非弁膜症性心房細動患者の 心原性脳塞栓症予防 非弁膜症性心房細動

提供:ブリストル・マイヤーズ株式会社/
ファイザー株式会社
座談会
Round Table Discussion
非弁膜症性心房細動患者の
心原性脳塞栓症予防
司会
山下 武志
氏
公益財団法人心臓血管研究所所長/付属病院長
出席者
里見 和浩
氏
東京医科大学八王子医療センター循環器内科准教授
三明 淳一朗
氏
鳥取大学医学部病態情報内科学分野講師
鈴木 信也
氏
赤尾 昌治
氏
公益財団法人心臓血管研究所付属病院循環器内科医長
国立病院機構京都医療センター循環器内科医長
(発言順)
山下 非弁膜症性心房細動に起因する心原性脳塞栓症予
里見 日本人のライフスタイルの変化により,わが国では今後
防の重要性については近年,循環器科のみならず一般内科
さらなる心房細動患者数の増加が予想されています 1)。さらに
にも広く浸透しています。さらに2011年より新規経口抗凝固薬
近年,加齢に伴って心房細動が増加すること,また病型別で
(novel oral anticoagulants;NOAC)
が次々に登場したこ
は永続性心房細動が最も多いことが示唆されました
(図1)2)。
とで,心房細動治療の現場は転換期を迎えました。
永続性心房細動は健診などで発見できますが,心房細動の
本日は,心房細動診療・研究の将来を担う若い先生方に
約3割を占める無症候性の発作性心房細動は健診などでの
お集まりいただき,
「非弁膜症性心房細動患者の心原性脳塞
発見が困難なため,さらに多くの心房細動患者が潜在してい
栓症予防」
をテーマにディスカッションを進めてまいります。
る可能性があります。実際,ペースメーカー記録により心房細
心房細動の早期発見に向けて
動発作を確認した患者のうち,心電図で心房細動が捉えられ
た患者数は約4割にすぎないことが報告されています 3)。
山下 まずは,里見先生に心房細動の早期発見と心原性
1980年代には約40万人であった慢性心房細動患者数は
脳塞栓症予防の重要性についてご解説いただきます。
現在約80万人と,30年間で約2倍に増加しました。2020年に
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は100万人に達すると推計されてお
里見 わが国は健診制度が発達していますが,年1回の心
り,70歳 以 上の有 病 率は女 性で
電図検査で心房細動を捉えられる可能性はきわめて低く,心
1∼2%,男性で3∼4%と認知症や
房細動の発見,潜在患者の発掘は困難です。60歳未満の
4)
山下 武志
氏
関節リウマチと同等です 。潜在性
糖尿病患者と非糖尿病患者を約3年間フォローし,MRIによ
の発作性心房細動も含めると,さら
り無症候性脳梗塞の検出を試みた報告では,糖尿病患者に
に多数の心房細動患者の存在が
おいて無症候性の心房細動が有意に多く
(糖尿病患者9%
想定されます。
vs 非糖尿病患者1.6%,p<0.0001)
,脳梗塞イベント発症率
疫学的にみると,脳卒中患者の
も非糖尿病群に比べて高いことが示されました 9)。他の領域
うち4分の3が脳梗塞で,そのうちの
の先生方にも心房細動の重要性を周知し,特にこういったリ
5)
約3割が心原性脳塞栓症です 。
スクの高い糖尿病患者に対してはホルター心電図を使ってス
心原性脳塞栓症は退院時機能予
クリーニングしていただくことで早期発見につながるはずです。
6)
後が悪いため ,心原性脳塞栓症
山下 9%と1.6%の差は大きいですね。循環器領域だけで
の予防が大きな課題です。さらに心原性脳塞栓症の発症率
診ると発見後の二次予防になってしまいますので,他の領域
は心房細動の病型
(発作性・持続性・永続性)
にかかわら
の先生方にも心房細動の重要性をご理解いただく必要があり
7)
ず同等であることから ,潜在的な心房細動を早期に発見し,
ますね。脳梗塞発症リスクを評価するうえでCHADS 2スコアは
心原性脳塞栓症の一次予防を行う必要があります。しかし,
簡便かつ有効な指標ですが,NOAC登場後はどのような基
心房細動合併患者の脳梗塞発症前の抗血栓薬使用頻度
準で評価されていますか。
は38%であり,半数近い47.4%で投薬治療がなされていない
里見 ワルファリンの時代はCHADS 2スコア2点以上でワル
8)
実態があります 。心房細動は加齢に伴って脳梗塞発症の
ファリンを推奨し,1点の場合は投与も許容されるといった基
危険因子となるため,特に高齢の未治療心房細動患者に対
