中心市宣言 - 新温泉町

定住自立圏構想
中心市宣言書
平成23年9月2日
鳥取市
1
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中 心 市 宣 言
~鳥取県東部1市4町および新温泉町の
生活基盤の充実と一体的発展を目指して~
我が国の人口は、今後、急速に減少することが見込まれており、三大都市圏、地方圏ともに人
口が減少する「過密なき過疎」の時代が到来すると言われています。特に、地方圏においては、
少子・高齢化の急速な進展による地域コミュニティや産業の衰退、社会活力の低下などが懸念さ
れ、地方圏の将来は極めて厳しいものと予想されています。
このような状況の中、各自治体自らが創意工夫し、各自治体が互いに連携し、地域の個性やそ
れぞれが持っている資源を結びつけることで、圏域としての魅力を高め、圏域への人の流れを創
出していくことが求められています。
鳥取県東部は、古くから「因幡国(いなばのくに)
」として栄え、地理的・歴史的なつながりが
強く、一体的な生活圏域を構成していました。現在では、共通する行政事務を効率的に処理する
ため、昭和53年に設置した鳥取県東部広域行政管理組合において、廃棄物処理、消防、火葬、
介護保険要介護度認定等の業務を行っており、圏域の課題に一体的に取り組んでいます。
また、兵庫県の但馬地域、特に新温泉町と鳥取県東部地域とは、通勤・通学や買い物、通院な
ど、県境はあれども生活圏として一体となっています。様々な取り組みを連携して行うことで、
さらにつながりを深めていきます。
今後、社会情勢が厳しくなる中、各自治体がそれぞれの個性を活かし、役割分担しながら、一
層連携を強化し、圏域全体の活性化に取り組む必要があります。
鳥取市は、
鳥取県東部1市4町及び兵庫県新温泉町の中心市として、
定住できる環境を整備し、
都市機能の更なる充実を図るとともに、集約とネットワークにより、圏域全体の生活基盤の充実
と一体的な発展を目指していくことをここに宣言します。
平成23年9月2日
鳥取市長
1
1 本市における都市機能の集積状況
区分
都市機能
主な施設名
・鳥取県庁
・鳥取県東部総合事務所
・鳥取地方法務局
・鳥取地方裁判所
・鳥取税務署
公共機関
行政
・鳥取社会保険事務所
・鳥取労働局
・ハローワーク鳥取
・中国四国農政局鳥取農政事務所
・鳥取森林管理署
・雇用・能力開発機構鳥取センタ
ー(ポリテクセンター鳥取)
休日夜間急患セン
ター
災害拠点病院
・東部医師会附属急患診療所
・鳥取県東部歯科医師会休日急患
歯科診療所
・鳥取県立中央病院
・鳥取赤十字病院
・鳥取県立中央病院
二次救急医療機関
医療
・鳥取赤十字病院
・鳥取市立病院
・鳥取生協病院
三次救急医療機関
周産期母子医療セ
ンター
・鳥取県立中央病院
・鳥取県立中央病院
がん診療連携拠点 ・鳥取県立中央病院
病院
国立病院機構
福祉
福祉センター
教育
大学
・鳥取市立病院
・独立行政法人
国立病院機構
鳥取医療センター
・鳥取市総合福祉センター
・鳥取市障害者福祉センター
・国立大学法人鳥取大学
・鳥取環境大学
2
備考
区分
都市機能
主な施設名
備考
・専門学校鳥取情報経理学院
・鳥取社会福祉専門学校
・鳥取歯科技工専門学校
各種専門学校
教育
・鳥取県理容美容高等専修学校
・鳥取看護高等専修学校
・鳥取県立鳥取看護専門学校
・鳥取県立歯科衛生専門学校
図書館
・鳥取県立図書館
蔵書数 884,410 冊(H22/3)
・鳥取市立図書館
蔵書数 412,000 冊(H22/3)
・鳥取県立県民文化会館(とりぎ 梨花ホール 2,000 席、
ん文化会館)
・鳥取県立生涯学習センター(県
大型文化ホール
文化
民ふれあい会館)ホール
小ホール 500 席
487 席
・鳥取市民会館大ホール
930 席
・鳥取市文化センター文化ホール
589 席
・国府町中央公民館多目的ホール
500 席
・鳥取県立博物館
博物館
・鳥取市歴史博物館やまびこ館
・渡辺美術館
・鳥取県立布勢総合運動公園(コカ・
陸上競技場、野球場
コーラウェストスポーツパーク)
・鳥取市営美保球場
スポーツ
サッカー場
・鳥取市営サッカー場(とりぎん
バードスタジアム)
武道館
・鳥取市武道館
商業
大規模小売店舗
・44 店舗(H23/8)
産業
産業支援
交通
店舗面積 1,000 ㎡以上
・鳥取県産業技術センター
・鳥取県産業振興機構
高速道路
・鳥取自動車道
ターミナル駅
・JR鳥取駅
山陰本線、因美線
東京 2 往復/日
京都 3 往復/日
長距離バス
交通
・鳥取⇔東京、京都、神戸・大阪、
津山・岡山、広島、福岡、姫路
神戸・大阪 20 往復/日
津山・岡山 3 往復/日
広島 3 往復/日
福岡 1 往復/日
姫路 3 往復/日
空港
・鳥取空港⇔羽田空港
羽田空港 4 往復/日
港湾
・鳥取港
重要港湾
3
区分
都市機能
主な施設名
・鳥取県東部広域行政管理組合消
消防
防局
・神谷清掃工場
ごみ処理
広域
備考
・リファーレンいなば
し尿処理
・因幡浄苑
火葬場
・因幡霊場
2 周辺町村の住民の都市機能利用状況
(1)鳥取市立病院地域別患者数
①入院
(平成22年度)
患者数(入院)合計
区分
延患者数
うち鳥取市
うち鳥取県東部4町
+新温泉町
その他
99,051人
70,804人
25,532人
2,715人
100%
71.5%
25.8%
2.7%
利用率
②外来
患者数(外来)合計
区分
延患者数
うち鳥取市
