様 平成25年産麦 施肥設計書 JA東びわこ ◎麦栽培こよみ 月 旬 10月 下 ステージ 播種準備 主 な 作 業 堆土 肥づ 散く 布り 資 材 ・ 上 11月 中 播種期 播 種 作 業 除 草 剤 散 布 下 上 12月 中 出芽期 下 1月 中 上 下 2月 中 上 下 上 分げつ期 追肥の茎数の目安 12月中旬で300~400本/㎡ 追 肥 800 下 上 4月 中 節間伸長期 肥茎 時数 期が を多 遅け られ せば る施 。 茎数 【はだか麦】 1000 3月 中 穂肥茎数の目安 3月上旬で700本/㎡ 穂 肥 排水対策 草丈 100 800 80 600 無効分げつ 600 60 400 40 茎数 下 上 5月 中 下 出穂期 開花期 実 肥 に 肥茎 す 量数 る はが 。 や多 やけ 少れ なば め施 登熟期 10月 収 穫 草丈 【小 麦】 100 80 無効分げつ 60 400 40 20 20 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 11月 12月 1月 2月 ◎麦づくりのポイント ①生産管理日誌の記帳 :生産管理日誌記帳で実需者に求められる麦づくりを!! ②土づくり資材の散布 :麦は酸性に弱い作物です。土づくり資材散布で適正な土壌を!! ③適 期 適 量 播 種 :早すぎず・遅すぎず適正播種量で良品質麦生産を!! (播種が早すぎると厳冬期までに幼穂が分化し、凍霜害や寒害により丌稔粒の原因につながります。 播種量が多いと過繁茂となり病気や倒伏につながり、播種量が少ないと茎数確保ができず減収の要因となり ますので注意しましょう。) ④適期施肥の実施 :生育に応じた肥培管理を行うとともに、粒張り・タンパク含有量向上のための実肥の実施を必ず行いましょう。 ⑤赤かび病防除の実施 :開花期から2回防除により赤かび病予防を!! (麦の赤かび粒の混入率は0.0%とされていることから、開花期に2回の防除を行い被害防止を行いましょう。) ⑥適期刈取の実施 :麦類の成熟期は、外観が黄緑色から褐色になり、粒がろう状の硬さになった頃です。 3月 4月 穂肥 NK-C20号 20kg 10a当り 実肥 硫安 20kg イチバンボシの施肥基準 基肥 追肥 大地の恵 100kg PKセーブ PKセーブ 20kg 25kg 穂肥 NK-C20号 15kg 10a当り 実肥 硫安 10kg ※作業については目安であり、天候等により生育が異なりますので、実際の麦の生育をよく見ていただき作業を行ってください。 ※肥料体系により、追肥・穂肥の有無は異なりますので注意してください。 5月 6月 ◎播種量と時期 イチバンボシ 10月25日~11月5日頃 ふくさやか 11月 1日~11月20日頃 全層播き(ばら播き) 8~10kg/10a (ふくさやか) 10~12kg/10a (イチバンボシ) 機械播き(条播き) ◎適期・適量施肥 ふくさやかの施肥基準 基肥 追肥 大地の恵 100kg PKセーブ PKセーブ 20kg 30kg 下 収穫期 2赤 回か 実び 施病 防 除 200 200 上 6月 中 6 ~ 8kg/10a 省力型施肥(一発肥料) 10a当り 基肥 実肥 麦一発肥料(麦パン 大地の恵 ふくさやか イチバンボシ 100kg 硫安 硫安 チ)につきましては、 麦パンチ 20kg 10kg 湿田圃場や温度等の条 40kg 件により肥料の溶出が ~実需者の求める麦栽培のポイント~ ☆排 水 対 策 ◎畑作作物である麦は過湿は禁物です。 湿害を受けると、収量が低下するばかりでなく、外観品質が著しく低下するほか、千粒重の低下と灰分含有 率の増加、製粉歩留の低下やタンパク含有量の低下など品質に大きな影響を不えます。また、加工適性が ●排水溝設置の例 排 水 降雨時にしっかり排水されるよう排 水溝の点検を必ず行いましょう。 弾丸暗渠 排水溝 ☆土 づ く り ◎土づくり資材の散布(大地の恵) 麦は酸性に対して弱い作物です。酸性が強いと生育が悪くなりますので、土づくり資材(大地の恵)で酸度 矯正を行いましょう。 ◎稲わら処理 水稲跡栽培で、麦の播種精度を高め圃場の過湿を避けるため稲わらを焼却される光景が見られますが、 ☆種 子 消 毒 ◎種子消毒で種子伝染予防を!! 麦の病気には種子伝染するものが多く、裸黒穂病・なまぐさ黒穂病・斑葉病は種子伝染する病気です。発病 してからの防除は困難であるため、必ず種子消毒を行いましょう。 農薬名 使用量 ベンレートT 乾燥種子重量の 水和剤20 0.5% ベンレートT 乾燥種子重量の コート 0.5% 使用 回数 使用 時期 1回 播種前 1回 使用上の注意 ・種子粉衣処理を行う ・種子10㎏に対し、薬剤50g ・機械播種用の粉衣処理専用剤 播種前 なので、浸漬処理は行わない。 