2007年9月発行

特定非営利活動法人
ディジタルシネマ・コンソーシアム
N E W S L E T T E R V o l .9
ニューズレター
2007年
9月
第9号
報告
関東経済産業局より事業を受託
ミラノ大聖堂で4K映像撮影
慶應DMC 京都賞・オランダ撮影
立教大学 4Kコンテンツ制作
ナック 映像制作フェアー その他、最新情報満載!
編集・発行/ディジタルシネマ・コンソーシアム事務局
NPO Digital Cinema Consortium of Japan (DCCJ)
〒239-0847 横須賀市光の丘8-3 316号室
TEL:046-839-2455、FAX:046-839-2454
http://www12.ocn.ne.jp/~d-cinema
巻頭言
-DCCJにとって
にとって特記
にとって特記すべき
特記すべき2
すべき2つの活動
つの活動-
活動-
特定非営利活動法人ディジタルシネマ
特定非営利活動法人ディジタルシネマ・
ディジタルシネマ・コンソーシアム コンソーシアム 理事長 理事長 青山友紀
ディジタルシネマ・コンソーシアム会員の皆様
会員の皆様には日ごろディジタルシネマ・コ
ンソーシアムの活動に参画していただき、心
から感謝申し上げます。
さて、前回のニューズレター以降、当コンソー
シアムの活動において特筆すべきことが2点
あったことをご報告したいと思います。いずれ
も詳細は本ニューズレターで述べられますの
で、ここではその背景と概要を簡単に紹介い
たします。
まず、本コンソーシアムが発足したのは6年
前の2001年であり、特定非営利活動法人
(NPO)に登録されたのが4年前の2003年で
すが、初めて公的な受託活動費を獲得するこ
とに成功いたしました。経済産業省の関東経
済産業局は平成19年度コンテンツ活用型地
域振興事業に関する公募をいたしましたが、
本コンソーシアムが「デジタルシネマを核とし
た次世代映像コンテンツ産業集積に関する産
学官連携コンソーシアム事業」の受託に成功
いたしました。本事業は日本のコンテンツ集積
拠点を構築するためのモデルと産業としての
可能性を調査検討することが目的であります。
皆様ご存じのように主要欧米各国は映画産業
を中心として、たとえばハリウッド、パインウッ
ド(イギリス)、エクレール(フランス)、チネチッ
タ(イタリア)、バーベルスベルグ(ドイツ)など
のように、映画・テレビの撮影スタジオ、ロケス
ペース、編集スタジオ、アーカイブ、そして映
画・テレビジョンスクール、などが一か所に集
積した拠点があり、そこで多くの映画会社、放
送会社、コマーシャル制作会社、ポスプロスタ
ジオ、映画学校などがその拠点の施設をシェ
アーすることによってビジネスの効率をあげる
とともに、作品のアーカイブや博物館、テーマ
パーク、教育などが連携して運営され、繁栄し
ている例が多くみられます。これに対して日本
ではこのような集積拠点が分散しており、
厳しいビジネス競争環境の中で、各映画会社
が個別に大きな施設を維持運営することが困
難となっており、いくつかの撮影所が閉鎖に追
い込まれたり、規模を縮小したりしてきました。
これに対して政府は昨年7月に取りまとめられ
た「経済成長戦略大綱」においてメディアコンテ
ンツ産業の大幅な拡大を目指すことを宣言して
おり、そのためにも、デジタルエンターテインメ
ント産業の集積拠点を構築することが急務であ
ると考えられます。
このような背景の中で経済産業省関東経済
産業局はデジタルエンターテインメントコンテン
ツの産業集積拠点としての可能性について調
査検討する事業に関する募集をおこないました。
これに対してDCCJは従来からデジタルメディア
コンテンツの時代にはこのような集積拠点が必
要であることを主張してきており、今回の募集
に応募することといたしました。そしてDCCJの
応募が採択されたのであります。NPO法人が国
から受託事業を受注することはゼロではありま
せんが、そのためにはNPO法人としてその目的
にそって正しく活動しているか、財務的にも信
頼できる状況であるか、など厳正なチェックが
行われ、税金から配分される助成金を受注する
資格について審査されます。DCCJはこの条件
を満足する特定非営利活動法人であることが
認められたわけであります。この応募に対して
は経団連、およびNPO法人映像産業振興機構
(VIPO)よりサポートをいただき、またDCCJとこ
れらの機関との橋渡しをされた当NPOの一木
理事の貢献にはこの機会に感謝の意を表した
いと思います。さらに、応募資料作成には、小
野副理事長、太田理事、金子会員、山田DCCJ
事務局員の多大な貢献があったことを申し上げ
ます。今後採択された提案資料にしたがって調
査検討を推進し、要求条件を満たす報告書を
作成する必要があり、会員皆様の協力も是非
お願いしたいと思います。この報告書により二
子玉川地区がデジタルメディアコンテンツ産業
集積拠点としての可能性が検証されれば、
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
巻頭言(前ページより続く)
その実現に向けてコンソーシアムの設立、進
出企業の誘致、研究・教育施設の整備、資金
の調達、など一連の活動が推進される段階に
入ることとなり、DCCJもその中核として活動し
ていくことが求められることになります。
第2の特記事項はイタリア国立映画学校と
のコラボレーション活動であります。2003年
にDCCJに参画する企業が連携してロンドンお
よびローマにおいて4Kデジタルシネマのデモ
を行いました。その時ローマのチネチッタにあ
るイタリア国立映画学校を訪問いたしましたが、
その映画学校がデジタルシネマの人材を育成
する新しい学科を設立する予定であり、DCCJ
と協力関係を持ちたいとの要望があり、DCCJ
としてもそれは大きなメリットがあるので、連携
活動に関するMoUを締結したしました(スケ
ジュールの都合で小野副理事長が当地を訪
問しサインいたしました)。その具体的な協力
活動の一貫として、この7月にミラノにある歴
史的建造物である大聖堂DUOMOの内部のス
テンドグラスや彫刻・絵画、祭壇などを4Kデジ
タルカメラで撮影し、その大聖堂を超高精細映
像で紹介するデジタルコンテンツを制作する、
という画期的な活動が行われたのであります。
カトリックの荘厳な教会の中を4Kデジタルカメ
ラで撮影するために大規模な照明設備が必要
になりますが、大きなバルーンを4~5個も教
会の天井近くに上げ、そのバルーンを光らせ
て照明し、大きなクレーンで4Kカメラを吊り上
げて教会のステンドグラスや彫刻を撮影する
など、この大聖堂の歴史始まって以来の出来
事であり、イタリアの多くの報道陣も駆けつけ
て取材をするなど、我々の想像を絶するイベ
ントとなりました。このような異例の撮影が可
能となったのは、イタリア映画学校上層部の
人脈とDUOMO大聖堂側が4Kによる世界初の
教会の超高精細映像制作の意義を理解した
からであります。このイベントにはDCCJのメン
バである慶應義塾大学DMCの小野、太田、金
子の各先生とオリンパス(株)の手塚氏、 (株)
計測技術研究所の美馬氏、(株)ムーンビーム
ス シネアーツアンドサイエンスの遠藤氏の全
面的な参画により実現しものであります。
特に太田理事は本イベントについてイタリア側
との交渉と撮影イベントの遂行を取り仕切るな
ど多大な貢献をされました。本ニューズレター
で各参加者からそれぞれの視点から見た経験
を執筆していただいております。現在撮影され
た4K映像の編集がイタリア側で行われている
ところであります。編集されたコンテンツは
DCCJも研究開発の目的であれば利用可能であ
り、適当な機会に会員の皆様にもご覧いただき
たいと思います。
このように4K超高精細映像技術の研究開発
促進とその普及、デジタルシネマ標準化、など
への貢献をメインとして活動してきたDCCJも新
たな段階に入ったと考えられます。
会員の皆様には新しいDCCJの活動に積極的
に参画していただくようお願い申し上げます。
ミラノの
ミラノのDUOMOでの
での4
映像撮影現場にて
での4K映像撮影現場
映像撮影現場にて
(写真左から
写真左から)
から)
太田直久理事(
太田直久理事(慶應DMC
慶應DMC機構
DMC機構)
機構)
Francesco Alberoni氏
氏(CSCセンター
センター長
センター長)
青山友紀理事長(
青山友紀理事長(慶應DMC
慶應DMC機構
DMC機構)
機構)
小野定康副理事長(
小野定康副理事長(慶應DMC
慶應DMC機構
DMC機構)
機構)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
Digital Cinema
Consortium of Japan
関東経済産業局 受託事業の
受託事業の概要
本年7月
日、経済産業省関東経済産業局は
本年 月20日
経済産業省関東経済産業局は、「平成
、「平成19年度
平成 年度コンテンツ
年度コンテンツ
活用型地域振興事業(
活用型地域振興事業(デジタルシネマを
デジタルシネマを核とした次世代映像
とした次世代映像コンテンツ
次世代映像コンテンツ産業
コンテンツ産業
集積に
集積に関する産学官連係
する産学官連係コンソーシアム
産学官連係コンソーシアム事業
コンソーシアム事業)」
事業)」に
)」に係る一般競争入札の
一般競争入札の結果
を発表。
が落札いたしました
発表。DCCJが
落札いたしました。
いたしました。本受託事業の
本受託事業の目的、
目的、内容、
内容、実施期間は
実施期間は
下記のとおりです
下記のとおりです。
のとおりです。
1.事業目的
我が国のコンテンツ産業は、今後最も成長が期待される産業分野として大きな注目を集めている。
平成17年の国内のメディアコンテンツ産業の市場規模は約13.7兆円、うち映像分野は約4.8兆円※1であっ
たが、昨年7月にとりまとめられた「経済成長戦略大綱」※2では、今後10年間でコンテンツ市場を約5兆円拡
大させることを目指すとされており、コンテンツの普及を通じた他産業への経済波及効果の深化やブロードバ
