資料G 安全管理マニュアル 院内がん登録業務従事者の義務 ~処理の安全管理と機密保持~ 大阪府立成人病センター がん予防情報センター 企画調査課 院内登録 I はじめに 院内がん登録が、取り扱う個人情報の機密保持については、患者と医師との関係における 守秘義務と同じ水準を堅持しなければならない。この責務は、患者が死亡した後も、また、 院内がん登録に従事する者が離職した後も、永続的に続くものである。 院内がん登録における個人情報保護対策としては、厚生労働省がん克服戦略研究事業「院 内がん登録の整備拡充とがん予防面での活用に関する研究」班が 2000 年に策定した「院内 がん登録における個人情報保護ガイドライン」に準拠して、院内がん登録に従事する者が、 登録業務において遵守すべき事項を本マニュアルにまとめた。 登録業務に従事する者は、登録情報が、許可のない第三者に知られることのないように、 本マニュアルを遵守しなければならない。 II 定義 1.院内がん登録管理責任者 院内がん登録管理者は、院内がん登録実施要綱に基づき、データの収集、整理、集計、報告 の管理を行う。がん予防情報センター長が職を担うこととする。 2.院内がん登録業務責任者 院内がん登録管理責任者のもと、院内がん登録実施要綱にしたがって、そこに定められた院 内がん登録業務の実施、ならびに院内がん登録資料とその作業環境を整備、維持、向上を責 務とし、院内がん登録業務の監督・管理する職員を言う。がん予防情報センター企画調査課 長が職を担うこととする。 3.院内がん登録業務副責任者 院内がん登録管理責任者の補佐としての役割を担い、院内がん登録業務責任者が不在の場合 は代行権限を持つこととする。院内がん登録業務責任者が指名する者が担うこととする。 4.院内がん登録業務従事者 がん予防情報センター企画調査課に所属し、院内がん登録業務に携わる全職員を言う。非常 勤職員を含む。 5.個人識別指標 その情報のみ、あるいは一般的に入手可能な他の情報と組み合わせることにより、特定の個 人の識別が可能となる指標をいう。下記の両者を含む。 (1) その情報のみで個人を直接、識別しうる指標。 1 氏名、生年月日(日付まで特定した場合)、死亡日(日付まで特定した場合)、住所(通 字丁以下番地まで特定した場合) (2) 個人に対して固有の符号が割り当てられており、その符号と(1)の指標との対応表が一般 的に入手可能であり、容易に個人を識別することが可能となる指標。 各種診療録番号 6.登録資料 院内がん登録において収集、蓄積された情報であって、個人識別指標を含む全ての情報を言 う(作業のために作成した一時的な資料を含む) 。死亡した患者の情報を含む。保管の形態(紙 媒体、電子媒体など)を問わない。 7.院内登録(登録室) 登録票、病院情報システムとオンラインで結ばれた端末機、登録に必要な情報、および各種 集計リストを保管している院内がん登録占有の部屋を言う。 III 基本方針 1.院内がん登録業務責任者の責務 (1) 院内がん登録業務責任者(以下、業務責任者)は、院内がん登録におけるデータの収集、 整理、蓄積、および解析の全過程において、個人情報の保護に対して責任がある。 (2) 業務責任者は、機密保持が確実なものとなるよう、登録室の物理的環境の維持、整備、向 上に努める。 (3) 業務責任者は、作業従事者が機密保持とその向上に努めるよう、指揮監督する。院内がん 登録業務における安全管理マニュアル(以下、本マニュアル)を作成し、それを作業従事 者全員に周知するとともに、その内容が遵守されるように管理・監督・指導する。 (4) 業務責任者は、作業従事者のリストを作成し、それぞれの作業分担と処理してよい情報の 範囲とを明記する。このリストは、常に最新のものに更新する。 2.院内がん登録業務従事者の義務 (1) 院内がん登録業務従事者(以下、業務従事者)は、作業上知り得た患者の情報を他に漏ら してはならない。また、院内がん登録から離れた後も、職務中と同様に業務によって知り 得たことについて守秘義務がある。 (2) 業務従事者は、本マニュアルに従って、安全管理の維持と向上に努めなければならない。 (3) 院内がん登録業務に従事する非常勤職員は、雇用時において、下記の事項に誓約するもの とする。 