就任のご挨拶 退任のご挨拶 様々な業界から迎えた顔ぶれ。 新しく迎えた教員に抱負を語ってもらいました。 私は、 この4月から鳥取環境大学に着任 しました岡本謙一です。3月末までは、 大阪 府立大学大学院工学研究科航空宇宙工 学分野で勤務しておりました。専門は、衛 星を利用した宇宙からの地球環境の計測 です。私たちは、 希望と不安を抱いて21世 紀を迎えました。アポロ宇宙船が宇宙飛 行士を月面に運んだ1969年には、 約40億 人だった人口は、 増大し続け、 わずか約30 年後の21世紀の初めには、 65億人を突破 しました。人類の消費するエネルギー・資 環境政策学科 教 授 源は、 二酸化炭素の増加による地球温暖 岡本 謙一 , 化に代表される地球環境問題を引き起こ Okamoto Ken ichi し、 人類の生存そのものを脅かしています 前職 大阪府立大学 大学院 工学研究科教授 時に将来の世代のために快適な地球環 。人類文明の持続的発展を計りながら、 同 境また宇宙環境を保全していくことは、21 世紀に生きる私たち一人ひとりの責務です。私は、 これまでの経験を活かして 、ぜひ若い学生の皆さんと、 地球環境の現状を知り、 その保全のために、 私達 環 境 問 題 解 決を旗 印にした全 国でも稀 有の大学ということで、 それまで33年間代表 取締役の民間のコンサルタント会社を辞任 し次男に経営を委託して、鳥取環境大学に 赴任した。会社では、 自然保護、再生から環 境系の都市および地方計画、建築・ランドス ケープデザインなど幅広い分野で約1, 500ほ どの仕事をこなしてきた。その経験を活かし て教育研究の分野で環境問題を生活の場 で解決する手法の開発に努めてきた。 環境デザイン学科 鳥取環境大学では、 天ぷら廃食油、 生ゴミ、 間 教 授 伐材などの地域から出るバイオマスをスクール Yoshimura Motoo バスなどの地域サービスやビオトープなどの生 態系サービスの復元などに力を注いできた。こ れらは大学周辺地区やキャンパスを実験フィールドにした社会実験で、 3学科、 地域 の公民館や県市の各課を横断する連携のなかで実施された。初めて対峙する連携 は、 想像以上にうまくいった。一連の事業への参加者、 関係者にこの場を借りて感謝 する次第である。 しかし、 地球温暖化や生物多様性の危機のなか、 今まで経験をし 大学や行政のなかで十分に認識され たことのないCO2削減の社会実験の成果が、 なかったのは、 私の力の不足であるが、 極めて心残りのまま大学を去ることになった のは残念である。 吉村 元男 一人ひとりが何をすべきか考えたいと思います。 大学の目標はいくつもあるけれども、 優秀 な学生を育て、 優良な企業への就職者を増 やし、 それによって企業からの評判を高める ことを重要視している。優秀な学生を育てる 方法はいろいろあるが、 まず学生一人ひとり に夢を持ってもらい、 それを希望に昇華して もらい、 さらに希望をかなえるための具体的 な目標を設定しても らうことだろう。なぜならば 、 夢のままでは実現が難しいが、 希望であれ ば実現でき、 目標を設定できれば可能性が高 まるからである。 環境政策学科 教 授 奈良 夢を持つ方法は各人が置かれた環境に 武 よって異なるので無数にあるものの、 大学で Nara Takeshi は学問に接することが最適である。学問は 前職 多摩大学大学院 客員准教授 ソニー株式会社 法務主席 先見の明のある先達によって営々と築か れてきたものであり、 数多の人間の知的欲 望を刺激する仕掛が隠されている。それに 接することで夢・希望・目標を持てる。 学問は受験勉強と違って苦痛を感じる対象ではなく、 本来は楽しいものであ り、 自らを磨くために必要なものであることを理解してもらいたい。 また、 学生が 自分で挑戦しないことには物事は始まらない。主人公は学生で、 教師は迷路に 迷い込んだ学生の水先案内人に過ぎないのである。主体性をもって精力的に 平成15年4月から今年3月まで本学にて講義 をしたのは、 大変貴重な思い出になりました。北 海道大学では専ら研究に集中しておりましたの で、 ここでは教育を大切にするようにと先輩の諸 先生からご指導頂きました。すなわち第一に講 義に力をいれ、 かたや教授会は絶対に欠席をし ないこと、 最も大事なことは大学に於ける冠婚葬 祭(入試・入学・試験評価判定・卒業等) で失敗 は許されないということであります。私は「地球環 境の科学」 「大気環境論」 「水環境論」の3講義 環境政策学科 を担当させて頂きましたが、 私の専門である地球 教 授 物理学の立場で雪結晶、 雷電気、 のほかに水蒸 Endo Tatsuo 気に関わる大気汚染物質の形成のメカニズムを 講義に取り入れました。そこで世の中に出ている 教科書・参考書をできるだけ多く取り入れることにして、 私の興味に偏ることを防ぐこと にしました。5ヶ年の前期後期の各授業で決して同じ教科書を使わないことにしました 。中にはかなり難解なものもありましたが、 勉強になりました。それらは片寄と独善的な ものもありましたが、 そこは私流の解釈で「分かり易さ」に重きを置き、 「こんな講義は私 からでないと聴けない」 といいながら推し進めてきました。私の講義は初年度の学生 が主でしたので人数が多く、 それなりに苦労しましたが、 はじめに学生諸君と契約を 結び、 その結果、 私語も居眠りもなく進めることに成功しました。それも本学の学生の 素直でかつ誠実さのお陰と感謝しております。 これが結果として本学の高い就職率 につながっているものと思います。 さらに挙げるならば我々教員に対する事務部の親 切で丁寧なサポートであり、 これには心より感謝申し上げる次第であります。 また先生 方各位の暖かなご指導とご協力をいただき5年間どうやら終了できましたことを心から 感謝しお礼のご挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。 遠藤 辰雄 学問と取り組む学生を多く育てたいと考えている。国家はもとより企業では優 秀な人材を求めているのだから。 人事 報告 平成19年10月1日〜 採 任 用 命 平成20年4月1日付 昇 任 平成20年4月1日付 岡本 謙一 環境政策学科 教授 川口 真一 環境政策学科 准教授 奈良 武 環境政策学科 教授 加々美康彦 環境政策学科 准教授 中原 登 企画交流課 課長代理 市丸 情報システム学科 准教授 平成20年2月1日付 神近 牧男 副学長 兼 人間形成教育センター長 (センター長新任) 平成20年4月1日付 神近 牧男 合田 素行 十倉 毅 秦野 諭示 鷲野 翔一 退 職 夏樹 平成20年1月31日付 村嶌 由直 副学長 兼 人間形成教育センター長 平成20年3月31日付 遠藤 辰雄 環境政策学科 教授 兼 情報メディアセンター長 吉村 元男 環境デザイン学科 教授 村上太佳子 環境デザイン学科 教授 福山 峻一 情報システム学科 教授 増沢 陽子 環境政策学科 准教授 情報システム学科長(新任) 亀井 清華 情報システム学科 助教 研究・交流センター長(再任) 枡谷 承文 企画交流課 主任 副学長 兼 人間形成教育センター長 (センター長再任) 環境政策学科長(新任) 環境デザイン学科長 兼 情報メディア センター長(新任) 鳥取環境大学報 第11号 平成20年5月30日 9
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