ニューエイジ批評9 100円からのCD批評 マークポイ ント ● ●● ●●● ●●●● ●●●●● <41> (ニューエイ ジ) ・「YANNI / Yanni At Acropolis」(PRIVATE MUSIC/1994年 輸入盤 ・100円) 柏にて <42>(ワールド) ・NUSTRAT FATEH VOL.9 <評価> 安くても買って損した どうでも良い まあ、いいんじゃな∼い かなり満足できた 非常に満足、してやったり! 日本じゃほとんど人気のないニューエイジ系音楽 家。出身はギリシャらしく、アメリカで成功(?) してからの里帰り/凱旋公演のライブらしい。バッ クにはロイヤルフィルのオーケストラを率いての結 構ガチャガチャしたフュージョンのようなライブを 繰り広げている。バイオリンとパーカッシブなサウ ンドで、ご本人のキーボードプレイはさして特徴が ない。 ちと関係ないかも知れないが、聞いていて何故か不 思議とニューエイジ系R・クレーダーマンという趣 向に思えてしまう。ギリシャ出身の出自というかオ リジナル性が、もっとバッチリと出てくれば面白い (例えば、バンゲリスみたいな雰囲気とか)と思う のだけど、ちいともそんなものを滲ませない。でも アクロポリスでコンサートしちゃう・・・ってすご く羨ましい気がする。 まあ、アメリカあたりではそれなりに人気は出そう だが、日本では無理というのがよく理解できまし た! (評価 ●●) 購入日;2003.5.5 正体が不明なので、CD価格と以前読んだ新聞の CD批評でそれなりの評価を受けていたのを思いだ して購入。これがCDデビューであって、しかもス ワンソング(=最後の歌)だそうだから何やらいわ く付きの感じがジャケットから横溢する。この歌手 (ヌスラット・ファテン・アリ・カーン)最後のラ イブ公演の実況録音だそうだ。 アラブかインドあたりの民族音楽かなと思ってク レジットを読んでから聴くことにしてみた。どうも パキスタンの伝統的音楽のジャンルに『クワワリ』 なるものがあるそうな。数世紀にわたってある家系 または集団の長によって継承され、人々が抱く素朴 な日常の事象∼愛や感情の機微、神への気持ちなど をテーマに歌い上げるのだそうな。インド音楽とど ニューエイジ批評9 ALI KHAN [SWAN SONG] (EMI/1998年 2枚組輸入盤)200円 柏にて う違うのかわからないが、やっぱり変わっている。 わたしゃ時々、こういったあまり商業主義の匂い のしない音楽が聴きたくなる(いつも聞くのはしん どいので、この道にはのめり込まないけど、変わっ た音楽も時には必要)ので、歌の訳が判らなくても 嬉しい感じがするのです。評価以前にただそれだけ ですけどね・・・。 私にゃ掘り出し物のCDでさ∼、まあ、これだか ら格安CD探しは止められない。 (評価 ●●●) 購入日;2003.6.25 <43>(ワールド) ・YOUSSOU N'DOUR 「ユッス・ンドール/ ベスト」 (VIRGIN/1995年 日 本版) 240円 柏に て <44>(ワールド) ・Various Artists [DANGDUT MALAYA] 250円 {EMI/1993 年発売 輸入盤} 柏にて 以前から結構気になっていたセネガルの人気歌手 でロックミュージシャンとも共演して人気のある ユッス・ンドール。時々中古屋で見かけていた が、1000円近く出して購入する気もなく、TVなど でライブを見てそれなりにイカしていると思う程度 であった。 買ってみたがなかなかいけてますよ、この人の声 は何故か郷愁があるので陳腐なメッセージでもすん なりと耳に馴染む。アフリカらしさと欧米音楽の マーケットのニーズとのせめぎあいみたいなもの は、こうしたアーティストにとっていつも大きな課 題だが、この人のアフリカ臭さは何故かポップスの 原点としてのキャッチーなメロディとセネガルのド ラムリズムとが合体して、エキゾチズムを持ちなが ら案外耳に馴染みやすい所が欧米でも受け入れられ る素地と思えてしまう。ヴァージンレーベルとは結 局4-5年のつきあいだったようだが、欧米マーケット ではチャンプルー的サウンドよりロック色を濃くし た方が受けるという感じで、そのあたりがアルバム 作りの難しさであって、当方はロック色を少し消し て土着のサウンドを組み入れても・・と感じている からその辺りのサジ加減はやはり大変でせうね!? しかし、メジャーデビューしてからの4枚程のア ルバムからピックアップしてあり、入門編としてお 手頃な感じ。(評価 ●●●) 購入 日;2003.7.12 またまた、気まぐれと夏のたるんだボケ頭の所産 から購入した、バッタ感覚ワールドミュージック。 マレイシアの歌謡曲/ダンドットのコンピレーショ ンアルバムである。マレイシアの音楽では、シーラ ・マジットのアルバムを持っているが、彼女のアル バムは今風のビート感覚がありバブルの時代にはそ れなりの吸引力があったもの。一般的ダンドットに はあまりビート感覚はなく、言ってみれば日本の歌 謡曲のようなものがちんたら安っぽいバックの演奏 に乗って流れる。それはそれで、チューハイやトリ ピカルドリンクなど引っかけながら、夏の夕暮れに 聴いているとアジアのとある街角の屋台でたら∼ん と弛緩している感じが連想され、旅に出た感じに なってくる。 御徒町か上野のガード下で歌謡曲聴きながら、屋台 ニューエイジ批評9 か立ち飲み屋のカウンターでオダあげている感覚と 似てきて、アジア的共通感性みたいで嬉しくもあ る。とまあ、ちょいと気分転換の1枚ですが、マジ に1枚つきあうのはかなりしんどいのも事実です。 満足度/●●● (購入日:2003.8.17) <45>(クラシック?) ・Larry Coreyell 「アメ リカンオデッセイ」 125円 {NEC/1990年発売 見 本盤未開封} 秋葉 原にて ジャズ・フュージョン系ギタリストのラリー・コ リエルがアメリカの作曲家/コープランドの作品を アコースティック(オベーション)を用いて演奏し たソロもの。フュージョンの先駆けギタリストと いった地位でシコシコとやってきたのが、後続のバ カテクギタリスト達の影でどちらかというと今イ チ、ピントこないのがこの人らしいといえる。一 時、パコ・デ・ルシアあたりに接近してアコース ティックに傾倒したが、オベーションの特色ある音 色は印象に残るが、プレイ自体に『きらめき』っ つーもんがあまり感じられない。本アルバムも、そ れなりのコンセプトで共演者のW・ショーターが力を 貸して、オーケストラとも共演しているのだが、 コープランドの作品がそんなに色濃いテイストがな いので、アルバム全体に聞きごたえがないのでし た。もーちょっと何かしようがありそうだけど、何 とも噛みごたえの少ないすました味わいのアルバム である。 (評価 ●●●) 購入日;2003.9.20
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