シス テム 発 想 型 物 質 科 学 リ ー ダ ー 養 成 学 位 プ ロ グ ラム News Letter System-inspired Leaders in Material Science 大阪市立大学 大阪府立大学 vol. Innova tio n SiMS 4 2015 第 2 期生募集! シ ン ポ ジ ウ ム 開 催 報 告 コラム 長崎 健 大阪市立大学教授 博 士 への 誘 い ∼ 足 の 裏 の 米 粒 、さ れ ど ∼ 木下 岳 第1期生 私がSiMSを選んだ訳 催報告 開 ム ウ ジ ポ ン リーディングシ スタッフ & 第 1 期生 tion a v コラム o Inn 大阪市立大学SiMSシンポジウム2014 SiMS のスタッフの一員である長崎先生と、 第 1 期生として活躍している木下さんによるコラムを紹介します。 博士への誘い ∼博士への誘い∼ 私 が S i M Sを選 んだ 訳 ∼ 足 の 裏 の 米 粒 、されど∼ キ ノ シ タ ウムを開 催しました。シンポジウムのテーマは「博士への誘 い」とし、リー ディングプロラムのみを対象とせず、大阪市大の学生にとって博士課程の魅 力、今なぜ博士なのか、などについて広く考えるきっかけとなることを目指し ました。 パナソニック株式会社フェローの上野山 雄氏に、 「 リーディングプログラ ムと博士学位取得者への期待」という題目で基調講演を行っていただきま した。そして、本学工学研究科後期博士課程を修了し、現在、企業で活躍され ている若手企業研究者を代表して、株式会社クラレ 大下 晋弥氏、京セラ 株式会社 田中 勇氏、株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 原 田 康祐氏、パナソニックヘルスケア株式会社 福原 崇臣氏に、自身の体験 談と後輩たちへのメッセージを熱く語ってもらいました。シンポジウムの最 後に行った、全講演者とシンポジウム世話人によるパネルディスカッション では、現役学生からも多くの質問があり、会場は大いに盛り上がりました。 シンポジウムに参加した学生からは、 「 自分にとっての興味・やりがいを見 ナ ガ サ キ 大阪府立大学大学院 工学研究科 電子・数物系専攻 タケシ 長崎 健 教授 大阪市立大学大学院 工学研究科 化学生物系専攻 つけ、研究に粘り強く取り組み続 けることの重 要 性を改めて認 識 M1の秋、 周りの友人が就職活動を前 にして各々に思い悩む中、 私も同じよう した。」、 「 今後、多くの企業で、博 に悩みを抱えていました。私の悩みを 士 号をもつ 研 究 者であるからこ 一言で表すなら 「就職」 するか 「進学」 す そ 活 躍 で きる 場 がどん どん 拡 るかというものでした。研究自体が好 がっていることを実 感できた。」 きだったこともあり、 心のどこかで進学 というような感想が多く聞かれました。また、教員からは、 「 大学における博 したい気持ちがあったものの、 周りの約 士人材教育の重要性を再認識するとともに、全力で教育・研究に取り組んで 先日、大阪市立大学工学部において開催された本リーディングプロクラムシン 9割は就職していく中で、 そのレールか いく決意を新たにした。」という声も聞かれ、学生だけでなく、教員にとって ポジウム「博士への誘い」は、100名を越える学生が参加し大変盛会であった。私 ら外れた路線を進んでいくことに対し も非常に有意義な場となったようです。大阪市立大学では、来年度以降もこ 自身も演者の熱く真剣な語りに二十数年前の自分を思い返した。どの主張でも、博 て、 将来の不安は当然大きかったです。 のようなシンポジウムを開催する予定です。 士という学位そのものはたいした効力をもつものではなく、大切なのは本人の中 このような状況の中で考えたことは、 例えば就職先が倒産したり、或いはリ 身であるということが言及された。 「システム発想型物質科学リーダー養成学位プログラム」 シンポジウム2014 ∼産業牽引型博士への誘い∼ at 大阪府立大学 2009年の日本企業研究者における博士号取得者の割合は4%でアイルラン ストラされた時に、 自分に何ができるか ド・米・伊・台湾など多くの国と比べ低いそうだ。しかし、学会活動などで席を同じ ということでした。逆境を立て直し、新 くする企業人の名刺をあらためて見返してみると、半数以上に博士の文字が見ら たな道を切り拓いていく力がなけれ れる。