準でした。これはCHADS 2スコア1点の場合は脳梗塞のリス
して抗凝固薬による一次予防を徹底する必要があります。
クとワルファリンによる出血リスクが同等と考えられるためです
山下 ありがとうございました。
が,NOACが登場した今,CHADS 2スコア1点以上であれ
無症候性の心房細動患者は,どうすれば発見できるので
ばNOACの推奨となります。
「出血リスクのため導入しにくい」
しょうか。
という抗凝固療法への意識を変えるうえでも,NOACは重要
な役割を果たすと考えられます。
図1
J-RHYTHM Registryにおける心房細動の病型別・年齢別分布
発作性(n=2,947)
持続性(n=1,144)
永続性(n=3,846)
n=7,937
25
20
心房細動の
トータルマネジメント
山下 続いて,心房細動のトータルマネ
15
ジメントの視点から三明先生にご解説い
10
ただきます。
5
0
いことを,他の領域の先生方にも周知す
る必要がありますね。
(%)
35
30
山下 積極的に抗凝固療法を行ってよ
三明 心房細動治療におけるレートコント
≦49
50∼54
55∼59
60∼64
65∼69
70∼74
75≦ (歳)
年齢
ロールとリズムコントロールの治療選択肢
を概観すると,レートコントロールの薬物療
法ではβ遮断薬,Ca拮抗薬,ジギタリス
(文献2)
より引用)
座談会|非弁膜症性心房細動患者の心原性脳塞栓症予防
製剤が,非薬物療法ではペースメーカー,肺静脈隔離アブ
また,同試験の治療解析により,
レーション,その両者の併用があります。一方,リズムコントロー
ワルファリンの使用により死亡のハ
ルの薬物療法ではVaughan-Williams分類Ⅰ/Ⅲ群の抗不
ザード比が低下することが示されて
整脈薬が,非薬物療法では洞調律復帰のための直流除細
います 11)。さらに,脳梗塞関連因
動,洞調律維持のための肺静脈隔離術などがあります。さら
子においてもワルファリンの使用は
に,血栓塞栓症に対する薬物療法にはワルファリンに加えて
脳梗塞のリスクが低下する因子で
NOACが仲間入りし,非薬物療法ではWatchmanデバイス
した 12)。
などがあります。
山下 ありがとうございました。
心房細動に関する薬物療法では,従来はリズムコントロー
ここ10年で心房細動に対する治
ルを目的とした治療が有用と考えられてきました。しかし2002
療手段は格段に増えましたが,リズ
年に報告されたAFFIRM試験によりこの認識は改められてい
ムorレートコントロールの選択,薬物
ます。AFFIRM試験は脳卒中死亡リスクのある心房細動患
療法or非薬物療法の選択はどのよ
者を対象に,リズムコントロールとレートコントロールの2群間で
うにされるようになったのでしょうか。
10)
里見 和浩 氏
。レートコントロールに対する
三明 AFFIRM試験以降,NYHA分類Ⅰ/Ⅱ度の持続性
抗凝固療法は継続,リズムコントロールに対する抗凝固療法
心房細動には緩やかなレートコントロール
(安静時110拍/分未
は1∼3ヵ月以降に洞調律が確認できれば中断としました。
満)
でよいという見方が主流になりました。一方,NYHA分類
Intention-to-treat
(ITT)
解析の結果,5年死亡率はリズ
Ⅲ/Ⅳ度の心房細動では安静時70∼80拍/分と厳格にコント
ムコントロール群で23.8%,レートコントロール群で21.3%と同等
ロールする必要があるため,目標とする心拍数は疾患や患者
でした
(p=0.08)
。死亡危険率をCOX比例ハザード比でみる
背景によって変える必要があります。リズムコントロールに関し
と,1.18とリズムコントロール群がやや悪いという結果です。累
ては個別に精査して要否を判断する必要がありますが,両方
積死亡率をみると,1年半∼2年時点からリズムコントロール
の治療で重要なのが抗凝固療法です。HAS-BLEDスコアな
延命効果を比較した試験です
10)
群がレートコントロール群を上回るようになります
(図2) 。
図2
どで出血リスクで評価しながら,抗凝固療法を基本としてレー
レートコントロール群またはリズムコントロール群における全死亡率
(AFFIRM試験)
(%)
30
累積死亡率
p=0.08,Log-rank test
25
20
リズムコントロール群
15
レートコントロール群
10
5
0
0
死亡者数(%)
リズムコントロール群 0
レートコントロール群 0
1
2
3
4
