第 5 回 帯広地区・帯広第四 宗岡 安隆 先生

<はじめに>
北海道jr.連盟サイト100万回
ヒットおめでとうございます。安達先
生からご指名いただき、今回は中学生
の皆さんに、本校での「新チーム結
成」から「最後の夏」までの戦い方と
練習の考え方を紹介させていただきま
す。
1. 「 まじ めな 人 間に な ろう 」
や
っ
て
や
れ
な
あい
りこ
まと
せは
ん
宗岡
安隆(むねおか
中
学
生
の
み
な
さ
ん
やすたか)38歳
釧路湖陵高校∼関西外国語大学。教員と
して帯広地区に着任後、帯広第一中学校∼
幕別中学校∼帯広第四中学校(現勤務)
主な大会成績として、北海道新人大会で
優勝1回・準優勝1回、北海道新人南北決
戦大会では3位2回。中体連においても、
北海道大会2回出場、2008年度は見事
準優勝で新潟全中に出場。
自チーム以外でも、地区連盟の中心的存
在として活躍し、北海道選抜チームアシス
タントコーチ2回、帯広地区選抜ヘッドコ
ーチを多数経験。
現在、帯広地区jr.連盟強化委員長と
して、帯広地区の普及・強化を担い、手腕
を発揮している。
まじめという言葉をどう定義します
か。これは新チーム結成してすぐとい
うより、チームの合言葉として考えて
います。中学生の皆さんはよく大人か
ら「まじめにしなさい」等と言われる
ことがあると思いますが、「まじめ」
とはどういう意味ですか?私は「まじ
め」という言葉とその意味を大切にし
ています。「立派な人間」になること
も大切ですが、その前に「まじめな人
間」になる必要があります。ちょっと
考えてください。「まじめ」をどう定
義しますか。
2.新 チー ムのス ター ト「 目標設定 」
目標はコーチが決めるものではあ
りません。あくまでも選手が決めるも
のです。余りにも簡単ではなく、且つ
かけ離れすぎず、時間をかけて「価値
ある目標」を設定すべきです。コーチ
はその目標を達成させることができる
よう指導すべきであると考えています。
選手全員がその目標に向かって進まな
くてはなりません。例えば目標を達成
する過程を旅行に置き換えて説明しま
す。チーム全員でバスに乗り、札幌か
ら京都まで行くとします。この場合、
目標は京都です。しかし、そのチーム
の中に「私は東京まででいいや」と内
心思っている選手がいたとすると、東
京から京都までの道のりは苦悩の日々
となり様々なトラブルを引き起こしま
す。例えば練習が辛いという理由の退
部、チーム内の人間関係のもつれ等で
す。そうならないために、チーム全員
が価値ある目標を立て、コーチは適確
な指導をしなければなりません。
3.練習開始
価値ある目標を立てたなら次はいよ
いよ練習開始です。バスケットボール
におけるファンダメンタルは大きく分
けて2つあると考えています。それは
「個人ファンダメンタル」と「チーム
ファンダメンタル」です。この2つを
勝負の夏を目指し強化していきます。
(1)個人ファンダメンタル
これは、言わずと知れた選手一人ひ
とりのスキルです。①ボディコントロ
ール②ドリブル③シュート等です。チ
ームが強くなるには、選手一人ひとり
が上手でなければなりません。本校で
行っている練習を紹介します。
①
ボディコントロール
バスケットボールに必要な体の使い
方のトレーニングです。ハーキーステ
ップ、もも上げ、ジャンプ、サイドキ
ックといったメニューです。試合中の
コンタクトに強くなります。
② ドリブル
元全日本監督のジェリコ氏が取り入
れていた有名なドリブル練習メニュー
です。どんなにドリブルが上手な選手
でも毎日行う必要があります。
③ シュート
3人一組でボール2つ、シューター
が1人、リバウンダー1人、パッサー
1人で行います。ゴール下、ペリメタ
ー、3ポイントの場所で行います。速
いミート、速いジャンプ、速いリリー
スを心がけ、10本入るまで交代しま
せん。シュートアヴェレージが上がり
ます。その他に2人一組で行うポスト
マンシュートドリルも行います。
①∼③で約1時間かかります。
(2)チームファンダメンタル
バスケットボールの試合をするには
準備が必要です。中学生の皆さんは、
これまでにこんな経験はありませんか。
「プレスにかかってしまった」「ゾー
ンディフェンスをされて攻めることが
できなかった」「1対1で相手にドラ
イヴをされた」 いかがですか?これ
らは全て準備不足です。テスト前に勉
強しないで学校に行くのと同じことで
す。最低でもそのチームの準備が必要
です。①チームオフェンス②チームデ
ィフェンス③ゾーンアタック④プレス
ダウンに分けて説明します。
①
チームオフェンス
相手がマンツーマンディフェンスを
してきた時の攻め方です。最も多いの
ではないでしょうか。試合中は、相手
がどんなマンツーマンディフェンスを
してくるかよく見て下さい。ボールを
守っていますか?人を守っています
