アメリカ合衆国ビザの基礎知識

アメリカ合衆国ビザの基礎知識
一般に米国ビザの取得は難しいと言われていますが規則を正しく理解することで殆どの
問題を解決することが出来ます。
このページでは短期出張から長期赴任まで査証手続きの基本について説明します。
何のビザを取得すればいいの
⇨ P.2 へ
1
ビザ種別一覧
2
赴任者の査証としてEビザ、H査ビザ、Lビザの違い ⇨ P.3 へ
3
B−1ビザで可能な業務範囲 ⇨ P.5 へ
査証免除制度 ⇨ P.6 へ
1
査証免除制度とは
2
無査証入国の条件
申請方法 ⇨ P.7〜
⇨ P.7 へ
1
申請箇所(管轄)について
2
査証申請書について
3
申請方法について ⇨ P.8 へ
4
面接予約の取得方法 ⇨ P.9 へ
5
ビザ審査料金の支払い方法について ⇨ P.10 へ
⇨ P.7 へ
在日アメリカ公館所在地 ⇨ P.10 へ
1
在東京アメリカ合衆国大使館
2
在大阪アメリカ合衆国総領事館
3
在沖縄アメリカ合衆国総領事館所在地および申請方法について
ビザ情報の入手および問合せ方法(在東京大使館または大阪総領事館) ⇨ P.11 へ
何のビザを取ればいいの
アメリカのビザは永住を目的とした移民ビザと一定期間の滞在を目的とした非移民ビザに大別さ
れます。 通常、短期出張や長期赴任者のためのビザは非移民ビザに該当します。
さらに 非移民ビザは目的によりA〜Rに分類されます。
まず「非移民ビザ一覧」でどの種類のビザにあたるのか確認してください。
非移民ビザ(永住目的以外)一覧
外交・公用
(A)
A‑1:
A‑2:
A‑3:
外交官及びその配偶者と子供
日本国政府の要請による公用入国者及びその配偶者と子供
上記の随行員及びその配偶者と子供
一時訪問者
(B)
B‑1:
B‑2:
短期商用
観光
通過
(C)
C‑1:
C‑2:
C‑3:
一般外国人の第三国への通過
国連本部関係者通過
外国政府公務員通過
乗務員
(D)
国際線輸送業務に従事する航空機または船舶の乗務員
貿易駐在員
投資駐在員
(E)
E‑1:
E‑2:
駐在員及びその配偶者と子供
駐在員及びその配偶者と子供
留学生
(F)
F‑1:
F‑2:
留学生
配偶者と子供
国際機関関係者
(G)
G‑1、G‑2、G‑3、G‑4、G‑5の種類がある
一時的雇用者
(H)
H‑1:
H‑2:
H‑3:
H‑4:
報道関係者
(I)
新聞社、テレビ、ラジオ等の報道機関に所属し、取材活動を行う者及びそ
の配偶者と子供
交流訪問者
(J)
J‑1:
J‑2:
米国政府が承認した高等教育研究プログラムに参加する者
その配偶者と子供
婚約者
(K)
K‑1:
K‑2:
アメリカ人の婚約者
その子供
同系企業内転勤者
(L)
L‑1:
L‑2:
同系企業内転勤者
配偶者と子供
留学生(各種学校)
(M)
M‑1:
宝石鑑定及びデザイン学校、美容学校、飛行機操縦訓練学校そ
の他の職業訓練学校等の留学生
配偶者と子供
M‑2:
特殊技能者
短期労働者
技能研修者
以上の者の配偶者と子供
卓越能力者
(O)
O‑1:
運動競技者、芸術家、 (P)
芸能人、
O‑2:
O‑3:
P‑1:
P‑2:
P‑3:
P‑4:
科学、芸術、教育、実業や運動競技の分野で卓越した能力を有
する又は映画、TV作品で卓越した業績をあげた人でその分野の
仕事を行う者
上記該当者の補佐の為に入国する者
O‑1やO‑2ビザの配偶者と子供
国際的に評価されている催し物や公演の為入国する者
相互交流プログラムで短期公演をする芸術家や芸能人
独特の文化を上演したり教えたりする芸術家や芸能人
上記の配偶者と子供
国際文化交流訪問者
Q‑1:
国際文化交流訪問者
R‑1:
R‑2:
宗教活動家
上記の配偶者と子供
宗教活動家
(Q)
(R)
赴任者のビザとしてEビザ、Hビザ、Lビザの違い
駐在員は「E-1」「E-2」「H-1b」「L」いづれかのビザを取得して渡米します。
それぞれのビザは移民国籍法並びに施行規則で発給条件が定められているので、赴任予定者が
資格及び諸条件に合致しているか確認する必要があります。残念ながら合致しないと思われる場
合は、赴任予定者を変更せざるをえません。
申請者の資格(役務内容)
E又はL
役員
管理職
会社の事業運営に必要不可欠な技能を持っているもの
H1-b
専門職
「E」又は「L」は資格その他においてほぼ同等ですが「L」には手続きの煩雑さやいくつかの制限
がある為、以下の条件を満たすのであれば「E-1」又は「E-2」を取得することをお勧めします。