5
(年)
期間
80(4)
78(4)
175(9) 257(13) 314(18) 352(24)
148(7) 210(11) 275(16) 306(21)
【対象】65歳以上あるいは脳卒中または死亡のリスクを有する心房細動患者4,060例
レートコントロール群(目標心拍数:安静時80拍/分,6分間歩行時110拍/分):2,027例
リズムコントロール群:2,033例
【方法】
レートコントロール群:β遮断薬,Ca拮抗薬(ベラパミル,ジルチアゼム)
,ジゴキシン。
リズムコントロール群:アミオダロン,ソタロールなど抗不整脈薬(薬剤は限定しない)
。必要時は電気的除細動。
(文献10)
より引用)
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トコントロール,リズムコントロールを
結果,アピキサバンはワルファリンに比べて脳卒中/全身
考えていく治療が今の主流です。
性 塞 栓 症で21%
(95% CI:0.66∼0.95)p=0.01(優 越 性)
,
心房細動に対する
抗凝固療法
大 出 血 で31%
(95% CI:0.60∼0.80)p<0.001(優 越 性)
,
全死亡で11%
(95% CI:0.80∼0.998)p=0.047(優越性)
の
相対リスク低下を認めました
(図3)14)。ワルファリンに対して
山下 2011年よりNOACの臨床使
脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制,大出血の発現抑制,
用が開始され,ダビガトラン,リバー
全死亡率の低下を同時に満たしたことは他のNOACにはな
ロキサバン,アピキサバンが登場し
い大きな特徴であり,アピキサバンは非常にバランスのよい薬
ました。最近登場したNOACである
剤だと感じています。また,CHADS 2スコア別のサブグルー
アピキサバンについて,鈴木先生に
プ解析においては低リスク群・高リスク群ともに脳卒中/全
ご解説いただきます。
身性塞栓症および大出血のリスク低下が認められ,アピキサ
鈴 木 ARISTOTLE試 験 は,脳
バンの優越性が示されています 14)。さらに,80歳以上の高
卒中リスク因子を1つ以上有する心房細動患者においてアピ
齢者でも大出血の発現率が低下しており,大きな特徴だと思
キサバンの脳卒中/全身性塞栓症の抑制効果を検討したも
います。
三明 淳一朗
のです
氏
13)
。18,201例をアピキサバン1日2回投与群とワルファリ
ン投与群
(目標PT-INR 2∼3)
に無作為に割り付けました。
図3
です。
「8 0 歳 以 上」
「体 重 6 0 k g 以 下」
「血 清クレアチニン
ARISTOTLE試験:主要評価項目
脳卒中/全身性塞栓症
(%/年)
6.0
ARISTOTLE試験のポイントはアピキサバンの減量規定
HR:0.79(95% CI:0.66∼0.95)
p=0.01(優越性)
6.0
5.0
5.0
4.0
4.0
3.0
3.0
2.0
1.0
21%
相対リスク低下
1.27
大出血(ISTH基準)
(%/年)
2.0
1.60
0.0
HR:0.69(95% CI:0.60∼0.80)
p<0.001(優越性)
31%
相対リスク低下
3.09
2.13
1.0
0.0
アピキサバン群
(n=9,120)
ワルファリン群
(n=9,081)
アピキサバン群
(n=9,088)
ワルファリン群
(n=9,052)
【対象】非弁膜症性心房細動または心房粗動が確認され,脳卒中のリスク因子*を1つ以上有する18歳以上の患者18,201例(日本人336例を
含む;アピキサバン群9,120例,ワルファリン群9,081例)
【方法】
アピキサバン群(1日2回経口投与)
またはワルファリン群(目標INRの範囲を2.0∼3.0として用量を調節し、経口投与)
に1:1の比率で無
作為化割り付け
【主要評価項目】有効性:脳卒中(虚血性,出血性または特定不能)
または全身性塞栓症の初発までの期間,安全性:大出血(ISTH基準)
の
初発までの期間
【比較項目】複合エンドポイントにおける非劣性,複合エンドポイントにおける優越性,大出血における優越性,全死因死亡率における優越性
【安全性】主な有害事象は,アピキサバン群では鼻出血5.0%,血尿2.6%,挫傷1.7%,ワルファリン群では鼻出血6.1%,血腫3.5%,血尿3.2%
*:脳卒中リスク因子… 75歳以上,脳卒中・一過性脳虚血発作・全身性塞栓症のいずれかの既往歴,症候性うっ血性心不全または左室駆