適用病害虫 斑葉病・なまぐさ黒穂病 ・裸黒穂病・条斑病 ☆播 種 時 期 ◎適期・適量播種を!! 早播きは初期生育が軟弱徒長となり寒害や雪害を受けやすくなり、遅播きは生育量丌足による減収の危 険性が高くなりますので、適期に播種作業を行いましょう。 また、近年黒節病の被害が各地で見受けられます。黒節病は暖かい冬に多く発生し、早播きを行った圃 場や播種量の多い圃場を中心に発生します。早播き・厚播き・窒素肥料過多を避けるとともに、発病した圃 場での採種は絶対に行わないで下さい。 ◎播種時期・・・・・ 10月25日~11月 5日頃(イチバンボシ) 11月 1日~11月20日頃(ふくさやか) 『ふくさやか』は黒節病被害等防止のために、11月に入ってから播種を行いましょう。 ☆施 肥 設 計 ◎生育に応じた適期・適量施肥を!! 追肥・・・12月中旬における目標茎数は300~400本/㎡とし、少ない場合は12月中に施用する。 多い場合は遅らせ、生育の調整を図りましょう。 穂肥・・・3月上旬に茎数が多い場合(700本/㎡以上)は、過剰分げつを抑制するために、施肥量を基準よ りやや減量し、生育の調整を図りましょう。 実肥・・・実肥の施用はタンパク含有量向上に効果的です。出穂後10日頃を目安に窒素成分で イチバンボシの施肥基準 施肥量 肥料名 施用時期 kg/10a 大地の恵 耕起前 100 基 肥 PKセーブC480 25 播種前又は播種時 12月中旬 追 肥 PKセーブC480 20 2月下旬 15 穂 肥 NK-C20号 4月上旬 10 実 肥 硫 安 ふくさやかの施肥基準 肥料名 大地の恵 PKセーブC480 追 肥 PKセーブC480 穂 肥 NK-C20号 実 肥 硫 安 基 肥 施肥量 kg/10 施用時期 100 30 20 20 20 耕起前 播種前又は播種時 12月下旬 3月上旬 4月下旬~5月上旬 省力型の施肥基準 肥料名 基 肥 大地の恵 麦パンチ 実 肥 硫 安 施肥量 kg/10a 施用時期 100 40 20 10 耕起前 播種前又は播種時 4月下旬~5月上旬 4月上旬 品種 両品種 ふくさやか イチバンボシ ※ふくさやかは、タンパク含有量及び容 積重の向上、イチバンボシは粒張りを良く する為に必ず実肥を施用しましょう。 ☆除 草 剤 防 除 麦類は播種時期が秋であるため、初期雑草の発生を抑えれば比較的簡単に雑草防除が行えます。 (湿田圃場ではスズメノテッポウ・スズメノカタビラ等が発生しますので注意しましょう。) また、雑草防除を怠ると雑草の発生量により麦の生育に影響しますので、しっかりと雑草防除を行い 農 薬 名 10a当りの 使用量 使用 回数 使用時期 ガレースG粒剤 4~5kg 1回 播種後発芽前 又は 麦1~2葉期 ハーモニー 細粒剤F 4~5kg 1回 播種後~ 麦3葉期 クリアターン 細粒剤F 4~5kg 1回 播種直後 1回 播種後 発芽前 ガ レ ー ス乳剤 200~250ml (希釈水量100 ℓ) 使用上の注意 ・砕土・整地・覆土は丁寧に行う ・覆土の厚み2~3cm ・極端な過湿状態や激しい降雨が予測 される場合は散布を控える。 ・砕土・整地・覆土は丁寧に行う ・覆土の厚み2~3cm ☆病 害 防 除 赤かび病は、子実の合わせ目にピンク色のかびが生じる病気で、開花期以降に曇雨天が続くと多発する恐 れがあります。 また、赤かび病の毒素(DON)は毒性が強いため基準値を超えた場合は販売できません。赤かび病予防の 品 種 ふくさやか 10a当りの 使用量・希釈倍数 ワークアップ粉剤DL 3kg 14日前まで 2回以内 チルト乳剤25 8倍 (0.8ℓ) 7日前まで 3回以内 ワークアップ粉剤DL 3kg 14日前まで 2回以内 チルト乳剤25 8倍 (0.8ℓ) 21日前まで 1回以内 【無人ヘリ】 イチバンボシ 使用 回数 農薬名 【無人ヘリ】 収穫前日数 無人へリによる防除での薬剤量 10a当りの水と薬剤量 水 700mlに対し 平成24年産麦は、梅雨入りは早かったものの、麦刈取り時期には雨が降らず、品 質と収量が大変良い年となりました。 しかし、刈取りが遅れ降雨時期が麦刈取り適期と重なった圃場や、防除を1回しか されなかった圃場では品質の悪い結果となりました。 また、赤かび病粒や等級外(1・2等以外)は助成金の対象になりませんので、必ず 開花期頃に赤かび病予防のために2回防除を実施しましょう。
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