指導案 - 神奈川県立小田原高等学校

外国語(英語)科「コミュニケーション英語Ⅰ」学習指導案
神奈川県立小田原高等学校
総括教諭 奥山
1
日時
平成 28 年 11 月9日(水)
2
講座名
「コミュニケーション英語Ⅰ」
(1年次8組:36 名)
3
生徒観
澄夫
第4校時(13:00~14:30)
○多くの生徒が予習をしてくる。しかし、予習段階での内容理解には不安が残る生徒も多い。予習用ワーク
シートで内容を確認しておくと、そのあとの活動に対する抵抗感や不安感は小さくなると考えている。
○Lesson 5 で海洋のゴミの問題について生徒の意見を書かせた。その後、小田原の海岸はゴミがないだろう
かと問いかけたところ、様子を見に行ってくるという生徒がいた。また、多くの生徒が汚れているならゴ
ミ拾いに行きたいと言っていたことから、社会に貢献したいという気持ちを抱いている生徒は多いと考え
ている。
4
科目名・単元名
コミュニケーション英語Ⅰ Unicorn Communication English I
Lesson 6 “El Sistema:The Miracle of Music”
5
単元について
(1)単元の目標
○主体的に英語の文章を読ませる。
○世界的課題である貧困問題について自分たちにできることを考えさせる。
(2)単元の扱い
○本単元で扱う El Sistema とは、ベネズエラで子どもたちが参加しているオーケストラである。無料で楽
器を与えることで、貧困で苦しむ子どもたちに希望を与えている。El Sistema の出身者の中には、実際に
音楽関係の職業に就くことで貧困から抜け出した人も多くいる。貧困対策として有効であり、国民の理解
も得ており、現在はベネズエラにおける国家レベルの音楽教育システムとなっている。
○英文は各パートともおよそ 160~170 語で書かれている。子どもの貧困問題に対する理解を深め、高校生
にできることを考えさせることを目標とするため、文法に関する細かい説明や演習にはあまり時間をかけ
ず、内容理解に重点を置きたい。
○これまで、世界的な課題として、海洋のゴミ、森林伐採に関わる題材を連続して読んできた。今回の題材
は、貧困について理解を深め、自分たちにできることを考え、実際に行動したいという気持ちを高めさせ
たい。また、まとめとして、
「ミレニアム開発目標」や「持続可能な社会」について触れて、Think Globally
Act Locally の態度を養いたい。
(3)単元計画の作成に向けた基本方針
○主体的に英語の文章を読ませるために
・ラウンド制を取り入れて、英語の文章を段階的に繰り返し読ませる。
予習:予習用ワークシートを渡し、単語を調べさせ、文章を一通り読ませておく。
授業:予習用ワークシートを用いて、文章の内容を簡単に確認する。
別のワークシートを用いて、次の順番で文章を繰り返し読ませる。
①内容を理解する上で確認しておいてほしい情報をとらえる。
②文章の概要をとらえる。
③要約する。
○貧困について考えさせるために
・教科書以外にも情報を与える。
①1日 1.25 ドル以下で生活している人の数の推移を示す資料
②日本の子どもの貧困に関する資料
子どもの貧困率の推移、6人に1人が貧困状態、民間の支援、絶対的貧困と相対的貧困
④ミレニアム開発目標と持続可能な社会に関する資料
・貧困状態にいる子どもに対して、高校生である自分たちにできることを考えさせる。
6
本単元で身に付けさせたい力
○英語を読んで内容を理解したり、読んだ内容や考えたことを伝える力を伸ばす。
○主体的に英語の文章を読む態度を養う。
○世界的課題である貧困問題について自分たちにできることを考え、実行しようとする意欲を高める。
7
単元の評価規準
コミュニケーションへの
外国語表現の能力
外国語理解の能力
言語や文化についての
関心・意欲・態度
知識・理解
① 主体 的に 英語の 文 章
①読んで理解した内容や
を読んでいる。
状況や自分の考えを英
② 貧困 問題 に対し て 自
①英語の文章の内容を理解 ①語句や文法事項を理解
している。
し、身に付けている。
語で書いたり、話したり
分たちにできること
でる。
を考えている。
8
時
単元の指導と評価の計画 【観点 関:関心・意欲・態度、表:表現、理:理解、知:知識・理解】
学習内容
学習活動
ねらい
関
表
理 知
評価規準
評価方法
1 Lesson 6
・El Sistema がで ・繰り返し本文を
関①
WS
本 Part 1
きた経緯を読む。
理①
WS/T
表①
WS
時
読ませることで、
内容理解を促す。
・世界や日本の貧
・貧困の状況につ
困に関する資料を
いて理解させる。
読む。
○
○
○
2 Lesson 6
Part 2
・El Sistema が貧 ・繰り返し本文を
関①
WS
困に苦しむ子供を
読ませることで、
理①
WS/T
どのように救って
内容理解を促す。
・El Sistema に対 ・繰り返し本文を
関①
WS
する周囲の理解に
読ませることで、
理①
WS/T
ついて読む。
内容理解を促す。
きたかを読む。
・日本の子供たち
・日本の子供たち
の貧困の状況に関
の貧困の状況を理
する資料をさらに
解させる。
○
○
読む。
3 Lesson 6
Part 3
・貧困に対する「周 ・貧困の解決には、 ○
囲の理解」に関す
周囲の理解が必要
る資料を読む。
であることを理解
○
させる。
4 Lesson 6
Part 4
5 まとめ
Exercise
El
・繰り返し本文を
関②
WS
Sistema について
読ませることで、
理①
WS/T
読む。
内容理解を促す。
表①
スピーキ
・貧困に苦しむ日
・貧困に苦しむ日
本の子供たちに対
本の子供たちに対
してできることを
してできることを
考える。
考えさせる。
・ミレニアム開発
・ミレニアム開発
目標と持続可能な
目標と持続可能な
社会に関する資料
社会について理解
を読む。
させる。
・章末の Exercise
・語句、文法事項
に取り組む。
を整理させる。
・ 現 在 の
WS:ワークシート
T:定期試験
○
○
○
ングテス
ト(後日)
知①
○
T
9
本時の学習指導案
(1)本時のねらい
○繰り返し本文を読ませることで、内容理解を促す。
○貧困の状況について理解させる。
(2)本時の展開
学習活動
指導上の留意点
評価の観点
予習用ワークシートを用いて語句や内容を ・最後に予習用ワークシートを用いて音読
確認する。
教科書を音読する。
をして、全体の内容を確認させる。
・不要な母音は落とすように意識させる。
別のワークシートを用いて、
①大切な情報をとらえる。
・①は5~6分で時間を終わらせる。
関①
②概要をとらえる。
・②は、生徒の間を回り、ヒントを与える。 理①
③要約をする。
・③口頭での要約は2分程度、記述は5分
表①
程度とする。
世界や日本の貧困に関する資料を読み、分か
・英語で表現するための語句を板書する。 表①
ったことを英語で書く。
・書いた内容を伝えあう活動はペアを変
えながら数回行う。