出率(LVEF)40%以下の左室機能不全,糖尿病,薬物治療を要する高血圧
(文献14)
より引用)
座談会|非弁膜症性心房細動患者の心原性脳塞栓症予防
1.5mg/dL以上」がその基準であり,3つのうち2つ以上該当
アピキサバンによる脳卒中/全身性
する場合は2.5mg 1日2回投与としました。この減量規定は実
塞栓症の発症率低下,および大出
臨床でわれわれが使用していくうえでもポイントになります。実
血のリスク低下が示されました。欧
際,ARISTOTLE試験の75歳以上のサブグループ解析で
米人を含む全体のデータと比較して
は,2.5mg 1日2回投与に減量した群のみならず5mg 1日2
も,アジア・太平洋地域の症例で
回投与の患者でもワルファリンに比して大出血の発現に差が
は大出血におけるアピキサバンの
認められています
(図4) 。安全性を求めて安易な減量を
リスク低 下が顕 著です 14)。今 後,
行うのではなく減量規定を遵守することが,ARISTOTLE試
ARISTOTLE試験の患者背景や
験の結果を臨床現場に反映させるポイントになると思います。
用量設定などが検討され,明らか
また,体重別,腎機能別のサブグループ解析でも同様に低
にされていくなかで,アピキサバンの
体重,腎機能悪化例のほうがワルファリンとの差が顕著な傾
位置づけや使い勝手がより明確に
向を認めることから,アピキサバンは大出血リスク抑制の限界
なっていくのではないかと思います。
を超える可能性が示唆されます。
山下 ありがとうございました。
一方,ワルファリン療法中の頭蓋内出血の発症頻度には
治療適応から除外されていた高リスク症例に対するアピ
人種差があり,アジア人は他人種と比べて頭蓋内出血発症
キサ バンの有用性と出血リスク抑 制が示された一方で,
14)
率が高い人種とされています
15)
。ARISTOTLE試験には日
氏
ARISTOTLE試験には高リスク症例は数%しか含まれていな
本人も336名含まれており,日本人のサブグループ解析では
図4
鈴木 信也
いので,より大規模な検討が必要ですね。
ARISTOTLE試験サブグループ解析
脳卒中/全身性塞栓症
大出血
層別因子内 イベント数(1年あたりの%)
層別因子内
イベント数(1年あたりの%) ハザード比
ハザード比
の交互作用
の交互作用
(95%信頼区間)
アピキサバン ワルファリン (95%信頼区間)
アピキサバン
ワルファ
リ
ン
p値
p値
平均CHADS2スコア
(点)
76(1.4) 126(2.3)
≦1点
44(0.7) 51(0.9)
p=0.40
p=0.45
125(2.3) 163(3.0)
2点
74(1.2) 82(1.4)
126(2.9) 173(4.2)
≧3点
94(2.0) 132(2.8)
サブグループ
年齢
65歳未満
65歳以上75歳未満
75歳以上
体重
60kg超
60kg以下
腎障害レベル
障害なし
軽度
重度または中等度
脳卒中またはTIA既往
なし
あり
51(1.0) 44(0.9)
82(1.3) 112(1.7)
79(1.6) 109(2.2)
p=0.12
177(1.2) 212(1.4)
34(2.0) 52(3.2)
p=0.26
70(1.0) 79(1.1)
87(1.2) 116(1.7)
54(2.1) 69(2.7)
p=0.72
p=0.71
139(1.0) 167(1.2)
73(2.5) 98(3.2)
0.25 0.50
検定法:Cox比例ハザードモデル
1.00
2.00
アピキサバン ワルファリン
が優位
が優位
56(1.2) 72(1.5)
120(2.0) 166(2.8)
151(3.3) 224(5.2)
p=0.64
290(2.1) 398(3.0)
36(2.3) 62(4.3)
p=0.22
96(1.5) 119(1.8)
157(2.5) 199(3.2)
73(3.2) 142(6.4)
p=0.03
p=0.71
250(2.0) 356(2.9)
77(2.8) 106(3.9)
0.25 0.50
1.00
2.00
アピキサバン ワルファリン
が優位
が優位
(文献14)
より引用)
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求められる
心房細動症例の集積
赤尾 昌治
氏
2,548例とARISTOTLE試験 14)のアピキサバン群
