ソフトウェア開発マネジメント革新 - 株式会社日本能率協会コンサルティング

研究開発/技術開発>>Process
Research
&Development
RD3-01
ソフトウェア開発マネジメント革新
Background
ソフトウェア業界は開発規模の拡大、内容の複雑化、開発期間短縮の加速など、様々な要因により、
下記のような実態が多々見受けられています。
・開発規模が大きく、外注を活用しながら分業開発するが、システム結合段階で品質問題が多発
・開発規模・工数の見積りが実際と合わず、開発目標が未達成
・機能の追加を重ねた流用母体の至る所に潜在バグが存在
・ハードに比べて設計変更が容易だと判断され、仕様がなかなか決まらず、変更も多い
・顧客やハード部門などの前工程に「仕様を決めてくれない」という受け身的な体質が強い
・設計者毎に異なる設計・コーディングスタイルで、品質バラツキや流用コスト増加が発生
・ドキュメントが未作成・未更新のため、設計内容が担当者以外分からない
・開発源流段階での設計課題・リスクなどの検討が弱く、チューニング等の設計手戻りが多い
このような問題を、ソフト開発マネジメントを革新する6つの基本視点と、ソフト設計品質を革新す
る5つの基本課題を基にして、解決していきます。
Viewpoint
ソフトウェア開発マネジメントを革新する6つの基本視点
1.開発資産・データ活用
過去の品質データや流用資産を有効活
用できず、品質問題の再発、開発ボ
リュームの増大等の問題が発生しがち
です。これに対処すべく、過去の開発
資産を徹底活用した開発を推進します。
2.計画機能強化
開発納期優先、各工程の定義や完成度
が曖昧で、設計リスクや課題検討が不
足し、そもそも無理な開発計画が立案
されるケースがよく見受けられます。
これに対処すべく、源流化・事前化を
キーワードに、精度の高い開発計画を
立案します。
商品力
貢献
計画
機能
強化
連携強化
見える管理推進
開発目標達成
設計品質向上
顧客、事業貢献
・ ・ ・
開発資産・
データ活用
開発の仕組み・教育方法の見直し
3.連携強化
適切なタイミングで開発関係者と連携する場を設定、そこでの検討方針・内容を予め計画すること
で、関係者の参画意識を高め、連携強化していくことが開発成功のカギとなります。この促進に向
けて、顧客、外注等の外部関係者も巻き込んだ連携計画の立案、それを起点にした関係者の参画意
識の向上、各関係者の役割の見直し等を行います。
4.見える管理推進
JMACでは、進捗状況だけでなく、完成度状況も見える化の対象としています。仕様確定状況や設
計変更による影響範囲、レビューの判断基準等も明確化し、完成度の見える化(共有化)を通じて、
開発全体のPDCAサイクルが回るようにします。
5.開発の仕組み・教育方法の見直し
開発規模拡大、開発期間短縮、拠点間開発拡大等により、設計者に求められる業務範囲は質・量と
もに増大し、設計品質管理をサポートする支援スタッフの役割がこれまでになく重要になっていま
す。これに対処すべく、開発推進支援と同時に、人材育成や開発基盤強化等をご支援します。
6.商品力貢献
多様な顧客ニーズ実現に向けて、ソフト開発部門には、単に要求仕様を満足することだけではなく、
ソフトならではの価値を積極的に提案することが求められています。これに対処すべく、ソフトの
価値視点を起点に、先行提案力を強化します。
C
2013
研究開発/技術開発>>Process
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&Development
RD3-01
ソフトウェア開発マネジメント革新
Viewpoint
ソフトウェア設計品質を革新する5つの基本課題
1.分業・分散開発の管理強化
開発大規模化で分業・分散開発が拡がり、各機
能のI/F仕様確定や、外注管理強化が重要な課
題となっています。これに対処すべく、 I/F仕
様確定の早期化・質向上、抜けのない外注管理
強化策を立案します。
2.ハード/ソフトの役割明確化
「ソフトは変更しやすいから・・・」という認識で
発生しがちな仕様確定遅延、変更に対処すべく、
システム仕様検討段階でハード/ソフト各々が
議論し、お互いに納得のいく最適な仕様を検討
してきます。
分業・分散開発の
管理強化
ハード/ソフトの
役割明確化
開発規模
制約、リスク対策の
源流化・事前化
ハード
制約
変更容易性
ソフト
開発特性
設計
理解度
上流工程
参画度
仕様を取りに、決めにいく
スタイルへの変革
誰でも分かる設計と
その伝達
3.仕様を取りに、決めにいくスタイルへの変革
ハードの付随的立場という過去のソフト部門のイメージや、ソフト業界のピラミッド型構造という特性か
ら、ソフト部門は受け身的な意識が強い傾向にあります。これに対処すべく、前工程へ仕様を取りに、決
めにいくという意識への変革を促し、具体的なアプローチを提示します。
4.誰でも分かる設計とその伝達
ソースコードは長い文章の羅列で、それだけでは設計の意図や関係性が分かりにくいという特性がありま
す。これによる設計誤認識、可読性低下等を防止すべく、ドキュメント作成方針・内容の明確化、標準化
の推進、ドキュメント作成・更新プロセスの確立等をご支援します。
5.制約、リスク対策の源流化・事前化
ハード制約や技術課題の検討の不足により、後工程でのチューニングや再設計などの余計で冗長的な追加
設計、手戻りが発生しがちです。このような問題を未然防止するため、開発源流段階からのハード制約、
リスク対策を検討します。
Consulting Step
2~3ヶ月程度
ソフト開発
マネジメント診断
革新構想検討
革新シナリオ立案
実行支援
開発マネジメント全般の6
つの革新視点、ソフト設計
品質の5つの革新課題に則
り、現状水準を分析
現状分析結果から、ソフト
開発マネジメントのありた
い姿、設計品質向上目標を
設定
ありたい姿実現に向けた、
現状水準からの強化課題・
革新課題の把握と、活動計
画(革新戦略)の立案
・JMACの経験に基づいた
革新推進の勘所アドバイス
・独自の成果指標による検
証
Our Practice
通信・ソフトメーカーA社
内製組み込みソフトの開発期間短縮と、早い段階での品質向上
【革新前】・組み込みソフト作成に約2年間かかる
・評価段階での不具合が多く、修正のために開発の多くの時間を費やしている
【革新後】・組み込みソフト作成期間の短縮
・発生不具合の早期化(ピークを1工程前へ)
・不具合件数の削減(25%減)
電気機器メーカーB社
源流型開発プロセス構築によるQCD向上
【革新前】・ソフト開発工程定義が曖昧で後工程で手戻り発生、ドキュメント有無も不明確
・コードを作ってからの品質確認により、品質作り込みが遅延し、設計手戻り発生
【革新後】・バグの未然/流出防止プロセス確立による、市場バグ削減(60%減)、設計手戻り削減(50%減)
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