30.「自宅で資産形成するノウハウ」 ( 成功の法則 その30 ) (1) 自宅で資産形成する! どういうこと? 今、頑張っている普通の人が、日本で働いて、好きな人と結婚し、子供を育て、 「家族を幸せにする為に購入する自宅が、実は個人の資産形成に一番貢献している」 ことをご存じですか? 例えば、弁天地区で30年前に2,300万で買った土地50坪・建 物35坪の自宅が、今4,500万で売れたら、居住用家屋3,000万控除の特例を使って譲 渡税は¥0になり、売却金の全額が手元に残り、大きな「老後資金」になります。 「家族の幸せを実現しながら」「無理のない低金利で住宅ローンを払い続けたこと は、元本返済分だけ自宅に貯金をし続けていた」と言うことになります。 これが 「誰にでもできる自宅で資産形成する」と言う方法であり、コツコツと天引きでお 金を貯め続ける「1/4天引き貯金法」の資産形成法の裏バージョンです。 本当は、 「資産を造る」と言うのはなかなか大変なことなのです。 働いて稼いで、節約し てお金を貯めて、貯まった貯金で家を買って、と言うことをやっていたら、やっと 自宅を買うことができるのは50歳過ぎになります。 ところが、今の日本では年収 300万を超えると簡単に住宅ローンが組めるようになっているので、ほとんどの人が 簡単に家を買えるようになっていて、それが当たり前になっています。 日本人なら、この長期・低利の住宅ローンを活用して自宅で資産形成す るチャンスを上手に掴む為のノウハウが必要になります。 以下に検証します。 そこで、 ① 住宅ローンが史上最低に安い金利(1%以下)で借りられる。 日銀の総裁がデフレ脱却の為、1%インフレ目標を掲げて、住宅ローンの金利を上 げるように指示しましたので、 「1.5~1.7%の優遇金利は近日中に無くなる」と「1. 5~1.7%金利が上がる」と予測できますので今の内に低金利で借りるべきです。 ② 住宅ローン控除(減税)制度で、年末の残債の1%の還付が10年間受けられる。 ③ 20歳以上の子供が自宅を購入する際の親からの住宅資金贈与が1,000万迄は無税で ある。 ②③は減時法なので今借りないとこの制度は無くなる。 ④ 自宅の固定資産税は、1/6に減額される。 ⑤ 自宅取得時の所有権移転登録税は2%から1.5%に減額される。 ⑥ 自宅所得時の取得税は大幅に減額されて、ほとんど掛からない制度がある。 ⑦ 自宅売却金については、「居住用家屋譲渡3,000万控除の特例」があり、利益があっ ても所有者1人当たり3,000万(夫婦2人名義なら6,000万)迄は税金がかからない 制度がある。 ⑧ 東日本大震災で住宅の価額が大きく下がって安く買える。 以上列挙しましたように、日本国政府の「住宅取得促進政策」の為、「住宅を買わ なきゃ損だ」、と言う位に住宅取得者が保護されている上に、今は「安くなった住 宅を、史上最低の金利で買うことができる!」のですから、今が自宅購入して資産 形成するチャンスになっているのです。 (2) 「住宅ローンを借りる時に失敗しない為の大事なこと」 上記で見てきたように、昔から健全な経済人の間で伝えられてきた「借金はしな い方が良い」と言う常識は、現在の日本では「住宅ローンだけは借りた方が得!」と 言う常識に変えた方が良い、と思います。 但し、自宅は何千万という人生最大の高額な買い物である為、ほとんどの人は多 額のローンを借りて購入しますので、そこから起きる住宅ローン破綻は家族崩壊の リスクになります。 そこで自宅をローンを借りて購入する時のメリットと同時に リスク回避策も考えておく必要があります。 ① 以下に注意点を述べます。 人生の三大出費は、「住宅購入費」「教育費」「老後の生活費」です。 住宅ローンは今借りられるだけではなく、永いライフサイクルプランに合わせて、 無理のない借入・返済プランを立てて購入しなければなりません。 借入金100%で 購入するのはローン破綻になる危険がありますが、20%の頭金があれば安心という 物でもありません。 ② もし自宅が値下がりして、借りているローンの残債よりも下回る価格になった時に、 転勤の辞令が出たり、家族が増えて買換の必要が出たら困りますね。 不動産は社 会経済状態に応じて値上がりしたり、値下がりしたりする物ですので、自宅の価値 も上がり下がりします。 浦安のマンションは購入時より値上がりしたものが多い ですが、ほとんどの地域では新築マンションの価格は原則として購入時より下がる のが普通ですので、そんな時にどうするかを考えておく必要があります。 ですか ら、値下がりしない地域や物件を購入することが非常に大事になります。 ③ 値下がりしない地域や物件とはどんな物でしょうか? それは、人は仕事がないと生きていけませんので「そこに仕事がある地域」であ り「その近くの子育てし易い住み易い場所」にある「住みやすい家」です。 誰で も人はそんな家に住みたいので、買いたい人が多く、貴方の家は値下がりしないの です。 