1. 機密情報を漏洩しないこと 2. 本マニュアルを遵守すること 3. 離職した後も、職務中と同様に、業務上知りえたことについて守秘義務を持つこと 4. 作業中に、故意または過失により、機密情報を紛失、破壊、改ざん、漏洩したとき は、その行為によって重大な処分を受けること。 2 3.患者および患者家族との接触の禁止 (1) 業務従事者は、登録情報の収集や、登録情報の確認のために、患者本人や、患者家族に直 接接触してはならない。 4.安全管理の見直し (1) 業務責任者は、本マニュアルに従って、安全管理が適切かつ十分に施行されていることを 管理・監督する。 (2) 職員の異動、コンピュータ機器類の変更、登録業務の手段・手順の変更、個人情報保護に 関する法律・条令などの制定などがあれば、そのつど安全管理の方法、実効性について見 直しし、マニュアルを改訂しなければならない。 (3) 業務従事者は、業務責任者と同等の責任感を持って、安全管理の維持・向上に努め、マニ ュアルの改訂を進言しなければならない。 IV 院内登録(登録室)の安全管理 1.環境 (1) 院内登録(登録室)(以下、登録室)は、院内がん登録業務のための独立した登録室とし、 関係のないものが、誤って入室しないために、関係者以外立ち入り禁止区域におく。 (2) 院内がん登録業務の目的で、個人識別指標を伴う情報を処理する作業は、全て登録室内で 行い、作成された情報は全て登録室内に保管する。 (3) 部屋の扉は常に閉めておき、作業内容が通路を通りかかる者の目に入らないようにする。 (4) 作業上必要な機器類は、全て登録室内に設置する。機器類を貸借するために、作業従事者 が個人識別指標を伴う登録資料を登録室外に持ち出したり、あるいは作業従事者以外が入 室することがあってはならない。 2.院内登録(登録室)の入退室 (1) 安全管理上、就業の有無を問わず随時、施錠した状態とする。 (2) 入退室時に施錠がされているかの確認を行う。 (3) 入室時に必要な暗証番号(テンキーコード)取得をしたいものについて、がん予防情報セ ンター長または企画調査課長に許可を得る。 3.院内登録(登録室)への入室者の制限 (1) 登録室への入室は、下記の者に制限する。 1. 作業従事者 2. がん予防情報センター企画調査課の職員 3. 成人病センターの常勤職員 4. 成人病センターの医師管理下にある医局秘書・病棟クラークなど(非常勤を含む) 5. その他、業務責任者の許可を得た者 (2) (1)のうち、2と3は、職業上の守秘義務を負う。また、4は、機密保持に関して作業従事 者と同等の雇用契約を結んでいる場合に限る。いずれも、登録室への入室は、院内がん登 録業務の遂行および登録資料の活用のために必要な場合に限る。 (3) (1)のうち5に該当する者の入室は、その目的を責任者が妥当と認めた場合のみに限り、業 3 務責任者が在席している時のみに許可される。 (4) 部屋・設備・機器類のメンテナンス作業者が、部屋・設備・機器類のメンテナンスの目的 で入室する場合は、業務従事者は作業を中断し、個人識別指標を伴う情報をキャビネット などに収納して個人識別指標を伴う情報がメンテナンス従事者の目に触れないことを確 認し、業務責任者が在席した上で、入室を許可する。 (5) 清掃業者が就業時前に清掃業務を実施する場合、業務従事者の在席は不可能である。コン ピュータの電源を切り、個人識別指標を伴う情報を、鍵のついたキャビネットに収納して 帰宅する。 V 登録業務における安全管理の具体的事項 1.登録作業の基本原則 (1) 個人識別情報を含む情報の転記・入力は正確に行う。 (2) 登録資料を診療録に挟んだまま返却しないように注意する。 (3) 転記中において作業過誤に気づいたときは、過誤用紙、登録票等は全て、登録室備え付け のシュレッダーを用いて裁断した上で処分する。 2.コンピュータの利用 (1) 許可を得ていない者がコンピュータを利用して、個人識別指標を伴う登録資料にアクセス することがないように、複数の物理的あるいは電子的対策を整備する。 (2) 院内がん登録の情報、その他作業上必要な個人識別指標を伴う電子媒体の情報は、下記の 2個所で管理・作業する。 