木星フシギがいっぱいの巨大惑星 太陽系最大の惑星 目玉のような模様

木星 フシギがいっぱいの巨大惑星
きょだいわくせい
20時ごろ、南西の空にひときわ明るい星が見えています。
これは太陽系最大の惑星「木星」
※資料提供
:木星内部構造−JAXA 木星、
ガリレオ衛星―NASA
です。今回は木星について紹介(しょうかい)
します。
ガリレオ衛星
太陽系最大の惑星
太陽系には8個の惑星があります。
その中で最大の惑星が木星です。木星は直径が地球の約11
倍、体積が地球の約1300倍もある巨大なガス惑星です。地球が太陽の周りを1年で回っているのに
対し、木星は太陽を1周するのに12年かかります。
木星の主な大気は水素とヘリウムです。質量があと100倍大きければ、核融合(かくゆうごう)反応
が起こり始め、太陽のような恒星(こうせい)
になっていたと言われています。
目玉のような模様「大赤斑」だいせきはん
木星には、
目玉のような模様
「大赤斑」
が見えています。
これは300年以上前から
見えていて、
東西方向の直径は4万km、
南北方向の直径が1万2000kmもある大
きなものです。色は赤黒ですが、年によってうすくなったり、暗くなったりします。
この
大赤斑がどうしてできたかわかっておらず、
現在でもいろんな説があります。
教えてくれた人 長崎市科学館 業務グループ 松村恵さん
「長崎市科学館では、
4月以降もたくさんの企画(きかく)
を計画しています。
プラネタリウムや全天周映画もあります。ぜひ科学館に遊びに来てください」
所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時
ガリレオ衛星 左からイオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト
水素分子
木星には60個以上の衛星がありますが、
その中の4
個は特に大きく、双眼鏡(そうがんきょう)
でも見ることが
できます。
これを
「ガリレオ衛星」
といいます。
これはイタリ
アの天文学者ガリレオ・ガリレイによって発見されたた
め、
このように呼ばれています。
木星の構造
木星の重力は非常に強く、気圧が高いため、探査機なども簡単に
押(お)
しつぶされてしまいます。
そのため、
まだ木星に探査機が降り
金属水素
立って、
撮影
(さつえい)
した映像などを送るということは行われていませ
ん。
しかし、
さまざまな観測データから、
木星の構造がわかってきました。
核
(岩石、氷) 中心部分に金属などでできた核があり、
その周りに液体になった
水素、
さらに1000km以上もある厚い大気で覆(おお)
われていると
考えられています。
この大気の大部分は水素からできていて、
そのほかにヘリウムやメタン、
アンモニアも
存在しているようです。大気の上層部はマイナス140℃ほどなので、
アンモニアなどが凍(こお)
って粒
(つぶ)
になり、雲のように大気中に浮(う)
かんでいると思われます。私たちが見ているの
は大気の上層部なので、
このアンモニアの雲などが、
しま模様として見えるのでしょう。
太陽系の星でさえ、
まだよくわかっていないことが多いのです。
みなさんの中に、
宇宙の謎(なぞ)
を解き明かす科学者になる人がいるかもしれませんね。