3 - dreamsongs18

ニューエイジ批評3
100円からのCD批評 マークポイ
ント
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<11>ニューエイジ?
・Heitor [HEITOR」
480円 {EAST
WEST/1994年発売 輸
入盤} 柏にて
<12>エスニック
・Sheila Majid 「レジェ
ンダ(伝
説):LEGENDA」 100
円 {PLANET
EARTH/1991年発売 国内盤} 柏にて
VOL.3
<評価>
安くても買って損した
どうでも良い
まあ、いいんじゃな∼い
かなり満足できた
非常に満足、してやったり!
ジャケットが何か変わった雰囲気をもっているの
で、手にしてみたらHeitorとの記載しかない。他の詳
細なインフォメーションが無いので、曲目を注視し
たら何やらポルトガル語らしき表記が数曲(バイオ
ンだのジョアン・ペルナンブーコてな曲名あり)。
さらに裏ジャケのアーティストの手にはカバキー
ニョらしきものが写ってる。そこで以下の様に推
察; 私の結論=彼はおそらくギタリストで、エイ
トール・TPという元イバン・リンスのバンドで活躍
してた人じゃないかな?ちと興味があるから買っ
ちゃえ∼!
でした。 で、ライナーノーツを見た
ら、ありゃま、変わったメンバー名がゾロゾロ。特
にシンプリーレッドのニック・ハッキネンやらヤシ
キ・ゴータが加わっているではありませんか(ゴー
タさんはほとんどのトラックでドラム担当)。イバ
ン・リンスの元を離れ、イギリスでシンプリーレッ
ド辺りとつるんで活動しているんだと妙な合点をし
た。 さて、中味はロックフレーバーが基本にあ
り、かつブラジルのテイストがうまくブレンドされ
ているのだが、どこか無国籍で、サウンドスケープ
的な作用が感じられた。その寄って立つところはラ
テンでもなく、ロックとも言えず、今風の何かなの
だ。 満足度/●●● (購入日:2000.6.10)
古本屋の一角にCDコーナーがあり、そこで見つけ
た、ジャンクCD処分品(しかし、美品)。バブル華
やかりし頃、彼女の[SINARAN]という曲が、時のエ
スニックブームにも裏打ちされてFM局を中心にス
マッシュヒットしていた記憶があり、タイだかマ
レーシアだかの歌い手という予備知識だけで買っ
た。 成る程、あの当時の軽薄な音作りの中でマ
レーシアンサウンドが繰り広げられてる。欧米の
ヒットチャートを賑わせた色んな曲のアイデアを随
分拝借してるみたい。でも、どこかきちんと聴ける
のは曲目がオリジナルではなく、すべて1973年に亡
くなったマレーシアの国民的歌手の作品であるから
だと判った。 我々は、あの馬鹿げたバブル時代を
想い起こす意味でも、その時代に粗製濫造された音
ニューエイジ批評3
楽を時折聴き直してみるべきではないかと感じさせ
られる。そのコンテンツの発信者の本音が垣間見え
て、良い反面教師となる。 満足度/●● (購
入日:2001. 2.19)
<13>ファド
・Dulce Pontes 「明日
を夢みて;
CAMINHOS」 500円
{MOVIE
PLAY/EMI;1997年発売
国内版未開封} 柏
にて
<14>エスニック
・Iness Mezzel 「ウェドフル∼マグレ
ブの青;WEDFUL」 150円 {SCPP/1999年
発売 輸入盤に日本語
解説付き} 秋葉原
にて
ドゥルセ・ポンテスというポルトガル歌手の4作目
アルバム。近年ポルトガルのポップスが、気まぐれ
のような周期で紹介されたり、グループが来日公演
する事がある。ファウストや度々来日するマドレデ
ウスなどがそれで、このシンガーも96年に来日し、