ンドの進展に伴うコンテンツ流通構造の変化に対応してネットワークを通じたコンテンツ配信市場の拡大が
求められている。
こうした中、従来、高品質な動画像を用いる映像コンテンツであった劇場映画を主とする35mm映画フィル
ムに代わるものとして、最近のテクノロジーの急速な進歩によるHDTV(高精細度テレビジョン放送)の約4~
6倍の画像品質を持つ日本発のデジタルシネマ技術が生まれ、ハリウッドの標準に採用されるようになってい
る。
このデジタルシネマ技術は、単なる映画のフィルムレス化という範囲を完全に超えて、教育、医療、法務等
の社会制度・組織に対するインフラとして浸透し、利便性と効率を劇的に向上させるものと予想されている。
世界のコンテンツ産業集積の実例では、特定の地域に関連産業及び人材教育機関等が集中していること
から、デジタルシネマに基づく次世代のデジタル映像コンテンツ産業を発展させるためには、日本においても
同様に地域の特徴を活かした次世代デジタル映像コンテンツ産業集積拠点を形成していくことが重要である
と考えられる。
そこで、本事業では、日本が競争優位を持つ最先端のデジタルシネマ技術を有効に活用し、地域の特性に
十分配慮した次世代映像コンテンツ産業集積拠点の整備が図られるよう、その構築のためのグランドデザイ
ンを策定するとともに産学官の関係機関の連携によるコンソーシアムを立ち上げる。
※1(財)デジタルコンテンツ協会編 デジタルコンテンツ白書2006による
※2「経済成長戦略大綱」:10年間を視野に、分野横断的な成長戦略として、平成18年7月に政府・与党の財政・経済一体改革会議
において決定されたもの。
2.事業内容
デジタルシネマ技術に基づく次世代映像コンテンツに関係する産学官の連携のもと、広域関東圏※3におい
て、国際競争力を持つ次世代映像コンテンツ産業の集積拠点のあり方を検討し、将来的にその整備が図ら
れるよう、以下の事業を実施する。
※3 広域関東圏:関東経済産業局管内の茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、
静岡県
(1)デジタルシネマ技術に基づく次世代映像コンテンツ産業集積拠点構築のためのグランドデザインの策定
(2)映像コンテンツ産業集積による経済効果の検証
(3)映像コンテンツ産業集積拠点のビジネスモデルの設計・検証
(4)産学官連携コンソーシアムの組成
3.事業実施期間
平成19年7月27日~平成20年3月31日
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
ミラノ撮影報告(速報)
2007年7月13日~7月22日
太田直久(慶應義塾大学DMC統合研究機構)
DCCJはイタリア映画研究センタ(Centro Sperimentale di Cinematografia: CSC)と協力し、ミラノの
歴史的建造物である大聖堂(Duomo)を4k映像で撮影する共同制作プロジェクト”Il Duomo in 4K” を
実施した。CSCは傘下に国立映画学校(Scuola Nazionale di Cinema: SNC)とフィルムアーカイブを有す
るイタリア国立の機関である。今回のプロジェクトはDCCJとSNCとのMoU (DCCJ Newsletter 弟3号参
照)に基づいて実施され、企画された。
撮影はDuomo管理委員会の協力によっ
て、ミラノ大聖堂の内部を中心に、イタリ
ア撮影チームとDCCJの4K技術サポート
によって、2007年7月13-22日に行われ
た。撮影には4K動画カメラとして
Olympus OctaVisionシステム、4K映像非
圧縮レコーダとして計測技研のUDRシス
テムを用い、Duomo内部の普段は暗くて
見えない場所を浮き出すために、巨大な
風船型の照明装置(写真左)、大型クレー
ンを用いた。
制作チームは、イタリア側は、監督以下20名のチーム、CSCの学
生8名、DCCJから技術サポートとして、7名が参加した。DCCJメン
バーである慶應義塾大学DMCの研究者、オリンパス、ならびに計
測技術研究所の技術者が参加し、イタリア語の通訳を交えながら、
イタリアならではの、想定外の様々な問題に直面しつつ、それらを
解決し、奮闘した。特にイタリアで初めての4K映像収録ワークフロー
が円滑に進むために工夫を要した。これらの詳細については別の
報告を予定することとする。
撮影後の4K編集はCSCで行い、ヴェニス国際映画祭のフォーラ
ムで紹介される予定である。また、この映像は4Kデジタルシネマ
パッケージとして、DCCJも利用することが可能となる。
今回の撮影に多大なご協力をいただいた、オリンパス(株)、(株)
計測技術研究所、ならびに(株)ナックイメージテクノロジーに深く
感謝いたし ます。
【参考】 CSCのホームページおけるプロジェクトの紹介
www.csc-cinematografia.it/csc/pages/news.php?id=454
ミラノ撮影 スケジュール
2007年
7月13日 現地入り
7月14日 荷物受け取り、事前ミーティング
7月15日 システムチェック
7月16日 全体ミーティング、テスト撮影
7月17-19日 Duomo撮影
7月20日 データコピー、確認、一部梱包準備
7月21日 輸送準備
7月22日 現地発
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
写真説明(上から順に)
イタリアチームとDuomo屋上で
撮影風景
クレーンカメラ準備風景
撮影ベース風景
ミラノ撮影報告(制作の視点から)
2007年7月16日~7月20日
遠藤浩平(株式会社ムーンビームス シネアーツアンドサイエンス)
Duomo Project
これまでの4Kプロジェクトは、制作全体に及ぶワークフローを細かく決めず、どちらかというと、力技での
編集の感が否めなかったが、今後、映画制作に適用する為には、DI(Digital Intermediate)の手法を取り入
れ、ProductionからPostproductionに至るまでを管理しながら、制作に入る必要があった。このプロジェクト
での経験は、イタリア国立映画学校(SNC/CSC)のメンバーにとっても有意義である事から、 SNC/CSC側か
らも教育のために映画の手法が必要ということで意見が一致していた。そこで、DIの手法を十分に取り入れ、
デジタルカメラでの撮影から仕上げに至るまでを工程管理し、今後の映画制作に適用可能なワークフロー
を作成して、イタリア側に準備を依頼してきた。DCCJメンバー一同も、このワークフローに即した機材を選定
し、準備を整えてきた。イタリア側はこれに応え、事前打ち合わせにもメーカー含む関係者を呼び、準備を整
えてきた・・・はずだった。
現場に
現場に着いて…
いて
ところが、現場に着いてみると、想定していた機材がいくつか存在しない。なんでも機材が手配できなくなっ
たという。そこで、ワークフローの変更を余儀なくされた。特にデジタル撮影・データ収録における最大の重
要点である、ストレージ周りの機材がなかなかFIXせず、転々としたために、その時の実態に合わせたワー
クフローが、実に5つも作られた。撮影期間中、毎日更新した計算になる(ちなみに、ストレージやポストプロ
ダクション機材は制作が終わった後にようやく決まった)。現場を知る人間にとって、こうした不測の事態に
柔軟に対応する事は、ある意味、求められる事であるのだが、映画制作の経験に乏しい人間にとっては、
戸惑った事だろう。イタリアのメンバーはDIの経験がなかった為、一つ一つの変化を詳細に伝えていくと、混
乱を生じ、理解しきれなくなると判断し、中心のメンバー以外には、しばらく荒い方針を伝えるに留め置いて、
ある程度、ワークフローが決まった時点で、詳細な打ち合わせに入った。もちろんイタリア側にとっても不測
の事態ではあったが、イタリア側の人間は実に(良い意味で)呑気で、この事態を特に気にするわけでもなく、
楽観視しているところが日本と大きく異なるところで、その国民性がとても楽しかった。
Production
こうしたストレージ周りの変更は、撮影のワークフローにも影響を及ぼし、少々、現場での対応が混乱した。
当初、撮影収録用のストレージは容量が制限されているので、撮影データを滞留させられる、ストレージの
必要量を伝え、それを準備する事をイタリア側に薦めた。イタリア側は、撮影そのものの時間を制限して、必
要なストレージを最小限に納めると回答したが、個人的な経験から、それは非常に難しいと判断していた。
極端な制限は、撮影の自由度も極端に殺すからである。案の定、撮影クルーは撮影量を増やす事を要求し、
結局、イタリアのProducerはそれを押さえる事が出来なかった為に、撮影用ストレージはすぐに不足するこ
ととなり、不要なデータを現場で撮影後すぐに消去することで、解決することになった。Productionと
Postproductionで二重に別のTCを持つ事を避けたかった事と、必要なデータを消してしまうリスクがあった
のでお薦めはしなかったが、やむを得ない判断だった。これらは、計測技研の美馬さんや慶應大学の金子
さんの柔軟な対応によって、事なきを得た。デジタルデータ撮影には、デジタルデータの取り扱いに関する
理解や、その時の技術背景の把握が必要である。また、これさえ把握していれば、全体の工程をスリム化し、
ワークフローを単純化する事も可能である。
Postproduction
Postproductionのワークフローでは、オンライン編集システムにダイレクトにデータを入れる予定にしてい
たが、これが揃わなかった為に、撮影後に収録用ストレージからバックアップ用ストレージにデータを移動す
るだけでなく、イタリア側のバックアップストレージにもデータを転送することになった。撮影後、毎晩、計測
技研の撮影収録用ストレージからバックアップストレージに撮影データを転送し、連続して、高速データスト
レージのKaneko Server(慶應大学 金子さん作)にも、撮影データを転送した。翌朝、このKaneko Serverを