(9,120例)
を比 較すると,Fushimi AF Registryはやや年 齢 が 高く,
CHADS 2スコアは同程度でした。しかし,出血を避けるため
山下 京都市伏見区を中心とした
に抗凝固薬の投与量がARISTOTLE試験に比べて不十分
「Fushimi AF Registry」
を運 営さ
であるため,大出血が少ない一方で脳卒中が抑制できておら
れている赤尾先生に,レジストリから
ず,抗凝固療法自体が行われていない患者も多いという問題
みえてくる実臨床における心房細動
が示唆されました
(表1)
。
の傾向や課題についてお話を伺い
登録時から1年後調査の時点までのワルファリンまたは
ます。
NOACによる抗凝固療法の変化をみると,抗凝固療法の施
赤尾 心房細動患者の背景や治
行された割合は54.6%から55.0%と変化なく,当初考えられて
療実態の把握,予後追跡のため,
いたほどのNOACの普及はみられませんでした。新規導入の
伏見区をはじめ京都府南部地域に
ケースよりもワルファリンからNOACへ切り替えるケースが多く,
おける
「Fushimi AF Registry」
を2011年3月に立ち上げまし
しかも慎重に移行されている現状です。全体としてはNOAC
た。約28万人の人口を有し,独居の高齢者も多く居住されて
はまだ十分には普及していないことが明らかになりました。
いる伏見区において,心原性脳塞栓症患者を1人でも減らす
山下 ありがとうございました。登録研究の重要性がよくわか
ことを目標に,当センターと医療法人医仁会武田総合病院の
りました。
2大基幹病院,および開業医院なども含めた伏見区全域の
Fushimi AF Registryの死亡率は6.8%とやや高いようで
医療機関が参加した大規模なレジストリです。除外基準を設
すが,それは何故でしょうか。
けず,12誘導またはホルター心電図で心房細動波形が確認
赤尾 登録患者の多くが高齢者のため,死亡原因の大半
されれば登録となります。多くはNOACによる抗凝固療法が本
が非心臓死であり,悪性腫瘍などの合併症がある症例が多く
格化する前に登録されており,登録総数は3,378名と,伏見
みられました。
区の人口の約1.2%,従来報告されていた疫学データの2倍
山下 そこが実臨床と臨床試験との大きな違いですね。抗
近い有病率が示されました。
凝固療法を導入する場合,単にCHADS 2スコアだけをみて
年 齢 別の有 病 率は70歳 以 上で5. 13%,80歳 以 上で
判断するのは危険だと思いますが,先生はどのように判断さ
6.58%と従来の報告を大きく上回り,平均年齢は74.2歳で
れていますか。
2)
J- RHYTHM Registry の平 均 年 齢69.7歳よりも高 齢で,
年齢分布でみると80歳以上の患者層が全体の約3分の1
を占めていました。地域医療の現場に近いFushim i A F
表1
Fushimi AF Registryの1年後調査結果:
ARISTOTLE試験アピキサバン群との比較
Registryは,専 門 施 設で行われたJ-RHYTHM Registry
ARISTOTLE試験
アピキサバン群
(9,120例)
Fushimi AF
Registry
(2,548例)
平均年齢(歳)
70
73.7
した。抗血栓薬の処方率はワルファリンが48.5%で,NOAC
平均CHADS2
スコア
(点)
2.1
2.1
を含めても50%程 度にすぎませんでした。J - RH YT H M
脳卒中(%)
1.19
2.96
Re g i s t r yのワルファリン処方率87.3%に比べ約半数と,臨
死亡(%)
3.52
6.87
床現場の抗凝固療法をよく反映していると思われます。
大出血(%)
2.13
1.70
2011年3月の立ち上げから1年が経過した時点で,1年
頭蓋内出血(%)
0.33
0.55
より有病率が高く,高年齢であることが明らかになっています。
また,CHADS 2スコアは平 均2.09点であり,平 均1.70点の
J- RHYTHM Registryより高リスク患者が多く含まれていま
後調査を実施しました。1年後調査票の入力が完了した
(文献14)
より作成)
座談会|非弁膜症性心房細動患者の心原性脳塞栓症予防
赤尾 やはり実臨床では個別に状況を判断し,患者や家族
した。ワルファリンにはPT-INRの推移をモニタリングしながらコ
の希望を踏まえたうえで適応を決めていく必要があります。
