平成 15 年度 「情報経済基盤整備(アジア e ラーニングの推進)」 報告書 (概要編) 第 1 編 Executive Summary 平成 15 年 3 月 経済産業省 目 次 1. 背景............................................................................................................................................................ 1 2. 事業の目的・目標.................................................................................................................................... 3 3. 事業実施スキーム.................................................................................................................................... 4 3.1 調査研究(第 2 編、第 3 編) .......................................................................................................... 4 3.2 国際コンファレンス(第 5 編) ...................................................................................................... 4 3.3 技術開発・実証実験(第 4 編) ...................................................................................................... 4 3.4 AEN ポータルサイト開発(第 6 編) .............................................................................................. 4 4. 事業内容.................................................................................................................................................... 6 4.1 調査研究(アジア) .......................................................................................................................... 6 4.1.1 アジア e ラーニングネットワーク関連各国動向調査............................................................ 6 4.1.2 WG1 製品認定・標準化等 ....................................................................................................... 6 4.1.3 WG2 多言語対応コンテンツ制作 ........................................................................................... 7 4.1.4 WG3 企業内教育・高等教育 ID .............................................................................................. 8 4.1.5 WG4 コンテンツ品質 ............................................................................................................... 8 4.2 調査研究(国内).............................................................................................................................. 9 4.2.1 e ラーニング白書に関する調査研究 ......................................................................................... 9 4.2.2 e ラーニングプラットフォーム及びコンテンツ教材に関する調査研究(WG1) ........... 10 4.2.3 SCORM Ver.1.3 規格の普及推進に関する調査研究(WG1) .............................................. 10 4.2.4 著作権管理、個人情報保護などの技術要件に関する調査研究(WG1)......................... 11 4.2.5 多言語対応コンテンツ制作手法に関する調査研究(WG2)............................................. 11 4.2.6 企業内教育インストラクショナルデザインに関する調査研究(WG3)......................... 12 4.2.7 高等教育インストラクショナルデザインに関する調査研究(WG3)............................. 12 4.2.8 e ラーニングコンテンツ・サービスの品質保証に関する調査研究(WG4) ................... 13 4.2.9 IMS-QTI の利用価値と有効性の具体化に関する調査研究(WG4).................................. 14 4.2.10 次世代学習サービス提供モデルに関する調査研究 ........................................................... 14 4.2.11 次世代学習基盤アーキテクチャに関する調査研究 ........................................................... 15 4.2.12 ブレンディッド型学習に関する調査研究 ........................................................................... 15 4.3 国際コンファレンス ........................................................................................................................ 16 4.4 技術開発・実証実験 ........................................................................................................................ 17 4.4.1 SCORM Ver.1.2 規格に準拠した製品認定テストスイートの多言語対応及び適合性検査等 実験....................................................................................................................................................... 17 4.4.2 コンテンツライセンス管理機能・個人情報保護関連機能の調査及び開発 ..................... 17 4.4.3 多言語に対応したコンテンツ制作モデルの構築 ................................................................. 18 4.5 AEN ポータルサイト開発 ................................................................................................................ 18 5. 事業推進組織/体制.............................................................................................................................. 21 6. まとめ...................................................................................................................................................... 25 6.1 総括.................................................................................................................................................... 25 6.1.1 アジアの調査研究と関連した技術開発・実証実験 ............................................................. 25 i 6.1.2 米国での展開(参考) ............................................................................................................. 27 6.1.3 国内の調査研究と関連した技術開発・実証実験 ................................................................. 28 6.1.4 国際コンファレンス ................................................................................................................. 31 6.1.5 AEN ポータルサイト開発 ......................................................................................................... 32 6.2 今後の課題及び展望 ........................................................................................................................ 32 6.2.1 本年度活動を通じた課題の整理 ............................................................................................. 33 6.2.2 今後の展望................................................................................................................................. 37 6.3 謝辞.................................................................................................................................................... 37 ii 1. 背景 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT 基本法)に基づく「e-Japan 重点計画 2002」 において、「2005 年度までに、アジア e ラーニングイニシアティブに基づき、アジア e ラーニ ングネットワークを形成し、e ラーニング市場形成のためのシステム構築を図るとともに、ア ジア全体で研修の実施やコンテンツの開発を行い、e ラーニングコンテンツに関するアジア発 の国際標準の策定・普及を行う」と謳われている。このように、アジア地域における e ラーニ ングの普及・推進は、高度な外国人 IT 技術者、研究者を獲得し、我が国産業の国際競争力を 維持、確保していくために、極めて重要な施策の一つとして位置づけられている。 「アジア e ラーニングイニシアティブ」とは、2001 年 9 月ベトナム・ハノイで開催された AEM+3 においてアジア大における効果的な人材育成、産業競争力の向上及び、e ラーニング ビジネスの促進を図ることを目的として合意された構想である。同構想では、2005 年度まで にアジア e ラーニング ネットワーク(Asia e-Learning Network 以下、AEN という)を形成、 推進することを目標としている。そのための具体的な活動として 2002 年度には、e ラーニン グに係る最新動向・技術情報などの情報提供、国際コンファレンスの開催に加えて、アジア各 国が共通に活用できる標準仕様に基づいた e ラーニングシステムと教材コンテンツの開発並び に、開発した e ラーニングシステム及び教材コンテンツを利用した実証実験などを実施した。 