Eの発給条件
1. 申請者は日本国籍者(家族の国籍は問わない)
2. 現地会社の国籍は日本である。
• 資本金:
50%以上日本資本金である。
50:50の場合は、経営権を日本側がもっていること。
(経営者が日本国籍でもグリーンカード保持者の場合は日本資本と
みなされない。)
3. E-1の条件
ここで言う貿易とは、商品の貿易ばかりでなく金融・輸送・サービスの提供等も含みます。
• 日米間に相当な量の継続的な貿易があること。
(相当量とはその業種にとって健全な貿易であること。)
• 日米間の貿易量が総貿易量の50%以上であること。
(法人化されていない場合は日本の親会社の日米貿易量が総貿易量の50%以上
であること。)
E-2の条件
ここで言う投資とは実質的に企業活動を行うためのものであり銀行の利子のみをあてにす
るような場合や投機的な投資は含みません。
• 相当な額の投資をした会社又はその経過にある会社であること。(相当額とは現地
会社を運営するにあたって適当であると判断出来る額)
その他条件及び制限
1. 米国入国前の条件
E、H1-b ..... なし
L ............... 直近3年間のうち1年間はその日本の会社に継続的に勤務しているこ
と。
2. 滞在期限
E ............... 知識・技能職、事業所の建ち上げ要員を除き、事業や雇用が継続して
いる限り無制限(滞在期限は2年毎に更新手続が必要)
H1b ........... 6年
L ............... 管理職・役員
特殊技能者
7年 (新設会社は1年)
5年 (新設会社は1年)
3. 1回目の任務が終了し再度同目的で米国入国する場合
E ............... 制限なし
H1b、L ....... 1年後
4. 年間枠(10月〜翌年9月末)
E、L........... なし
H1b ........... 65,000人
ペティションの許可発給が、年間枠に達した時点で、10月1日以降の受
け付け扱いとなります。例年、年度前半に年間枠に達してしまう事態が
発生しているので注意が必要です。
現在暫定措置として、2002年度までは、米国内における技術者不足を
考慮し195,000人の臨時枠としている。
B‐1ビザで可能な業務範囲
在日本アメリカ大使館(総領事館)のビザ情報サービス(ダイヤルQ2)ではB−1ビザ
で行なうことのできる業務範囲の例として以下のものを上げています。
・自社製品の売り込み
・契約交渉
・取引先との商談
・専門分野の各種会議、学会、セミナーへの出席
・企業独自に行なう、製品及び市場調査
・投資の準備など
但し、アメリカの企業から報酬を得るような仕事はできません。
B−1ビザの発給を受けるためには次の2つの条件を満たし、それらを証明する書類を提
出する必要があります。
1
アメリカでの商用が短期間であること、また滞在終了後はアメリカを離れる意志があ
ること
2
アメリカ滞在中および帰国のための充分な費用があること
あなたの渡米目的がこの6例に当てはまらない場合、まず考えなければならないのはそ
の他のビザであなたの渡米目的に該当するものがあるかどうかです。
もう1度非移民ビ
ザ一覧を確認してください。
よく H‑1b ビザはINS(イミグレーション)の許可手続きがいるから面倒、何とかB‐1 ビ
ザをとってほしいというご依頼をいただきますがこの考え方は危険です。ビザの所持がア
メリカ入国、滞在の保証とはなりません。
入国拒否事例としてトップに挙げられるのが B‑1ビザ所持者またはノービザでの渡航者で
す。 特に技術者が輸出した機械の据付、メンテナンス、指導などを目的に渡航する場合、
B‑1 として認められるのは、輸出契約書の中に前記のサービスが記載してあること、且つ契
約から1年以内であることが条件とされています。
アメリカビザを理解すること、正しい手続きを行なうことが最善の方法です。
査証免除制度
1査証免除制度(ビザウェイバープログラム)とは
わが国とアメリカ合衆国は1988年10月18日査証免除に関する口上書の交換を行ない、
1988年12月15日より VISA WAIVER PILOT PROGRAM(査証免除試行制度) として査証免除
のための適用条件を満たすものの米国無査証入国が開始されました。
米国本土・ハワイ・アラスカ・(注)グアム・プエルトリコ・バージン諸島
適用地域
(注)
グアムについては別途グアム査証免除制度を施行している