ントロールできるという利点がありますが,コントロールできるが
CHADS 2スコア1点以上であればすべて適応とするのではな
故に先程ご紹介したように用量が不十分になる可能性があり
く,年 齢やADLなどをみて総 合 的に判 断すべきでしょう。
ます。アピキサバンは高齢者と低体重における出血リスクの低
Fushimi AF Registryには85歳以上の超高齢患者が500例
下が示されていますが,はじめは減量規定に合致しない常用
以上登録されていますので,超高齢患者における心房細動
量の症例の使用経験を積み重ねていくつもりです。Fushimi
の自然予後についても追跡していきたいと思います。
AF Registryでは全体の約半数が体重60kg以下であり,
心原性脳塞栓症予防における
アピキサバンの位置づけ
また80歳以上の高齢者が全体の約3分の1を占めることから,
アピキサバンの有用性に期待しています。
山下 臨床試験のエビデンスは実臨床でそのまま適応できる
山下 話は少し戻りますが,ARISTOTLE試験の結果を踏
部分とできない部分があり,現場も混乱をきたしています。アピ
まえ,ワルファリンとアピキサバンをどう使い分けていくべきでしょ
キサバンは高リスク患者に有効かつ安全なNOACと位置づ
うか。
けられていますが,実臨床とのギャップを踏まえたうえで適正
鈴木 高リスク患者でも使用可能なアピキサバンとワルファリ
に使用する必要があるでしょう。
ンを患者背景によって使い分けることは,もはやあまり意味をな
本日は,どうもありがとうございました。
さないかもしれません。基本的にはアピキサバンを第一選択薬
として,費用面で折り合いがつかなければワルファリンを検討
する,といったかたちを考えています。
里見 これまで懸念されていた出血のリスクがアピキサバンで
は抑制されていますので,NOACの問題が1つ解決される可
能性を感じています。高リスク患者をPT-INRでモニタリングし
ながら慎重にコントロールしたい場合はワルファリンの選択もあ
りますが,新規症例にはアピキサバンを第一選択で使っていく
という方針です。
三明 有用性と出血リスクの低さだけでなく,服薬管理のし
やすさも重要な選択基準になります。特に地域で深刻化して
いる老老介護や独居老人世帯において,服薬管理は非常に
重要な要素となります。まずは患者が問題なく飲みつづけられ
ることを前提として,われわれがアピキサバンに期待するのは
腎機能低下症例での効果です。ARISTOTLE試験のサブ
グループ解析により,アピキサバンは腎機能低下の影響を受
けずに脳卒中予防効果と大出血抑制効果を示すことがわ
かっています。臨床の現場では腎機能低下症例が非常に多
く,特に高齢者ではNOACが飲めないケースが多いので,低
用量使用についての知見が集積されれば心房細動治療の
選択肢はより広がるでしょう。
赤尾 私も新規症例には基本的にNOAC導入とし,ワルファ
リン使用は人工弁置換術術後などの特殊な症例のみになりま
●References
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Cardiol 50 : 309-315, 2007
B5 縦 4C
守りたい人がいる。
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び
全身性塞栓症の発症抑制に
【警 告】
本剤の投与により出血が発現し、重篤な出血の場合には、死亡に至るお
それがある。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤
投与の適否を慎重に判断すること。本剤による出血リスクを正確に評価
できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤は
ないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や
貧血等の徴候を十分に観察すること。
これらの徴候が認められた場合に
は、直ちに適切な処置を行うこと。
(「禁忌」、
「用法・用量に関連する使用
上の注意」
「
、慎重投与」
「
、重要な基本的注意」
「
、過量投与」
の項参照)
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)臨床的に問題となる出血症状のある患者[出血を助長するおそれ
がある。
]
(
「重要な基本的注意」
の項参照)