基盤 ●相手国のインフラに左右されないためのオフライン機能の開発 コンテンツ ●多言語化への対応 ●教材に関するポータル開発 ●国際的な認証に基づく相互運用性の確保・維持 ●数式等、教材バリエーションの充実(※多国間での著作権・個人情報管理) 研修 ●eラーニングプロフェッショナルの育成と配置 協力 ●企業間による連携の強化 ●ベストプラクティスに関する情報共有 価格 ●各種eラーニング関連ツール整備による開発の効率化 ●それらのオープンソース化 評価 ●学習効果を総合的に評価するためのツール開発 ●eラーニング実施サイクルの総合評価と次サイクルへの反映 図 1-1 2002 年度活動による課題・ニーズ その結果、e ラーニングに係る技術基盤、コンテンツ、研修、協力、価格、評価など、様々 1 な観点からの課題、ニーズが抽出、指摘された(図 1-1)。例えば、技術基盤では、AEN 参加 各国での情報通信インフラストラクチャの整備事情が国ごとに大きく異なるため、情報通信イ ンフラストラクチャの整備状況如何に左右されない e ラーニングシステム、すなわちオンライ ンのみならずオフラインにも対応した e ラーニングシステムの開発が切望されている。研修に おいては、e ラーニングシステム導入に際して、e ラーニングシステムを単に導入するのみで は学習目標、効果などを達成することは難しく、スキル分析から教材開発、学習、評価までの 学習サイクル全体を設計、管理、監督するインストラクショナル・デザイナ(以下、IDer とい う)を始めとする e ラーニング・プロフェッショナルの育成と配置が極めて重要であると指摘 されている。このような例に代表されるとおり、2002 年度に指摘された課題、ニーズのうち の多くは、日本国内でも早急な解決に向けた取り組みが期待されている処である。 AEN 参加各国では、AEN による活動と時期を同じくして、e ラーニングや IT 人材育成に関 連した政策を策定する国や、e ラーニング国内普及・標準化を推進するための機関・団体を設 立する国が出現してきており、AEN 参加各国を含めたアジア諸国において e ラーニングを取 り巻く環境が急速に変貌を遂げつつある。 e ラーニングは、日本国内のみならずアジアを含めて国際的に、効果的な人材育成のキラー アプリケーションとして注目されつつある。今後のアジアにおける e ラーニングの本格的な普 及拡大を推進していくためには、これまでの e ラーニングに係る最新動向・技術情報などの情 報共有・交換活動、国際コンファレンスの開催による普及啓もう活動などは勿論のこと、2002 年度に実施した実証実験結果より得た課題、ニーズを解決するべく、e ラーニングシステム、 コンテンツ制作、インストラクショナルデザイン、コンテンツ品質などの e ラーニングプラッ トフォームに関するアジアサイズでのコンセンサス形成、標準仕様策定及び、それらの有効性 を評価、検証するための技術・システム開発と実証実験を推進していくことが肝要である。 また、それに伴い、同構想を提唱した日本が AEN 参加各国に対して e ラーニングに係る技 術動向、国内・欧米・アジア市場動向などの情報を調査分析し、AEN ポータルサイトを通じ て発信することは必要不可欠である。 このような「アジア e ラーニングイニシアティブ」を実現するための一連活動を積極的に展 開していくことにより、延いては、我が国にとってアジア地域の高度な IT 技術者、研究者を 活用する機会が拡大し、各種産業の国際競争力を維持、向上していくことに寄与することが期 待されるところである。 2 2. 事業の目的・目標 2002 年度に開催した国際コンファレンスにおいて参加 12 カ国により合意されたステイトメ ントでは、AEN は以下の 3 点を目的とした活動を実施することとされている。 ・ e ラーニングに関する最新動向・技術情報等の情報共有 ・ e ラーニングに関するシステム・コンテンツの相互運用性を確保、維持するためのコンセ ンサス形成 ・ e ラーニングの利用促進、啓もう・普及について継続的な協調 このような AEN の設立目的に鑑みて、本事業は、我が国が主導して国内外の e ラーニング に係る取り組み・市場動向・技術動向などの最新情報を調査研究すると共に、それら情報を普 及啓発するための諸活動を実施することを目的とする。さらに、平成 14 年度に実施した実証 実験などより指摘された課題、ニーズを解決するために、AEN 参加各国が共通に活用できる 標準的な仕様となり得る e ラーニングシステムを開発、実証実験することも目的とする。 AEN 参加各国との連携により、このような調査研究、普及啓発、開発、実証実験などの活 動を実施することを通じて、国際的な規模での効果的な人材育成方法の普及と人材市場活性化 を図り、我が国産業競争力の向上を目指すものである。 3 3. 事業実施スキーム 本事業は、調査研究、国際コンファレンス、技術開発・実証実験、AEN ポータルサイト開 発の 4 つの大項目より構成する(図 3-1)。 3.1 調査研究(第 2 編、第 3 編) 調査研究は、AEN 参加各国の協力を得て実施するアジア地域を対象とした調査研究と、日 本国内の関係有識者の協力を得て実施する主に国内での取り組みを対象とした調査研究に大別 される。前者では、AEN 参加各国における e ラーニング動向について調査することに加えて、 AEN 参加各国に対して実施したアンケート調査より要望、ニーズの多いテーマを 4 つ選定し、 AEN 参加各国が参加したワーキンググループ(以下、WG という)による検討活動を実施し た。一方、後者では、我が国が 4 つの WG 活動に対応、支援することを目的として、各テーマ に関連したタスクフォース(以下、TF という)を設置し、国内、欧米での取り組みを中心と した調査研究活動を実施した。また、それら活動に加えて、現在米国、欧州において積極的な 検討がなされており、且つ今後日本より新たな WG テーマを提案することを想定し、次世代の 学習サービス及びそのシステムアーキテクチャについても調査研究した。 3.2 国際コンファレンス(第 5 編) AEN 活動に対する参加各国による連携を緊密にし、アジア地域での e ラーニング市場の健 全な育成、発展に貢献することを目的として、参加各国における e ラーニングの市場、技術、 政策・施策に関する動向について情報共有、意見交換すると共に、4 つの WG 活動に関する理 解、議論を深め、今後の AEN のビジョン、活動計画、推進体制、ロードマップなどについて 議論する国際コンファレンスを平成 15 年 12 月に日本で開催した。 3.3 技術開発・実証実験(第 4 編) WG 活動を実践的に支援、評価、検証することを目的として、e ラーニング関連製品認定及 び標準化をテーマとする WG1 及び、多言語に対応したコンテンツ制作手法の構築をテーマと する WG2 での検討活動に関係性の高い技術開発及び実証実験を実施した。(ただし、企業内教 育及び高等教育における e ラーニングプロフェッショナル育成をテーマとする WG3、e ラーニ ングコンテンツに関する品質保証をテーマとする WG4 に関係する技術開発及び実証実験につ いては、「平成 15 年度情報化人材育成プラットフォーム(情報技術活用学習基盤システム開 発)」事業にて実施したので、そちらを参照されたい。) 3.4 AEN ポータルサイト開発(第 6 編) AEN ポータルサイト開発では、2005 年度を目標としたアジア e ラーニングネットワーク構 築を目指して、AEN 参加 13 カ国間による e ラーニングに係る取り組み・市場動向・技術動向 などの最新情報の情報共有や意見交換の場として有効に機能させるための公式サイトをリニュ ーアルすると共に運営管理する活動を実施した。 4 国際コンファレンス (第5編) 調査研究 アジア(第2編) 技術開発・実証実験 (第4編) 国内(第3編) アジアeラーニングネットワーク 関連各国動向調査 eラーニング白書に関する調査研究 AEN WG1 製品認定・標準化等 eラーニングプラットフォーム及び コンテンツ教材に関する調査研究(WG1) SCORM Ver.1.2規格に準拠した製品認定 テストスイートの多言語対応・適合性実験 SCORM Ver.1.3規格の普及推進に関する 調査研究(WG1) 著作権管理、個人情報保護等の技術要件 に関する調査研究(WG1) コンテンツライセンス管理機能・ 個人情報保護関連機能の調査及び開発 AEN WG2 多言語対応コンテンツ制作 多言語対応コンテンツ制作手法 に関する調査研究(WG2) 多言語に対応したコンテンツ制作 モデルの構築 AEN WG3 企業内教育・高等教育ID 企業内教育インストラクショナル デザインに関する調査研究(WG3 ) 高等教育インストラクショナル デザインに関する調査研究(WG3 ) AEN WG4 コンテンツ品質 eラーニングコンテンツ・サービスの 品質保証に関する調査研究(WG4 ) IMS-QTIの利用価値と有効性の具体化 に関する調査研究(WG4 ) 次世代学習サービス提供モデル に関する調査研究 今後の新たなWG提案を想定した アイテム 次世代学習基盤アーキテクチャ に関する調査研究 ブレンディッド型学習に関する 調査研究 図 3-1 事業実施スキーム 5 AENポータルサイト開発 (第6編) 4. 事業内容 ここでは、「3. 事業実施スキーム」に列挙した調査研究、国際コンファレンス、技術揮 発・実証実験、AEN ポータルサイト開発それぞれに関する実施内容、成果目標、対象者、 (対象者が享受する)メリットについて、以下に示す。 4.1 調査研究(アジア) 4.1.1 アジア e ラーニングネットワーク関連各国動向調査 (1) 実施内容 AEN 参加各国における e ラーニング推進機関・団体の動向、e ラーニング先進 事例(成功事例)、IT 関連政策及び e ラーニング関連施策、並びに e ラーニングを 利用した人材育成、技術協力などの情報のオープン化とローカリゼーションに関 する動向を調査した。特に、e ラーニング推進機関・団体の動向調査では、各国内 の関連組織の関係及び各組織内のキーパーソンを明確にした。 (2) 成果目標 ・ 参加各国における e ラーニング政策、e ラーニング推進機関・団体の動向を中心 に、e ラーニングに関する動向を包括的に把握、分析し、AEN における今後の活 動指針、活動を検討する重要なリソースとして活用する。 ・ 参加各国における e ラーニング推進のキーパーソンを特定、アプローチする ことにより、AEN 活動の活性化に結びつける。 (3) 対象者 ・ 参加各国及び欧米諸国の政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係者 ・ 日本国内の政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係者 ・ e ラーニングを活用して参加国との連携、協力を推進している(或いは検討して いる)日本国内の政府、企業、高等教育機関などの担当者 (4) (対象者が享受する)メリット ・ 参加各国における e ラーニング政策・態勢・市場・技術などの動向を包括的に把 握することが可能である。 4.1.2 WG1 製品認定・標準化等 (1) 実施内容 WG1 では、AEN を米国(IMS, IEEE など)、欧州(EC, CEN など)に次ぐ第 3 の極、 すなわち e ラーニング技術コミュニティとして位置づけ、機能させていくことを目的 として、アジア地域での喫緊対応が要請されると考えられる、製品認定、著作権管 理・個人情報保護、規格普及啓もうの 3 つの観点から活動を実施した。製品認定では、 ADL/ICP(International Conformance Program)との連携・情報交換と参加各国での e ラーニング関連製品認定に対する要望・技術要件を収集し、SCORM Ver.1.2 規格に準 拠した多言語に対応可能な製品認定のためのテストコンテンツ及びテストベッド(以 下、テストスイートと総称する)に関する技術仕様を策定した。著作権管理・個人情 6 報保護では、IEEE LTSC DREL 等での標準化作業に関する情報を入手すると共に、参 加各国での著作権管理、個人情報保護に関する法制度の現状について調査を実施した。 さらに、規格普及啓もうでは、SCORM Ver.1.3 規格に関する理解を国内中心に深め、 それらに関する情報共有を実施した。 (2) 成果目標 ・ e ラーニングシステムのプラットフォーム、コンテンツの標準化に関する技術情 報を共有する。 ・ 現在の技術動向及び参加各国の状況について相互理解を深め、製品認定・標準化 などに関する問題意識を共有する。 ・ 標準化に関して、ADL、IMS、ISO など米国や欧州の標準化団体との情報共有、 情報発信を推進する。 (3) 対象者 ・ 国内及び参加各国の e ラーニングシステムベンダ ・ 国内及び参加各国の e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ 国内及び参加各国の e ラーニングシステムベンダが、e ラーニングシステム、コ ンテンツの標準化に関する参加各国での現状、及び最新の技術動向を入手可能で ある。 ・ 国内及び参加各国の e ラーニングシステムベンダが、米国、欧州などの標準化団 体との交流・意見交換を通じて、最新情報入手、情報発信、要件提示することが 可能となる。 4.1.3 WG2 多言語対応コンテンツ制作 (1) 実施内容 アジア地域における高品質な e ラーニングコンテンツの流通促進のために、参加各 国の e ラーニングコンテンツ開発状況、将来需要、多言語対応コンテンツ開発に対す る要望・要件を調査し、参加各国の母国語のみに依存しない、多言語対応コンテンツ 制作のためのデータモデル及びプロセスを定義した。 (2) 成果目標 ・ 参加各国の母国語のみに依存しない、多言語対応コンテンツを開発するための手 法を共有するに際して、各国のコンテンツ制作動向とそれに対するニーズを調査 すると共に認識を共有する。 ・ 多言語対応コンテンツ制作のモデル及びプロセスを定義する。 (3) 対象者 ・ 国内及び参加各国の e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ 多言語対応コンテンツ開発を取り巻く現状及び課題・問題点を共有することが可 能である。 ・ 多言語対応コンテンツ制作手法に対する意見交換、提案することが可能である。 7 4.1.4 WG3 企業内教育・高等教育 ID (1) 実施内容 アジア地域における e ラーニングの健全な普及浸透を目指して、e ラーニングインス トラクショナルデザイナ育成及びその定着のために、高等教育と企業内教育を対象と したインストラクショナルデザインに対する参加各国のニーズを調査し、スキル体系 マップ、インストラクショナルデザイン技法ガイドラインを策定した。また、それら の参加各国への適用可能性について検討した。 (2) 成果目標 ・ 参加各国間で汎用的に活用可能な高等教育及び企業内教育におけるインストラク ショナルデザイン技法ガイドラインを策定・共有する。 ・ 参加各国間で汎用的に活用可能な高等教育及び企業内教育におけるインストラク ショナルデザイナ育成カリキュラムを策定・共有する。 (3) 対象者 ・ 国内及び参加各国の企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 国内及び参加各国の教育機関内担当者(教員) (4) (対象者が享受する)メリット ・ インストラクショナルデザインの現状、ニーズ、技法及び育成カリキュラムを共 有することが可能である。 ・ インストラクショナルデザインの技法及び育成カリキュラムに対する意見交換、 提案することが可能である。 4.1.5 WG4 コンテンツ品質 (1) 実施内容 アジア地域での e ラーニングの教育コンテンツと教育サービスの市場流通、再利用 を促進するために、参加各国の品質保証に関する活動及びニーズ把握を通じて、e ラ ーニングでの品質保証及今後の活動に対する考え方を整理、策定した。 (2) 成果目標 ・ 参加各国における e ラーニング品質保証活動の現状と、ニーズを調査し、認識を 共有する。 ・ ISO、Sloan-C、ISO SC36 DFQA 規格、CEN/ISSS QA 規格など、国際的に普及浸 透している e ラーニング品質保証に関する取り組みを整理、共有する。 ・ 参加各国において、e ラーニングコンテンツ、サービスの品質向上のための知識、 経験、方法論、手法を共有する。 (3) 対象者 ・ 国内及び参加各国の e ラーニングコンテンツベンダ ・ 国内及び参加各国の e ラーニングサービスベンダ ・ 国内及び参加各国の企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 国内及び参加各国の教育機関内担当者(教員) 8 (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングサービス、コンテンツの品質向上に関する参加各国の知見、スキル、 ノウハウを共有することが可能となる。 ・ 米国、欧州などの e ラーニング他の品質保証に関する各種規格を網羅的・体系的 に整理することが可能である。 4.2 調査研究(国内) 4.2.1 e ラーニング白書に関する調査研究 (1) 実施内容 2001 年より毎年出版している「e ラーニング白書」作成のための基礎調査であり、 日本国内の e ラーニングに関するビジネス動向、企業・教育機関などの利用動向、市 場規模予測、新規技術動向、政策動向などをアンケート調査やヒアリング調査を実施 することにより網羅的に調査した。また、これら調査に加えて本年度より、米国、欧 州、アジアにおける e ラーニング市場・政策などの動向について言及した。 (2) 成果目標 ・ 平成 14 年度より大規模に e ラーニングビジネス調査(2003)を実施することに より、e ラーニング関連ベンダ売上高に基づく市場規模などの e ラーニングビジ ネス動向を平成 14 年度より精緻に捉える。 ・ 全国の従業員 100 人以上の法人企業約 3 万社を対象とした e ラーニングユーザ調 査を実施することにより、平成 14 年度より精緻な e ラーニング導入率を算出す る。また、e ラーニング導入済企業における教育担当者と学習者の意識相違に起 因する課題を明確化すると共に、未導入企業における導入可能性などを探ること により潜在市場を俯瞰する。 ・ 初等中等教育、高等教育、専修学校・その他の教育、生涯教育という教育市場に おける e ラーニング活用実態についても、上記同様に網羅的に概括する。 ・ 本件に関する調査成果を「e ラーニング白書 2004/2005 年版」として出版する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングシステムベンダ ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ e ラーニングサービスベンダ ・ コンサルティングベンダ ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) ・ e ラーニング未導入企業・教育機関(人事研修担当者・教員) など (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングシステムベンダ他の各種ベンダが、e ラーニングビジネスのドメイ ン・分野に関する傾向、導入済である企業・教育機関が抱える課題や要望、未導 入企業の導入を促進する要因を把握することにより、各社が今後の事業戦略、プ ランニング、プロモーション、チャネルなどを検討することが可能となる。 9 ・ e ラーニング導入済である企業内教育担当者、教育機関内担当者が、自社・自校 の抱える課題点、学習者の要望を把握することにより、より効果的な e ラーニン グの提供・運営管理・評価など方策について検討することが可能となる。 ・ e ラーニング未導入企業・教育機関における担当者が、自社・自校の特性に合わ せて、導入時に注意すべき点や導入形態に関する情報を得て、e ラーニング導入 を推進する一助となる。 4.2.2 e ラーニングプラットフォーム及びコンテンツ教材に関する調査研究(WG1) (1) 実施内容 LMS の互換性及び、コンテンツ教材の相互運用性に関する国際標準規格、製品認定 テストプログラムなどに関する先進事例を調査すると共に、AEN 参加各国の様々な言 語に対応した LMS とコンテンツ教材が SCORM Ver.1.2 規格に準拠しているか否かを 確認・評価するためのテストスイート開発に必要な技術・システム要件を調査した。 (2) 成果目標 ・ LMS とコンテンツ教材が SCORM Ver.1.2 規格に準拠しているか否かを確認・評 価するための、テストスイートの技術・システム仕様を作成する。 ・ 日本 e ラーニングコンソーシアム(以下、eLC という)と連携し、国内のみなら ずアジア各国への展開を想定した SCORM 規格準拠製品認定テストプログラムを 策定する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングシステムベンダ ・ e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングシステムベンダ、コンテンツベンダにとって、国内及び AEN 参加 各国を中心としたアジア地域において、LMS とコンテンツ教材の相互運用性向 上による流通促進を図ることが可能となる。 4.2.3 SCORM Ver.1.3 規格の普及推進に関する調査研究(WG1) (1) 実施内容 現状広く普及している SCORM Ver.1.2 規格の問題点を解決する新たな規格である SCORM Ver1.3 規格について、コンテンツ作成、プラットフォーム実装の観点からチュ ートリアルを作成すると共に、次期 SCORM 規格以降に組み込まれる可能性の高い、 IMS Active Content などコンテンツ高度化技術の動向に対して、ADL, IMS などより関 連情報を収集し、要件抽出、規格案提案などを実施した。 (2) 成果目標 ・ SCORM Ver1.3 規格書を翻訳、メンテナンスする。 ・ コンテンツ教材と e ラーニングシステムなどに関する高度化技術の事例を調査す る。 (3) 対象者 10 ・ e ラーニングシステムベンダ ・ e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングシステムベンダ、コンテンツベンダにとって、SCORM Ver1.3 規格 によるコンテンツ作成、プラットフォーム実装を高度化することが可能となる。 ・ e ラーニングシステムベンダ、コンテンツベンダにとって、国内及び AEN 参加 各国を中心としたアジア地域において、LMS とコンテンツ教材の相互運用性向 上による流通促進を図ることが可能となる。 4.2.4 著作権管理、個人情報保護などの技術要件に関する調査研究(WG1) (1) 実施内容 国内及び海外(特にアジア地域)における e ラーニングを対象とした著作権管理、 個人情報保護に関する技術要件、標準化動向、法制度について調査し、それら調査結 果に基づいて要件定義書を作成した。 (2) 成果目標 ・ コンテンツベンダによるコンテンツ教材の開発、及び学習者による受講を安心し て行うことができる著作権管理と個人情報保護に関する技術要件を作成する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) ・ 学習者 (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングシステムベンダ、コンテンツベンダ、企業内教育担当者及び教育機 関内担当者にとって、コンテンツ教材の流通における著作権管理と保護を適切に 実施することが可能である。 ・ 個人情報が適切に保護されることにより、学習者、企業内教育担当者及び教育機 関内担当者が安心して e ラーニングを実施することが可能である。 4.2.5 多言語対応コンテンツ制作手法に関する調査研究(WG2) (1) 実施内容 多言語化されている e ラーニングコンテンツに関する国内外の利用状況及び制作手 法の現状と動向などについて調査し、多言語対応コンテンツのビジネスの可能性と今 後我が国の国際競争力強化に向けて取り組むべき方策について調査した。 (2) 成果目標 ・ 国内外における多言語対応コンテンツのニーズや多言語対応コンテンツ開発の実 態から、多言語対応コンテンツビジネスの可能性を示すとともに、我が国の国際 競争力強化にむけて取り組むべき方策を広く認知、普及させる。 11 (3) 対象者 ・ e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングコンテンツベンダが多言語対応コンテンツ開発の国際的な展開の可 能性、取り組むべき課題を認識することが可能となる。 4.2.6 企業内教育インストラクショナルデザインに関する調査研究(WG3) (1) 実施内容 国内及び海外(特にアジア地域)の企業内教育インストラクショナルデザイン(以 下、ID という)に対するニーズ、要望について調査、分析すると共に、企業内教育イ ンストラクショナルデザイナ(以下、IDer という)の職責やスキル項目の体系化、及 びそれら人材を育成するためのカリキュラム要件について調査した。 (2) 成果目標 ・ 企業内教育におけるインストラクショナルデザインのニーズを踏まえた企業内教 育におけるインストラクショナルデザイナ職責及びスキル項目、それら人材を育 成するためのカリキュラム要件を広く認知、普及させる。 (3) 対象者 ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ e ラーニングサービスベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ 企業内教育担当者や e ラーニングサービスベンダが自らの職責を知り、習得すべ きスキル項目を身につけることにより、学習者のニーズに合致した、より教育効 果の高い e ラーニング研修を実施することが可能となる。 ・ e ラーニングサービスベンダ、コンテンツベンダが社員のスキルレベルを対外的 に提示できるようになり、企業内教育担当者はよりスキルの高い人材を有するベ ンダを選択可能となる。 ・ 企業内教育担当者が e ラーニングコンテンツの開発や実施等を外部委託する際、 委託先の作業内容や品質を評価、費用対効果を見きわめることができるようにな ることが期待できる。 4.2.7 高等教育インストラクショナルデザインに関する調査研究(WG3) (1) 実施内容 国内及び海外(特にアジア地域)における IDer の育成に関する動向、国内における 高等教育 IDer へのニーズなどについて調査し、国際的な資格化に向けた高等教育を対 象とした IDer の職責やスキル項目の体系化、及びそれら人材を育成するためのカリキ ュラム要件について調査した。 (2) 成果目標 ・ 高等教育におけるインストラクショナルデザインのニーズを踏まえた高等教育に 12 おけるインストラクショナルデザイナ職責及びスキル項目、それら人材を育成す るためのカリキュラム要件を広く認知、普及させる。 ・ 国内外におけるインストラクショナルデザイナを含む e ラーニングプロフェッシ ョナル資格認定制度の実態、及び高等教育機関のニーズから、今後国内及びアジ アにおけるインストラクショナルデザイナ及び e ラーニングプロフェッショナル 資格化に向けた方策を示す。 (3) 対象者 ・ 教育機関担当者(教員、職員) ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ e ラーニングサービスベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ 教育機関担当者や e ラーニングサービスベンダが自らの職責を知り、習得すべき スキル項目を身につけることにより、学習者のニーズに合致した、より教育効果 の高い e ラーニング授業を実施することが可能となる。 ・ e ラーニングサービスベンダ、コンテンツベンダが社員のスキルレベルを対外的 に提示できるようになり、企業内教育担当者はよりスキルの高い人材を有するベ ンダを選択可能となる。 ・ 教育機関内担当者が e ラーニングコンテンツの開発や実施等を外部委託する際、 委託先の作業内容や品質を評価、費用対効果を見きわめることができるようにな ることが期待できる。 4.2.8 e ラーニングコンテンツ・サービスの品質保証に関する調査研究(WG4) (1) 実施内容 国内及び海外(アジア地域、米国、欧州全般)における e ラーニングコンテンツ及 びサービスの品質保証に関する標準化及び研究動向などについて調査すると共に、日 本で開発された e ラーニングコンテンツ及びサービスの品質保証の実施状況、及び今 後日本国内での e ラーニングコンテンツ及びサービスの品質保証のあり方について調 査した。 (2) 成果目標 ・ e ラーニングを提供する企業内教育担当者、教育機関担当者、e ラーニングコン テンツベンダ、e ラーニングサービスベンダ、さらには e ラーニングを選択する 側である企業内教育担当者、教育機関担当者などの様々なユーザに対して、e ラ ーニングコンテンツ・サービスの品質を保証するための評価項目と基準尺度を広 く認知、普及させる。 (3) 対象者 ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ e ラーニングサービスベンダ 13 (4) (対象者が享受する)メリット ・ 企業内教育担当者、教育機関内担当者は、自組織が実施する e ラーニングコンテ ンツ・サービスの品質を見きわめるとともに、向上に向けた対策を検討すること が可能となる。 ・ 学習者がより品質、効果の高い e ラーニングを受講することが可能となる。 ・ コンテンツベンダ、e ラーニングサービスベンダは、自社が提供する e ラーニン グコンテンツ・サービスの品質レベルをユーザに提示できるようになると共に、 企業内教育担当者、教育機関内担当者は、より品質の高い e ラーニングコンテン ツやサービスを選択可能となる。 4.2.9 IMS-QTI の利用価値と有効性の具体化に関する調査研究(WG4) (1) 実施内容 AEN 参加国を中心としたアジア地域への IMS-QTI 仕様の利用価値と有効性を普及啓 もうすることを目的として、オンラインテスティングに関する IMS-QTI 仕様による実 装例及び、オンラインテスティングの機能要件を調査し、それらと IMS-QTI 仕様との 対応関係について整理、分析した。また、オンラインテスティングの機能要件調査で の代表的なユースケースを幾つか抽出し、IMS-QTI 仕様により実現するための方法を 策定し、それらをチュートリアルとして取りまとめた。 (2) 成果目標 ・ IMS-QTI 仕様に関する規格書を翻訳、メンテナンスする。 ・ IMS-QTI 仕様の利用方法をチュートリアルとして作成する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングシステムベンダ ・ e ラーニングサービスベンダ ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) (4) (対象者が享受する)メリット ・ コンテンツベンダにとって、IMS-QTI 仕様による高度なオンラインテスティング を実現する。 ・ e ラーニングサービスベンダが e ラーニングサービスの定量的な分析、評価、改 善を可能とする。 ・ e ラーニングシステムベンダ、企業内教育担当者及び教育機関内担当者にとって、 SCORM 規格などコンテンツ教材による学習と IMS-QTI 仕様によるオンラインテ スティング・評価を有機的に連携した教育の仕組みを実現することが可能となる。 4.2.10 次世代学習サービス提供モデルに関する調査研究 (1) 実施内容 現在米国、欧州において積極的な検討がなされており、且つ今後日本より新たな 14 WG テーマを提案することを想定して実施した調査研究である。本調査研究では、国 内及び海外における情報通信技術を活用した e ラーニング先進事例、国内における e ラーニング及び教育・学習全般に対するニーズ・要望を調査、分析することにより、 次世代学習のサービス提供モデルを策定した。また、策定した次世代学習サービス提 供モデルと次世代学習サービスを実現するシステムアーキテクチャとの連携について 検討した。 (2) 成果目標 ・ 現在、官民何れかも強い要請がある問題解決型人材の育成に効果の高い教育・学 習の実現に寄与すべく、これからの時代(次世代)に求められる学習の理念、目 標、要件と、それを実現する学習サービス提供モデルを広く普及啓もう、意見収 集を図る。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングサービスベンダが e ラーニングビジネスの今後の方向性を検討する 上での参考とすることが可能である。 4.2.11 次世代学習基盤アーキテクチャに関する調査研究 (1) 実施内容 現在、国内及び海外において導入されている e ラーニングシステム事例により e ラ ーニングシステムに必要不可欠な機能要件、システム要件を調査した。それら要件に 基づいて、次世代学習基盤アーキテクチャを設計し、基盤のあり方とその基盤上で実 装される機能コンポーネントを定義した。 (2) 成果目標 ・ 新しい情報環境への適用、学習形態の変化への対応、企業、教育機関における業 務アプリケーションとの連携等、多様なニーズに対応可能な次世代学習基盤アー キテクチャを設計する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングサービスベンダは、今後の e ラーニングのサービスとシステムの開 発の方向性検討に、本アーキテクチャを参考とすることができる。 4.2.12 ブレンディッド型学習に関する調査研究 (1) 実施内容 次世代学習サービス提供モデルを実現するために必要となる要素技術について、ブ レンディッド型学習で現在課題とされている技術を対象に調査した。それと共に、次 世代学習サービス提供モデルの実現に喫緊の要素技術を選出し、上記課題に対する解 決策を検討、実証した。なお、ここでいうブレンディッド型学習とは、情報通信技術 15 を取り入れた対面授業と、学習者自らが分散環境下で自由に学習リソースにアクセス する個別学習を組み合わせた形態を意味する。 (2) 成果目標 ・ ブレンディッド型学習の問題点・課題を整理・分析し、次世代学習サービス提供 モデルの実現に必要な要素技術を用いての課題に対する解決策を導出する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ ・ 企業内教育担当者 ・ 教育機関内担当者 など (4) (対象者が享受する)メリット ・ 対象者は、ブレンディッド学習における問題点・課題の整理・分析とそれに対応 した要素技術及び解決策を、対象者の提供する e ラーニング・サービスの改善の 参考とすることができる。 4.3 国際コンファレンス (1) 実施内容 本年度は、2 日間にわたる国際コンファレンスの他、新たに設置した 4 つの WG を前 日に開催した。WG では、WG ごとに設定しているテーマについて、参加各国における 取り組みについて発表がなされた後、目的・目標、課題・要望、活動計画などについて 意見交換、議論を実施し、それらをレゾリューションとして取りまとめた。 国際コンファレンスでは、初日の Open Session において、韓国、中国、シンガポール 3 カ国より基調講演が、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャン マー6 カ国より事例発表が、さらにインドネシア、カンボジア、ラオス、日本 4 カ国よ りカントリーレポートがなされた。二日目は、アジア e ラーニングネットワークメンバ 会議が開催され、WG 活動計画、AEN におけるビジョン・目標、次年度国際コンファレ ンス開催方法などについて議論がなされ、参加各国の意見を含めたレゾリューションと して取りまとめた。 (2) 成果目標 ・ 平成 14 年度国際コンファレンスに参加していない中国が AEN に正式参加する。 ・ 4 つの WG 活動を中核として、AEN 活動が本格化していくことを認知させると共に、 同活動への積極的な参加を促す。 ・ 活動的な組織・コミュニティとしての AEN についてコンセンサスを形成する。 ・ e ラーニングを対象とした、米国、欧州に次ぐ第三の極として国際的に強くアピール すると共に、米国、欧州などの関連機関・団体との連携を強化、維持する。 (3) 対象者 ・ AEN 参加各国代表者(政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係有識者) ・ 日本国内の政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係者 (4) (対象者が享受する)メリット ・ AEN 参加各国代表者が参加各国での e-ラーニングに関する動向全般について最新情 16 報を入手することが可能である。 ・ AEN 参加各国代表者が参加者間の人的交流・コミュニティ形成により、恒常的な情 報交換・交流チャネルを形成することが可能である。 ・ 国内企業、高等教育機関が e ラーニング関連ビジネスを展開する機会を獲得すること が可能である。 4.4 技術開発・実証実験 4.4.1 SCORM Ver.1.2 規格に準拠した製品認定テストスイートの多言語対応及び適合性検 査等実験 (1) 実施内容 日本のみならずマルチバイトを使用するアジア諸国において普及している e ラーニ ングシステム、教材コンテンツの相互運用性を高め、教材コンテンツの各国間での流 通を促進すると共に、e ラーニングサービスベンダや企業内教育担当者、教育機関内 担当者などが e ラーニングシステムと教材コンテンツを選択する機会を増やすために、 SCORM 適合性を検証する製品認定テストスイートの多言語対応と、アジア 5 カ国 (韓国、ベトナム、タイ、マレーシア、日本)の様々な e ラーニングシステム、教材 コンテンツの適合性検査、相互運用性実験を実施した。 (2) 成果目標 ・ 国内を対象として、平成 14 年度開発成果である典型的 LMS と、他の商用 LMS (最低限 1 つ)の SCORM Ver.1.2 規格への適合性を確認する。 ・ アジア 5 カ国において利用(適合性検査)可能なテストスイートを提供し、動作 を確認する。 ・ アジア 5 カ国間での LMS と教材コンテンツを襷掛けし(25 パターン)、相互運 用性を確認する。 ・ 本件に関する成果をオープンソースソフトウェアとして一般に公開、提供する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) など (4) (対象者が享受する)メリット ・ 対象者が e ラーニングシステムと教材コンテンツを選択する機会が増大する。 4.4.2 コンテンツライセンス管理機能・個人情報保護関連機能の調査及び開発 (1) 実施内容 教材コンテンツ作成者の権利や教材コンテンツのライセンス、学習者の個人情報の 保護の実現方法について調査検討すると共に、e ラーニングシステムに対して汎用的 に搭載できる機能を有するソフトウェアを開発した。 (2) 成果目標 ・ 国内の主要な e ラーニングシステムベンダが持つ商用 LMS によるフィジビリテ 17 ィを机上乃至は、実装により検証する。 ・ 国国内の主要な e ラーニングシステムベンダによるコンセンサスを得たコンテン ツライセンス、個人情報保護のモデル及びそれらのスペックを策定する。 ・ 本件に関する成果をオープンソースソフトウェアとして一般に公開、提供する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングサービスベンダ ・ 企業内教育担当者(人事研修担当者) ・ 教育機関内担当者(教員) ・ e ラーニングコンテンツベンダ ・ 学習者 (4) (対象者が享受する)メリット ・ e ラーニングサービスベンダ、企業内教育担当者及び教育機関内担当者が著作物 のライセンス管理や個人情報保護を行う場合の負荷を軽減する。 ・ コンテンツベンダが教材コンテンツ開発における著作権処理を適切に実施するこ とが可能となる。 ・ 学習者が個人基本情報や学習履歴などが漏洩することなく安全に運営管理される ことが保証されることにより、安心した受講が可能となる。 など 4.4.3 多言語に対応したコンテンツ制作モデルの構築 (1) 実施内容 アジア諸国の様々な言語環境の間で、学習時に容易に言語を切り替え、制作時に容 易に言語を入れ替えることができる、既存標準的技術を遵守した、多言語に対応した コンテンツ制作モデルを構築した。 (2) 成果目標 ・ 将来の標準的技術(標準規格)提案を視野に入れた、多言語に対応した教材コンテ ンツ制作モデルを構築する。 (3) 対象者 ・ e ラーニングコンテンツベンダ (4) (対象者が享受する)メリット ・ コンテンツベンダがアジア諸国、特にマルチバイト言語圏に属する国々向けに教 材コンテンツを制作する際の開発コスト削減を可能とする。 ・ コンテンツベンダにおいて、教材コンテンツのアジア諸国間での流通を促進する ことが可能となる。 4.5 AEN ポータルサイト開発 (1) 実施内容 2005 年度を目標としたアジア e ラーニングネットワーク構築を目指し、AEN 参加各国 間での e ラーニングに係る最新動向、技術情報などの情報共有や意見交換の場として AEN 公式ポータルサイトを有効に機能させるべく、公式ポータルサイトをリニューアル 18 すると共に運営管理した。