別の部屋に物理的に移動して、CSC所有のXSANに撮影データを転送すると同時に、オフライン用のProxy
データも生成して転送した。こうして撮影収録用のストレージは、次の撮影に備えられる。
(次ページへ続く)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
(前ページより続く)
一見、簡単に見えるが、それぞれのスケジュール(撮影データのバックアップ等)に間に合わせる為に、転送
速度を計算し、検証した上で進めている。本来ならば、もっとスマートに行えたはずのデータ転送であるが、
機材の欠乏からこうした方法を取らざるを得なかった。この一件で、適当に命名した割に、Kaneko Serverの
名はイタリア関係者の間でも有名となった。こうしたデータ中心のワークフローにおけるデータフォーマットと
しては、DIで主流となっているDPXファイルを使用する事が常である。DPXファイルは、ヘッダーにTCを入力
でき、このことは後の編集を含む素材管理で非常に重要である。しかし、DPXは稀にエラーがあって別のシ
ステムでファイルを読めない事があるため、通常はワークフロー全体を通じて先に検証する。計測技研スト
レージはDPXファイルの生成が可能であったが、今回、すべての機材が揃わなかった為に、DPXの十分な
検証が出来ず、あとのリスクを考慮して、TiffとFile TCを組み合わせる事でその代替とし、ファイルの保存を
行った。
最後に
最後に
今回のプロジェクトは結果として大変ではあったが、陽気なイタリア人と仕事をするのは楽しかった。やはり
仕事は楽しくなくてはモチベーションも上がらない。彼らの知識や経験不足を、日本人スタッフが補い、教え
る場面は多かったが、イタリア人の仕事のスタイルから、学ぶ事も多かった。DIもそうだが、新しいテクノロ
ジーは様々な恩恵をもたらす反面、それを生かす為には創意工夫も必要になる。今後も、新しい時代にマッ
チした映画制作のスタイルを、テクノロジー・表現共に追求していきたい。 美馬聡史(株式会社 計測技術研究所 ビジュアルウェア部)
ミラノ 撮影技術支援
ミラノ 4K撮影技術支援
ミラノでの撮影では、技術協力ということで参加させていただきました。
弊社の非圧縮ディスクレコーダーでのオペレーション(撮影/記録)だけでなく、4K撮影の技術アドバイス、後
工程のワークフローを考慮したデータの管理、データ変換など、本プロジェクトに必要な技術協力をさせて
いただきました。
今回のプロジェクトでは、撮影が現地のスタッフの方々がメインということで、一緒に作業させて頂くことに
より、これまで気がつかなかった技術的課題を見つけることができました。今後もこのような経験を積むこと
により、より良い製品の開発を通じて、デジタルコンテンツの発展に、微力ながら協力させていただければと
考えております。
個人的には、初めてイタリアに行く機会を頂いただけでなく、現地のスタッフ、アシスタント(イタリア国立映
画学校の学生)の方々との交流を通して、文化や歴史に触れることができました。技術面だけでなく、人と人
の交流により、ワールドワイドでの今後の発展に大変意義深いプロジェクトであると感じております。更なる
プロジェクトの推進に期待します。関係者の皆様には、多大なご尽力を頂き、心からの感謝を申し上げます。
ミラノ撮影 参加者リスト
DCCJ側(敬称略)
青山友紀 DCCJ理事長 (全体調整、覚え書きサイン)
小野定康 DCCJ副理事長 (全体調整)
太田直久 DCCJ理事 (スーパバイザ)
遠藤浩平 DCCJ理事 (4Kポスプロサポート)
金子晋丈 DCCJ個人正会員 (データ転送)
手塚久則 DCCJ法人会員/オリンパス (カメラサポート)
美馬聡史 DCCJ法人会員/計測技術研究所
(非圧縮収録システムサポート)
イタリア側責任者
Mr. Angelo D’Alessio(CSC, Rome)
Professor Bartolomeo Corsini and Paola Ferrario
(CSC Lombardy部門)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
撮影・制作スタッフの皆さん
慶應義塾大学
デジタルメディア・
デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構
コンテンツ統合研究機構
DMC
オランダフェスティバル&京都賞 撮影/伝送報告
金子晋丈(慶應義塾大学DMC統合研究機構)
今年度は、慶應義塾大学DMCにとって、「ヨー
ロッパイヤー」である。というのも、6月には、
CineGrid活動の一環としてオランダ・アムステル
ダムにてオランダフェスティバルのオペラ公演を
撮影し、7月には、DCCJ・SNCの協力としてイタ
リア・ミラノにてドゥオモ(大聖堂)の撮影を行っ
た。9月にはオランダで6月に撮影したオペラの
ヨーロッパでの上映が2回予定されている。そし
て、11月には、稲盛財団が京都で開催する京都
賞のヨーロッパへの中継を計画している。これら
は、すべて4Kデジタルシネマ品質での撮影およ
び上映である。本報告では、これらのヨーロッパ
イヤーの活動の中から、アムステルダムにおけ
るオペラ公演の撮影と、京都賞の伝送について
紹介する。
オランダでは、毎年5月から6月にかけてオラ
ンダフェスティバルとして多くの文化芸術関連の
公演が行われる。我々が撮影したのはフェスティ
バルのほぼ終盤の6月20日、21日に行われた
“Era la Notte(夜の時代)”というオペラである。
オペラの内容は、数百本のろうそくだけを舞台
背景にして、バロック時代の古楽器を使った音
楽とともに一人の女性歌手だけが歌い続けるも
のである。会場は、アムステルダム中央駅から
ほど近いムジークヘボウ(MuziekGebouw)とい
う座席数700ほどのホールであった。
我々は最後列の後ろにある中央出入口を塞
いでそこをカメラブースにしてカメラで撮影をお
こなった。今回のオペラ撮影ではオリンパスの
4Kデジタルシネマカメラを二台使用し、一台は
舞台の全景を撮影する固定カメラとし、もう一台
は歌手の全身が画面の1/2くらいになるようにカ
メラマンがついて操作した。収録には非圧縮レ
コーダを用いた。
撮影の準備では、限られたスペースでのカメラ
位置の調整や、カメラ等の機器のファンの音が
客席に聞こえないように防音壁を作ったり、より
明るい照明環境で撮影するために照明監督に
掛け合ったり(最終日にはリハーサル時より20%
増)等々、十分とはいえない環境、準備時間の
中で次から次へとさまざまな課題の克服が求
められた。
もっとも大きな課題は、収録したデータの扱い
である。非圧縮レコーダでの撮影では、おおよ
そ10分のデータで400GBの容量が必要になり
、大量のストレージを必要とする。さらに、万が
一のことを考えると、データのバックアップも必
要である。このために、昼間・夕刻に収録した
データを、別のサーバにバックアップをとり、サ
ーバを翌朝にオランダのスーパーコンピューテ
ィングセンタ(SARA)に輸送して、サーバからセ
ンタのストレージにコピー、データが確実にコピ
ーされたかどうかを確認したのち、サーバから
データを消去して、その日に収録した次のデー
タのバックアップに備えるという、自転車操業を
おこなった。深夜のサーバへのバックアップ作
業は、計測技研の美馬さんがホテルの自室で
、騒音とも言うべきうるさい音を発生するサーバ
の横で睡眠をとるという離れ業によって実現し
た。紙面をかりて感謝したい。
苦労してオランダで撮影した”Era la Notte”オ
ペラの映像は、現在9月の上映にむけて編集
作業中である。編集に際して、撮影データは、
アムステルダムのスーパコンピューティングセ
ンタからCineGridのネットワークを使って日本に
伝送されている。是非とも、機会があれば、皆
様に見ていただきたい。そのときは、自転車操
業のデータバックアップ作業と太平洋と大西洋
をネットワークで越えてきたデータに思いを巡ら
せていただければ、幸いである。あわせて、ア
ムステルダムに滞在中に運河や街の風景も撮
影してきたので、こちらもご高覧頂きたい。
なお、このオペラは、NTT製JPEG2000リアル
タイムCODECを利用して、アムステルダムから
サンディエゴに4Kデジタルシネマ品質と5.1ch
のサラウンドでライブ伝送されたことも付記して
おく。
(次ページへ続く) Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
オランダフェスティバル&京都賞 撮影/伝送報告(前ページより続く)
最後に、11月に予定されている京都賞のヨー
ロッパ中継の計画を紹介したい。京都賞は、稲
盛財団が主催する国際賞で、毎年3名の方に授
与される(http://www.inamori-f.or.jp/)。
慶應義塾大学DMCでは、昨年度、京都賞授賞
式等を4Kデジタルシネマ品質で撮影し1時間程
度に編集した後、これを3月にサンディエゴで開
催された京都賞授賞者によるシンポジウムに東
京からJPEG2000のCODECを使って伝送をおこ
なった。本年度は、これを総務省の委託研究
「次世代型映像コンテンツ制作・流通支援技術
の研究開発」の実証実験の一環としてNTT未来
ねっと研究所、NTTコミュニケーションズ、三菱
電機、東京工科大学とともに大幅にグレードアッ
プする予定である。具体的には、4Kカメラを2台
用意し切り替えできるようにし、さらに京都から
ヨーロッパへの4K非圧縮ライブ中継、JPEG2000
をつかった圧縮多地点ライブ配信(国内複数地
点、ヨーロッパ)を計画している。日本の国際賞、
京都賞を最先端技術を使って世界に発信でき
ればと考えている。
-CineGridとは、超高速ネットワークを利用した超
高精細映像の作成、利用、および流通に関する
分散協同処理に関する研究、開発、デモンスト
レーションをおこなう学際的なコミュニティである。
(http://www.cinegrid.org/)
写真は、オペラ"Era la Notte"のワンシーン、運