その来日記念盤のようである。 かの国のポップス
ではあるが、その内容はファドの影響を引きずって
いるマドレデウスよりもファド精神がはっきり打ち
出され、アマリア・ロドリゲスで有名な「暗いはし
け」を取り上げていたり、ファドという名を冠した
曲も収録されている。サウンド的なアレンジ、シン
セなどの味付けはより現代ポップスへの接近意図が
あるものの、基本はファドだ。このセンチメントが
受け入れられない人には、気持ちが落ち込むだけで
日本語タイトルの能天気さはレコード会社の宣伝部
のセンスを疑う(原題は『道』)。 しかし、どう
にもポルトガル=ファドという図式ばかり根強く、
他の音楽紹介はないのかいつも疑問だ。商業音楽だ
からどうしても市場ニーズに頼らざるを得ないのは
わかるが、ポルトガルロックというのはあるんだろ
うか?聴いてみたい気がする。 満足度/●●●
(購入日:1999.10.20)
今巷にあふれ、イヤでも耳に入ってくる画一化さ
れた音楽の数々
、本屋に入れば元気ばかり売り
物のJポップス、街角で流れるヒットポップス、
ミーちゃんハーチャンの舌足らず音楽には本当に辟
易する。そんな事が続くと、目新しさを求めてエス
ニックな音楽やゲテモノミュージックへのへそ曲が
りな欲求がムクムクと頭をもたげて来る。 それ
で、全く予備知識なく購入してみた。ライナーノー
ツによるとモロッコ、チュニジア、アルジェリアあ
たりの<マグレブ>という北アフリカ地方の音楽を
ベースにしているポップスとの事。ベリーダンスの
音楽のような音楽ばかりと思ったら、今風の味付け
が為されたパリ発の多国籍ミュージックである。ア
ラブ風のこぶしばかりが前面にでるのではなく、伝
統性の中からワールドミュージックの骨格を獲得し
ている。また、訳詞を読んでみると何やら抽象的で
あっても自分たちのルーツに根ざした世界が展開さ
れている。 やはり、北アフリカの風景と独特の風
貌をもったアルジェあたりの女性イメージが浮かん
でくるCD(もっとも、門外漢には理解できない様々
な文化がかの地では錯綜していて、音楽性もひと括
りできないようではある)。 満足度/●● (購入日:2001.2.6)
ニューエイジ批評3
<15>ポップス
・Andrea Bocelli
「ROMANZA」 300円
{PHILIPS/1996年
発売 アメリカ盤} 秋葉原にて
ヨーロッパ経由で日本にも入ってきたアンドレア
・ボッチェリ。FM局の推薦盤としてかなり頻繁にか
かって、TVのCMにまで使われるまでになった[Con
Te Partiro]がトップに納められているアメリカ盤コン
ピレーションアルバム。イタリアンポップスは、過
去サンレモ歌謡祭全盛の時期にカンツォーネの洗礼
を受けて以来あまり聞く機会はなかった。オペラみ
たいな、あの大仰な歌いっぷリが鼻について、進ん
で聞こうとは思わないのだが、このヒット曲は随分
素直に耳に馴染んできた。その他にも2∼3曲好き
([Le Tue palore][E Chiove]などのさり気無さ)になり
ました。たまにイタリアンが食べたくなるみたい
に、気分を変えて聞くと妙に心がスッキリする。 やはり発声からしてオペラ畑の人らしいのだが、ラ
テン系のロマンスをコンセプトにして愛を歌い上げ
ている。共演者もサラ・ブライトマンやらジョン・
マイルスといった絶唱タイプの人が参加していて、
パバロティにしてもこのボッチェリにしてもポップ
スの感覚を持って歌ってるんだろうな。こっちにし
てみれば、クラシックの亜流っぽい音楽として聞こ
えちゃう。昔LPで買ったプラシド・ドミンゴのメキ
シコ歌謡集も、オペラ歌手の余技に思えちゃったの
は伝統文化の差であろう。 満足度/●●● (購入日:2001.3.15)