か?マンツーマンオフェンスは自分た
ちがやりたいことをやるのではなく、
相手がどう守っているかを判断して攻
めるべきです。
チームディフェンス
自分たちのマンツーマンディフェン
スです。まずは自分のマークマンにリ
ングにドライヴされないことから始ま
ります。相手がリングにドライヴして
きたら、相手の体ではなく、ついてい
るドリブルとリングの間に体を入れま
す。もしもドライヴが止まったなら相
手は、シュート、パス、ドリブルチェ
ンジを行います。一番守りにくいのは
ドリブルチェンジをして、またリング
に攻めてくる相手を守ることではない
でしょうか。毎日短時間でも練習する
と予測力も付き、簡単にレイアップさ
れることが無くなります。その他、ポ
ストマンをどう守るか、万が一ドライ
ヴされた時はどう守るか等の準備が必
要です。
以上の4つの準備は必要最低限のもの
で、これに自分たちのプレスディフェ
ンス、ゾーンディフェンスを加えてい
く必要があり、準備しなければならな
いことの多さに気付いて頂けるでしょ
う。
②
③
ゾーンアタック
試合中は、相手が何を狙っているゾ
ーンなのか早く判断してください。パ
スカットを狙っているのか、ポストマ
ンにボールを入れさせないように守っ
ているか、トラップに来ているか等で
す。色々な攻め方がありますが、本校
ではポストマンを2人にして攻めてい
きます。マンツーマンオフェンスでポ
ストマンが一人で攻めていても、ゾー
ンをされたらポストマンを2人にして
相手が何を狙っているのかをなるべく
早めに見抜くようにしています。
④
プレスダウン
マンツーマンプレスダウンとゾーン
プレスダウンの準備です。試合中は、
相手が何を狙ったプレスなのか見抜い
て下さい。ドリブルさせてダブルチー
ムなのか、フラッシュにボールを入れ
させて、そこから出るパスを狙ってい
るか等です。本校では、マンツーマン
プレスに対してはカットをし、パスで
つないでボールラインを下げていきま
す。ゾーンプレスに対しては、フロン
トコートにポストマンを上げ、その他
の選手はディフェンスとディフェンス
の間にカットし、パスをつなぎ、ボー
ルラインを下げていきます。
4.中間チェックと強化
選手一人ひとりが上手で、チームの
準備ができて、練習試合や新人戦をむ
かえていきます。負けた試合のビデオ
は必ず見て下さい。最初は、自分のチ
ームではなく相手が何をしようとして
いるかをよく見て下さい。2回目に自
分のチームや自分の姿をよく見て下さ
い。個人ファンダメンタルで劣ってい
ることはありませんでしたか?チーム
ファンダメンタルに不十分なことはあ
りませんでしたか?もしもあったなら、
それをすぐに練習して下さい。同じ相
手に二度と同じように負けないために。
私は負けた試合のビデオは最低3回以
上見て、何が足りないかを考えます。
5.勝負の夏
いよいよ勝負の夏です。負ければ引
退。しかし、コーチは3年生とできる
だけ長くバスケットをしたいのです。
結局、選手一人ひとりが上手になり、
きちんと準備してきたチームが勝者と
なるのです。「準備8割本番2割」で
す。バスケットボールの試合において
1Qから4Qまでの試合の流れの8
0%は予測できるものでなければなり
ません。そのために、日々の練習にお
いては着々と準備に励むことが必要な
のです。まじめで価値ある目標を持っ
ているチームが強いのです。
最後に
まじめな人間を目指して、価値ある
目標を立て、たくさんの準備をしてい
くのにはとても時間がかかります。で
すから、余計な事をしている時間があ
りません。バスケットボールというス
ポーツは日々の生活の仕方が大きく反
映されるものです。ですから「まじ
め」な人間になって下さい。私は「ま
じめ」という言葉をこう定義していま
す。それは、「あたり前のことをあた
り前にする」ということです。言葉を
かえれば「誰でもちょっと気をつけれ
ばできることをきちんとする」という
ことです。生活に置き換えてみると、
朝きちんと親にあいさつをする、食事
の前に「いただきます」とはっきり言
う、終われば「ごちそうさま」、学校
に遅刻をしない、先生や友だちに大き
な声で挨拶をする。チャイムがなった
ら席に座り授業の準備をする、人が嫌
がることを言わない、しない等々、数
え上げればきりがありませんが、そう
いうちょっとした事に気を配りながら
生活してみて下さい。表現力が身に付
いていくでしょう。そう生活すること
によって、とても気持ちが良くなりま
す。また日々の練習では「今日はこれ
を準備した」という達成感が必要です。
ただ何となく練習せず、その日のテー
マをもって練習に取り組んで下さい。
中学生のみなさん、どうか高校へ進学
してもバスケットボールを続けてくだ
さい。若いあなたたちに不可能なこと
はありません。やってやれないことは
ないのです。
次回(4/1掲載予定)は
大島 清正先生(釧路景雲中)です。
お楽しみに!