ニュースレター2014 - ガールスカウト日本連盟

Our Chalet
Helen Storrow Seminar 2014
“Young Woman Leading
for a Green Future”
お
事業名:ヘレンストローセミナー
会 場:アワシャレー(スイス アデルボーデン)
日 程:2014 年 3 月 22 日(土)~29 日(土)
テーマ:環境に優しい未来へ導く若い女性
目 的 実践的なリーダーシップ開発や、現在の環境問題について学び、
参加者自身がチェンジエージェントとして良い変化をもたらす指
導者となる。
参加者:33 ヶ国 35 人
島根県第3団
野井ちなつ
リーダーシップ
1 日目に WAGGGS と WLDP(WAGGGS リーダーシップ開発プログラム)につい
て学びました。その後、各パトロールで自国だけでなく、国際的視野を持ったリー
ダーとして何が必要であるのかを話し合い、リーダーシップを身に付けるためのレ
シピを作り、まとめました。
また、一週間の活動を通し、リーダーの様々な役割を体験することで、自分の得意・
不得意とする役割に気づくことができました。あるパトロールでの活動で、必ず一
人ずつリーダーとしてパトロールをまとめるアクティビティーがありました。言葉、
文化、価値観が違い、コミュニケーションをとることに苦戦する場面もありました
が、パトロールのメンバーや他の姉妹たちはレシピに書いてある「尊敬」「気配り」
「愛」などを自然と行動に反映できていたため、互いの違いを尊重しあいながら楽
しく活動することができました。頭で思ったり考えたりするだけでなく、きちんと
行動に反映できていることが大切だと感じました。
Free Being Me
多くの少女、女性、また次世代の少女たちが自信を持って過ごせるようにガールガ
イド・ガールスカウト世界連盟が Dove とコラボレーションしているプロジェクト。
パトロールごとで各国の女性がコンプレックスに感じていること、美しい女性の特
徴を話し合い、国により美の違いが様々なことを学びました。自分の容姿をマイナ
スに捉えず、
「自分は美しい!」と自信を持って言う女性が増えるよう一人ひとり考
えを紙に書き、意見を出し合いました。
価値観
2 日目は、自分が特に大切にしている価値を価値カードから 5 つ選び、さらにその
中から 3 つ選び抜き、同じ価値観を持っている仲間を見つけてグループに分かれま
した。そして、なぜ自分たちがそれを選んだのかをグループ内で話し合って一つの
文章でまとめ、グループごとに発表しました。他のグループの発表を聞きながら、
同じ目的で集まっている、同年代の人たちでもそれぞれ価値観が違うということに
改めて気づかされました。
インターナショナルナイト
姉妹たちがそれぞれ民族衣装をまとい、5 つの地域に分かれ、ファッションショー
や歌、ダンスを披露しました。各ブースに並べられたお菓子を楽しんだり、アフリ
カやアイルランドのダンスを全員で踊ったり、各国の文化を楽しみました。
日本のブースでは、わさび味の Kit Kat やミルキーキャンディー、日本のガールス
カウトのパンッフレットやワッペン、出雲の観光パンフレットなどを出し、好評で
した。浴衣もとても好評で、
「私も着たい」という姉妹もいて嬉しく思いました。
環境問題ポスターギャラリー
3 日目は、事前課題となっていた各国での環境プロジェクトの紹介ポスターをギャ
ラリーウォークで発表しました。私はピースプロジェクト Greener×Greener と毎
年行っている地域の川清掃活動と、
「地球の秘密」の作者である坪田愛華さんの父親
でもあり、UNEP 日本事務局名誉理事長でもある坪田正さんの環境問題に関する講
「地球の秘密」の本に興味を持つ姉妹たちが多く、本を
演会について発表しました。
紹介したところ、読みやすく、しかも大変環境について詳しく学べる、ということ
で好評でした。
植樹活動をしている国がたくさんあり、私の団では植樹活動を行ったことがないの
でプロジェクトとして取り上げたいと思いました。イギリスの川の汚染清掃とマレ
ーシアの EM 団子で川をきれいにするプロジェクトが特に人気を集め、みんなの前
で発表をしました。
スイスナイト
アルペンホルン奏者がゲストで来てくださり、アルペンホルンとアコーディオンの
生演奏を楽しみました。また演奏に合わせてスイスの歌も披露され、1 曲でしたが
みんなでスイスの歌を歌いました。初めてドイツ語で歌を歌ったので難しい部分も