1.がん予防情報センターコンピュータ室に設置された院内がん登録用サーバ・院内がん 登録システム端末機 2.登録室に設置された院内がん登録システム端末機 (3) 院内がん登録用サーバは、安全管理が講じられて当センターの規則に従い、適正に利用す る。 (4) 院内がん登録システムがインストールされた端末機は、現在7台(がん予防情報センター コンピュータ室1台、登録室6台)あり、院内がん登録サーバへのアクセスは、この7台 のみが可能である。院内がん登録業務のために、個人識別指標を伴う登録資料の操作は、 これらの端末機を用い、院内がん登録用サーバに情報を保管する。 (5) 端末機で操作・保管する個人識別指標を伴う登録資料には全て、アプリケーションによる アクセス管理・パスワード機能を利用してパスワードを設定する。 (6) 業務責任者は、作業従事者の作業範囲に応じて、適切なアクセス権(閲覧のみ、データの 入力・訂正のみ可、プログラムへのアクセス可など)を設定し、管理する。 3.リムーバブルメディアの管理 (1) 登録資料、そのバックアップデータ、あるいは登録資料作成のために施設内から入手した 情報など、院内がん登録業務のために作成されたリムーバブルメディア(USB メモリー、 FD、CD、など)の保管には、十分な安全管理をはかる。 4 (2) コンピュータおよびリムーバブルメディアの予期せぬ故障に備えて、登録資料のバックア ップを定期的に作成し、登録資料と同等の水準で安全に保管する。 (3) 専用のメディアを用意し、他の目的と共用しない。メディアは消耗品であり、それぞれの 耐用年数に応じて定期的に新しいメディアに置換する。 (4) 院内がん登録サーバ用のバックアップ USB メモリーは、病院コンピュータ室内に設置さ れた院内がん登録業務専用のロッカーに日々最新版を収納し、施錠保管する。 (5) 登録資料作成のために施設内から入手した情報、登録業務のために作成した作業用ファイ ル、各種情報サービスの結果などは、予め定めた保管場所に、予め定めた暗号化手続きを 講じた上、予め定めた期間、保管する。これらの保管場所、保管方法、保管期間は責任者 が定める。 (6) 不要となったデータ、あるいは予め定められた保管期間が終了した保管データは、速やか に消去する。不要となったメディアは、データが完全に消去されていることを確認し、物 理的に使用できない手段(切断、解体、表面に傷をつけるなど)を講じて廃棄する。 4.他の部門で作成された情報の利用 (1) 医事会計、オーダリングシステム、あるいは診療各科が独自に作成したデータベースなど、 他の部門で作成された情報を有効に活用することにより、院内がん登録業務における作業 を軽減し、登録資料の精度を向上させることが可能となる。当該施設におけるコンピュー タの利用状況に応じて、その活用方法を検討し、有効なものについては取り入れていくこ とが重要である。 (2) 他部門で作成された情報の利用にあたっては、その情報を管轄する部門と業務従事者との 間で、下記の事項を文書で申し合わせ、がん登録委員会の許可を得る。 1. データを利用する目的 2. 利用するデータの範囲 3. データを入手する方法、時期 4. 院内がん登録におけるデータの保管場所、保管期間 5. 廃棄の方法、廃棄報告の有無 5.紙媒体の管理の基本原則 (1) 院内がん登録業務では、個人識別指標が記載された紙媒体を取り扱う作業が多い。このよ うな紙媒体には、登録資料を転記・印刷した登録票、診療録、死亡診断書のコピー、ある いは業務上作成した患者リストなどが含まれる。これらの情報では、個人識別指標を別に 保管することは不可能である。また、アクセスするために知識・技術を伴うコンピュータ と異なり、紙媒体は手に取ることができれば、誰でもその内容を読むことが可能となる。 したがって、これらの紙媒体が許可を得ていない者の目に触れないように、できる限りの 安全管理を講じる必要がある。 (2) 紙媒体の利用・作成は、業務上必要な範囲にとどめる。業務従事者は、別途定められた各 業務マニュアルにしたがって、紙媒体を利用・作成する。業務マニュアルに示されていな い紙媒体の利用・作成が業務上必要となった場合は、業務責任者の許可を得る。