(3)血液凝固異常及び臨床的に重要な出血リスクを有する肝疾患
患者
[出血の危険性が増大するおそれがある。]
(4)腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min 未満)の患者[使用
経験がない。
]
効能又は効果
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
用法及び用量
通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg 1日2回投与へ
減量する。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇
するおそれがあるため、
1回2.5mg 1日2回経口投与する(
。「臨床成績」の項参照)
・80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
・体重60kg以下
・血清クレアチニン1.5mg/dL以上
使用上の注意
1. 慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 出血のリスクが高い患者(先天性あるいは後天性出血性疾患、活動性の潰瘍性消化
管疾患、細菌性心内膜炎、血小板減少症、血小板疾患、出血性脳卒中の既往、
コント
ロール不良の重度の高血圧症、脳・脊髄・眼科領域の最近の手術歴等を有する患者)
[出血の危険性が増大するおそれがある。]
(2) 重度の肝障害のある患者
[使用経験がない。]
(3) 腎障害(クレアチニンクリアランス15∼50mL/min)のある患者[出血の危険性が
増大するおそれがある。]
(4) 高齢者
(
「高齢者への投与」の項参照)
(5) 低体重の患者[低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがある。
]
2. 重要な基本的注意
(1) 凝固能検査(プロトロンビン時間(PT)、国際標準比(INR)、活性化部分トロンボプラ
スチン時間(aPTT)等)は、本剤の抗凝固能をモニタリングする指標とはならない
ため、本剤投与中は出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。
また、必要に応じて、
血算値(ヘモグロビン値)、便潜血等の検査を実施し、急激なヘモグロビン値や血圧
の低下等の出血徴候を確認すること。臨床的に問題となる出血や貧血の徴候が認め
また、症状に応じ
られた場合には、本剤の投与を中止し、出血の原因を確認すること。
て、適切な処置を行うこと。
(2) 患者には、鼻出血、皮下出血、歯肉出血、血尿、喀血、吐血及び血便等、異常な出血の
徴候が認められた場合、医師に連絡するよう指導すること。
(3) 他の抗凝固剤と併用する場合には、出血の徴候を十分に観察しながら本剤を投与す
ること(
。
「相互作用」
の項参照)
(4) 抗血小板薬との併用療法を必要とする患者においては、出血リスクが増大することに
注意すること。
これらの薬剤と本剤の併用の可否については、本剤との併用を開始す
る前に、
リスクベネフィットを考慮して慎重に判断すること。抗血小板薬2剤との
併用時には、出血リスクが特に増大するおそれがあるため、本剤との併用については
さらに慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、
これ
らの薬剤と併用すること(
。
「相互作用」
、その他の注意」
「
の項参照)
(5) ビタミンK拮抗剤(ワルファリン)から本剤へ切り替える際には、
ビタミンK拮抗剤
の投与を中止し、
PT-INRが2.0未満となってから本剤の投与を開始すること。
(6) 本剤からビタミンK拮抗剤(ワルファリン)
に切り替える際には、PT-INRが治療域の
下限を超えるまでは、
本剤とワルファリンを併用すること。
(7) 他の抗凝固剤(注射剤)から本剤に切り替える場合、次回に投与を予定していた時間
まで間隔をあけて、本剤の投与を開始すること。ただし、抗凝固剤(ヘパリン等)の
持続静注から切り替える場合は、持続静注中止と同時に本剤の投与を開始すること。
(8) 本剤から他の抗凝固剤(注射剤)へ切り替える場合は、次回に投与を予定していた
時間まで間隔をあけて、切り替える薬剤の投与を開始すること。
(9) 待機的手術又は侵襲的手技を実施する患者では、患者の出血リスクと血栓リスクに