博士だから会社から「行ってこい」と言われているのだろうか?いや違うだろ ば、 就職してもうまくいかないと考える う。本人たちが高い志をもっているからだと推察する。 ようになり、学生の間にその強さを身 学位指導教員より「博士学位は足の裏についた米粒と一緒だ」と言われた記憶 につけるために進学を選びました。私 がある。 「取らなければ気持ち悪いが、取ったからと言って喰える訳では無い」。さ にとって博士後期過程に進学することとSiMSを受験することは れど、 「博士」は高い志を有していて、自分磨きを行った目印である。自分磨きに注 ほとんど同じ意味を持っていました。 なぜなら現在の博士後期課 力した経験を周りは評価し、活躍する環境が用意されるのであろう。 2014年12月9日(火)、大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス 学術交流 会館において、SiMSプログラムシンポジウムが開催されました。シンポジウ ムには、SiMSの履修生候補となる4回生、M1の学生を中心に、200名以上 の学生が参加しました。 最初に本プログラムコーディネーターの辰巳砂昌弘教授から、開会の挨拶 に続き、本プログラムの紹介が行われました。 次に、本プログラムメンターの 酒井 俊 彦 特認 教 授(元 住 友金 属テクノロ ケーションをとりながら、新しい会社と新しい仕事を生み出す博士研究者の 重要性について説明しました。 後半は、まず、大阪府立大学で博士学位を取得後、企業に就職した3名の 企業経験を有する強力メンターをはじめ、通常の大学院教育では得ることの出来 能力を養成するための、 また自らのキャリアパスをデザインしてい ない仕組みが豊富な本プログラムに挑み、自分を磨いてみては如何ですか! ? く上での強力なツールとしてSiMSを選びました。 と、福原彩乃氏(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社勤務)は、夢をあ きらめない気持ちの大切さと、その夢を成し遂げる手段として博士学位が有 利に働いたこと、黒岩宏一氏(株式会社オリエントマイクロウェーブ勤務)は、 自身の博士課程での大きな研究成果が企業への就職に繋がったことなど自 プログラムの魅力については、多種多様な人材が、履修生一人一人に手厚い 身の経験談を語りました。 ジョージア大学の Amrit Tiwana 教授の講演が行われ、聴衆とコミュニ 程の学生には、 履修生に限らず、 SiMSが掲げるリーダーシップが 少なからず社会から求められると考えているからです。私はこの 究分野が変わっても博士課程での経験は企業での仕事に生かされているこ 魅力」と題して、企業の視点からの博士への期待について講演がなされ、本 続いて、海 外における博士学 位の位置づけと博士の活躍について、米国 高い志を有し、自分をもっと磨いてみたいと思う諸君!迷うことは無い。優れた 若手企業研究者が講演しました。福島匡泰氏(株式会社デンソー勤務)は、研 ジー(株)社長)から、 「 企業が博士に期待するものとリーディング大学院の 教育を行っていることだと力強く述べました。 タカ シ 木下 岳 2014年12月5日(金)に大阪市立大学リーディングプログラム・シンポジ イノベーションとベンチャーの聖地を訪問 続いて、本プログラム第1期生から4名の履修生たち(今村 章さん、岸本 祐典さん、宮 麻衣子さん、山下大喜さん)が、SiMSプログラムの履修を目 指す後輩たちへのメッセージとして、自身の志望動機、本プログラムの各種 講 義・演 習の 体 験 談、異 分 野 交 流 の楽しさ等を紹介しました。また、 現履修生全員が忙しくも非常に充 実した日々をすごしている様 子を 熱く語りました。 その後、パネルディスカッション 形式で 質疑応答が行われ、会 場か ら飛び出した様々な質問に講演者 の方たちが答えました。 最後に、本プログラムの責任者で ある辻洋副学長からの閉会の挨拶 で、シンポジウムが終了しました。 シンポジウム後の情報交換会で は、在学生と講 演者間の交流が持 たれ、講演者への個別質問や、活発 な意見交換が行われました。 グローバルに羽ばたくキャ またアップルやフェイスブックなど現在の世界を牽引するIT企業の本社なども リア プ ラン 作 成 に 備 えて 間近に見て周り、イノベーションの聖地シリコンバレーの空気に直接触れる良い SiMS履修生7名が11月から 機会となった。 