道徳の時間学習指導案 指導者 1 日 時 平成21年9月30日(水) 第5校時 2 学 年 第1学年 16名 3 主題名 「家族のためにできること」 4 ねらい 洗濯物をたたんでいるひろくんの気持ちを考えることを通して,家族のためにがんばることや,家族 が喜ぶことをする楽しさを感じ取り,いつもあたたかい心で見守ってくれている家族に感謝し,進んで 家族の役に立とうとする心情を育てる。 5 資料名 「おばあちゃんのて」 出典(小一教育技術2007年6月号 小学館) 内容項目 4-(3) 6 主題設定の理由 ○ 一年生の子どもにとっての最大の居場所は,家庭である。父母や祖父母に育まれ,支えられていることを感じる とき,子どもは安心感を覚え,やる気を高める。しかし,日々の暮らしの中で,家族相互の思いやりや愛情を当た り前のように受けとめ,感謝の気持ちを忘れてしまうこともあるだろう。家族が自分のためにしてくれていること を知り,感謝する気持ちを持ち,家族の一員として自分でもできることをしようとする気持ちを持たせたい。そし て,家の仕事を分かち合うことによって,家庭も助かり,自分も家庭の役に立つことができたという自信を持ち, 気持ちよく暮らせることを理解させたい。 本資料は,祖母に頼りきっていた主人公のひろくんが,祖母が病気で倒れたときに,これまでの自分のことを頭 の中に思いをめぐらせ,そこから生まれるひろくんの小さな決意の意味を,より深く考えるという内容である。主 人公の気持ちに触れ,家族のことを思い,家族の一員として働く気持ちの良さに気付かせたい。 ○ ○ 指導にあたっては,導入で家族の仕事に目を向けさせる。 資料提示では,場面絵を提示しながら,ゆっくりと 読み聞かせを行い,場面の状況を把握させ,子どもたちの中にあるひろくんと同じ思いを拾い出すようにする。祖 母と一緒に暮らしていない児童もいるので,母や周りの家族のことと重ね合わせて考えさせるように配慮する。中 心場面では,ひろくんの姿に自分を重ね合わせることで,心の揺れを十分に引き出し,当たり前だと思っている家 族の思いやりや愛情を改めて感じとることで,その後のお手伝いが,家族みんなから喜ばれ,感謝される喜びを感 じ取らせていきたい。 見つめる場面では,家族のためにしていることを交流し合い,これから自分は家族のために何ができるだろう かということについて考えさせたい。また,終末には,家族に書いていただいた手紙を読み,「いつもしてい た自分の何気ない手伝いを,家族がうれしく思っている。」という思いを知ることで,これからも進 んで家の手伝いをしようという個々の意欲に繋げていきたい。そして,父母,祖父母に感謝の気持ちを持 ち,自分も家族のために自分にできることをしていこうという気持ちを持たせたい。 事後の活動においては,学級通信で,道徳の様子について知らせることで,家庭でも,道徳について話し合う時 間を作ってもらうように働きかける。また,家庭にも協力していただき「お手伝い大作戦」を行い,家でのお 手伝いを進んで行うような働きかけを行い,心のノート(P.83)に,家族の役に立てたことを記入する活動を 行う。 7 学習指導過程 指導上の留意点 段階 学習活動 主な発問と児童の心の動き (○支援 ☆児童への評価の観点 ★指導者への評価の観点) ○自分の家族に ○家族は,家でみんなに何をしてくれていますか。 気 ついて思い出す。 ・ご飯を作ってくれる。 導 付 ・洗濯をしてくれる。 入 く ・朝,起こしてくれる。 ・一緒に遊んでくれる。 ○資料を聞いて, ○ひろくんは,おばあちゃんのことをどう思っている ひろくんの気持 でしょう。 ちを考える。 ・おばあちゃんは何でもできてすごい。 と ・おばあちゃん,大好き。 ら え ○おばあちゃんがひろくんにいろいろなことをして る くれるのは,なぜですか。 ・ひろくんが,何もしないから。 ・ひろくんのことが大好きだから。 ○ひろくんの気 ○寝ているおばあちゃんの手をじっと見つめている 持ちを考える。 ひろくんは,何を考えているのでしょう。 ・おばあちゃん,大丈夫かな。 ・早く元気になってね。 ・おばあちゃん,いつも大変だったのかな。 ・何でもしてもらっていたから疲れちゃったのかな。 ・お手伝いすれば良かったな。 展 開 ◎どうして,ひろくんは洗濯物をたたもうと思ったの かな。ひろくんになっておばあちゃんに言ってあげ 深 め よう。 る ・おばあちゃんが寝ていると困るよ。 ・おばあちゃんが寝ているとさみしいよ。 ・おばあちゃん,いつまでも元気でいてね。 ・おばあちゃんを楽にさせたいよ。 ・おばあちゃんのためにがんばるよ。 補)おばあちゃんは,どんな気持ちかな。 ・うれしい。 ・ 「ひろくん,ありがとう。 」って思っている。 ・ひろくんのことが大好き。 見 ○自分の生活を ○今までに,ひろくんみたいに,お手伝いをして,家 つ 振り返る。 族に喜んでもらったことがありますか。 め ・ご飯の手伝い ・風呂掃除 る ・部屋の掃除 ・草取り ○家族の人から ○家族から届いた手紙を読みましょう。 あ 届いた手紙を読 ・自分のお手伝いは,喜ばれているんだな。 た む。 ・これから,もっとがんばろう。 終 た 末 め る ○家族に優しくしてもらった 時の様子を思い出し,資料への 関心を高める。 ★意欲が持てる支援ができた か。 ○ひろくんが,おばあちゃんの 世話になっていることを確認 する。 ★場面の状況を理解させるこ とができたか。 ○おばあちゃんを心配しなが らも,自分の今までの行動を振 り返っているひろくんの気持 ちをじっくり考えさせる。 ☆ひろくんの気持ちを考える ことができたか。 ○ワークシートに記入する。 ○T:おばあちゃん,C:ひろ くんになって役割演技を行う。 ○おばあちゃんのことを心配 して,おばあちゃんの役に立つ ことをしたひろくんの気持ち に共感させる。 ★ひろくんの気持ちに共感さ せるための支援ができたか。 ○ひろくんががんばっている ことがうれしいおばあちゃん の気持ちもおさえる。 ○家族のために,自分がしてい るお手伝いについて話し合う。 ☆自分自身を振り返ることが できたか。 ○家族からの手紙を読み,これ からも家族のために手伝いを していこうという気持ちにさ せる。 ★価値を心にとめるための適 切な活動であったか。
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