読書界 10月号 「 こ・と・ば 」 (H24.10.31) 「日本の名作 出だしの一文」桶口祐一 1-2 田中 佑典 不特定多数の人間に自分の思いを伝えたい、というときに、「文章を書く」というの は有用な手段である。しかし、本当に自分の伝えたいことに行きつく前に飽きられてし まっては意味がない。全ては冒頭で相手をいかに引き込むかだ。 この本では、そんな冒頭を書くためのノウハウが、日本の名作の冒頭を使って解説さ れている。特に小説を書く上で大いに役立つだろう。 「ドラえもんのことば」横山泰行 1-2 福田 和将 あんなにダメダメだったのび太がどうしてここまで変われたのか。それは不思議な道 具だけではなく、ドラえもんの「ことば」にありました。「三日ぼうずがいちばんわる い。」「毎日の小さな努力の積み重ねが、歴史を作っていくんだよ。 」これらはこの本に 載っている「ことば」のほんの一部です。 国民的な人気マンガ「ドラえもん」を、一度違った視点で楽しんでみてはどうでしょ うか? 「現代語裏辞典」 筒井康隆 1-2 田中 佑典 「時をか○る少女」でおなじみの鬼才筒井康隆が送る、皮肉と笑いに充ち溢れた、 「現代」…過去の不幸な歴史を抱え込んでよろこんでいる時代のこと の 「語彙」…「美味しい」だけでもグルメ番組のリポーターになれ、 「構造改革」だけ でも総理に・・・ の裏の 「辞典」…唾棄すべき常識の巣窟。本辞典のみはさにあらず。 「お国柄ことばの辞典」加藤迪男 1-2 福田 和将 日本にはそれぞれの地域の風土、人柄、暮らしの様子を表わす「お国柄ことば」とい うものがある。お年寄りがそんなことばを言っていて、「どんな意味なんだろう?」と 思ったことはないだろうか。この本にはそんな「お国柄ことば」がなんと約 900 語収録 されている。 『越前の鶯訛り』 『越前男に加賀女』 この二つなどは福井の言葉だ。 県民性がよくわかる、個性豊かな「お国柄ことば」、一度触れてみてはどうだろうか。
© Copyright 2024 Paperzz