12月に掛けて米国西海岸の 全体を通じて参加者は、日本との研究環境の違いを実感しつつも、変化の速い シリコンバレーを中心に 現 米国のベンチャー企業やイノベーションの現場を見て、今後のキャリアプランに 地の 大 学 や研 究 機 関、ベン グローバルな視点の重要性を強く実感した。 チャー企業などを訪問した。 SiMSプログラムでは、3年 次に海外留学や海外企業へ のインターンシップが組まれ ており、今回はSiMS1年次の履修生がその準備として、日本と大きく研究環境の 異なる米国を訪問し、現地の学生や研究者と交流した。 主な訪問先は、カリフォルニア大学(UC)バークレー校、スタンフォード研究所 (SRI) 、 シリコンバレーのベンチャー支援会社Plug and Play、 グローバルに事業 展開するソフトウェア企業Gupta Technology、 パナソニック米国研究所など。 UCバークレーでは、 博士課程在学中の大学院生と懇談し米国流ドクターコース のキャリア形成について興味深く聞き入った。ベンチャー支援会社PnP(Plug and Play) では自らの夢を実現するために世界から集まる若手起業家の逞しい個 性と異分野同士のネットワーキング(人脈開拓)への積極姿勢に強い刺激を受けた。 キ タ リーディングプログラム支援室 デ ヤ ヨ シ ヒ ロ 北出谷 叔宏 P a r t3 産業界を担う未来のリーダー! ! グローバル研究リーダーを 目指す第 1 期生たち 夢を持ったなら、その 扉を叩き続けなさいと 言 われたことがある。 知的好奇心。それは、不可 能を可能にする力。 とが嬉しい。 能力でイノベーションを この無敵のエネルギーで、 起こし、社会の全てから みなさんをもっと面白い 安心・尊敬・信頼される 世界にご招待します。 心の準備はいいですか?! まだ叩ける扉があるこ プログラムで身につけた ような科学者になる! 誰もが見たことも聞い 生物学と有 機 化学に たこともない「もの」 精 通した 知 識を持 つ や「こと」を創 造し、 分 野横 断 的な研 究 者 世界をもっとワクワク として世界に貢献した する方向にシフトさせ いです。 る研究者へ! 野呂 和嗣 梶原 翔太 藤田 憲生 大阪府立大学大学院 工学研究科 物質・化学系専攻 大阪府立大学大学院 工学研究科 電子・数物系専攻 リーダー養成 学位プログラム 出願期間 選抜試験 大阪府立大学大学院 工学研究科 物質・化学系専攻 今村 章 苅谷 健人 大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 大阪府立大学大学院 工学研究科 電子・数物系専攻 第 2 期生募集! 2015年2月18日∼20日 2015年2月28日、3月1日 合格発表 2015年3月13日 リーダー養成学位プログラム 個別相談会実施中 リーディングプログラム支援室では、学位プログラムの第2期生募集に係る 個別相談会を実施しています。プログラムについてもっと知りたい、確認し たいことがある、応募するか迷っているなど、どんなことでも相談を受け付 けています。 〒599 - 8531 〒558 - 8585 大阪府堺市中区学園町 1 - 1 大阪市住吉区杉本 3 - 3 - 138 A 1 棟 2 階 1206 S 室 TEL:072 - 254 - 7852(ダイヤルイン) FAX:072 - 254 - 8293 E-mail:[email protected] 大阪市立大学工学部 企業出身の特認教授、メンターが学生のみなさんの質問・悩みにお答えし ます。お気軽にご連絡ください。お待ちしています。 大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス A1棟2階 1206S(旧LL教室) TEL:072-254-7852(内線:3075) E-mail:[email protected] 連絡先 担当:金 TEL:06 - 6605 - 3087 大阪府立大学 教育推進課リーディングプログラム支援室(SiMS事務局) 詳しくは HP へ http://sims-program.osakafu-u.ac.jp
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