1. 2. 3. 4. 5. 課題名:StageⅡ/Ⅲ結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としての mFOLFOX6 療法の認容性に関する検討(JFMC-41-1001-C2 試験) ―付随研究:オキサリプラチンの安全性指標に関する策定研究― 担当科・申請者氏名:外科・宮下 正、前田賢人 試験期間:2011 年 1 月~2016 年 10 月 登録期間:2011 年 1 月~2013 年 10 月 調査の背景:オキサリプラチン(L-OHP)は大腸癌化学療法のキードラッグの1つ として広く認識されているが、その治療効果や副作用の発現には個人差が大きいこと が報告されている。JFMC-41-1001-C2 試験の主要評価項目が末梢神経症状とアレル ギー反応/アナフィラキシーの発現についてであり、これらの症状に関して詳しくデ ータを収集する予定なので、術後補助化学療法という比較的均一なコホートでの正確 な臨床データの利用が可能となることから、本付随研究の実施が計画された。 6. 意義・目的:オキサリプラチンの特徴的な有害事象(アレルギー反応/アナフィラキ シー、末梢神経症状)と相関する日本人における遺伝子多型を GWAS の手法を用い て、探索することを目的とする。 7. 遺伝子解析 (ア) 検体採取:プロトコール治療としての mFOLFOX6 療法施行前の検査採決時に遺伝 子解析用として 5ml の静脈血を採血する。また、プロトコール治療後は他の採血時 に採血する。付随研究に必要な採血は1回のみである。 (イ) 遺伝子解析:遺伝子多型解析は京都大学大学院医学研究科ゲノム医学センターにて、 SNP アレイを用いたゲノムワイド関連解析を行う。 (ウ) 統合解析:遺伝子多型解析で得られた結果と JFMC-41-1001-C2 試験本体において 得られた臨床情報との関連について、京都大学大学院医学研究科ゲノム医学センタ ーにて以下の解析を行う。 ① L-OHP による早期末梢神経症状と GSTP1-105A/G の遺伝的関連について検証 を行う。 ② L-OHP による有害事象と相関する指標を臨床情報、検査所見、遺伝子多型情報 を用いて幅広く探索する。 8. 9. ③ JFMC-41-1001-C2 試験本体の試験期間中に L-OHP の有害事象や治療効果と相 関する新たな遺伝子多型が報告された場合、その遺伝子多型について JFMC-41-1001-C2 試験本体および本付随研究で得られた遺伝子多型解析結果、 臨床情報を用いて検証を行う。 ④ 無再発生存期間等と関連する未知の遺伝子多型の探索を全ゲノム中より行う。 個人情報保護:個人情報保護法に基づき、被験者となられる患者様の個人情報を厳格 に保護する。データの集積・分析の際は被験者識別コードを用い、外部のものが被験 者を特定できる情報は登録されない。 本観察研究の実施について、平成 23 年 11 月 17 日に当院医療倫理審査委員会で承認 された。
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