「伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域」 伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域」を対象とした授業づくり の盛んな地域」を対象とした授業づくり 山口大学教育学部附属山口小学校 教諭 川本尚貴 1 伝統的な工業などの地場産業 伝統的な工業などの地場産業(の盛んな地域) (の盛んな地域)とは (の盛んな地域)とは 「伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域」とは、県(都、道、府)内で 古くから伝わっている技術や技法を受け継いで伝わっている工業や地域の特 古くから伝わっている技術や技法 地域の特 性を生かして独自の製品をつくっている工業など、地域に密着した産業の盛ん 性を生かして独自の製品 な地域を指している。伝統工業には、例えば、陶磁器、塗り物、織物、和紙、 人形、筆など、今も優れた技術が継承されているものが考えられ、それらの盛 んな地域を取り上げることになる。 【学習指導要領解説(第 3 章-第 1 節-3 内容の取扱い:P.54)より】 *参考* 「伝統工芸品産業の振興に基づく法律(昭和 49 年)」による伝統工芸品 ・ ・ ・ ・ 主として日常生活の用に供されるものであること その製造過程の主要部分が手工業的であること 伝統的な技術または技法により製造されるものであること 伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造さ れるものであること ・ 一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、またはその製 造に従事しているものであること ※全国で 210 品目、山口県では 3 品目(萩焼、大内塗、赤間硯) ※経済産業大臣が指定 2 内容 内容の取り扱い の取り扱い 伝統的な工業などの地場産業そのものの意味や役割 意味や役割を考えるようにする 意味や役割 とともに、それらが今日まで根づいている地域の特色 今日まで根づいている地域の特色や、守り継承してい 守り継承してい 今日まで根づいている地域の特色 る人々の努力、固有の風土 努力、固有の風土などについてもとらえることができるようにす る人々の 努力、固有の風土 る必要がある。 【学習指導要領解説(第 3 章-第 1 節-3 内容の取扱い:P.54)より】 3 産業としての一般的な現状 ○ 生活スタイルの変化による需要の縮小 ○ 安価な代替製品との競争 ○ 原材料入手にかかわる問題 ○ 販売や流通にかかわる問題 ○ 後継者不足の問題 など → 事業所数・従業者数ともに減少 事業所数・従業者数ともに減少し、 従業者数ともに減少し、産業として衰退傾向 し、産業として衰退傾向 一方で ○ オリジナリティーやストーリー性を好む消費者心理 ○ 和の文化の見直し ○ 「匠」「極」「こだわり」など、職人の仕事への関心 など → これらを視点にした新しい取り組み これらを視点にした新しい取り組みも 新しい取り組みも 4 授業づくりの切り込み口 ○ その地方や地域の歴史とどんなかかわりがあるのか。 ○ その地方や地域の自然や風土のどんなところと合っているのか。 ○ どんな材料でどのようにつくられるのか。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 時代とともに何がどう変わってきたのか。 今、現在どんな問題があるのか。 つくる人(職人)はどんな願いを持ち、どんな工夫や努力をしているのか。 地域としてどんな取り組みをしているか。 使う人(消費者)はどう思っているのか。 時代とともに何がどう変わってきたのか。 ○ 将来どうなっていくのか。 など
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