ありましたが、みんなで歌い終わったときには達成感を感じました。
生演奏の後はパトロール対決でスイスのクイズをし、スイスの文化を学びました。
屋外チャレンジアクティビティー
4 日目は、アドベンチャーワールドへ行き、ジップラインで 100m ほどの距離を横
断したり、25m の橋からロープ 1 本で下に下りたり、橋の真下にあるはしごや 1 本
のロープの上を歩くアクティビティーをしました。どれも初めての体験でしたが、
恐怖心よりもワクワク感のほうが大きかったです。それでも恐怖心が勝るときがあ
りましたが、姉妹たちの応援や励ましにとても助けられました。
同じパトロールで高所恐怖症の姉妹がおり、ジップラインに挑戦するまでにとても
時間がかかっていましたが、彼女が勇気を出し挑戦した姿を見て、恐怖心を克服す
るのがどれだけ大変であるか、そしてそれが大きな自信になり、周りの人へも影響
を与えるということを学びました。
イグルー作りとリーダーシップ
5 日目はグループに分かれ、イグルーというカナダやアメリカなどに住むエスキモ
ー諸民族の家を作りました。タイムキーパー役、雪でブロックを作る役、ブロック
を積み重ねる役、メンバーの気分を盛り上げる役、メンバーの調子に気を配る役、
など数分ごとにリーダーの役割を変え、全員が全ての役割を担当しました。自分が
どの役割を得意、不得意としているか体験を通して気づくことができ、チームワー
クの大切さも学びました。
キャンプファイヤー
キャンプファイヤーでは、有志による演劇から始まり、その後皆が集会やキャンプ
ファイヤーなどでしているゲームや歌、ダンスを発表していきました。島根県、日
本だけで活動していたら知ることのないゲームや歌ばかりだったので、今後集会や
キャンプのときなどでスカウトたちと共に楽しみたいと思いました。
多くのスカウトやリーダーに知っていただきたいので、機関紙ガールスカウティン
グでいくつかゲームを紹介できたらと考えています。
アドボカシーワークショップ
「コミュニケーション」
「影響&陳情問題」
「メディアと働く」
「キャンペーン」の中
から 1 つを選び活動しました。私が選んだのは「コミュニケーション」です。小さ
なプラスチックのおもちゃを使った伝言ゲームで、どんな形をしているのかを聞い
て伝えに行く役に選ばれましたが、詳しく聞くこと、そしてそれをきちんと相手に
伝えることがとても難しかったです。
アクションプラン
今回私が考えたアクションプランは、年々減少している木を植える、植樹活動に目
を向けました。事前課題でもあった環境問題ポスターを見ていると多くの国が植樹
活動をしていると知り、地球の原点である「木」についてスカウトたちと勉強し、
それから植樹活動に取り組んでいきたいと考えています。
作成したアクションプランは WAGGGS の HP、GLOW に掲載し、姉妹たちがどの
ような活動を計画しているのか、全員のアクションプランを見ることができます。
感
想
四六時中英語尽くしで言葉の壁があり、意見が中々言えずに悔しく、くじけそうに
もなりましたが、姉妹たちと互いの経験や文化の違いを共有し助け合い、共に新し
いことに挑戦する毎日は日本では体験できないものばかりでした。
アワシャレーでの生活の中では、ゴミ出し・ブログ・ゲーム・水量調査・食前の歌
の役割があり、毎日パトロールごとで交代して行いました。私の団では、食前の歌
など、主に年上のスカウトが担当しているので、今後はブラウニーも含め、キャン
プや舎営の時にパトロールでの役割を与えていきたいと思います。
また、トイレやシャワー室など、目の入りやすいところに節電・節水に関する豆知
識が貼ってあり、節電・節水を心がけるようになりました。スカウトや他の利用者
の方にも、少しでも節電・節水を意識してもらえるよう、普段の集会場、キャンプ
や舎営などで使用する施設にこのような豆知識を貼りたいと思います。
事後課題のアクションプランでは、植樹活動を行っている国の姉妹たちからのアイ
ディアを参考にしながら進めていきます。また、植樹活動以外にも EM 団子で川を
きれいにする活動など他国の姉妹たちの活動はもちろん、日本の他県での活動も参
考にし、まずは地域からきれいな環境を作っていきたいと思いますので、ご協力よ
ろしくお願いいたします。
一人では決して体験できなかった今回のセミナー。素敵な機会を与えてくださった
方一人ひとりに感謝します。有難うございました。
島根県第3団 野井ちなつ