日本国籍者については適用条件の範囲がこの米国査証免除制度のほうが広いので米国査証免除制度で渡航するこ
とを薦める
2 無査証入国の条件
1)
国籍
(注)
以下の国籍を有し、且つその国の有効なパスポートを所持していること。
イギリス(British National Overseas旅券を除く)、日本、フランス、スイス、スウェーデン、ドイ
ツ、イタリア、オランダ、スペイン、オーストリア、ニュージーランド、フィンランド、ベルギー、
デンマーク、ノルウェー、アイルランド、ルクセンブルグ、サンマリノ、アンドラ、モナコ、リヒテ
ンシュタイン、ブルネイ、、オーストラリア、スロベニア、シンガポール、ポルトガル、アイスラ
ンド
注:ベルギー、アンドラ、スロベニア、ブルネイ、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグの国籍
者はMRP(機械読取式旅券)所持者のみ査証免除制度での入国が可能。
MRPを所持していない方は、無査証で入国することはできません。
2)
滞在日数
90日以内 延長不可
3)
渡航目的
B-1B-2(通過を含む)の範疇であること。
観光、知人訪問、商用、語学研修(週18時間以内のプログラム参加に限る)、通過など
資格変更不可
4)
入国手段
カナダ、メキシコから陸路で、又は米国司法省と査証免除に関しての契約を締結した*航
空(船)会社を利用して入国すること。
*アメリカへ定期便を就航している航空(船)会社は契約を締結している。チャーター便に
ついては確認が必要
5)
往復あるいは次の目的地までの航空券又は乗船券を所持していること。
隣接する国地域までのものは不可。(カナダ・メキシコなどまでの航空券は不可)
6)入国非適格条項に該当しないこと
I-94W(アメリカ入出国カード及び無査証入国申請書)の裏面に記載されている条
項をご確認下さい。
アメリカ査証申請方法
1 申請箇所(管轄)について
アメリカビザ申請は、*居住地を管轄する大使館または総領事館で、申請手続きを行うことに
なります。
*単身赴任などで住民登録地と現在住んでいる住所が異なる場合は、現在住ん
でいる場所を管轄する大使館または総領事館で申請手続きを行ないます。
(在東京米国大使館の管轄)
東京・埼玉・神奈川・群馬・茨城・千葉・栃木・新潟・山梨・長野・静岡・福島
山形・北海道・青森・岩手・宮城・秋田
(在大阪・米国総領事館の管轄)
岡山・広島・鳥取・島根・山口・奈良・和歌山・京都・滋賀・三重・大阪・兵庫
四国各県・愛知・岐阜・福井・石川・富山・九州各県(奄美諸島を除く)
(在沖縄米国総領事館)
沖縄県、奄美諸島(代理申請は認められておりません)
*管轄外の申請は出来ません
(例:大阪市に住んでいる人が東京米国大使館でビザ申請は出来ません)
2 査証申請書について
査証申請書は3種類あり、渡航目的や条件により必要な申請書が異なります。
査証申請書は、ビザ発給に関わる重要な書類です。
記入漏れや誤記入があると申請が受理されないことや、ビザ発給が拒否されることがありま
す。 弊社のサービスをご利用いただくことをお勧めいたします
DS‑156(非移民査証申請書)
全ての申請者が提出する必要があります。
DS‑157(非移民査証補足申請書)
16〜45歳の男性のみ必要です。
国籍により、上記に関わらず提出が必要な場合がありますので、必ず事前に確認してくだ
さい。
DS‑158(非移民査証申請者の連絡先および職歴書)
F査証、J査証、M査証の申請者は提出が必要です。
3 申請方法について
申請方法は3種類ありますが、以下のケースは、旅行業者による代理申請または郵送
による申請のいずれか、その他は、領事面接による申請になります。
領事面接が不要な方
・16歳未満または60歳以上の方
・H‑1bビザ、H‑4ビザ、Lビザを申請する方
・現在有効またはビザ失効日から1年以内のビザを所持している方で、そのビザと同じカ
テゴリーのビザを申請する方
(1) 面接による申請
大使館または総領事館に出頭し領事面接を受ける申請方法です。
面接予約を取得する
領事面接を受ける為には、予約が必要です。
面接予約の取得方法を参照してください。
↓
ビザ審査料を振り込む
ビザ審査料の支払方法を参照し、振込みをしてください。
↓
面接を受ける
面接予約承認書に記載されている指示に従って、申請書類をセットし
大使館
または総領事館の窓口に提出してください。
↓
受領
郵送または旅行会社の代理受領になります。
郵送を希望する場合は、面接時返信用封筒(住所・氏名を明記し、切手を貼付)提
