②ミャンマープレス2

Since2014
YJS(ヤンゴン日本人学校)
派遣者通信
第2号
2014年7月4日
文責
表札は昨年安倍首相がミャンマーを訪れた際に、書いていただいたものを写し
掘り出したものです。(左)横に名前が篆刻されています。(右)
市橋 良浩
創立記念日を記念して、保護者の方々が全校児童生徒にバースデーケーキを用意していた
だき(左)、学校からは校庭になっているマンゴーを振る舞いました。(右)
ラングーン日本人学校が 1955 年に設置されて以来、本校は 6 月 3 日で開校 50 周年を迎えました。世界の日本
人学校の中ではバンコク日本人学校についで 2 番目に古い日本人学校となります。
日本では開校記念日を臨時休校にすることもありますが、ミャンマーでは 4 月上旬に旧正月を迎えるため、授
業開始が下旬に毎年ずれ込みます。したがって記念日当日は通常授業を行いました。学校長の粋なはからいによ
りマンゴー十周年(満 50 周年)を記念して、全校児童生徒にマンゴーを配り、さらにミャンマーでは珍しいホールケ
ーキを保護者の方々より差し入れがありました。すべて美味しくいただきました。
毎年秋にはチルドレンフェスティバルという、学校祭を学校で行っていますが、今年は 11 月 2 日に場所を国立劇
場に移し、日本からのゲストや現地校の児童生徒を招き、盛大に開校 50 周年記念祭を行う予定です。
先日、日本人学校で英語検定が行われました。幼稚部から中学部 3 年まで全校児童生徒120名のうち約半数が
受験しますが、驚くべき点は小学校低学年でも平気で3級以上の試験にチャレンジしています。
私が担当した準2級は小学校低学年が1名、中学年が4名、高学年1名と中学部が4名の計10名の受験でしたが、
全員が合格しました。海外だけあって駐在期間が長く、海外を渡り歩けば自然と英語力が身につき、英語検定の文
章レベルでは小学校低学年でも難なくこなしてしまう状況にあります。
1 週間の授業でも学習指導要領の規定時数に加え、英会話の時間と言語の時間(ミャンマー語または日本語)を1
時間ずつ設けています。全校児童生徒の約半数はダブル(国際結婚)の家庭であり、家庭で日本語が使われない
ことも多く見受けられ、ミャンマー語と日本語それぞれ初級、中級、上級の 3 コースに分けて言語の授業を行って
います。私がミャンマーで生活している中では、片言の英語より、覚えたてのミャンマー語のほうが、学校スタッフ
や市場での買い物のときに重宝しますが、日本に帰国することやこれから世界で活躍することを前提に考えると
確かな英語力を身に付けることは大きな武器になることは間違いありません。
ミャンマーの常識①
パゴタの金は本物の金箔~ヤンゴン市内の約 2 割の地域が寺院といわれるように、至る所に金色のパゴダ(仏塔)を見ることができます。その金は仏教徒の寄進によって本
物の金箔を使用しています。先日タイに訪問した際、同じようなパゴタを多くみましたが、ほとんどが金メッキで加工しているそうです。
前号では外国人の多くはミネラルウォーターを購入
して飲み水にしている人が多いことをお伝えしました。
「本当に水道水は飲めないのか?家の水道水は口に
入れても本当に大丈夫なのか?」という疑問を解決す
るべく、JICAの研究員(福岡市水道局より派遣)の松岡
さんの協力のもと、ヤンゴン管区北部にあるニュウニャ
ピン浄水場を見学してきました。
この浄水場は日本のODAが入り、昨年新規に開設さ
れたミャンマーでは最新の浄水場です。
とても清潔な施設であり、これなら水道水も飲んで
昨年に完成したミャンマーにおける最新の浄水場です。機器のトラブ
ルにより塩素消毒がされていない、ミネラルたっぷりの水道水です。
も安心であると思いました。ただその水道水を運ぶ管
は1950年代に敷設されたもので、地下に埋設する手
間を省くため、地上にむき出しのままで60㎞も続いて
いました。またところどころに漏水や盗水も見られ、せ
っかくの水道水も無駄になってしまっている様子が見
られました。
ただ松岡さん曰く「ミャンマーでインフラの整備の
一環として水道を普及させることが人々の生活が充
実し、向上することにつながる。そのために、現地の人
60 年前に敷設された
本校職員 8 名と、JICA研究員の松岡
に水道の大切さを知ってもらい、水道インフラ整備の
地上に むき出 し の水道
さんと一緒に浄水場前で記念写真をと
重要性への意識を高めたい。」と力強くおっしゃってい
管です。このラインは全
りました。
ました。松岡さんは派遣最終年として、自分の意思を継
長 60 ㎞に及びます。
定期的に松岡さんが
歩いて点検しています。
しかしこの看板の横には漏水した水
ぐ後進の指導に当たっています。ミャンマーで活躍す
で池ができ、そこでガチョウが餌をつい
る日本人を目の当たりにして、自分も何かできないか
ばんでいました。
を考える良いきっかけになりました。
第 2 回目は、買い物や出かける際に使う言葉をまとめてみました。
学校へ行きたい…ジャウン(学校) ゴー トワ(行く) ジンデー(~したい)(空港:レーゼイ 駅:ブーダー) 大丈夫です。…ヤー バー デー
これはいくらですか…ダー バラゥレー 高い(高価)…ゼー チー デー 安い(安価)…ゼー ポゥ デー
朝はカーチャッテ(交通渋滞)を避けるため、自宅を 7 時に出て、7 時 30 分前に出勤し、登校する児童生徒を門前
で迎え入れ、毎日 6 時間授業を終えた後、外で自由に遊べない児
童生徒のために「放課後の時間」(勉強または体育館やグラウンド
での遊びの時間)を確保する、そんな毎日を過ごしています。
中学部は週 2 回部活動の時間を設け、1 期は柔道と美術を行い
ました。小学部は 4 年生以上に工作、バスケットボール、和太鼓、縄
跳びの 4 コースでクラブ活動を行いました。私自身最初は中学校の
生活リズムが抜けず最初苦労しましたが、少しずつこのリズムにも
慣れてきました。そして 7 月下旬から約 1 か月間の夏休みに入ります。
ミャンマーの常識②
車は大きな投資?~日中のヤンゴンは交通渋滞がひどくて大変です。噂では 1 か月に 1 万台ずつ増えているとか…。車のほとんどは日本の中古車ですが、ミャンマーは左側通行のため新車
は左ハンドル仕様のものでないと輸入できません。ちなみにかつては中古での購入金額よりその後の売却金額が高くなることは当たり前で、資産の1つでした。