また、必 要に応じて、業務マニュアルを改訂する。 (3) 保管する紙媒体については、保管場所、保管期間を定め、保管期間を超えるか、あるいは 5 保管期間内であっても不要となれば速やかに、紙媒体を廃棄する。作業上必要であること が、業務責任者によって認められた場合を除き、登録室の外に紙媒体を持ち出さない。 (4) 他の部門から診療録など紙媒体を借り受ける場合は、その手続について、既存の規定があ ればそれを遵守し、なければ事前にその紙媒体を管理する部門と院内登録担当で規定を取 り決めた上で、適正な手続を踏んで入手する。特に、借り受けた紙媒体のアリバイ管理を 厳密に実施し、紙媒体が紛失、破損することのないように徹底する。また、業務のために 必要な時間を考慮し、一定期間で処理が必要な量のみを借り受け、作業に用いていない紙 媒体が登録室にある状態をできるだけ少なくするように配慮する。 (5) 業務中は紙媒体のみを置き、適切な保管場所に保管する。情報が許可を得ていない者の目 に触れないよう、作業に伴って紙媒体が紛失、破損することを防止することに努めなけれ ばならない。 6.登録票の管理 (1) 院内がん登録資料の内容を記入あるいは印刷した登録票は、がん患者の集約された情報で あり、その保護について最大の注意が払われなければならない。 (2) 登録票は、登録室内にある鍵のついたキャビネットに収納し、作業時以外は施錠する。 (3) 登録票の出し入れは、業務従事者が行う。その他の者が出し入れすることを禁ずる。 (4) 登録票を登録室外に持ち出すことを禁ずる。 (5) 登録票の閲覧は、院内がん登録の目的に定められた範囲内で、業務責任者の許可を得た場 合のみ認められる。この場合、キャビネットから登録票を出し入れする作業は、業務従事 者が行わなければならない。これは、閲覧許可の範囲外である患者の情報が目に触れるこ とを防止すること、および、登録票を誤った場所に返却することにより登録票が紛失する ことを防止するために重要である。 (6) 主治医が患者の診療に用いる場合、あるいはそれ以外の目的で院内がん登録委員会が必要 と認めた場合を除き、登録票の複写は認められない。許可を得て複写された登録票は、原 票と同等の安全管理が講じられなければならない。 7.診療録の借り出し、および運搬方法 (1) 診療録(外来・入院・死亡)の借り出し方法や注意事項については、別途定めた業務マニ ュアルの手続を遵守し、アリバイ管理を徹底する。借り出し・返却について、病歴室の記 録簿とは別に、院内がん登録独自の記録簿を管理し、登録室内に永年保管する。 (2) 借り出した診療録について、患者が受診したため、あるいは医事グループ・診療科で確認・ 記録するために、返却依頼の電話がかかる場合がある。そのため、借り受けた診療録が登 録室内にある場合は、このような返却依頼に速やかに対応するため、勤務時間中に部屋を 留守にしてはならない。病歴室以外からの依頼の場合は、該当する診療録を病歴室に一旦、 返却し、依頼者が病歴室から借り出しするよう徹底する。又貸しはしない。 (3) 借り出した診療録はその日のうちに作業を済ませ返却することを原則とする。一日の作業 量を考慮し、処理が可能な件数のみを一度に借り出しする。やむを得ず、翌日まで持ち越 す場合は、登録室の鍵のついたキャビネットに収納し保管する。 (4) 病歴室から登録室までの診療録運搬中は、診療録を裏向けて運搬し、表紙の診療録番号や 患者氏名が見えないようにする。 6 (5) 診療録からの情報収集は、必ず登録室内で行う。作業中は、部屋の扉を閉め、部外者が立 ち入らないようにする。 (6) 登録資料を診療録に挟んだまま返却しないように注意する。 8.廃棄 (1) 登録室で保管する情報のうち、予め定めた保管期間が過ぎた場合、あるいは保管期間内で あっても不要となった場合には速やかに、その情報を廃棄する。 (2) コンピュータメディアの廃棄については、コンピュータの項を参照のこと。 (3) 紙媒体の廃棄は、登録室内に設置した専用シュレッダーで裁断し、通常のゴミと同様に処 分する。 9.作業の外注:外注ない 10.電話の応対 (1) 個別の患者の登録内容に関する問い合わせについては、下記の場合を除いて、電話で応対 してはならない。 