河での撮影風景、現地でのスクリーニング風景、
および関係者一同の集合写真である。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
立教大学・4Kコンテンツ「Rの風景」制作報告と
佐藤一彦(DCCJ個人正会員/立教大学教授)
次世代映像の可能性
立教大学・現代心理学部では昨年12月から本年3月にかけて、4Kオリジナル作品『Rの風景』の制作をお
こなった。当学部は2006年4月に開設されたばかりで、筆者が所属する「映像身体学科」は映像制作とダン
ス・演劇をはじめ、映像哲学や身体哲学などの理論教育も合わせておこなう新規の学科である。そんないさ
さか奇抜で、駆け出しとも言える新学科がなぜ4K作品の制作という難題に取り組んだのか? また工学部を
持たず、どちらかと言えば人文系の印象が強い立教大学がなぜ今、「次世代映像研究」の末席に加わろうと
しているのか? その経緯を少しく説明しながら、合わせて制作報告を述べてみたい。
実は筆者はこれまでテレビ番組の作り手として、主に教養・ドキュメンタリー作品の制作現場に従事してきた。
そんな筆者が大学に籍を置くうえで強い関心を持ったのが「次世代映像の開発」である。なかでも4Kに代表
される超高精細画像の実現や大画面での上映、それらのリアルタイム伝送などいわゆる次世代映像技術は、
従来のテレビ放送にはないまったく新たな概念と技術の融合で、今後新規の映像文化や産業を作り出してい
く重要な要素に思えた。そこで学部開設にあたり大学側と交渉を重ね、ソニー製4Kプロジェクター・SXRDを
備えた上映用シアター(180席)を新設することにした。これは単に最新の上映環境というだけではなく、映像
をめざす学生たちに現在最も先端的な技術による最高の画質や色、超高精細がつくる空気感などを見せた
いと思ったもので、その中から将来の映像文化を担う人材が育ってほしいという期待を込めた決断でもあった。
映像は機械が作り出すものでありながら、人間の記憶や想像力を強く刺激
するものである。たとえばリュミエール兄弟が世界で最初に公開した「映画」
は蒸気機関車がホームに入線して来る様子をモノクロで撮影したものだが、
それを見た観客は余りの現実感に驚き一斉に逃げ出したと言われる。それ
ほど「映像」は人間の身体や行動に深い関係を持つということだが、そうした
初期映像や初期映画に含まれていた「人間の心と映像の関連性」について、
時代を超えてデジタルテクノロジーという分野から全く新たなアプローチをな
しているのが、4Kなど超高精細な映像=視覚を実現しようとする次世代映像
技術なのではないか……。4Kの撮影を進めてくるなかで筆者が抱いた実感でもある。事実、超高精細映像が
とらえる「視覚の拡大」や「認識の拡張」は、二十世紀のはじめにヨーロッパの哲学者や心理学者たちがこぞっ
て想定しようとした概念だ。人間の視覚は何を見ようとし、何をとらえ、何を見落としているのか。また、拡大さ
れた視覚や認識を通じることで、我々はどんな新しい表現を獲得できるのか。それが、人文系の大学に籍を
置く映像コンテンツの制作者として筆者が4Kに関わっていく際の最大の関心事である。
(写真左)
立教大学内
上映シアター
(写真右)
平林寺(新座市)
での撮影風景。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
4K作品『Rの風景』は、オリンパス社製4Kデジタル動画カメラシステム「Octavision」でおこなった。撮影場
所は我々の本拠地である立教大学新座キャンパス(埼玉県新座市)とその周辺。『Rの風景』の「R」とは立教
大学の頭文字=Rであると同時に、「Re−composition」=「再構成」のRの意味も込めたつもりだ。4Kによ
る“視覚の拡大”が我々にどんな“認識の再構成”をもたらすのか…。
撮影は、大学に近い禅の名刹・平林寺で晩秋の紅葉を撮ることから始めた。深紅に色づいた境内でモミジ
の大枝を中心に半日ほどの撮影をおこなう。終了後、車で5分ほどの大学へレコーダを持ち帰り4Kの大画面
で試写をする。こういうことができるのが我々の利点だ。あいにく曇天だったので紅葉の朱色と空の青とがコ
ントラストをなす理想的な絵は撮れなかったが、ロングショットでの木々の枝葉の細かな描写力や、晩秋なら
ではの多様な色彩に富んだ紅葉の色の再現力には目を見張るものがあった。
年が明けて取り組んだのは夜間シーンである。我々の学部の建物は昨年幾つもの建築賞を受けたもので、
低層部分の外は全面ガラス貼りで広い木製テラスになっている。そのテラスを野外劇場に見立て、本学教授
であり世界的なダンサーでもある勅使川原三郎氏の振付で女性の踊り手がコンテンポラリーダンスを舞うと
いう場面設定だ。 4Kカメラは暗い状況が苦手だが電源車を入れて十分な照明量を確保したうえで、暗さを意
識させないように照明全体をアンバー系に整え、同色のロウソクキャンドル数十本で
舞台に「灯りの道」を作った。4Kの描写力はこの場面が持つ幻想的な感じを相当忠
実に再現してくれた。このとき思ったのは、超高精細であることは単にリアリズムを実
現するのではなくむしろ現実感を越え出たところにある、この場合は夜の灯りと非日
常的な場面設定が作り出す幻想性にあたるが、意外にもそうした「超リアルで非リア
ルな表現」が可能になるということだ。同じことは他日、大学のスタジオで様々な花を
撮影したときにも感じた。花をクローズアップで撮ったときの花びらの質感などはふだ
ん我々が眼にしないものだが、4Kの眼はそれを我々の視覚を越えて精密にとらえる。
自然物が持つ高い造形性や生命体ならではのみずみずしさをとらえることで、その映
像は我々の認識力と想像力を大幅に拡大する。まさに前記したように、超高精細映
像が人間の視覚と認識に深く関係していることを示す恰好な事例だと感じた。
夜間撮影準備風景
また硬式野球部と馬術部に協力をして貰い、投手の投球フォームや打者の打撃フォーム、さらに馬が障害
を飛越する場面なども撮影した。30Pで記録をするオクタビジョンでは動きの早いものを捉えるときにどうして
もいわゆる動きボケが生じる。静止する対象の解像度が高いだけに、この点はフレームレートや記録フォー
マットの問題も含め今後の改善を待ちたい。だが馬術を撮影していたときに思い出したのだが、初期映画が
成立する模索期には、走る馬の足の運びを動画で表現することが最大のテーマとされた。馬が走る際の足
の接地順序を確認したいという当時の人びとの欲求から始まったものだが、結果としてそれが、映画のプル
ダウン(掻き落とし)原理の確立に至った。映像の進化にとって馬を撮影することが技術上のブレークスルー
を生んだわけで、なかなか興味深いことだ。
4K技術は今のところ、ハリウッド製フィルム作品のデジタル配信と上映の切り札として整備が進んでいる。
しかし一方で、オクタビジョンなど超高精細なデジタルカメラで撮影をすることの利点は、前記したようにリアリ
ズム描写の先にある“リアルを越えた表現”にあるとも言える。絵画や彫刻など多くの芸術はリアリズムの次
にすぐれた抽象表現を生み出した。だとすれば、超高精細・大画面の映像が今後まったく新たな形式の映像
表現の引き金になるかもしれない。始めたばかりの4K研究と4K制作を続けていきたい。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
会員イベント紹介:株式会社ナックイメージテクノロジー
ナック映像制作フェア2007開催
1) フェア開催
フェア開催の
開催の目的と
目的と意図
株式会社ナックイメージテクノロジーは1958年8月に東京都中央区銀座で創業して、今年で50期を迎えます。
この節目となる年に長年ご愛顧いただきましたお客様への感謝の気持ちをこめ、皆様に何らかの還元ができ
るイベントを企画することにしました。
今日私共を取り巻く環境は日々急激な変化を遂げています。21世紀に入ってますますデジタル化の荒波にさ
らされる映像業界も、何れもが新たな世界に立ち向かうことを求められます。誰もが次なる進路を模索するこ
の変革の時期に、最先端で業界を牽引されている国内外のリーダの方々のご講演をお聞きし、皆様と共に現
在と未来を考えることは大層意義深いことであると考えました。
2) フェアの
フェアの概要
2007年7月11日、12日、13日の3日間、東京港区六本木のオリベホールでナック映像制作フェア2007「Film
& Digital:現在と未来」を開催しました。フェアは映画・映像産業の全域から、今注目され話題の最新情報を
紹介する15の講演会と新鋭のフィルム、デジタル制作・DI機器の展示会で構成しています。
100年余の歴史を積み重ねるフィルム映像、フィルムとデジタルの共存、デジタル映像の真価それぞれの今
と将来に焦点を当て、考察することが私共の主テーマです。また講演内容は映像制作から、現像処理、ポス
トプロダクション、上映に至るまで、映像の「入口」から「出口」までを幅広く対象とすることを基本コンセプトとし
ました。
3) 4Kデジタルプロジェクター
デジタルプロジェクターと
フィルム映写機
デジタルプロジェクターと35mmフィルム
フィルム映写機の
映写機の使用
それぞれご専門領域のテーマ15講演は、総勢20名のご講演者数に及び、多様多数の豊富な映像素材をご
用意いただきました。映像は4Kデータ、HDCAM-SR、HDCAM、HDVなど、またPCによる講演用電子スライドも
フォーマットは様々です。映像資料はソニーマーケティング株式会社様よりSXRDプロジェクターをご提供いた
だき全て4Kによる高解像度投影を行いました。一方、ビスタビジョン、シネマスコープ他の35mmフィルムを
上映する映写機も設け、デジタル・フィルム双方の比較投影なども実行し、音声もマルチサウンドを再現して
います。
(写真左から)
代表取締役社長 植木謙一氏
営業本部長 山本孝一氏(DCCJ理事)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
4) 幾つかのデジタルシネマ
つかのデジタルシネマ技術
デジタルシネマ技術に
