いわて技術フォーラム 報告 日 時 場 所 出 席 者 (五十音順) 発表者とそ の話題 報 告 者 平成 15 年 8 月 22 日 (金) 18:30∼20:30 プラザおでって 第 2 会議室 出口清悦、大久保義人、笠井加一郎、加藤 修、川野好宏、佐々木勇人、菅原 弘、高橋信 一、平井公康、八重樫栄、広瀬伸二、井上利一、黒墨秀行 計 13 名 菅原 弘 「土質調査に関しての近年の動向」 佐々木勇人 土質調査は、土質地盤の構成、設計上の性質の把握及びそのモデル化を図る手段として極めて重要な調 査である。以下説明内容を要約する。 ①土質調査の種類 土質・地質把握(ボーリング) 試料の採取(サンプリング) ボーリング補完・地盤特性把握(原位置試験) 施工時等動態観測(現地計測) 等の種類に区分される。 特に、近年N値のみ測定できれば設計手法上作業が進むことが多いことから、N値偏重の傾向に 対して注意が必要になってきた。あくまでも、他の試験との組み合わせが肝要である。 ②土質調査の重要性 土質調査の箇所数、内容を省略したために工事施工時に大幅な手戻りが生じることが多々ある。 調査費に費用をかけてトータルの事業費を縮減することが大事である。 ③N値のみに依存しないための原位置調査法の例 SBIFT(セルフボーリング型原位置せん断摩擦試験)やNベーン試験など、N値からの推定で はなく、直接、土の強さを評価する試験方法も、研究されてきている。 ④サウンディングの活用 サウンディングも多々種類があるが、小型動的貫入試験(ミニラム)など、目的や規模によって は軽易にできるものもあるのでもっと選択種類を広げていくべきである。 ⑤物理探査の高精度化(地盤の可視画像化) これまでも、弾性波探査や電気探査は普及していた。しかし、近年次の探査方法も普及してきた。 反射波地震探査 地層の変化・活断層をとらえやすい。 2次元比抵抗探査 電極を配置する。水に関してよく判別できる。 高密度弾性波探査 速度分布による表示になる。 地中探査レーダー 電磁波を使用する。空洞・金属の特定ができる。 ⑥環境ボーリング 土壌汚染対策法が平成 15 年 2 月より施行されたことにより、今後ますます重要な調査になる。 企業の工場跡地等の再開発に先立ち、土壌汚染の状況把握を行い、対策を講じることにより人の 健康を保護することを目的としている。 以上のような内容について説明がありました。 その後、フリートークにより土質試験に関する会員の実経験、成功例、失敗例、苦労話をしつつ土質調 査の重要さと奥深さ、特に、調査計画を立案するにあたって調査地の地形・地質上の特徴を十分に把握す ることの重要性、また、目的に応じた適切な調査手法を選定することの重要性を再認識した勉強会でし た。 以 上 いわて技術フォーラム
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