うち鳥取県東部4町
+新温泉町
その他
132,840人
101,901人
26,700人
4,239人
100%
76.7%
20.1%
3.2%
利用率
(2)鳥取市立図書館利用状況
(平成23年3月31日現在)
登録者数合計
区分
登録者数
利用率
うち鳥取市
うち鳥取県東部4町
+新温泉町
その他
48,184人
46,713人
950人
521人
100%
96.9%
2.0%
1.1%
4
(3)商工業の状況
合計
区分
製造業
(H21)
販売業
(H19)
卸売業
新温泉町
事業所数
464社
332社 71.6%
132社
28.4%
従業者数
16,740人
13,772人 82.3%
2,968人
17.7%
90.7%
388億9335万円
9.3%
出荷額
4159億2323万円
3770億2988万円
事業所数
3,274社
2,545社 77.7%
729社
22.3%
従業者数
20,918人
17,746人 84.8%
3,172人
15.2%
92.0%
446億7233万円
8.0%
販売額
5568億9139万円
5140億9758万円
事業所数
609社
549社 90.2%
60社
9.8%
従業者数
5,453人
5,052人 92.6%
401人
7.4%
96.7%
※100憶5393万円
3.3%
販売額
小売業
うち鳥取県東部4町+
うち鳥取市
※3006億3883万円
2905億8490万円
事業所数
2,665社
1,996社 74.9%
669社
25.1%
従業者数
15,465人
12,694人 82.1%
2,771人
17.9%
87.2%
※327億3988万円
12.8%
販売額
※2562億5256万円
2235億1268万円
※非公表の若桜町のデータを加えていないため、本来の金額より少なくなっている。
出典:平成21年工業統計調査、平成19年商業統計調査
(4)購買特性、商圏動向
食料品
区分
購買
圏域内
購買
圏域外
購買
肌着
くつ
時計
カバン
メガネ
バッグ
アクセサリー
83.1%
82.4%
84.2%
90.8%
93.3%
88.5%
85.6%
88.3%
96.7%
6.7%
11.5%
14.4%
11.7%
3.3%
日用
医薬品
雑貨
化粧品
74.9%
83.2%
84.5%
87.1%
98.3%
97.7%
97.2%
1.7%
2.3%
2.8%
(一般、
生鮮)
鳥取市
(平成16年度)
シャツ
婦人服
普段着
家具
家電
※この表における「鳥取市」は合併前の鳥取市、圏域は鳥取県東部地域のみで、新温泉町は含まない
出典:平成16年度鳥取県消費者購買トレンドリサーチ事業報告書
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3 連携することを想定する取組
(1)生活機能の強化
①医療
○市立病院を始めとした自治体病院の診療科別連携の推進
○総合病院と個人病院との連携の強化
○通院が便利な公共交通網(鉄道・バス)の連携
②教育
○森林やジオパーク等、山や海などの自然環境を活用した体験型教育の推進
○通学しやすい公共交通網(鉄道・バス)の連携
③産業振興
○就農、就漁等への支援、圏域産品のブランド化の推進などの農林水産業の振興
○因幡関西事務所(仮称)の設置検討及び圏域が一体となった関西・山陽圏への総合的観
光・交流PR
○工業団地の整備による企業進出の受け皿づくり・圏域での雇用の増加
○圏域内での連携によるグリーンツーリズムの推進
④環境
○高等教育機関・研究機関との連携による山陰海岸、千代川水系の保全
⑤その他
○その他圏域の生活機能の強化に関すること。
(2)結びつきやネットワークの強化
①地域公共交通
○JR、智頭急行、若桜鉄道、バス等公共交通の利用促進(通院、通勤、通学、観光)
○生活バス路線の見直しとコミュニティバスの相互乗り入れ
○オンデマンドバスの運行、パークアンドライドの推進
②ICT(情報通信技術)の利活用
○CATVなど圏域内ICT環境を利用した地域情報や行政情報等の相互提供
③地域の生産者・消費者等の連携による地産地消
○朝市、産直市の連携による圏域内での地産地消の拡大
④その他
○その他圏域の結びつきやネットワークの強化に関すること。
(3)圏域マネジメント能力の強化
①中心市等における人材の育成
○地域リーダー育成のための学習機会の拡大
②圏域内市町村の職員等の交流
○1市5町職員での研修事業の実施
○ごみ減量化、環境保全等に係る住民のネットワークづくり
③その他
○その他圏域マネジメント能力の強化に関すること。
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4 鳥取市への通勤通学割合(ゴシック体は0.1以上である町)
《鳥取市に対して従業又は通学する就業者及び通学者数》
常住する就業者・通学者数
区分
(自宅において従事
する者の数を除く。
)
うち鳥取市への就
通勤通学割合
業者・通学者数
岩美町
5,945 人
3,047 人
0.513
若桜町
1,750 人
711 人
0.406
智頭町
3,715 人
1,170 人
0.315
八頭町
8,990 人
5,228 人
0.582
新温泉町
7,517 人
485 人
0.065
出典:平成17年国勢調査
《鳥取県東部圏域の位置図》
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