調達コストダウンマスタープラン策定

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Production
調達コストダウンマスタープラン策定
Background
g
外資系日用品のS社は、ファブレスであるため、コスト低減においては、従来より外部調達費が重点と
なっていた。
過去10年に渡り「社内プロセスの抜本的見直し」「製品仕様の適正化・標準化」「グローバルサプライ
ヤーの活用」などの施策を推進し、外部調達費低減に取り組んできた。しかし、これらの活動ではそ
れぞれ成果を挙げてきたものの、自社単独のコスト削減に限界も感じ、これを打破するための外部視
点の導入として、コンサルティング導入が決定された。
JMAC Concept
コンサルティング導入に当たっては、早期の成果が求められた。そのため、従来から社内で議論をさ
れながらも、実際の施策推進まではなされていなかった以下3つの領域に重点的にメスを入れ、その
推進を図った。
主な施策は、下表のような検討領域毎に分科会を設け、分科会毎に検討を進め、施策の立案、具体化
までを行った。施策は、短期的なものに限定せず、中期的なものも含めて検討を行った。
施策
含
a) 調達先の再編 (特に原材料)
原材料は、ボリュームメリットを追求することを狙いとして、調達先集約を図った。
そのために、必要な仕様(グレード)統一などの検討も進めている。
b) 調達先との共同改善 (特に加工品)
調達先における加工プロセスの改善を図った。
加工プ セ の生産性を阻害する梱包仕様の見直し検討も行 た
加工プロセスの生産性を阻害する梱包仕様の見直し検討も行った。
物流業者における流通加工の作業改善も対象に、改善を行っている。
c) 物流費削減
調達先の再編に伴い、積載効率の最大化を図った。
納入条件の見直しを行い、共同配送のボトルネックを排除し、適用拡大を図った。
費目
主な施策
分科会
a) 調達
b) 生産
c) 物流
○
○
原料費
原料グレード見直し
原料調達ルート集約
○
材料費
材料VE
海外生産の拡大
○
加工費
製品加工原価明細の査定
現場生産性の向上
調達先の集約化
流通加工の作業改善
物流費
生産拠点・返品受付拠点の分散化
積載効率向上
共同配送化
○
その他費用
製品在庫の削減
○
©2008
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調達コストダウンマスタープラン策定
Consulting
g Step
p
施策立案に当たっては、現状分析として、コスト構造とコストの発生要因を徹底調査した。その上で、
コストダウンのための課題を抽出し、コストダウンテーマの立案を行った。
コスト構造と発生要因の把握
コストダウン課題抽出・
対策方向
調達面
・スペンドアナリシス
(購入実績、過去CR率、CR施策)
調
実 把
・調達プロセス実態把握
(調達先選定、価格査定方式、等)
・調達コストマネジメント実態把握
コストダウンテーマ
抽出
調達CR
テ マ
テーマ
調達CR課題
調達
課題
マスタープラン
①コストダウン
インフラ課題
生産面
目標展開
・製品製造工程の把握
・コストダウン活動実態把握
・マネジメント実態把握
モデル企業/製品の
生産性向上課題
②コストダウン
生産性向上
テーマ
テーマ一覧
物流面
③推進大日程
インフラ課題
・生産・販売物流の実態把握
ダ
実態把
・コストダウン活動実態把握
・マネジメント実態把握
④推進体制
物流効率化
テーマ
物流効率 課
物流効率化課題
インフラ課題
Critical Features
調達コストは、様々な条件の結果として設定されているものである。それらの条件の中の「何かを変
える」ことができれば、結果としての調達価格は変動すると考える。調達コストダウンでは、この”
何か”を見出し、論理的なコストダウンの施策の検討が必要となる。
JMACでは、この「何かを変える」ための切り口を、以下の4つの視点から大別整理している。
・買い方を変える
・造り方を変える
・仕様を変える
・調達政策を変える
調達政策を変える
これらの視点は、コストダウンの
ためのノウハウでもあり、各企業
において整理・標準化を進めること
も重要である。
JMACでは、これらを CR 50の視点」
JMACでは、これらを「CR
として整理しており、現状分析を
通じて適用の可能性を探る。
買い方
調達政策
・査定、折衝方式
・調達先選定方式
・サプライヤーの
管理方式
・集中/共同購買
・取引先集約
・商流簡素化
造り方
・内外作区分
内外作区分
・工法・技法
・納入条件
仕様
・素材/材質
・形状(VE)
形状(VE)
・品種・部品構成
(VR)
Results
【定量的成果】 ・3ヵ年で12%コストダウン
3 年で12%
トダウ
【定性的成果】 ・コストダウンの視点の標準化
・コスト構造、発生要因の把握
・施策検討、立案プロセスの標準化
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