なお、公式ポータルサイト運営管理では、国内、海外のアク セス件数を集計し、ポータル利用状況について統計分析した。 (2) 成果目標 ・ AEN 参加各国及び欧米諸国の e ラーニング関係者に対して、AEN 公式ポータルサイ トとして広く認知させる。 ・ AEN 参加メンバによる情報共有、意見交換の場としての積極的な活用を促進するこ とを通じて、活動的なネットコミュニティを確立する。 (3) 対象者 ・ AEN 参加メンバ ・ 参加各国及び欧米諸国の政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係者 ・ 日本国内の政府、企業、高等教育機関などの e ラーニング関係者 ・ 日本国内の一般企業、個人などのエンドユーザ ・ 報道関係者 (4) (対象者が享受する)メリット ・ AEN 参加メンバが AEN 活動他に関する情報共有、意見交換を容易に実施することが 可能となる。 ・ 参加各国、欧米諸国及び日本国内の e ラーニング関係者が AEN 活動に関する情報を 容易に入手することが可能となる。特に、e ラーニングエンジニアにおいては、AEN 活動を通じた各種成果を適宜入手することが可能となる。 ・ 日本国内の一般企業、個人などのエンドユーザ、報道関係者において、e ラーニング への認知、理解を促進するための情報を容易に入手することか可能となる。 以下、各実施項目とメリットを享受する対象者の関係マップを示す(表 4-1)。今後、e ラー ニングに関する国内市場をより一層拡大、発展させていくためには、コンテンツベンダ、サー ビスベンダが抱える課題などを軽減することに加えて、e ラーニングユーザーである企業内教 育担当者や高等・初等中等などの教育機関内担当者が直面する課題、ニーズに的確に対応しつ つ、e ラーニング未導入企業・教育機関などが成功を疑似体験できるようなプロモーションを 展開することが必要不可欠であると考えられる。 表 4-1に示すとおり、本事業はとりわけ、コンテンツベンダ、サービスベンダ、企業内教育 担当者及び教育機関内担当者に重点を置いた施策を実施した。 19 表 4-1 本事業での実施内容と対象者の関係表 アジア 分類 1.調査研究 (アジア) 事業内容 アジアeラーニングネットワーク関連各国動向 調査 教育機関 システム コンテンツ サービス コンサルティ ング 政府 企業 教育機関 システム コンテンツ サービス コンサルティ ング 政府 企業 教育機関 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ WG2 多言語対応コンテンツ制作 WG3 企業内教育・高等教育ID ○ ○ WG4 コンテンツ品質 ○ ○ ○ ○ ○ ○ eラーニング白書に関する調査研究 eラーニングプラットフォーム及びコンテンツ 教材に関する調査研究(WG1) SCORM Ver.1.3規格の普及推進に関する調査研 究(WG1) 著作権管理、個人情報保護などの技術要件に関 する調査研究(WG1) 多言語対応コンテンツ制作手法に関する調査研 究(WG2) 企業内教育インストラクショナルデザインに関 する調査研究(WG3) 高等教育インストラクショナルデザインに関す る調査研究(WG3) eラーニングコンテンツ・サービスの品質保証 に関する調査研究(WG4) IMS-QTIの利用価値と有効性の具体化に関する 調査研究(WG4) 次世代学習サービス提供モデルに関する調査研 究 次世代学習基盤アーキテクチャに関する調査研 究 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 4.技術開発・ SCORM Ver.1.2規格に準拠した製品認定テスト 実証実験 スイートの多言語対応及び適合性検査等実験 コンテンツライセンス管理機能・個人情報保護 関連機能の調査及び開発 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 多言語に対応したコンテンツ制作モデルの構築 5.ポータルサイト開発 ○ ○ ブレンディッド型学習に関する調査研究 3.国際コンファレンス 欧米 企業 WG1 製品認定・標準化等 2.調査研究 (国内) 国内 政府 ○ ○ ○ ○ ○ 20 ○ ○ ○ ○ ○ 5. 事業推進組織/体制 本事業を推進する組織/体制は、AEN 参加各国による推進組織と日本国内での推進体制よ り構成されている。 AEN 参加各国による推進組織は、平成 14 年度に開催された国際コンファレンスにて合意さ れた AEN 参加 13 カ国の代表者より構成する「アジア e ラーニングネットワークメンバ会議 (議長:坂元 昂 メディア教育開発センター所長)」と、本年度新たに設置した下部組織であ る 4 つのワーキンググループから構成されている(図 5-1)。 韓国 アジアeラーニングネットワークメンバ会議 (議長:坂元 昂 メディア教育開発センター所長) 中国 インドネシア ブルネイ 製品認定等・標準化 WG1 フィリピン 多言語対応コンテンツ制作 WG2 カンボジア ミャンマー 企業内教育・高等教育ID WG3 マレーシア 日本 コンテンツ品質 WG4 ベトナム タイ シンガポール ラオス 図 5-1 AEN 参加各国による推進組織 また、日本国内での推進体制は、平成 14 年度に経済産業省に設置された「アジア e ラーニ ングネットワーク推進委員会(委員長:坂元 昂 メディア教育開発センター所長)」と、その 下部組織である WG1 から WG4 による活動を支援、対応するための様々な TF より構成されて いる。また、これら委員会、WG、TF による活動を円滑に且つ効率的に実施するために、経済 産業省及び先進学習基盤協議会事務局(株式会社富士総合研究所)が事務局を担当している (図 5-2,表 5-1)。 21 アジアeラーニングネットワーク推進委員会 (委員長:坂元 昂 メディア教育開発センター所長) 事務局 (経済産業省・先進学習基盤協議会) WG1関連 WG2関連 WG3関連 認定TF 多言語対応コン テンツTF 企業内教育IDTF 新規規格TF 高等教育IDTF 規格普及TF 図 5-2 日本国内での推進体制 22 WG4関連 eラーニング 品質TF 学習評価TF 表 5-1 アジア e ラーニングネットワーク推進委員会委員名簿 氏名 企業・機関・大学名及び部署・役職 委員長 坂元 昂 文部科学省大学共同利用機関 副委員長 佐伯 胖 青山学院大学 委員 オブザーバ 総合研究所所長 福原 美三 株式会社エヌ・ティ・ティ エックス 玉木 欽也 青山学院大学 美濃 導彦 京都大学 斎藤 信男 慶應義塾大学 常任理事 平田 謙次 産業能率大学 総合研究所上級研究員 牟田 博光 東京工業大学 教育工学開発センター長 浦野 義頼 早稲田大学大学院 宮沢 修二 株式会社ラーニング・アーキテクチャ研究所 学術情報メディアセンター教授 国際情報通信研究科教授 株式会社エヌ・ティ・ティ エックス 土肥 株式会社日立製作所 隆志 潔 取締役 経営学部教授 仲林 清 原 事務局 メディア教育開発センター所長 代表取締役 Eラーニング部長 e-ラーニングソリューションセンタ センタ長 日本ユニシス株式会社 サービスビジネス統括部担当部長 真泉 順一 日本電気株式会社 尾川 正美 富士通株式会社 先端科学ソリューション本部プロジェクト統括部長 嶋田 隆 経済産業省 情報処理振興課長 田代 秀一 経済産業省 情報処理振興課プロジェクトリーダー 横田 光弘 経済産業省 情報政策課国際担当課長補佐 楠木 真次 経済産業省 情報処理振興課企画係長 落合 美奈子 経済産業省 情報処理振興課 伊藤 健二 先進学習基盤協議会 事務局長 丹波 伸行 先進学習基盤協議会 プロジェクト統括 真貝 一之 先進学習基盤協議会 AEN プロジェクトマネージャー 奥井 康弘 先進学習基盤協議会 AEN プロジェクトコーディネータ 吉田 康之 先進学習基盤協議会 技術開発担当 及川 忠良 先進学習基盤協議会 コンテンツ部会調査研究担当 里見 直紀 先進学習基盤協議会 実証実験担当 柴田 昌志 先進学習基盤協議会 技術開発担当 兼谷 明男 財団法人国際情報化協力センター 23 e ラーニング事業部 事業部長 専務理事 表 5-2 アジア e ラーニングネットワーク推進委員会 開催回数 第1回 開催日時 平成 15 年 6 月 9 日(水) 開催場所 経済産業省 第 3 共用会議室(本館 17 階東 6) 1. 委員長・経済産業省挨拶 議事次第 2. 出席者・事務局 紹介 3. 委員会設立主旨及び年間計画(案) 開催回数 第2回 開催日時 平成 15 年 11 月 6 日(木) 開催場所 経済産業省 第 3 共用会議室(本館 17 階東 6) 1. 委員長・経済産業省挨拶 2. 本年度の主旨・フレームワーク・各国動向調査 3. 各 WG リーダ:WG 活動内容に関する中間報告 議事次第 4. 2005 年度に向けた AEN 活動ビジョン 5. AEN カンファレンス 2003 のプログラム及び合意事項の方向性・叩き台 6. 各 WG を推進する公募プロジェクトの概要及び採択企業 7. 本年度 AEN 推進委員会の予定 開催回数 第3回 開催日時 平成 16 年 3 月 26 日(金) 開催場所 明治記念館 鶴亀の間 1. 委員長・経済産業省挨拶 2. 国際コンファレンス開催結果報告及び討議 議事次第 3. WG 活動成果報告 4. アジア諸国の e ラーニング推進動向調査報告 5. 技術開発・実証実験成果報告 6. 今後の展開に関するフリーディスカッション 24 6. まとめ 6.1 総括 6.1.1 アジアの調査研究と関連した技術開発・実証実験 2002 年度にアジア各国で行われた調査研究、実証実験を AEN の目的に照らし合わせ たうえ、「標準化とコンテンツ流通の促進」、「効果的人材育成」を本年度における大きな 2 つの柱として設定し、WG を通した調査研究活動及びこれに関連した技術開発・実証実 験を実施した。 13 カ国において 4 つの WG で延べアジア 50 人、日本人 50 人が参加、議論し、WG 毎 に 2005 年度に向けたビジョンを含むコンセンサスの統一を図り、レゾリューションを取 りまとめた。 表 6-1 AEN の目的 AEN の目的に従った 2002 年度から 2003 年度への展開 2002 年度 2003 年度方針 2003 年度活動 最新の e ラーニ 12 カ国の Country レポートをベース 2003 年度 12 カ国に提供、内容のレ ン グ の 動 向 と 技 に作成。標準化、品質、インストラ ビュー、精緻化 術を共有する クショナルデザイナについて複数の 国で取り組みがあることを確認 システムやコン テンツの相互運 用を進める e ラーニングの 知識や効果的な 活用を推進する AEN コンファレンス ポータル 各国の e ラーニン グ推進団体等関連 組織、ベストプラ クティス調査 アジア 5 ヶ国、日本の組織(7 教育組 【標準化とコンテンツ流通の促進】 WG1 製 品 認 定 ・ 織、6 社)での実験 ・多言語対応の国際標準準拠の認定 標準化等 マレーシア等での相互運用性実験 ・コンテンツ流通を促進する技術 WG2 多 言 語 対 応 コンテンツ制作 アジア 5 ヶ国、日本の組織(7 教育組 【効果的人材育成】 WG3 企 業 内 教 織、6 社)での実験(497 人、教材時 ・品質の向上 育・高等教育 ID 間約 147h 以上、学習時間約 2920h) ・e ラーニングサイクルにおける効 WG4 コ ン テ ン ツ 4 つの既存の評価項目を組み合わせ 果の検証 品質 た e ラーニングプロジェクト評価項 目(6 カテゴリ、80 項目) (1) 標準化とコンテンツ流通の促進【WG1, WG2】 WG1 では、米国 ADL 等で開催されているシステムとコンテンツの相互運用性実験 を参考として、WG による調査、検討を実施し、アジアでの共同実験の必要性につい て 合 意 形 成 し た 上 で 、 2004 年 1 月 末 に 「 ALIVE2004 ( AEN LMS & contents Interoperability Validation Experiment)」と題するイベントを開催し、アジア 5 カ国が参 加して 9 システム、2 コンテンツでの相互運用性実験を行った。この「ALIVE2004」 イベントを通じて、以下に示す合意を得た。 1)ALIVE のようなイベントを定期的に立案、実施するために協力する。 2)eラーニングの標準化に取り組んでいる米国の団体 ADL との協力関係をつくる。 3)多言語対応の試験セットなど ALIVE の成果を各国で活用し、その結果を共有する。 また、「 ALIVE2004」では、米国 ADL より専門家を招待し、 ADL が提供する SCORM Ver.1.2 規格への準拠を評価するための LMS や、コンテンツのテストスイート の機能、仕様などについて議論し、相互理解を深めた。 その後、ADL からの招待により、同団体が初めて開催した International Plugfest、 25 Global e-learning Summit の席上で AEN の設立経緯や活動内容、「ALIVE2004」などに ついて発表し、世界的な調和を築く上で AEN が果たしうる役割と存在意義について啓 もうした。 なお、Global e-learning Summit は、EU 委員会、IEEE、IMS、AICC、ARIADNE な ど、欧州、米国における e ラーニングの標準化・普及を推進する 18 政府、標準化団体、 プロジェクトが参加した国際会議であり、アジアからは先進学習基盤協議会(ALIC) のみが参加した。 また、著作権関連や個人情報保護関連の法制度に関しても調査を実施した。その結 果、シンガポールは日本と同様な法制度及びシステムを整備しているが、マレーシア、 ベトナム、フィリピンは国民の意識を啓発する段階に留まっていることなどが明らか になった。これら日本を含めた AEN 参加 5 カ国の現況を把握し、その結果を SC36 で 発表したところ、SC36 でも同様の調査を実施する運びとなった。 