技術に関するご講演
するご講演の
講演の紹介
講演会2日目の第一回目は慶応大学DMC統合研究機構の太田直久教授に「4Kデジタルシネマ技術の応
用と今後の展開」と題するご講演をして頂きました。ご講演概要は「デジタルシネマのDCI仕様が発表されて
から2年が経過し、4Kを含むデジタルシネマの配給と上映が普及し始めた。本公演では、デジタルシネマ仕
様で定義された4K映像の、映画以外への応用に焦点を当て、4K映像システムの最新の開発動向、慶應義
塾大学DMCを中心としたネットワークを含めた新たな取り組みに関して、実証実験の様子を交えながら紹介
する。さらに今後の発展に関して報告する。」
また、3日目の第三回目はTOHOシネマズ株式会社の施設サービス部長、塚本文人様には「デジタル時代
の映画興行の可能性」と題するご講演をして頂きました。ご講演概要は「2005年にデジタルシネマ標準規格
がDCIより発表されました。最近米国ではこの規格で製作される3D映画の期待が増大しています。東宝シネ
マズでは、デジタル3D映画に加えて、シアター向け映画コンテンツ以外(ODS)の可能性に期待しています。
35mmフィルムでは表現できなかった高品質でのシネアドや、シアターの多目的利用で収入を得るなど、メリッ
トの追求が注目されています。映画館を映画以外で利用する方法、これを映画興行会社がいかに極めるか
が今後の焦点になると考えます。」
5) まとめ
実際に、フェアを終えてみて本当に感じるところは、ま
ず、お客様の反応が大変良かったこと。はじめは、153
名(固定席数)と言う講演会場のキャパシティを本当に
埋めることが出来るのか大変心配でしたが、実際には、
3日間15講演で2385名という大勢の方にお申込いただ
き、一部お断りをしなければならないような状況となりま
した。実際に来ていただいた方からも、“企画の勝利で
すね”“すばらしい機会をもてました”“さすがナック”と言っ
たようなお褒めの言葉もいただきました。
今回のイベントを通して得られたこととしては、お客様
に対して、デジタル時代の映像制作というものを、より具
体的に体感していただけたのではないか。また、海外か
らのお客様との交流も行っていただけたのではないでしょ
うか。
今後は、今回のイベントで得ることが出来た経験を活
かして、お客様を通じより一層日本の映像業界を盛り上
げていければと考えております。 (ナック 新留洋見)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
第5回DCCJセミナー開催報告
「デジタルシネマ標準
ビジネスのための
デジタルシネマ標準の
標準の解説と
解説と新しいODSビジネス
しい
ビジネスのための技術解説
のための技術解説」
技術解説」
本年3月14日(月)13:30 より慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階において、第5回DCCJセミナーを
開催いたしました。
ハリウッドにおけるデジタルシネマ標準・DCI規格が策定され、それに基づく方式によって日米間を結び
商用映画館における実証実験も成功裏に行われており、まさにデジタルシネマビジネスはブレークしつつあ
るところであります。さらに映画だけではなく、コンサート、オペラ、ミュージカル、演劇、スポーツなどをTV品
質を超えた超高精細映像によりリアルタイム、あるいはオンデマンドで映画館やホールで上映する”ODS
(Other Digital Stuff、Online Digital Sourceともいう)ビジネスが世界的に注目されております。
そこで、本セミナーではDCCJが翻訳したDCI規格のテキストをベースにデジタルシネマの基本的な事項に
ついて講義するとともに、今後大きく発展する可能性を秘めているODSについて解説いたしました。
青山友紀DCCJ理事長からのご挨拶に続き、慶應義塾大学・小野定康教授が映画以外の超高精細映像・
ODSの展開についてわかりやすく解説。次いで、三菱電機株式会社・鈴木隆太氏がDCI仕様における著作権
保護技術を紹介されました。
15分の休憩をはさんで、株式会社ムーンビームス シネアーツ アンド サイエンス・遠藤浩平氏が映画制作
からDCI規格におけるカラーについて、NTT未来ねっと研究所・白川千洋氏がDCI規格における圧縮・配信シ
ステムと実証実験について、ソニー株式会社・北澤俊彦氏がデジタルシネマプロジェクションシステムについ
て解説されました。
セミナー終了後、受講者の皆さまにアンケートを
お願いしたところ、50名の受講者のうち約8割(41
名)の方がご協力くださいました。全体的な感想と
いたしましては回答者の2割の方から「大変有益
であった」また約7割の方から「有益であった」と高
い評価をいただきました。講師の都合で当日資料
を配布できなかった講演については、後日受講者
の皆様へ資料を配布いたしました。
一部音声が聞きとりづらかったこと、機材の不具
合のために見学会(オプション)が実施できなかっ
たことなどで、受講者の皆様に大変ご迷惑をおか
けいたしましたことを、あらためてお詫び申し上げ
ます。これからも様々な形でディジタルシネマや
ODSの最新情報を提供する機会を設けてまいりま
すので、どうぞ宜しくお願いいたします。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
映画・映像関連ニュースご紹介
4K関係
関係ニュース
関係ニュースを
ニュースを中心に
中心に、さまざまな映画
さまざまな映画・
映画・映像関連ニュース
映像関連ニュースをご
ニュースをご紹介
をご紹介いたします
紹介いたします。
いたします。
、DCI準拠
準拠の
、2K対応
対応デジタルシネマパッケージ
■ソニーPCL、
ソニー
準拠の4K、
対応デジタルシネマパッケージ製作
デジタルシネマパッケージ製作サービス
製作サービスを
サービスを開始
2007年2月1日、ソニーピーシーエル株式会社(以下、ソニーPCL)は、映画フィルムの現像プリントサービス
に携わった経験とHD(High Definition)制作で培ったデジタル技術を融合し、来る本格的デジタルシネマ時
代に向けて、4Kおよび2Kサイズに対応したDCI準拠の「DCP」(デジタルシネマパッケージ)製作サービスを
開始することを発表した。このサービスでは、HDビデオテープやフィルム素材などからのデジタルでの取り
込みや編集、カラーグレーディング(色の補正や加工)などはもとより、DCI仕様に基づいた変換・処理など
を行うことで、ワールドワイドでのデジタルシネマ上映に対応できる「DCP」を製作する。特に、DCI仕様の特
長であるXYZ色空間に対しては、独自の色空間座標変換エンジン“CoSTE(コステ)”を開発し、マスターに忠
実で高精度な色再現を行っている。また、著作権保護や配給、興行契約に基づいた上映期間の管理などを
デジタルで行うキーデリバリーメッセージ「KDM」の発行や管理の代行も行う。
http://www.sonypcl.jp/press/index.html
■「4K Pure Cinema」
」の参加メンバー
参加メンバー拡大
メンバー拡大
Warner Bros. Entertainment Inc.、ワーナー エンターテイメント ジャパン株式会社、Sony Pictures
Entertainment Inc.、株式会社ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント、 Paramount Pictures Corporation、
東宝株式会社、TOHOシネマズ株式会社、株式会社ワーナー・マイカル、日本電信電話株式会社、西日本
電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社の12社は、世界初のネッ
トワーク配信デジタルシネマ共同トライアル「4K Pure Cinema」に取り組んでいるが、 2007年3月16日、新
たにWalt Disney Studioの北米以外の劇場映画配給を担う、Buena Vista International, Inc.が本トライア
ルに参加することが決定したと発表した。
本トライアルは、現在SMPTEのDC28において国際標準化作業が進められている、更改中のDCI仕様につ
いて、互換性などの技術的な検証を行うため、トライアル期間を本年9月末まで延長し、次世代の映画上映
方式であるデジタルシネマの普及に向けて、更に充実を図っている。
http://www.ntt-west.co.jp/news/0703/070316a.html
「4K Pure Cinema」2007年8月までの上映作品は下記のとおり。
2006年4月 「V フォー・ヴェンデッタ」(ジェイムズ・マクティーグ監督)
2006年5月 「ダ・ヴィンチ・コード」(ロン・ハワード監督)
2006年6月 「ポセイドン」(ウォルフガング・ペーターゼン監督)
2006年7月 「M:i:III」 (J.J. エイブラムス監督)
2006年10月 「ワールド・トレード・センター」(オリバー・ストーン監督)
2006年12月 「007/カジノ・ロワイヤル」(マーティン・キャンベル監督)
「シャーロットのおくりもの」(ゲイリー・ウィニック監督)
2007年1月 「ディパーテッド」(マーティン・スコセッシ監督)
2007年3月 「デジャヴ」(トニー・スコット監督)
2007年5月 「スパイダーマン3」(サム・ライミ監督)
「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(ゴア・ヴァービンスキー監督)
2007年7月 「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(デビッド・イェーツ監督)
2007年8月 「オーシャンズ13」(スティーヴン・ソダーバーグ監督)
■「超臨場感コミュニケーション
超臨場感コミュニケーション産学官
コミュニケーション産学官フォーラム
産学官フォーラム」
フォーラム」設立
