
-1 -
・
プロフ
1人
・
掲示板
1人
・
学職別では、小学生1人(前年比±0)、中学生2人(前年比-1)、高校
生17人(前年比+1)
<被害児童状況>
徳島県
単位:人
出会い系サイト
全国
単位:人
出会い系サイト
コミュニティサイト
28
1136
20
コミュニティサイト
1239
1085
20
453
254
4
1
H21
H22
(参考)
282
0
H21
H23
H22
H23
犯罪被害に遭った児童20人のうち4人がフィルタリング(4参照)を使用
している、10人が使用していない、6人が使用しているかどうか不明となっ
ている。
(2)
犯罪被害にあった事例
・
携帯電話のゲームサイトを利用して被害に遭ったケース
女子高生がゲームサイトにメッセージを掲示していたところ、無職男性がメッセ
ージを送り、待ち合わせてをして会ったところ、車中でわいせつな行為をされるな
どの被害を受けた。
・
女子高生は、携帯電話のゲームサイトで知り合った男性会社員から遊ぼうと誘わ
れ会ったところ、男性の自宅でわいせつな行為をされるなどの被害を受けた。
4
こどもたちを有害情報から守るため、フィルタリングは親の義務
「フィルタリング」って何?
有害サイトアクセス制限サービスのことで、インターネット上の子どもたちに見せた
くない出会い系やアダルトサイトなど、有害情報が含まれるサイトを画面に表示しない
ように制限する便利な機能です。
「青少年インターネット環境整備法」第6条によると、
保護者の責務として子どもを守るために必ずフィルタリングを利用することが明記され
ています。
フィルタリングには、
・
ホワイトリスト方式
子どもにとって安全と思われるサイトのみアクセスでき、それ以外のサイトへは
アクセスを制限する方式。
・
ブラックリスト方式
出会い系サイトやアダルトサイトなど、子どもにとって有害な特定カテゴリのサ
イトへのアクセスを制限する方式
-2 -
※「ブラックリスト方式」のフィルタリングに入っていると、「ゾーニング」と
呼ばれる特定の会社が開設しているゲームサイトでのメールをやり取りする相
手の年齢を制限する(同年齢の子としかメール交換ができない)ので、フィル
タリングに入っていることは自分を守ることにもなります。
しかし、フィルタリングは万能ではないので、携帯電話を使用するときは「家庭のル
ール」について一緒に話し合って決めることが大事です。例えば、料金、使用する場所
・時間、メールの相手などです。
フィルタリング利用率
(%)
小学生
中学生
高校生
89.8
81.5
70.8
55.6
44.2
29.4
21.2
H21
34.1
22.8
H22
H23
(徳島県教育委員会調査による)
5
スマートフォンのフィルタリングとセキュリティ対策
(1) スマートフォンとは
パソコンの多機能性と携帯電話のモバイル性を併せ持つ、いわば「電話のできるパソ
コンです。アプリの起動や、画面の拡大・縮小など、タッチパネルで自在に操作できま
す。
(2) セキュリティ対策
ウイルスは、個人情報、位置情報、通話内容やスマホ内のデータ等を奪取しようと狙
っています。ソフトウェアのアップデートをして、ウイルス感染を防ぐ必要があります。
iPhone は iTunes 等で、Windows モバイルなら Microsoft 社のアップデートサービスで比
較的簡単にOSのアップデートが行えます。しかし Android 端末は、各キャリア(携帯
電話事業者)が端末メーカー毎の更新情報をサイトに掲載し、利用者がそれを用いてア
ップデート作業を行います。このため、アップデート情報を見逃さないよう注意しなけ
ればなりません。
また、セキュリティ対策ソフトを利用して、ウイルス対策をしてください。各携帯電
話事業者が提供するセキュリティ対策やセキュリティベンダー製品のものもあります。
(3) アプリの危険性
スマートフォンを持つと、いろんなアプリを使いたくなりますが、アプリの中には、
ウィルスが仕込まれたものが流通しており、個人情報が流出するなどの被害にあうおそ
れがあります。パソコンと同様、ウィルス対策ソフトの利用が必要です。
-3 -
アプリの利用制限を一時的に解除して、ゲーム用アプリなどをインストールする場合
には、危険・有害なアプリを入れないよう、アプリの内容を保護者が確認する、公式ア
プリマーケットを利用するなどの注意が必要です。
(3) フィルタリングの設定方法
スマートフォンには1台でインターネットに接続する2つの方法があります。
このため、どちらの方法で接続しても機能するフィルタリングが必要です。
フィルタリングを利用しないと有害サイトの閲覧や、犯罪被害等にあう危険があります。
従来の携帯電話と同じ接続方法
携帯電話専用回線(3G回線)
インターネット
無線LAN回線(Wi-Fi回線等)
パソコンと同じ接続方法
フィルタリングの設定の変更・削除は、パスワード入力により行うことから、お子さ
んがパスワードを知ると、フィルタリングを削除・変更できてしまいます。
-4 -