人口減少時代になりましたので、この観点からの住宅選びは非常に重要に なりました。(地域については「東京郊外の住宅地に将来性はあるか?」参照) 値下がりしない地域内でも、個別の地域や物件しだいで価格に大きな差が出ます。 「人口減少下だから、不動産は余ってくるので、値下がり傾向になる」等々の一般 論では対応できません。 個別具体的にその地域と物件次第で判断すべきことです。 ④ 住宅ローンを借りる時の「取って置きの対処法」を伝授します。 自宅を購入する時には、「貸すとしたら幾らで貸せるか?」と聞くことです。 「住宅ローンを貸せる金額以下の返済額に設定」しておけば、「家族の安 全が確保できる」急な転勤命令が出た時、「自宅がローンの支払い以上で貸せれば、 そして、 賃料でローンが支払える」ことになり、自宅を売る必要もなくなります。 ⑤ この事ができれば、住宅が値下がりしようと、値上がりしようとほとんど関係なく 自宅で資産形成ができます。 また、この「貸せる自宅」の意識があれば、自宅を 単なる家族の為の出費である、と言う意識を超えて、「収益還元法」で買値・売値 を考えることができるようになります。 「収益還元法」とは、その家で幾ら稼げ るかで売値を決める方法です。 例えば、10万で貸せる家の価格は、 (10万×12月) ÷0.1(利回り10%)=1,200万、(10万×12月)÷0.08(利回り8%)=1,500万と いう価格になります。 近隣類似物件との「比較対象法」だと、土地1,000万+建 物800万=1,800万(代金)となりますが、「収益還元法」では土地建物の大きさ等 に関係なく、その物件で幾ら稼げるか、で価格が決まります。 「貸せる自宅」で考える場合は、2LDKか3LDKが適当な物件になります。 浦安市 内では66㎡のサンコーポ浦安が2,057万で買えれば、2,057万=12万×12月÷0.7(7 %)で採算が合います。 一度自宅が貸せることが判れば、「賃貸できる物を持て ばお金が入ってくる」ことが判り、不動産でお金持ちになるコツがつかめます。 この点で、4LDKを6,000万で買った自宅が、25万で貸せるとすれば、25万×12月÷6, 000万=0.05で5%の利回りしかありませんので、ローンの返済金32万に足りず、 大型高額物件は貸しても採算が合わないので、「貸せる家」ではなく、収益還元法 にはなじまない家と言うことになります。 ですから、大型高額物件を購入する時 は、現金購入か、できるだけ多くの頭金を用意して購入しないと、転勤や家族の変 化で転居せざるを得ない時に、残債の支払額より売値が安くなった時に、売ること もできず、貸しても賃料に手持ち金を加えないとローンが支払えないことが起きて、 家計が破綻することになりますのでご注意下さい。 ⑥ 自宅のローンが終わり、もう一つか二つ人に貸せる家があれば、65歳以降の収入源 になり、年金+賃料収入で豊かな老後が過ごせます。 例え1億円の預金があっても、年間500万の生活費を使えば、20年後には手元資金 は¥0になりますので、安心してお金が使えません。 その点、年金の他に賃料収入が10万でも20万でもあれば、悠々とお金が使えます。 自宅購入から賃貸物件へと進むことが「自宅で資産形成する方法としてお金持ちに なるノウハウの一つ」です。 (3) 自宅の上手な買い方・選び方 住宅の購入をする人はほとんどの人が「住宅購入の初心者」です。 何故ならば、自分の住宅を買うお客様は、一生に一度か二度くらいしか買うことは ないからです。 しかも数千万円もする高い買い物をする人です。 ですから、買う人は、上手な買い方・選び方について、以下のことを守ることが 大事です。 ① まず 「自分の家族がどんな生活をする為に家を買うのか?」を明確にすべきです。 自宅は、好きな人を抱きしめる所、生まれた子供を良い人間に成長させる所、家 族が楽しく生活する所、子供が成長して巣立っていった後には夫婦が第二の人生を 楽しむ所、最後には売却して老人施設に入る時の老後資金にする資産になる物です。 ② 「家族の目的はどんな地域のどんな家なら叶えられるのか?」を具体的に家族で書 き出す。 子供の教育、家族の健康、家族の楽しみ、家族の成長、家族の安心等々 「家族の未来図」を書いて楽しく考え のためにはどんな環境や家が必要なのか? ましょう! ③ 手持ち金、返済可能な月々の金額(その為の年収)を明確にして、買える家の価格 帯をおおよそ出してみる。 家族の経済的能力に合わせて、どのくらいまでの住宅ローンが借りられるのか ・どのくらいの価格帯の家が買えるのか? 出してみましょう! これで、かなり 具体的に探し始める条件が決まりました。 ④ インターネット等々で情報を集めて、自分の家族が住みたい地域と不動産仲介業者 を選ぶ。 不動産は持ち運びできないので、情報を集めるしかありません。 