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)および関連分野の企業、有識者、総務省は、超高精細映像や
立体映像、高臨場感音場再生、五感通信などの研究開発の加速を目的として、「超臨場感コミュニケーショ
ン産学官フォーラム」を設立することとし、2007年3月7日に設立総会を開催した。映像、音響、触覚などの
五感情報を伝達することで、遠い場所にいてもあたかもその場にいるような感覚を提示する超臨場感コミュ
ニケーション技術に関する研究開発を戦略的に推進するため、実証実験や標準化活動、シンポジウムの開
催、展示会への出展等を実施するとともに、研究成果の実社会への積極的な展開に貢献していく予定。
http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h18/070305-2/070305-2.html
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 第9号(2007年9月)
■ソニー、
仕様準拠の
ソニー、国内初DCI仕様準拠
国内初
仕様準拠の “4K” デジタルシネマ上映
デジタルシネマ上映システム
上映システムを
システムを発売
2007年4月25日、ソニー株式会社は、フルHD(High Definition)の4倍を超える885万画素の超高精細“4K”
映像を、内蔵サーバーから最大20メートル幅の劇場スクリーンに投影可能な 『“CineAlta 4K”デジタルシネマ
上映用 トータルシステムパッケージ』 を発売することを発表した。本機は「4K SXRD」 デジタルシネマプロジェ
クター「SRX-R220/210」、メディアブロック「LMT-100」、スクリーンマネジメントシステム 「LSM-100」を中心に、
RAIDストレージ、SMSサーバー、コントローラー、無停電電源装置などで構成されている。 本機の導入により
映画館は、フィルムの埃や傷による画質劣化がない安定した高画質・高音質で、サーバーから柔軟な作品編
成によりデジタル上映することが可能。また配給面においても、DCI仕様準拠のコンテンツ保護に対応、海賊
版製造を回避する工夫が施されると同時に、フィルムコピー制作費の削減、高速回線や衛星通信による劇
場への上映データ配信にも対応可能となる。
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200704/07-0425/
■富士フィルム
」 新発売
富士フィルム、
フィルム、映画用デジタルフィルムレコーダー
映画用デジタルフィルムレコーダー出力専用
デジタルフィルムレコーダー出力専用フィルム
出力専用フィルム「
フィルム「ETERNA-RDI」
2007年4月26日 富士フイルム株式会社は、映画用デジタルフィルムレコーダー出力専用フィルム
「ETERNA(エテルナ)-RDI」および映画用カラーデュープフィルム「ETERNA(エテルナ)-CI」を本年6月より発
売することを発表した。近年、映画製作では映像情報をすべてデジタル化し、デジタル処理で合成・色補正・
編集などを行い完成原版(デジタルマスター)を作成するデジタルインターメディエイト(D.I.)と呼ばれる手法
が急速に普及している。一方、劇場公開ではフィルムを使った上映が主流のため、デジタルマスターからデジ
タルフィルムレコーダーを用いて映像をフィルムに記録(露光)し、オリジナルフィルムを作成することが必要
だ。従来この用途にはデュープ用フィルムを流用することが一般的だったが、4Kといった高精細のデジタル
映像への対応に適したデジタルフィルムレコーダーからの出力専用の高性能フィルムの要望が増えている。
新製品「ETERNA-RDI」は、これらの要望にこたえて開発された世界初の映画用デジタルフィルムレコーダー
向け専用フィルムだ。デジタルマスターからオリジナルフィルムを作成する場合、既存のデュープ用フィルム
ではレコーディング時のイメージシャープネスが不十分なケースがあったが、「ETERNA-RDI」はデジタルフィ
ルムレコーダーに適した専用設計とすることで、イメージシャープネスの大幅改良を実現し、より高精細なデ
ジタル映像の出力に対応することが可能となった。また、露光光源にレーザー光を用いたレーザーフィルムレ
コーダーに対する写真特性も見直し、デジタル出力に重要な階調直線性や色分離性を向上させることで、デ
ジタルレコーディングの再現特性が大きく向上した。
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/article/ffnr0108.html
■ DCI、
、Digital Cinema System Specificationsの
の修正版を
修正版を公開
DCI (Digital Cinema Initiatives, LLC)は2007年5月、これまでに発表したErrata (1~148)を織り込んだ
Digital Cinema System Specificationsの修正版(Version1.1)を公開。同時に、Stereoscopic Digital
Cinema Addendumのドラフト(Version 0.9)も公開された。http://www.dcimovies.com/
■ランドマーク・
デジタルシネマ対応
にオープン
ランドマーク・シアターズ、
シアターズ、4Kデジタルシネマ
デジタルシネマ対応シネコン
対応シネコンを
シネコンをLAに
2005年からソニー社製「4K SXRD」デジタルシネマプロジェクターの導入計画を進めてきた(Newsletter第6
号参照)米国のランドマーク・シアターズ(大手インディーズ映画館チェーン)は2007年6月1日、ロサンゼルス
の大ショッピング・センター、ウエストサイド・パビリオンに4Kデジタルシネマが鑑賞できる「ザ・ランドマーク」と
名付けたシネコンをオープンした。一般観客向けに有料で4Kデジタルシネマを上映する映画館はロサンゼル
ス初。まずケヴィン・コスナー主演の「ミスター・ブルックス(原題)」、次いで4Kで修復されたスタンリー・キュー
ブリック監督の「博士の異常な愛情」が上映された。同社はさらに25台を発注済みで、アトランタ、ボストン、シ
カゴ、ダラス、インディアナポリス、ニューヨーク、サンディエゴ、サンフランシスコ、シアトルの劇場に4Kプロジェ
クターを設置。ボルチモア、デンバーの劇場にも設置予定だ。
http://www.digitalcinemareport.com/westsideflagship.html
■日本ビクター
インチ4K2K
D-ILAデバイス
デバイス」
日本ビクター、
ビクター、世界最小「
世界最小「1.27インチ
インチ
デバイス」を新開発
日本ビクター株式会社は2007年6月20日、独自開発のプロジェクター用高精細反射型デバイスD-ILA
(Direct-Drive Image Light Amplifier)の新ラインアップとして、フルHDの4倍以上の画素数をもつ約1000万
画素(水平4096×垂直2400)を実現した映像デバイスとして世界最小の「1.27インチ 4K2K D-ILAデバイス」
を新たに開発したことを発表した。微細画素実現のための新構造や新製造プロセスを導入し、4K2K表示を実
現した映像デバイスとして世界最小サイズを実現(従来の「4K2K D-ILAデバイス」と比較して面積比で約43%
小型化)するとともに、アイリス(絞り)機構なしのネイティブコントラスト15,000:1 で好評を得ているD-ILAホー
ムシアタープロジェクター「DLA-HD1」に搭載したデバイスの技術を投入し、世界最大画素数約1000万画素
の20,000:1もの高コントラスト比(従来比約4倍)での表現を実現した。
http://www.jvc-victor.co.jp/press/2007/1-27_4k2k.html
■凸版印刷、
凸版印刷、次世代高精細バーチャルリアリティコンテンツ
次世代高精細バーチャルリアリティコンテンツを
本格的に制作開始
バーチャルリアリティコンテンツを本格的に
2007年8月2日、凸版印刷株式会社は、4Kと呼ばれる超高精細な、リアルタイムにコンピュータ・グラフィッ
クス(以下、CG)を生成する、バーチャルリアリティ(以下、VR)コンテンツに関して今秋から本格的に制作を
開始することを発表した。凸版印刷では、VRコンテンツを制作してきた長年の実績を活かし、4Kでリアルタ
イムにCGを生成する、文化財をテーマにしたVRコンテンツ「不空羂索観音立像(ふくうけんさくかんのんりゅ
うぞう) 宝冠」を、昨年末に制作した。この作品は東大寺(住所:奈良県奈良市)と東京国立博物館特任研
究員である金子啓明氏(前副館長)の協力のもと、東大寺・法華堂(三月堂)に安置されている、不空羂索
観音立像(国宝)の宝冠を4Kで表現したものである。4Kの特長を活かし、通常は間近で見ることが出来な
い宝冠の繊細な装飾までを、フォトリアルに表現し、あたかも目の前にあるかのように大画面で再現した。
「不空羂索観音立像 宝冠」は、世界で最も権威のある米国コンピュータ学会のCGに関する分科会である、
SIGGRAPH (Special Interest Group on Computer Graphics…シーグラフ)において、その技術が高く評
価され、その結果、2007年8月5日から9日まで、米国・サンディエゴで開催される「SIGGRAPH2007」にお
いて、CGの最高作品を集めたコンピュータ・アニメーション・フェスティバルの上映作品に選ばれ、そのアニ
メーション・シアター部門で、紹介されることが決定した。
http://www.toppan.co.jp/news/newsrelease604.html
■デジハリ&NTTデータ
データ、
デジハリ
データ、分散コンピューティングプロジェクト
分散コンピューティングプロジェクト「
コンピューティングプロジェクト「関ヶ原の合戦映像制作」
合戦映像制作」を開始
デジタルハリウッド大学大学院と株式会社NTTデータは、2007年8月13日より12月9日までの予定で、