出してください。
*弊社は、面接予約の代行、代理受領などのサービスをご提供いたします。
(2)郵送による申請
大使館または総領事館に郵送で必要書類一式を送る申請方法です。
大使館・総領事館へ送付
全ての申請書類を大使館または総領事館に送付してください。
① 旅券
② ビザ申請必要書類
③ 返信用封筒(住所・氏名を明記し、切手を貼付)
④
ビザ審査料振込み明細書(ビザ申請書DS‑156に添付)
送付先
(東京)
〒107‑8420 東京都港区赤坂1‑10‑5
米国大使館領事部郵送申請受付係
(大阪) 〒530‑8543
大阪市北区西天満2‑11‑5
米国総領事館査証郵送受付係
↓
郵送にて、返却されます。
*提出書類に不備があると、全ての提出書類および追加書類の案内が返送されます。
要求された書類を準備し、再送することになりますので、ご注意ください。
(3) 旅行業者の代行よる申請
効率的にアメリカビザ取得が可能です。
弊社はビザの手続き代行を承ります。
4 面接予約の取得方法
ファックス機能付き電話を利用し、ガイダンスに従って、面接予約承認書を入手する。
TEL No.03-5354-4033
面接予約承認書取得料金:1、050円
ご家族で申請する場合は、承認書は1通で可。
面接予約には以下のデータが必要ですので、予め準備をしてください。
パスポート番号/FAX番号/クレジットカード番号・失効日
対応可能なクレジットカードは、「VISA」「MASTER」「JCB」「AMEX」の4社です。
本人名義である必要はありません。
面接予約承認書取得料金が、自動的に課金されます
5 ビザ審査料金の支払方法
ビザ審査料金とは
大使館または総領事館のビザ審査料です。
ビザ料金ではありませんので、公用など一部を除き、ビザ発給の可否にかかわらず一人
あたりUS$100相当の日本円の支払いが必要です。
支払方法
以下の口座に銀行振込
振込先銀行: 東京三菱銀行
虎ノ門支店
当座預金 口座番号: 1882541
口座受取人: 駐日米国大使館査証申請料受入口
*東京三菱銀行で振り込む場合、振込手数料は無料
US$100相当の日本円
毎月のレートにより換算されます。
当月の申請料は以下の電話番号で確認できます。
TEL:03‑3224‑5136
在日アメリカ公館所在地
ビザ申請の受付箇所は 以下の3箇所です。
札幌や福岡などの総領事館では取り扱っていませんので、ご注意ください。
1.Embassy of the United States of America
アメリカ合衆国大使館
(東京)〒107-8420
東京都港区赤坂1-10-5
2.Consulate-General of the United State of America, Osaka‐Kobe
大阪総領事館
(大阪)〒530-8543
大阪市北区西天満2-11-5
3.在沖縄アメリカ合衆国所在地および申請方法について
アメリカ合衆国、沖縄総領事館の規定により沖縄県、奄美諸島在住の方は代理申請が
認められません。ご本人が、直接総領事館で申請しなければなりませんので、当サイトではお
取り扱いできません。
ビザ申請者ご本人が、総領事館に、必要書類、所要日数についてご確認の上、ビザ手続きを
行ってください。
査証料金は、直接現金で支払いますので、事前に振り込む必要はありません。
面接予約も不要です。
American Consulate-General in Naha
アメリカ合衆国 沖縄総領事館
住所:〒901-2101 沖縄県浦添市字西原2564
電話番号:098-876-4211
申請時間:08:30〜11:00
受領時間:08:30〜16:00
ビザ情報の入手および問合せ方法(在東京大使館、在大阪総領事館)
ビザ情報インフォメーションライン(有料)
以下の電話番号から、ビザ申請のための必要書類などの情報を入手できます。
また、ファクシミリ付電話を利用すると、情報を書面で入手することも可能です。
電話番号
03-5354-4033
利用時間
音声・FAX:
毎日24時間
オペレーター: 09:00〜13:00 14:00〜17:00
料
金
音声・FAX:
1件630円
オペレーター: 6分、735円
支払方法
クレジットカード(VISA、MASTER、JCB、AMEX)
大使館ホームページ
http://usembassy.state.gov/tokyo/
ファクシミリ
東京: 03-5570-5541
大阪: 06-6815-5930