1. 当センターに勤務する医師からの問い合わせの場合。ただし、院内がん登録業務に 定められた目的と範囲に限る。回答の前に業務責任者に確認する。また、先方から 発信された電話では依頼内容を確認するにとどめ、必ず、先方の所属と内線番号を 確認して、内線電話でコールバックすること。 2. 役場照会実施中に、照会した役場の担当者から、照会した対象者の氏名、生年月日、 性別、住所、本籍地に関する確認に対応する場合。担当者名を役場照会の依頼状に 明記し、その担当者が必ず対応する。回答にあたっては、依頼状に明記した目的・ 主旨(特定疾患の原因を究明し、予防に努め、診断技術・治療法の改善、開発を図 ることを目的に、あらかじめ登録した者の予後を長期間にわたり調査する)以外の ことを答えてはならない(例えばがん患者であることなど)。 (2) (1)の2における機密保持の目的もあり、登録室の名称は「院内登録」としている(「院内 がん登録室」ではない)。部屋で内外の電話を受けるときは、 「院内登録です」と対応する。 11.郵便・宅配便の利用 (1) 院内がん登録業務において、個人識別指標を伴う情報を、電子媒体の形で、郵便・宅配便 を利用して施設外部とやり取りは行わない。 (2) 院内がん登録業務において、個人識別指標を伴う情報を、紙媒体の形で、郵便・宅配便を 利用して施設外部とで送付・受領する場合は、役場照会に限られる。ただし、この作業に おいては、対象者が「がん患者」である情報は、一切、含まれない。役場照会における機 密保持については、後述する。 12.生存確認調査 登録患者の予後を把握することは、院内がん登録の重要な役割である。予後情報の情報源に 応じて、それぞれ適正な安全管理を講じる。 1)施設内情報 (1) 最終来院日情報、施設内の死亡診断情報などがこれにあたる。 7 (2) それぞれの情報について、院内がん登録がこれを利用するために予め定めた手続に従って 情報を入手し、整理する。 2)大阪府がん登録からの予後情報 (1) 大阪府がん登録に届出した大阪府在住者について、大阪府がん登録の情報サービスを利用 する。 (2) 大阪府がん登録からの情報入手にあたっては、大阪府がん登録の手続に従う。 3)患者・家族との接触 (1) 患者の予後を把握する目的で患者・家族に接触してはならない。 4)役場照会 (1) 上記1)と2)の情報で生死の確認ができなかった対象者については、本籍地照会、住民 票照会を実施する。本籍地照会については、法務省の認容を得る。 (2) 役場照会にあたっては、対象者の病名が特定されないように留意する。 (3) 役場照会は、すべて書面で行う。依頼先から確認の電話があった場合、電話による回答は、 照会目的の説明、および照会した対象者の氏名、生年月日、性別、住所、本籍地に関する 確認に限る。 (4) 請求した資料が誤って他へ郵送されるのを防止するため、返信先が印字された返信封筒を 作成し、返信に必要な切手を貼って同封する。 (5) 成人病センター内の他の部局においても、共通の様式を用いて役場照会を実施するため、 担当者の所属、担当者名、内線番号を依頼状に明記する。また、センターからの依頼が同 一の役場に同時期に届かないように、事前に調整する。 (6) 作業途中で入手した住民票や戸籍の写しは、作業終了後速やかに廃棄処分する。生存確認 調査作業で使用した各種リストについても、同様に処分する。 13.集計・報告 (1) 集計作業では、患者の氏名は不要であり、それを取り除いた集計用ファイルを作成して集 計に用いる。 (2) 年報を作成するための通常集計では、予め定められた様式・方法に則って集計表を作成す る。また、集計結果については、がん登録委員会と相談しながら、個人情報の保護に配慮 しつつ、公開に努める。 附則 この規則は平成12年9月1日より施行する。 附則 この規則は平成22年7月1日より施行する。 附則 この規則は平成23年8月1日より施行する。 附則 この規則は平成24年7月1日より施行する。 附則 この規則は平成25年4月1日より施行する。 8
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