「関ヶ原の合戦」を題材にした4K(約800万画素)の映像をcell computing® βirth/セルコンピューティング
バース( http://www.cellcomputing.net/ )を利用し、参加者のPCで手分けをしてレンダリング(=画像
化)を行うプロジェクトを開始した。 制作した映像は、4Kでの上映およびインターネット配信を予定している
(インターネットで配信する映像は4Kではない)。本プロジェクトは、平成17年度文部科学省科学技術振興
調整費により採択された「次世代超高精細度映像のためのCG映像制作環境の研究」として、デジタルハリ
ウッド大学大学院、株式会社フジヤマと共同で実施しているプロジェクトの一環で実施される。本プロジェ
クトの対象としている4Kデジタルシネマは、次世代のデジタルシネマ標準フォーマットとされており、その解
像度は約800万画素で、ハイビジョンの約4倍であるが、日本の大多数のCG映像制作環境では、コストや
ワークフロー、その他様々な理由により、このような超高精細度映像制作は困難とされてきた。本プロジェ
クトでは、インターネットにおいてボランティア参加の募集を行い、セルコンピューティング バースを利用し
てCG制作で計算量が多く時間のかかる処理を分割して配布し、ボランティア参加者のPC上で計算を行い、
それらの計算結果を集めることにより分散レンダリングを実現し、超高精細度映像の制作への道を開こう
とするもの。今回、分散レンダリングを行う「関ヶ原の合戦」の映像は、多くの日本人に天下分け目の戦い
として知られており、その規模は十数万人が参戦したとされている。この日本人に馴染みの深い戦いの模
様を4Kデジタルシネマの迫力ある映像として制作する。
http://www.nttdata.co.jp/release/2007/080200.html
■テキサス・
台を突破
テキサス・インスツルメンツ、
インスツルメンツ、DLP Cinema® 映写機の
映写機の採用実績が
採用実績が全世界で
全世界で3,000台
2007年1月18日、テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、略称: TI)は、同社のDLP
Cinema® テクノロジーを採用したNECビューテクノロジー社、バルコ社、クリスティ社のDLP Cinema映写
機の設置台数が、世界で計3,000台を突破したと発表した。デジタル・シネマへの移行は世界的に顕著な
傾向を見せている。技術規格とビジネス・モデルが確立したことと、すべての主要ハリウッド映画会社がコ
ンテンツ配給をコミットしたことにより、2006年に入ってからデジタル・シネマは急速に普及した。DLP
Cinema映写機の設置台数は、2006年3月以来、3倍増。映画業界は、規格を効率よく実現させDLP
Cinema によって3D映写を実現する努力をしていると同時に、TIはDolby社、GDC社、NEC社、QuVIS社、
コダック社、ドレミ社などのサーバー・メーカ各社や、顧客との緊密な協力により、現在および将来を通じて、
上映システムがDCI規格に沿うよう注力している。各地の映画館におけるDLP Cinema映写機の設置台数
の内訳は、北米で1,934台、欧州で572台、アジアで398台、南米で26台。また試写室やポストプロダクショ
ン会社に計285台が設置されている。 http://www.tij.co.jp/news/sc/2007/scj_07_005.htm
■チャールズ・
・シュワルツ氏
チャールズ・S・
シュワルツ氏ご逝去
昨夏、ご病気のため南カリフォルニア大学(USC) エンターテインメント・テクノロジー・センター(ETC)の
CEO/Executive Director職を辞されたチャールズ・S・シュワルツ氏が2月10日に死去。エンターテインメ
ント業界で25年以上のキャリアをもつシュワルツ氏は、"Understanding Digital Cinema"の編者でもあり、
映画業界の大転換の促進に大きく貢献された。http://www.charlesswartz.org/
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 第9号(2007年9月)
■TIの
のDLP Cinema® テクノロジーが
テクノロジーが新宿バルト
新宿バルト9の
バルト の全スクリーンに
スクリーンに採用
2007年1月22日、日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、略称:日本TI)は、2月9日(金)
に東京・新宿にオープンする、シネマ・コンプレックス「新宿バルト9」(株式会社ティ・ジョイ/TOHOシネマズ
株式会社の共同経営)の全9スクリーンに、TIのDLP Cinema® テクノロジーを採用した、NECビューテクノ
ロジー株式会社のDLP Cinema映写機が設置されたと発表した。 DCI規格準拠デジタル・シネマDLP
Cinema映写機「NC2500S」7台、「NC800C」2台の合計9台の導入により、同館は日本初となる全スクリー
ンがデジタル・シネマ対応の未来派シアターとなった。 これによって映画だけでなく、スポーツ、舞台やコン
サートといったデジタル・コンテンツ上映など、映画館の枠にとどまらない、全く新しい都市型エンタテインメ
ントの提供が可能となる。 http://www.tij.co.jp/news/sc/2007/scj_07_006.htm
■日本映画製作者連盟、
年映画概況発表
日本映画製作者連盟、2006年映画概況発表
映画製作配給の大手四社でつくる日本映画製作者連盟(映連)は 2007年1月30日、 2006年の全国映
画概況を発表した。興行収入約2,029億円のうち、邦画は過去最高の約1,079億円(53.2%)で、外国映画
の約949億円(46.8%)を上回った。邦画と洋画のシェアが逆転するのは、1985年以来21年ぶり。邦画は
興行収入ベスト5の「ゲド戦記」、「LIMIT OF LOVE 海猿」、「THE有頂天ホテル」、「日本沈没」、「デスノート
the Last name」がすべて50億円を超えるヒット。上位10作品は、いずれもテレビ局が製作・出資したもの
だった。一方、洋画は興行収入が100億円を超える作品が2本(「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」と「パイ
レーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」)あったが、全体では前年に比べ18.5%減と大きく落ち込
んだ。1年間に公開された映画の本数は、過去最高の821本。映画館数(スクリーン数)は3,062に達し、70
年代初めの水準まで回復した。http://www.eiren.org/toukei/index.html
■IMAGICA、
、デジタルカラーグレーディングルーム「
)、6月
デジタルカラーグレーディングルーム「匠」(Takumi)、
」(
)、 月オープン
株式会社IMAGICAは2007年6月1日、東京映像センター(五反田)に新たなデジタルカラーグレーディン
グルームとして「匠」(Takumi)をオープンした。米国では主流となっているDI(デジタル・インターミディエイ
ト:映画制作における中間素材を全てデジタル信号で処理する手法)は、近年、日本でも多用され、そのワー
クフローの整備と技術の向上が求められている。IMAGICAではDIサービスを2005年4月より本格的に開
始し、同年、国内初のデジタルカラーグレーディングルームとして「北斎」(Hokusai)をオープン。以降、数々
の実績を重ねてきた。今回、DIラインを更に拡充するため、「北斎」に続いて二室目のデジタルカラーグレー
ディングルームとなる「匠」(Takumi)の営業が開始された。「匠」には、カラーグレーディングのシステムと
してda Vinci社のResolve® RTが国内で初めて採用されている。Resolve® RTは、海外では既に数十件
の運用実績があるカラーグレーディングシステムだ。また、2K(2,048×1,080)のデジタルデータに加え、
HDテレシネ素材やHD24P撮影の素材にも幅広い対応が可能なため、より柔軟なDIワークフローを提案す
ることができる。http://www.imagica.com/newsrelease/2007/05/takumi6.html
■ソニーPCL、
、国内業界初
編集環境を
ソニー
国内業界初の1080/60P編集環境
編集環境を構築
2007年8月1日、ソニーPCLは、国内業界初となる1080/60Pフォーマットの編集環境を構築し8月20日よ
り営業を開始することを発表した。これにより、多様なエフェクトや合成を技術コーディネートする VFX制作
環境が一段と強化され、特にCG素材は原版のクオリティを損なうことなく、編集・合成に反映させることが
可能となる。ソニーの最新デジタルシネマカメラ『F23』とHDCAM-SRポータブルVTR『SRW-1』による撮影技
術とあわせ、いち早く1080/60Pに対応した最高クラスの高画質HD映像制作を提供する。従来から進めて
きたCGI/エフェクトや合成などの技術コーディネーションと、最新の技術や映像合成技術のノウハウを集
約することで、複雑・多様化する映像制作のプロセスを効率よくコーディネートするVFX制作環境を強化し
た。今回の1080/60P編集環境の構築で、24Pおよび30P方式に加え、60P方式でのCGI制作を自社内で完
結させることができ、さらに持ち込まれたCG素材においても本来のクオリティを損なうことなく、60Pに対応
した高品位な完成原版を制作することが可能になった。 http://www.sonypcl.jp/press/index.html
■「映画盗撮防止法」
映画盗撮防止法」施行
映画館での映画の録画、録音を禁じる「映画の盗撮の防止に関する法律」が2007年8
月30日、施行された。上映開始から8ヶ月以内の映画を盗撮した場合には、10年以下の