また WG2 では、SCORM 規格対応のコンテンツ制作について、日本を含む 5 カ国 56 社のコンテンツベンダに対してアンケート調査を行った。その結果、標準開発プロセ スを持つコンテンツベンダの 41%(特に、日本は 25%程度、フィリピン 25%、ベトナ ム 40%程度、タイ 60%)が、その背景を踏まえ、SCORM 規格を用いたコンテンツの 多言語対応を実現させる制作手法について汎用的なモデルを策定することになった。 この汎用モデルは、SCORM 規格内の SCO(Shareable Content Object)と呼ばれる最小 単位に対して多言語対応を実現するものである。 (2) 効果的人材育成【WG3, WG4】 WG3 では、アジアにおける IDer に関して、シンガポール、タイでは制度が既に整 備済み、もしくは整備中であるが、他国でも同様のニーズが極めて高いことを確認し た。また、企業内教育向け IDer と高等教育向け IDer に求められるスキル項目を取りま とめた。(特に、e ラーニングの特性を踏まえた制度とすることが望まれている。) WG4 では、昨年度に実施した e ラーニングプロジェクト評価項目(6 カテゴリ、80 項目)調査を踏まえ、これを組織品質、プロセス品質、製品品質、使用品質、学習品 質の 5 クラス、21 カテゴリへと拡張したうえで調査を実施した。 シンガポールでの品質保証に関する取り組みでは、AEN コンファレンス 2003 のキ ーノートで講演された通り、e-Learning Early Adopters Programme of Singapore (ELEAP) により、プロセスとコースウェアの両方の品質基準で評価を行い、その結果として導 入コストの最大半分までを国が補助するという制度が整備されている。今後は、品質 保証について先進的に取り組んでいる、韓国、中国、マレーシア、フィリピンの 4 カ 国内の体制を調査し、WG4 として検討すべき e ラーニング品質保証の対象、内容につ いて合意形成していくことが必要である。 26 6.1.2 米国での展開(参考) (1) 標準化とコンテンツ流通の促進:SCORM2004 の認定制度に注力/新規格開発として の Repository に注力 ADL は、2000 年 1 月に SCORM Ver.1.0 規格を発表以来、その規格を改良してきたが、 2004 年 2 月にはさらに大きな展開を遂げている。2004 年 2 月に開催された第 1 回 International Plugfest において、SCORM Ver.1.3 規格を SCORM 2004 として発表し、今 後は規格開発以上に規格認定に注力する意向であることも意思表示された。規格認定 に関する活動としては、これまで LMS・LCMS 28 件、コンテンツ 11 件がテスティン グセンタにおいて認定され、94 のプロダクトやベンダが SCORM Adapter となっている。 一方、SCORM 規格に関する研究開発活動では、これまでの SCORM 規格開発の範 囲を拡張し、他のアーキテクチャとの統合を図る試みの一環として、EPSS、モバイル、 シミュレーション、Knowledge Based Systems などがテーマに挙げられている。SCORM 規 格 と は 別 に 、 CORDRA ( Content Object Repository Discovery and Resolution Architecture)という新たな Repository に関する規格開発についても、SCORM 規格と同 様に 4、5 年をかけて実施する予定とのことである。今後も、ADL に対して国防総省 (DoD:Department of Defense)、労働省(DoL:Department of Labor)、NGB(National Guard Bureau)などの政府機関からの支援が継続されることが宣言されている。 IMS でも、規格認定に類する活動を ICP(International Conformance Program)と称し て実施するほか、国際的に緩やかな連携を図ることを目的とした LOLA という活動を 立ち上げたところであり、今後の注力分野として Repository を挙げている。また、 AEN に見られるような国際的に情報を共有し連携しようとする動きが今後に求められ る一つの方向性であるとして、IMS の CEO である Ed Walker もその国際的な意義を認 めている。 また、高等教育機関、私的財団を中心に e ラーニングソフトウェアのオープンソー ス化に向けた取り組みが進展しつつある。MIT は私的財団から資金援助を受け、全講 義情報を Web 上で無料公開する OCW(Open Course Ware)を 2001 年 4 月に発表して 以来、現在までこれを推進してきたが、2003 年 12 月に大きな転換点を迎えた。すな わち、ミシガン大学、MIT、スタンフォード大学らが私的財団の資金支援を受け、協 力して推進する SAKAI プロジェクト(the Sakai Project)の立ち上げである。これは、 高等教育機関で導入が進んでいる CMS(Course Management System)の標準化や、オ ープンソースソフトウェア(OSS)による開発が本格化いるのに伴い、これまで MIT が OKI(Open Knowledge Initiative)として推進してきたアーキテクチャに準拠したシ ステムを新たに構築して OSS 化するプロジェクであり、2003 年 12 月に始まった。 SAKAI プロジェクトでは、2004 年 7 月に第 1 弾のオープンソースソフトウェアを公開 し、12 月から各大学で試験導入する運びとなっている。 (2) 効果的人材育成:資格などの認定制度/良否判断に使用される品質基準 欧州、米国には様々な認定制度があり、資格・学位認定方法、カリキュラム、受講 27 期間が多岐にわたっている。 米国では、インストラクショナルデザインなどを扱う e ラーニングプロフェッショ ナルについて、ニューヨーク大学、カペラ大学、フロリダ州立大学などで学位認定を 行っている。また、英国ではトレーニング・ファンデーション、ロンドン大学 大学院 教育学研究科で資格認定を実施している。特に、トレーニング・ファンデーションの CeLP(Certified e-Learning Professional)は、2002 年 1 月に施行された制度であり、チ ュータ、トレーナ、システム構築者、運用管理者、コンサルタントと多様なスキルを 資格化しており、既に 1500 人を認定している。 また、品質については、ISO9000 シリーズや、e ラーニングコンテンツ・サービスの 品質に関する規格的な仕様を定めた ASTD の ECC(e-Learning Courseware Certification)な ど、6 つ以上の認定制度が存在し、ASTD のコース認定をはじめ、その良否判断にも使 用されている。ASTD は第三者としての権威付けをするだけではなく、コンテンツベ ンダなどが自ら評価するためのツールとして ECC をセルフアセスメントするツールの 提供も始めている。国際標準規格としては、ISO SC36/WG5 において 2002 年 10 月よ り検討が進んでいる。 6.1.3 国内の調査研究と関連した技術開発・実証実験 (1) 市場動向 ■市場動向(幅広い母集団によって精緻化された導入率と実践レベルにまで踏み込んだ 活用) 本年度は、国内企業約 3 万社を対象にしたアンケート調査(有効回答数 2419 社 (8%)、2004 年 2 月実施)により、導入済み 16.1%、5000 人以上 61.2%、300 人未満 10.2%という結果が得られた。昨年度では、導入済み 38.4%、5000 人以上 68.2%、300 人未満 20.0%という結果であったが、本年度では、昨年度回収できなかった中小企業 における導入実態が把握できた。回答企業全体での導入率が 38.4%から 16.1%と半減し た主たる要因は、様々な企業規模にわたった実態を反映したためである。 また、業種別に見た場合、昨年度と同様に情報サービス産業や電気等エネルギー産 業で高い導入率となっている。これらはヘルプデスク業務の直接的な支援や検診、工 事のシミュレーション研修など、学習より一歩踏み込んだ訓練的な要素が大きく、業 務に直結した導入が進んでいることを表しているものと考えられる。これらに次ぐ業 種としては、その他製造業、金融・保険業、卸売・小売業が導入率 15%であるが、特 筆すべき点はほぼ同じ割合で検討中であることといえる。 e ラーニング導入済み企業では、e ラーニングによる研修を現在の受講者比率 28.9% から、今後 49.8%へと拡大する意向を表している。e ラーニングによる研修を受講し たことのある学習者においても、「すべての研修で e ラーニングを利用した研修を導入 してほしい」「すべての研修ではないが、e ラーニングを利用した研修の割合を増やし てほしい」といった意向が合わせて 68.8%に達しており、利用機会のいっそうの増大 を望む声が多数を占める。 28 ■標準化動向(システムベンダなど準拠とコンテンツ蓄積) SCORM Ver.1.2 規格に関しては、システムベンダ(アンケート:50%、LMS の eLC 認定 14 製品)、コンテンツベンダ(アンケート:オーダーメイド 80%、レディメイド 70%)が準拠している現状にある。SCORM Ver.1.2 規格へのシステムベンダ、コンテン ツベンダによる準拠が進む一方、市場規模の大きい官公需での調達においても SCORM 規格への準拠が条件とされる事例が増えており、ベンダ、ユーザの双方にお いて SCORM Ver.1.2 規格準拠に関する実装、要件が増加している。 米国では、先述の通り ADL がシステムとコンテンツの認定制度を開始すると共に、 第 1 回 International Plugfest を開催するなどの状況が見られる。日本でも日本 e ラーニ ングコンソーシアム(eLC)がシステム認証制度を 2002 年 12 月より開始し、コンテ ンツ認定については SCORM の専門家(アセッサー)を育成する制度の検討を始めて いる。 また、教育情報ナショナルセンター(NICER)は、2002 年 9 月より IEEE の LOM と の整合性を考慮した LOM 検索システムの運用を開始した。現在では 3 万件以上とい う日本最大規模の Repository を保有するに至っており、2005 年度までに 10 万件を登録 する計画となっている。とりわけ、「理科ねっとわーく」には、LOM だけではなく、 SCORM 規格も活用されており、2003 年 9 月時点で約 2 万点の教材を保有している。 その他、教育・研修情報を提供する 12 社のプロバイダにより同年 12 月から、企業内 教育用の分散した教育・研修ポータルサービスの運営が開始されており、全会社の集 合形式や、e ラーニング、通信教育の横断検索が可能となっている。言わば、分散し た Repository である。 ■システムベンダの機能拡張(今後有望な情報技術と他システムとの連携) システムベンダに対するアンケート調査では、将来有望である情報技術として、モ バイル、シミュレーション、グループウェアが挙げられた。さらに今後参入する業務 として、HRM 販売、他システムとの連携、ポータル、KM、テスティングが挙げられ ている。 一方、e ラーニング導入済みユーザでは、76.9%がグループウェアや社内ポータルを 導入しており、13.8%が HRM、ERP、グループウェアなど様々なシステムとの連携を 検討しているという結果が得られた。これらを踏まえれば、システムベンダには e ラ ーニングシステムにおけるコンポーネント化が求められていると考えられる。 また、海外での取り組みに目を向ければ、米国では、先述した SAKAI プロジェクト に代表されるとおり、高等教育機関において CMS のコンポーネント化、特にポータル との連携、そして標準的なアーキテクチャ(MIT OKI)に準拠したコンポートネント 化が、オープンソースソフトウェアとして大きく進展している。 米国に対する国内での取り組みとしては、OKI などのコンポーネント化された標準 的 ア ー キ テ ク チ ャ と の 整 合 性 も 考 慮 し つ つ 、 KM ( Knowledge Management )、 ERP(Enterprise Resource Planning) 、 CRM(Customer Relationship Management) 、 EIP (Enterprise Information Portal)などの様々なシステムを整理・分類し、e ラーニングシ 29 ステムと連携させるアーキテクチャ案が作成されている。 ■ユーザで進む様々な活用とその効果 企業 e ラーニングユーザにおける活用は、大きく 3 種類に分けられる。それぞれの 分類における導入率、動向は概ね以下の通りである。 ・ 内定者研修:新入社員、一般社員、主任等階層別研修の中では Web 教材等 e ラ ーニングが 50%程度となっていることに対して、内定者研修では Web 汎用教材 が 80%を占めている。 ・ 業種・部門を問わず必要な共通知識教育:コンプライアンス、ISO9000 等、幅広 く社員への知識・情報の確実な伝達について、開催が難しい集合教育の補完手段 或いは代替手段として、e ラーニングを活用し、集合研修を含めた社内教育での 出席率の向上を図っている。このような観点では、研修の効率化について効果が 確認されている(人事教育担当者 33.3%、学習者 37.4%)。 ・ 業務関連教育:新商品情報を始めとする業務に直結した知識教育に使用し、業務 改善を図っている。業務展開上必要なタイミングで学習プログラムが提供(受 講)できるという観点において一定の効果が確認されている(人事教育担当者 7.2%、学習者 26.6%)。特に、特定部署向けの活用については、CD-ROM、ビデ オ、Web 教材、シミュレーション教材に分けると、シミュレーション教材が 36.4%も作成されており、15%程度の業種・部門を問わない教育に比較して、非 常に高い導入率が示されている。 