相談する業者は、物件が豊富にあること、更に、買い物環境・交通環境・文化環境 ・学校環境・衛生環境・安全性・運動環境・娯楽環境等々その地域の情報に詳しい ことが大事です。 「家を買うということは、その家がある生活環境を買うこと」 だからです。 ⑤ おおよその方向が決まったら、住みたい地域の現地に行って、不動産仲介業者に① ②③を話して、物件や地域環境についての情報を確かめ、具体的なコンサルを受け ながら、物件の紹介を受け、現場を詳しく見ることになります。 ⑥ この時、「自分と自分の家族がどんな住み方をしたいかを理解した上で、それを叶 えるために本気で動いてくれる担当者や企業であるか?」を見抜かなければならな い。 (その為にはどんな点に気を付ければ良いかは後述します) ⑦ 「新築が良いか?」「中古が良いか?」を決める(この点は別項参照)。 ⑧ その地域地域の特徴を具体的に地元の業者に聞き出して、物件を選ぶ地域を選ぶ。 そこにはどんな職業、年収、生活レベル、文化レベルの人が住んでいるのか? 隣近所の人はどんな人か? 等々を知ることは、今後家族がその地域で生活する上 で非常に重要だからです。 その為には、「その業者が地域情報を豊富に持ってい るかどうか?」が非常に重要になります。 ⑨ 具体的な物件を幾つか選び出して、具体的に見比べる。 具体的に物件を見て、どれかに決める場合、「100:10:3:1の法則」を守ることが重 要である、と言われています。 「 100戸見て10戸選び、その中から3戸選びだし、 可能な限り低利融資を受けられる1戸に決めれば、物件選びで失敗することはない」 という法則です。 多くの物件の中から自分に合いそうな物件を選んで幾つか見比 べないと、良いか悪いか判断ができません。 間違いない家を選べるようになります。 多くの物件を見比べれば、素人でも 忙しくて自分では現実に100戸見ること ができない場合でも、案内担当者が多くの情報を持ち、実際に見ていて、貴方の要 望に合う物に絞り込んで案内してくれたら、それでも充分に選べるでしょう。 そ の場合は「その相談を受けている業者がその地域内の売り物件情報を豊富に持って いるか、貴方の要望に充分に応えてくれる担当者であるかどうか?」が非常に重要 になります。 「家族の未来図」を作っていると、どれが合うかはピ そうすれば、 ーンと来る物がある。 「ピーンと来た物、それが貴方に向いた家です!」「ピー ンと来ない物は、安くても買ってはいけません」 購入の条件は、いろいろと詰める必要がありますが、「良いか悪いかは、一瞬の感 覚で決めた方が後で後悔することがない」というのが真実だと思います。 ⑩ 「建築確認書」「検査済証」「リフォーム履歴」「耐震診断」「耐震適合証明書」「建 物調査書」「建物保証書」等々の「建物履歴書」を見て、建物の耐震強度や建物寿 見た目だけでは判らない「住宅の履歴書」を見るとその家の本 当の価値や使い方が判ってきます。 命を見極める。 ⑪ 気に入った家が見つかった場合は、価格や引渡の条件について、買主の立場になっ て、交渉してくれる担当者や業者かどうかで、大いに条件が変わります。 担当者 とパートナーになって交渉して頂きましょう! ⑫ 住宅ローン付けについても、貴方にあった銀行を選び、手続を進めてくれる担当者 や業者を選ばなければなりません。 人生の三大出費は、住宅購入費、教育費、老後の生活費です。 住宅ローンは今借 りられるだけではなく、永いライフサイクルプランに合わせて、無理のない借入・ 返済プランを立てて購入しなければなりません。 明和地所ではFPを導入して、お 、 客様のライフサイクルプランを立てながら設定するようにしています。 ⑬ 移転登記や引渡後に隠れた瑕疵(水漏れ等々の不具合)が出た場合にも、貴方の立 場になって適切な動きをしてくれる担当者や業者を選ぶ必要があります。 ⑭ また、中古住宅を買う場合は、リフォームのアドバイスや見積りを出せる担当者や 業者であれば、気持ち良く住める自宅を手に入れる応援をしてくれます。 ⑮ 「自宅選びには、どんな担当者や仲介業者を選ぶか?」が非常に重要 ります。 う! なことが判 上記の項目のことをきちんとやってくれる担当者や業者を選びましょ 老婆心ながら申し上げますと、不動産業者を上手に味方にするには、仲介手 数料を値切ってはいけません。 考えてみて下さい。 仲介手数料で生きてる業者 に手数料を値切っては良い物件を紹介してもらえるわけがないからです。 わずか 3%の手数料をけちって安くすることより、手数料はしっかり払う方が、自分の求 める良くて安い物を紹介してもらうことができるからです。 そうすれば、仲介業 者は、広告前の貴方にとって「ピッタリの住み良い家」で且つ「資産価値のある自 宅」を紹介してくれるでしょう。 2009年2月9日 記 (これも不動産業者活用のノウハウです) 2012年3月7日 記
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