懲役または1000万円以下の罰金が科せられる。劇場内の映画の盗撮で作られた違法
な海賊版DVD等の販売により日本の映画産業が被る損害は、年間約200億円にも上る。
映画関連4団体からなる「映画館へ行こう!」実行委員会は、年々拡大する被害から大
切な映画の著作権を守り、ひいては映画産業の未来を守る為に、この法律を周知させよ
うと6月30日より全国の映画館で「映画盗撮防止キャンペーン」を繰り広げている。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 第9号(2007年9月)
第5回通常総会開催報告
2007年5月28日午後4時より慶應義塾大学DMC機構内の会議スペースにて、通常総会を開催いたしま
した。総会の次第ならびに決議事項を下記のとおりご報告いたします。
1、開会のあいさつ
2、資格(定数)確認: 出席者数 個人正会員数51名(当時)のうち39名 (内 委任状提出者数 20名)
3、議長、議事録署名人選出
4、議題
第一号議案 平成18年度収支決算書および
事業報告について
(関連報告) 平成18年度監査報告
第二号議案 平成19年度事業計画案について
第三号議案 平成19年度収支予算案について
第四号議案 役員任期満了に伴う新役員選任について
5、閉会のあいさつ
各議案について、議長(青山友紀理事長)より説明し、採決の結果、出席者全員の賛成をもって承認されました。理
事については、小野田勝洋氏、齋藤邦昭氏が退任、新理事として一木裕佳氏(バンダイナムコゲームス)、遠藤浩平氏
(ムーンビームス シネアーツ アンド サイエンス)、樋口達治氏(オリンパス)が選任されました。
◆◇◆ ◆◇◆ 今年度の
今年度の活動内容(
活動内容(予定含む
予定含む) ◆◇◆
①ディジタルシネマに
ディジタルシネマに関する技術
する技術の
技術の現状及び
現状及び将来像の
将来像の調査研究・
調査研究・技術開発支援・
技術開発支援・
普及活動
ニュースレターの発行(年2回予定)/ホームページ更新 (随時)
DCI仕様書の日本語をアップデートし、わが国のディジタルシネマ関係者に貢献する。
4Kディジタルシネマの画像品質評価
会員企業、デジタルシネマ実験推進協議会(DCTF)、慶應義塾大学DMC、総務省受託研究プロ
ジェクトなどと連携し、ディジタルシネマの配信・上映・セキュリティの実験およびディジタルシネマ
技術評価を支援する。
シンポジウム及びセミナー等の開催また(は)協力/後援
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 (7月14日~22日 スキップシティ主催行事 後援)
第3回digital T!FF シンポジウム (10月末予定 DCTF主催行事 協賛)
DCCJセミナー主催
二子玉川再開発事業に参画し、ディジタルシネマ開発センター構想に向けた調査研究を行う。
②ディジタルシネマの
ディジタルシネマの標準化規格の
標準化規格の確立と
確立と教育素材の
教育素材の構築のための
構築のための国際協力
のための国際協力
国際的な標準化の推進と教材制作を目的として海外の機関との連携を進める。
特にEDCF(European Digital Cinema Forum)、南カリフォルニア大学のETC及びSchool of
Cinema-Television、イタリア国立映画学校、米国映画アカデミー、等との連携を計り、ディジタル
シネマの国際的な普及・促進、品質評価、教育素材の構築を進める。また、Cine-Gridに関する国
際的共同研究に参画する。
ミラノにてイタリア国立映画学校と協力して4K映像撮影(7月)
最新の事業報告書等は所轄官庁である神奈川県のサイトで公開されております。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kenminsomu/npo/npo-etsuran/guide/gu0687.html
今後とも皆様からのご支援ご指導のほど宜しくお願いいたします。(事務局)
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 第9号(2007年9月)
デジタルシネマ実験推進協議会
デジタルシネマ実験推進協議会
定期総会・
定期総会・講演会 講演会 開催報告
DCCJが加盟しているデジタルシネマ実験推進協議会(DCTF: Digital Cinema Technology
Forum)は、2007年7月5日に定期総会を開催し、平成18年度活動報告、平成19年度の役員選任、
幹事・部会長の指名、活動計画が審議され、承認されました。 平成19年度活動計画は次のとおりです。
デジタルシネマ実験推進協議会
デジタルシネマ実験推進協議会 実験推進協議会 平成19年度活動計画
平成 年度活動計画
実証実験
①
10月から約3ヶ月間、複数の大学等間で、4K映像の多地点配信実験を行う。
②
JGN IIシンポジウム(2008年1月17日、18日)での展示を行う。
普及啓発
①
②
協議会単独のシンポジウム開催
東京国際映画祭(TIFF)の時期に、 TIFFとは別会場で、シンポジウムを実施する。
海外デジタルシネマ製作実態調査と紹介上映などを実施
スペイン、デンマーク、中国、ボスニア・ヘルツェゴビナ、フィリピン、イスラエル、トル
コ、南アフリカ等 デジタルシネマ応募の中から上映会を実施する。
関連機関との
関連機関との情報交流及
との情報交流及び
情報交流及び連携
海外でデジタルシネマに力を入れ実績を上げている次の国や機関と連携を図り、国内関係
機関に働きかける。:アメリカ、中国、イギリス、シンガポール、スウェーデン、ノルウェー
ODS分科会活動
分科会活動
①
②
実際的なODSのワークフローの実習を含めた講習会を年度後半以降、カメラの確
保ができたら行う。
ODSの画像品質(色空間、符号化を含む)に関する暫定的な案を討議する。
講演会
定期総会終了後、講演会が行われ、(株)ティ・ジョイ 常務取締役の與田尚志氏より「ティ・ジョイ
のデジタルシネマへの取り組みについて」、DCCJの個人正会員でもある立教大学 教授の佐藤一
彦氏、慶応DMC機構 教授の太田直久氏より、それぞれ「4Kコンテンツ 最新作の制作を通じて考
えるODSへの展開」、「大学における4K ODSへの取り組み」について講演が行われました。
DCTFでは、平成18年度に引き続き、部会設置要綱に基づき、技術部会では「実証実験」活動が
実施され、企画部会では「普及啓発」活動が実施されると共に、両部会が協力し「国内外の関係機
関との連携」活動が行われる予定です。DCCJもこの活動を後援してまいります。
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 2007年第9号(2007年9月)
NPOディジタルシネマ
ディジタルシネマ・
ディジタルシネマ・コンソーシアム コンソーシアム 組織概要
役員一覧
理 事 長
副理事長
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
理 事
監 事
青山 友紀 (慶応義塾大学 教授)
小野 定康 (慶応義塾大学 教授)
中村 行宏 (京都大学 名誉教授/立命館大学 教授)
山内 寛紀 (立命館大学 教授)
川又 政征 (東北大学 教授)
齊藤 隆弘 (神奈川大学 教授)
金子 満 (東京工科大学 教授)
山本 孝一 (株式会社ナックイメージテクノロジー 参与)
村上 篤道 (三菱電機株式会社 開発本部 役員技監)
太田 直久 (慶応義塾大学 教授)
中村 昌志 (株式会社イマジカ 執行役員 企画室長)
萩本 和男 (NTT未来ねっと研究所 所長)
樋口 達治 (オリンパス株式会社 研究開発センター 映像基盤技術本部 本部長)
遠藤 浩平 (株式会社ムーンビームス シネアーツアンドサイエンス 代表取締役)
一木 裕佳 (株式会社バンダイナムコゲームス 社長室
文化・教育事業推進プロジェクト 主幹)
小口 喜美夫 (成蹊大学 教授)
アドバイザリー会員一覧
小林正明 (松下電器産業 パナソニックAVCネットワーク社 技監)、品田雄吉 (多摩美術大学 教
授)、辻井重男 (中央大学 教授)、徳田英幸 (慶応義塾大学 教授)、内藤整 (KDDI研究所)、山口
南海夫(日本ビクター 専務取締役)、Laurin Herr (パシフィック・インターフェース社 社長)
個人正会員一覧 (上記役員を除く)
安芸淳一郎、浅井光太郎、伊藤正也、石丸勝洋、上山功ニ、小野田勝洋、要幸男、金子普丈、金田
大、河内正夫、木村美砂、小松道也、笹本潤一、佐藤一彦、佐藤健一、白川千洋、高橋勝、辻川和
伸、飛地茂、豊谷慎吾、中山秀一、西田里佳、根本直樹、枅川正也、藤井竜也、藤井哲郎、宮永博
史、 森川博之、守倉正博、山下泰司、山根康邦、山本洋一、吉田育弘 (敬称略 50音順)
法人会員一覧
アストロデザイン株式会社、池上通信機株式会社、株式会社IMAGICA、NTTコミュニケーショ
ンズ株式会社、オリンパス株式会社、株式会社計測技術研究所、株式会社スキップシティ、ソ
ニー株式会社、大日本印刷株式会社、株式会社テクノハウス、株式会社ナックイメージテクノ
ロジー、株式会社日本シネアーツ社、日本電信電話株式会社、日本ビクター株式会社、東日
本電信電話株式会社、株式会社ピクセラ、株式会社フライトシステムコンサルティング、三菱
電機株式会社、レスパスビジョン株式会社 (50音順) ◆◇◆ ◆◇◆ 入会のご
入会のご案内
のご案内 案内 ◆◇◆
(会員の種類) ■法人会員(年会費、1口10万円より) ■個人正会員(年会費、5,000円)
(ご入会方法) 指定の申込書にご記入の上、FAXまたは郵便でお申込みください。
申込書は当法人ホームページからダウンロードできます。
http://www12.ocn.ne.jp/~d-cinema/
Digital Cinema Consortium of Japan Newsletter 第9号(2007年9月)
Digital Cinema
Consortium of Japan