e ラーニングの導入目的として上位に挙げられている、時間短縮・コスト縮減など の研修の効率化、個人要望にあった提供、業務に直結した提供などは、回答した導入 企業全体においてそれぞれ 33.3%、26.1%、17.4%、15.9%に留まっている反面、目的へ の適合性を評価している企業に限定すれば、74.2%、81.8%、57.2%、57.8%と高い値が 得られている。 これらを踏まえるならば、企業内教育の担当者は、上記のような様々な導入目的の 選択肢において、調査、分析から評価という e ラーニングサイクル全般にわたる専門 的なスキルが求められるということがいえるだろう。 ■ユーザによるアウトソーシング(内容・形態)の変化 e ラーニングユーザによるコンテンツ導入では、1)「自社制作」、2)「外部制作」と 「汎用コンテンツをカスタマイズする」、3)「汎用コンテンツをそのまま利用する」、 とという 3 つの形態それぞれで、1)24%、2)10%、3)50%というアンケート結果が得ら れている。昨年度のアンケート調査結果と比較すれば、本年度は 1)、2)が大きく減り、 3)でベンダにアウトソーシングする比率が増え、レディメイドコンテンツを導入する 傾向が強くなっていることが伺える。 レディメイドコンテンツについては、コンテンツベンダがサービスベンダやシステ ムベンダに提供する形態に比べて、コンテンツベンダが企業に直接提供する形態が増 加の一途をたどっている。 30 (2) 標準化とコンテンツ流通の促進 標準化とコンテンツ流通を促進させる取り組みの一環として、SCORM2004、IMS QTI v.1.2 に関する規格書の翻訳、実装上のチュートリアルを作成した。(ただし、それ らの標準的なリファレンス実装としてのオープンソースソフトウェアを「平成 15 年度 情報化人材育成プラットフォーム」事業において開発している)今後は、これらを使 用し、商用システムへの実装を促進することが課題である。 また、次期 SCORM 規格以降に組み込まれる可能性が高いといわれている、IMS Active Content などコンテンツ高度化技術の動向も様々な事例について整理した。 コンテンツ流通を促進するために、8 プレーヤ、3 つの対象物、4 つの行為として整 理し、ビジネスモデルを検討し、著作権管理、個人情報保護等技術に関する要件定義 書を作成すると共に、これに基づき、コンテンツライセンス・個人情報保護関連機能 のオープンソースソフトウェアを開発した。 (3) 効果的人材育成 国内調査として、システムベンダ、コンテンツベンダの品質に関するアンケート調 査を実施したところ、評価基準を持っている企業は 3 割程度と少数であり、それらの 企業では特定の規格を参考としていない場合が多く、独自に基準を決めて運用してい る組織が多いことが判明した。社団法人日本能率協会による「能力開発優秀企業賞」 がすでに 16 回目を迎えたほか、社会教育施設によるコンテンツの制作と活用を進める 「優れたインターネット活用教育実践の奨励事業」(文部科学省)などの表彰も国内で 実施されている。 本調査に関係する技術開発として、「平成 15 年度情報化人材育成プラットフォー ム」事業において、QTI 規格に準拠したオンラインテスティングツールを開発し、既 存資格試験用の e テストの要件を満たしていることを実証した。また、各種テスト理 論に基づく評価項目出力について、実際に教育・学習を行う立場からの評価において、 その有効性を確認した。この評価は、組織品質、プロセス品質、製品品質、使用品質、 学習品質の 5 クラスのうち、主に学習品質に関するものである。 またその他として、IDer に対してアンケート調査を実施した。ここでは IDer につい て定義していない IDer が 62%に及ぶ反面、スキル項目を決定している IDer は 29%に 過ぎず、80%もの IDer が IDer に関する資格試験を実施すべきであると指摘している。 そのような背景を踏まえ、127 項目に及ぶスキル項目を設定した。 「平成 15 年度情報化人材育成プラットフォーム」事業において、e ラーニング教材 標準学習時間(10 時間)、実験平均学習時間(5 時間)、集合研修(12 時間)教材コー ス開発、37 名の IDer 育成に関する実証実験を実施した。 6.1.4 国際コンファレンス 当初は日本の e-Learning Forum2003 Summer、e-Learning WORLD2003 と併設する形で AEN コンファレンス 2003 を開催することを計画していたが、SARS の流行に伴う渡航制 31 限により延期を余儀なくされ、12 月に開催することとなった。参加者は、前回参加しな かった中国を含む 13 ヶ国からの 35 人におよんだ。2 日目の 12 日は、AEN メンバー総会 として以下のことを協議し、合意を得ている。 ・AEN 体制の枠組みについて(新しい WG 立ち上げ含む) −今後、引き続き検討 ・新しい WG 活動について −WG1 から WG4 までの方針及び計画について ・2004 年度 AEN コンファレンス開催国について −2004 年秋に開催予定 −日本以外の AEN 参加国からの開催立候補(希望は 2004 年 2 月一杯まで受付) ・AEN 参加各国カントリーレポートの改善に対する協力要請 AEN 参加各国においても、2003 年 9 月から 2004 年 3 月までの半年間で、AEN コンフ ァレンス 2003 以外に 6 カ国で 8 つ以上の e ラーニングに関する国際会議が開催されてお り、日本からも幾つかの会議に参加した。現在、AEN 参加国における 7 つの e ラーニン グ推進組織が、様々な国際会議に参加し、情報を交換し合うコミュニケーションネット ワークが形成されつつある。これ最大限に活用して 5 カ国に事務局が訪問し、36 人と情 報交換をすることにより、政府、e ラーニング推進組織、民間企業の 3 カテゴリに分け た組織関連図を 12 カ国について作成した。 6.1.5 AEN ポータルサイト開発 (1) AEN の成果の共有 AEN の成果として、2002 年度の調査研究、実証実験結果等をポータルサイトに掲載 し、共有するとともに、AEN 参加メンバによるコミュニケーションの場としても利用 している。現在、129,015KB もの情報(AEN コンファレンスなどの動画情報を除く) が検索エンジンを使って検索可能となっている。(2002 年度掲載 72,408KB) ・ AEN コンファレンス 2002 及び 2003 でのプレゼン資料、講演をプレゼン資料と 組み合わせた e ラーニング教材 ・ 2002 年度 AEN 実証実験結果 ・ 2002, 2003 年度 12 カ国を対象としたカントリーレポート など (2) WG 活動との連携 WG メンバによる会議資料の共有や意見交換を目的とした掲示板機能などを提供し た。WG 活動の開始時期が遅れたこともあり、あまり活用されていないのが現状では あるが、次年度以降の WG 活動を支援する場として有効活用されることを期待する。 6.2 今後の課題及び展望 「アジア e ラーニング構想」の一環として、2005 年度までにアジア共通の e ラーニング 市場を整備し、ICT を活用した総合的・効果的な人材育成産業として e ラーニングビジネ 32 スを育成していくためには、AEN 参加各国及び国内の e ラーニング市場に対して本年度事 業内容を普及啓発していくことが肝要である。本年度は、その際立った成果の一つとして、 AEN 参加各国内の e ラーニング推進組織、キーパーソンの関係マップを整理したことが挙 げられる。これを踏まえ、それらのチャネルを最大限活用して、キーパーソン経由での AEN 参加各国への効果的な訴求を図るべきである。 以下、本年度事業活動を通じて得られた課題について整理し、それらを踏まえた今後の 展望について述べる。 6.2.1 本年度活動を通じた課題の整理 本年度の大きな柱として設定した、標準化とコンテンツ流通の促進、効果的人材育成ご とに課題を整理する。 (1) 標準化とコンテンツ流通の促進 (a) AEN 参加各国との相互連携強化 ALIVE の継続的な開催、SCORM 規格をはじめとした e ラーニング活用に関する AEN 参加国間での情報交換が期待されている。先述の通り、韓国、マレーシア、フィ リピン、中国、ベトナムなどにおいて多数開催されており、それらを通じた相互連携、 協力をいかに図っていくべきかが今後の課題であるといえる。 (b) SCORM 2004 規格に準拠した相互運用性の向上 国内では、これまで SCORM Ver.1.2 規格に準拠した e ラーニングシステム製品の 実装が各社各様に進んでいたこともあり、製品認定が困難な情勢にあった。しかし、 SCORM 2004 規格についてはシステムベンダ各社がまだ実装に着手していない状況 にあるため、今後リファレンス実装をしたオープンソースソフトウェアの普及がこ れまで以上に期待できるものと考えられる。また、コンテンツ認定については、 ADL による認定制度について既に述べた通り、様々なコンテンツ製品の認定を実施 しているところである。しかしながら、同認定制度では、それら認定したコンテン ツ製品の相互運用性の保証までは実現できていない状況にある。 これらを踏まえて今後、e ラーニングシステムへのオープンソースソフトウェア 実装により相互運用性の向上を図ると共に、相互運用性の保証までも目標としたコ ンテンツ認定のための SCORM 規格アセッサ制度を作成することが重要である。な お、SCORM 規格アセッサ制度を作成するに際しては、アセッサ育成のためのカリ キュラムや SCORM 規格に規定されていない仕様に対するガイドラインなどを整備 することが極めて重要である。現在、日本 e ラーニングコンソーシアムが SCORM Ver.1.2 規 格 を 対 象 と し た 認 定 制 度 を 策 定 す べ く 鋭 意 取 り 組 ん で い る が 、 今 後 SCORM 2004 規格を対象とした認定制度を検討していく上では、シーケンシング、 ナビゲーションなどの SCORM 2004 が持つ特有機能への対応も必要となる。このた め、CMU SCORM Best Practice Guide for Content Developers、ADL での SCORM トレ ーニングカリキュラム等を参考に、制度認定について検討していくことが不可欠で 33 ある。 また、ALIVE 2004 に参加したすべての国が次年度以降も ALIVE の継続を切望し ていることも勘案すれば、相互運用性の向上に関する国内活動について積極的に情 報提供すると共に、AEN 参加各国における SCORM 2004 規格に対する相互運用性向 上のための対応策についても ALIVE を通じて検討していくことが必要である。 (c) 多言語対応コンテンツ制作手法の SCORM 2004 規格対応 多言語対応コンテンツ制作手法に関するスキーマモデルは、SCORM 規格におけ る SCO、アセットなどの小さなコンテンツ構成単位での相互運用性の向上にも貢献 することが期待されている。したがって、このスキーマモデルにおける SCORM 2004 規格対応の一環として、SCORM2004 アセッサ育成カリキュラムとの連携につ いても留意しなければならない。 (d) SCORM 規格の新たな高度化の方向性 オ ン ライ ンテ ス ト、 シミ ュ レー ショ ン 、業 務支 援 シス テム EPSS( Electronic Performance Support System)など、e ラーニングの高度な活用事例が散見されるよう になった。このような昨今の状況を踏まえ、SCORM 規格におけるシーケンシング 活用として事前テストを実施した上で個人適応型の教材を提示することや、オンラ インテストを基本としたアセスメントベースドラーニング(コンピテンシベースコ ンテンツ)、LOM 等を活用した学習者のコンテクストに応じた効果的な教材提示な ど、既に標準化されていながら今ひとつ活用されていない規格や SCORM 規格に未 統合の規格などを組み込むような、先進的な SCORM のあり方を検討していくこと も、今後の大きな課題であるといえる。 ① スキル分析 ① スキル分析 ④ 評価 ④ 評価 LIP LIP HRM / ERP システム 学習履歴情報 XXX XXX 関連する標準規格 学習者情報 QTI QTI 参照 教材の流れ 設定 設定 設定 教材配信 教材配信 メタデータ の流れ メタデータ eラーニング システム 学習管理者 LOM LOM 教材開発 SCORM SCORM 学習者 SCORM SCORM 教材データベース 学習履歴 の流れ 現在 教材データベース 学習履歴情報 QTI QTI ② 教材開発 ② 教材開発 ③ 学習 ③ 学習 図 6-1 e ラーニングサイクルでの現在及び今後のターゲット範囲 34 今後 (e)新たな規格の方向性 Repository について、既に国内の様々な Repository 構築プロジェクトで LOM の実 装に関する情報交換をしており、その連携の必要性、標準規格化を検討していくこ とも重要である。 (f) オープンソースソフトウェア提供に向けた検討 次年度では、SCORMVer.1.3 エンジン、SCORM Ver.1.2 に準拠した多言語対応テス トスィート、IMS-QTI Ver.1.2 エンジン、分散したコンテンツ検索エンジン(LOM) をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開していく予定である。これらは 標準的な各規格のリファレンス実装として提供するソフトウェアなどであるが、こ れを広く普及させるだけに留まらず、さらなるソフトウェア等の改良を継続的に実 施していくことを通じて、リファレンス実装から実用性の高いソフトウェアにして いくことを目指している。