「前立腺がんなんてこわくない！」本山腎泌尿器科ゆうクリニック最近、多くの著名人がその治療を受けていることで、伊藤裕一方に多く、比較的おとなしいがんである前立腺がんに何かと話題になっている前立腺がんですが皆さんは特有の方法といえるかもしれません。どのくらいのことをご存じでしょうか？（２）手術療法前立腺を精嚢を含めて摘出し、膀胱その前立腺がんが、日本で急増しています。1950 年にと尿道をつなぎ直します。早期であれば最も確実な根は前立腺がんによる死亡者数は全国でわずか 83 人で治療法です。その手術方法も従来の開腹手術に加えて、したが、2004 年には１万人を突破しました。このまま新しい方法が行なわれています。一つは小切開手術、いくと 2020 年には肺がんについで２番目の罹患数にまた腹腔鏡による手術、そしてロボット手術です。そなると予測されています。れぞれ手術の合併症を減らしがんの制御を確実に行確かに前立腺がんは増えているのですが、それほどう方法として発展しています。怖がらなくても大丈夫です。以前は知らないうちに骨（３）放射線療法に転移して痛みが出るようにならないと見つからながんに対して根治療法として行われ、高い効果をあげかったのですが、最近は早期に発見されることが多くています。最近では従来の外照射治療に加えて小線源なってきました。それは PSA という血液検査が行わ療法、IMRT、粒子線治療と、根治療法としての精度れるようになってきたからです。大部分の前立腺がんを高め合併症を少なくする方法へとさらに進歩しては比較的ゆっくり進行するおとなしいがんです。そしきています。て早期に見つければ、ほぼ 100%根治することが可能（４）内分泌療法（ホルモン療法）前立腺がんは男ながんです。PSA（前立腺特異抗原）は一般的には４性ホルモンにより成長するため、それを除去すること ng/ml 以下が正常値とされていますが、4 以下でもで進行を抑えることが出来ます。睾丸を摘出する手術数％の患者さんに前立腺がんが見つかるとも言われと注射や内服薬による薬物療法があります。主としてています。また数値が高くなればなるほど前立腺がん進行したがんに全身療法として行う場合と、根治療法の可能性が高くなり、進行がんの可能性も高くなりまの前後で補助的に行う場合があります。抗がん剤によす。る化学療法も進行がんに対して行われます。これも早期がんもしくは局所進行前立腺がんは進行するまで症状はほとんどありまこのように治療法の選択枝は様々です。がんの悪性せんが、同時に存在する前立腺肥大症による排尿症状度と進行具合により治療効果がある程度予測されまで泌尿器科を受診し、偶然発見されることがあります。す。そこに患者さんの年齢、全身状態、合併症の有無診断は優秀な腫瘍マーカーPSA と、直腸指診、超音波やご自分のライフスタイルやご希望を考慮して実際検査で可能性を調べます。そして疑わしい場合に、生の治療を決定します。検で前立腺組織を採取してがん細胞の有無を確認し昨年から名古屋市でもワンコインで PSA 健診が受その悪性度も含めて確定診断します。がんと診断されけられるようになりました。是非５０才になったらた場合、CT、MR や骨シンチでがんの広がりを確認し PSA 健診をうけて迷わず泌尿器科専門医を受診され臨床病期を決定し、治療を選択します。ることをお勧めします。前立腺がんの治療法は大きく分けて４つあります。今回の健康教育講座では急増している前立腺がん定期的に PSA 検査を行い、をいたずらに怖がらず、正確な知識を持って正しく対無治療のまま経過を観察します。そして PSA 値が上処していただけるように、具体的にお話したいと思い昇してきたときに治療を開始します。これはご高齢のます。（１）無治療経過観察