応じて、本剤の投与を一時中止すること。出血に関して低リスク又は出血が限定的で
コントロールが可能な手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回投与から少なくとも
24時間以上の間隔をあけることが望ましい。
また、出血に関して中∼高リスク又は臨
床的に重要な出血を起こすおそれのある手術・侵襲的手技を実施する場合は、前回
投与から少なくとも48時間以上の間隔をあけること。なお、必要に応じて代替療法
(ヘパリン等)の使用を考慮すること。緊急を要する手術又は侵襲的手技を実施する
患者では、緊急性と出血リスクが増大していることを十分に比較考慮すること。
(10)待機的手術、
侵襲的手技等による抗凝固療法(本剤を含む)の一時的な中止は、塞栓
症のリスクを増大させる。手術後は、患者の臨床状態に問題がなく出血がないことを
確認してから、
可及的速やかに再開すること。
(11)患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。
本剤を服用し忘れた場合には、気づいたときにすぐに1回量を服用し、その後通常
どおり1日2回服用するよう指導すること。服用し忘れた場合でも一度に2回量を
服用しないよう指導すること。
3. 相互作用
本剤は、主にCYP3A4/5によって代謝される。
また、本剤はP-糖蛋白及び乳癌耐性蛋白
(BCRP)
の基質となる(
。「薬物動態」
の項参照)
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等:アゾール系抗真菌剤(フルコナゾールを除く),イトラコナゾール,ボリコナゾール
等,HIVプロテアーゼ阻害剤,リトナビル等 薬剤名等:マクロライド系抗菌薬 クラリス
ロマイシン エリスロマイシン等,フルコナゾール,ナプロキセン,ジルチアゼム 薬剤名等:
リファンピシン,フェニトイン,カルバマゼピン,フェノバルビタール,セイヨウオトギリソウ
(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 薬剤名等:血小板凝集抑制作
用を有する薬剤,アスピリン,クロピドグレル硫酸塩,ジピリダモール,チクロピジン塩酸塩,シ
ロスタゾール,オザグレルナトリウム等 薬剤名等:抗凝固剤,ワルファリンカリウム,未分
画ヘパリン,へパリン誘導体,低分子ヘパリン,エノキサパリンナトリウム,フォンダパリヌクス
ナトリウム,ダビガトランエテキシラート,メタンスルホン酸塩,アルガトロバン水和物等 血
栓溶解剤,ウロキナーゼ,t-PA等非ステロイド性消炎鎮痛剤,ジクロフェナクナトリウム,ナ
プロキセン等
4. 副作用
非弁膜症性心房細動患者を対象とした第3相国際共同試験(日本人335例を含む総投薬
症例数18,140例)
において、9,088例に本剤が投与された。副作用が報告された症例は
9,088例中2,524例(27.8%)であった。主な副作用は、鼻出血456例(5.0%)、血尿
234例(2.6%)、挫傷151例(1.7%)、血腫129例(1.4%)、貧血103例(1.1%)で
あった。日本人335例中160例に本剤が投与され、副作用が報告された症例は45例
(28.1%)であった。主な副作用は、鼻出血11例(6.9%)、皮下出血8例(5.0%)、結膜出
血4例(2.5%)、挫傷3例(1.9%)、皮下血腫3例(1.9%)、便潜血3例(1.9%)、血尿3
例(1.9%)であった。非弁膜症性心房細動患者を対象とした国内第2相試験(総症例218
例)では、143例に本剤が投与された。副作用が報告された症例は143例中34例
(23.8%)であった。主な副作用は、鼻出血5例(3.5%)、尿中血陽性3例(2.1%)であっ
た。(承認時)
(1) 重大な副作用
出血:頭蓋内出血(頻度不明注))、消化管出血(0.7%)、眼内出血(0.3%)等の出血が
あらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を
中止するなど適切な処置を行うこと。
(2) その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
その他の詳細につきましては、添付文書をご参照下さい。また、添付文書の改訂にご留意下さい。
2014年3月作成(第4版)
製 造
販売元
資料請求先:メディカル情報部 TEL.0120-093-507
EQ/●●-●●/●●●●/●●-●●/ELQ72E040A