ただし、OSS として提供する場合は、それらソフトウェ アの利用者である e ラーニングベンダ、企業・教育機関などの e ラーニングユーザ が継続して利用可能とするために、維持・管理が極めて重要であり、その効率的か つ効果的な仕組みについて関係有識者の協力を得つつ検討していくことが急務であ ると考えられる。 (2) 効果的人材育成 (a) e ラーニング品質への取り組み 品質については、本年度活動で対象を拡大した 5 クラス 21 カテゴリの品質項目に ついて、アジア各国内での適用に向けたマーケットニーズに応じてカスタマイズす ることや、サブセット作りを進めることが大きな課題となる。特に、品質項目を利 用する立場、目的によってそのサブセットも異なることが考えられる。また、品質 の認定、保証についても、欧米のように、第三者認定、セルフアセスメントという 大きく 2 つの選択肢があるが、品質項目を利用する目的によってサブセットは異な るものと考えられ、2 つの選択肢で実現工数が大きく異なるため、十分な考慮が必 要であろう。 (b) インストラクショナルデザイナ認定制度の必要性 インストラクショナルデザイナをはじめとする e ラーニング専門家に関して、欧 米では大学、企業、財団などにカリキュラム、認定制度が既に存在している。一方、 アジアではシンガポールやタイに制度が制定されている程度であり、日本ではニー ズが極めて高いもののまだ制度制定には至っていない。今後、アジアと連携し、第 三者による認定制度、セルフアセスメントなどを検討、整備していくことがの課題 である。 e ラーニングビジネスの人材需要に関する調査においては、e ラーニングベンダの ニーズが高いことがわかっている。この解決策の一つとして、本年度事業で実施し た実証実験成果であるインストラクショナルデザイナ育成コースが挙げられる。同 35 育成コースは一つのリファレンスとして位置づけられるべきものであるため、今後 e ラーニングベンダのニーズなどに応じて最適化して導入、活用していくことが課 題となる。(例えば、1)内定者研修、2)共通知識教育、3)業務関連教育ごとにイ ンストラクショナルデザイナのスキル項目も大きくは異なるのではないか。) これらの活動を国内に展開しつつ、マーケットニーズの高い AEN 参加各国におい てもインストラクショナルデザイナを育成、拡大、発展させるべく、アジアでの導 入目的に適合した品質を追究するとともに、その品質を実現するに必要十分なイン ストラクショナルデザイナとは何かを検討していくことが肝要である。 表 6-2 AEN 目的 AEN の目的・目標に則した次年度以降の課題・ニーズ 2004 年度課題 国内活動 アジア活動 最新の e ラー 下記テーマに関する情報を共有する。 ア ジ ア 活 動 AEN コンファ ニングの動向 と連携 レンス 2004 と技術を共有 する AEN 参加各国 ①多言語対応 SCORM 2004 相互運用性保証 ア ジ ア 活 動 WG1,2 間での標準規 ・システム:OSS の SCORM2004 エンジンの活用、第三者 と連携 ALIVE におけ 格及び相互運 による認定制度 国 内 制 度 立 る相互運用性 用性の確保 ・コンテンツ:SCORM アセッサ制度、第三者による認定 ち上げ 実験 制度 その他関連技 ※SCORM2004 で相互運用性保証に向けて不十分な項目も 抽出を含む。 術調査 ※ADL の SCORM 専門家講習会との連動を含む。 ※WG2 のコンテンツモデルとの連携を含む。 ②SCORM2004 の高度化活用又は次期 SCORM に向けて 国 内 市 場 活△ 性化に向け ・業務の直接的な支援の効果を向上させる活用。 ※SCORM2004 のシーケンシング、QTI 規格等 e テストベ た研究 ースドラーニング、 ※コンテンツライセンス処理に関する SCORM 等への規格 提案を含む。 ※Repository としての標準的な規格、事例の検討を含む。 コンテンツ・ ③e ラーニングの品質向上に向けて ア ジ ア 活 動 WG4 サービス等の ・品質に関する表彰 と連携 AEN コンファレ 品質向上、利 ・品質に関する第 3 者認定、セルフアセスメント ンス or ALIVE 用促進等調査 ・ベストプラクティス共有 における表彰 ※SCORM2004 の高度化活用の品質を視野に入れる。 ア ジ ア 活 動 WG3 ④品質向上を実現する e ラーニング専門家に向けて ・アジアをターゲットとした e ラーニング専門家のスキル と連携 項目に関するサブセット実証 ・e ラーニング専門家のスキルに関するセルフスキルチェ ック、第 3 者による認定 ・ベストプラックティス共有 ※SCORM2004 の高度化活用を実現する e ラーニング専門 家を視野に入れる。 本年度は、AEN における WG 活動、AEN コンファレンスなどを通じて、WG 活動 に関連した情報集約・共有が進展し、WG 毎にリファレンスモデルを作成したといえ る。 次年度は、各国内で整備、構築されている e ラーニング推進機関を中心として、WG 毎のリファレンスモデルを参加各国での要望に基づいてローカライズ、カスタマイズ 36 し、参加各国内市場に普及、展開させていく。また、その結果を AEN として共有して いくことが可能になると考えられる。 6.2.2 今後の展望 2002 年度に設立したアジア e ラーニングネットワーク(AEN)も、はや 2 年目を終える。 本年度は、中国が AEN コンファレンスに参加すると共に AEN 活動へ正式参加したこと を始め、参加各国内での政府、e ラーニング推進団体など組織体制の整備が進展している ことを確認した。 欧州・米国の標準化関連団体に対して AEN 活動に関する発表や情報交換を積極的に推進 したことにより、AEN のような e ラーニングコミュニティがアジアにおいても活動してい ることの意義や重要性が米国や英国などからも高く評価されるようになった。 AEN 参加国の協力の下、AEN がより一層の求心力を持つ e ラーニングコミュニティとし てポジションを確立し、全世界的な e ラーニング推進環境の中でアジア e ラーニングの認 知度を向上させることで、日本はもとよりアジア全体の IT、サービス業、製造業などの各 種産業における国際競争力の向上に寄与していくことができれば幸甚である。 6.3 謝辞 AEN 推進委員会、そして、調査研究編、国際コンファレンス編、技術開発・実証実験編、 AEN ポータルサイト開発編のそれぞれに御協力いただきました多くの方々、アンケート調 査やヒアリング調査に御回答いただいた企業・組織、教育機関の各御担当者の方々に対し て、この場を借りて深く謝意を表します。 37 2003年度AENでのリファレンスモデルの構築 日本内のeラーニングのサイクル 教材開発 ③価格 ④研修(人材) ①基盤開発 ⑤評価 ②コンテンツ 評価 学習実行 AEN参加各国 シンガポール ⑥ベストプラクティスの共有 Key Factor For Success WG <基盤開発> ●相手国のインフラに左右されないための オフライン機能の開発 <コンテンツ> WG ●多言語化 ●教材ポータル開発 ●国際認証に基づく相互運用性 ●教材バリエーションの充実 <価格> ●ツールによる開発の効率化 ●オープンソース化 WG <研修(人材)> ●eラーニング・プロフェッショナルの育成と配置 韓国 <評価> 中国 マレーシア ●学習効果を統合的に評価するツールの開発 ●ベンチマークを用いたeラーニング実施サイクルの 総合評価と次サイクルへの反映 図 6-2 2003 年度から 2004 年度への展開の方向性 38 WG アジアのビジネスプラットフォームの構築 スキル分析 2004年度各国でのローカライズ等実践及びAEN共有 Key Factor For Success 国内ニーズ eラーニング白書 最新のeラーニングの動 向と技術を共有する アジアニーズ 年度当初 WG、事務局活動成果 WG登 12/10 面会 アンケー 録者数 参加者 者数 ト 5カ 政府、eラーニング推進組織23つ、民間企業の組織 関連図を12カ国について作成。5カ国の7つの推進 国, 36人 組織と情報交換。7回のイベントが5国で開催。な 技術開発・実証実験プロジェクト成果 ※ALIVE以外は国内が中心の活動。 備考(欧米活 動) お、推進組織は、政策推進団体(6)、普及推進団体(13)、標準 化団体(8)の特徴がある。但し重複を含む。 アジア各 WG1 製品認 国の標準 定及び標準 規格及び 化 相互運用 性の確保 及びその 他関連す る技術調 査 コンテン ツ・サー ビス等の 品質向 上、利用 促進など に係る調 査 13, ・eLC認定数 14LMS(2002/12,2003/3) 10, ・eLCアセッサー制度の立上げ準備 2 ・コンテンツ:一部準拠迄で70%以上、システム 50% ・WG4関連:システム等のベンダにとって、品質を 高める上で必要と考えていることとして、「著作権 や個人情報が保護されていることが必要である」が 5点満点で4.36という1位となった。 WG2 多言語 標準開発プロセスを持っているのは41%、日本は 25%程度、フィリピン25%、ベトナム40%程度、タ イ60% コンテンツテンプレートを保有しているのは45%、 日本とフィリピンは約30%強、ベトナムとタイは 60%程度 WG3 IDer ・IDerは、ベンダの25%が不足とし、24%が今後採 用を強化する。 ・営業販売、コンサルタントも不足しているととも に、今後採用を強化したいとしている。 ・ユーザ企業の30%はコンテンツを自社で制作す る、又は汎用コンテンツをカスタマイズして利用し ている。 WG4 品質 備考 AENコンファレンス 協調学習等の次世代学 習基盤に係る調査 2カ 国, 2人 ①ALIVEのための調査(SCORM規格に関して、世 界における認定活動、アジアでの認定の要求条 件、文字コード等) ②各国における著作権、個人情報保護に関する要 求条件。ビジネスモデルの検討を含む。SC36で発 表し、好評で、SC36でも同じ調査を行うことと なった。 ③ADL Co-LaboとALICとのMoU検討'(2003/7)、口 頭締結(2004/2) 1)ALIVE:アジア5カ国、9システム、2コンテンツ で相互運用性実験を行い、継続を期待されてい る。(専門家33人の参加) ※ADL、アジアからの全参加者に各国内での ALIVEツールの利用が望まれている。 ※ADLのInternational Plugfest、Global e-learning Summitに招待され、発表した。 ※関連プロジェクト⇒J-1) 2)コンテンツライセンス・個人情報保護関連機能 のプロトタイプ。(2つのLMSへの実装も行った) 2+4人 3カ 国, 3人 ①多言語コンテンツ制作に関するモデル化のニー ズを抽出した。 3)多言語コンテンツ制作に関するモデルを開発し た。 10カ国, 9+15 16+10 人 人 13, 9, 1 5カ国, 7+9人 12, 7, 2 10カ国, 8+15 18+22 人 人 3カ ①アジアにおけるIDerに関して、制度はシンガ ポール、タイでは既に整備済み、整備中だが、他 国, 32人 の国でもニーズは極めて高いことを確認した。特 にeラーニングの特性を踏まえることが望まれてい る。 ②欧米には複数認定制度があるが、資格・学位認 定方法、カリキュラム、受講期間が多岐に亘って いることが分かった。 J-3)企業内教育 ・eラーニング教材(標準学習時間10時間、実験内 学習時間約5時間)、集合研修(2日間12時間)、37人 の受講者、5段階で3.4の充足度 ・実施ガイドライン ※関連プロジェクト⇒J-1) J-4)高等教育 ・海外からの20人を含む計90人での実践を通したe ラーニングのためのIDカリキュラム。特に企業内 IDとの差異を明らかにした。 ※国際コミュニケーションの英語教材での検証を 行った。 ①組織品質、プロセス品質、製品品質、使用品 J-2)オンラインテスティング機能 質、学習品質の5クラス、21カテゴリの項目へと広 ・既存資格試験用のeテストの要件を、QTI規格が げた。 満たしていることを実証した。 ②韓国、中国、マレーシア、フィリピンの4カ国内 ・各種テスト理論に基づく評価項目出力につい て、実際の教育・学習を行う立場からの評価にお の体制を把握した。 いて、その有効性を確認した。 ・コンテンツ品質に関しては、ビジネス展開に重要 13, 9カ国, 7+6人 4カ な点として70%のベンダが上げているが、5つのク 8, 14+9人 国, ラス毎の取り組みに差がある。 4人 2 ・導入企業のユーザ満足度としては、eラーニング 研修の受講者比率を28.9%から、将来は49.8%へと 増加を予定しているほど、である。学習者も70%がe ラーニングが増えることを望んでいる。 ・未導入企業にとって導入のきっかけになるのは、 「eラーニングの効果に関する情報が増えたら」が 45.3%で最も多い。 ※J-N)は情報化人材育成プラットフォーム事業を 関心あり, アジア アジア 示す。 参加希望, +日本 +日本 類似活動 13カ国参加。Keynote3人(中国、韓国、シンガポール)を含め全参加国からプレゼン。 e-Learning WORLD/Forum等 計33人の参加。ベストプラックティス(企業内:8つ、学校21つ)とeラーニング政策 を共有した。 将来有望である技術として、モバイル、シミュレー ション、グループウェアが挙げられている。 今後参入する業務として、HRM販売、他システムと の連携、ポータル、KM、テスティングをあげてい る企業が多々ある。 米国ADLが第 1回 International Plugfestを 2004.2に開 催。 ISO SC36、 IEEE LTSCで DRELを扱っ ている。 高等教育や初等中等におけるリポジトリに関する 欧米や国内について調査を行った。 39 J-1)協働作業対応のオーサリング J-5)コンテンツ検索プラットフォーム ・規格制定 ISO SC36 WG5 ・基準及び認 定、ガイドラ インを提供 米国ASTD 英国BECTA 等
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