事例2(西大分) 整 備 方 針 1.基本理念 1.1 一般 恵まれた立地と自然環境を活かして、多くの市民にとって日常的な交流、賑わいの場 としてのウォーターフロント空間を目指すと共に、大規模地震発生時の住民緊急避難・ 緊急物資輸送機能を有する再開発。大分市中心で唯一のウォーターフロント。平成 17 年度フェリーターミナル移転予定。 1.2 地域アイデンティティの明確化 2.対象範囲 2.1 整備対象範囲。 添付図整備対象範囲の通りとする。 3.対象地区の特性 3.1 背後都市の特性について 大分市の人口は、平成 17 年 11 月末日現在以下の通り、46 万人である (住民基本台帳人口+外国人登録人口) 総 465,543 数 男 223,626 世帯数 188,849 区 女 人 241,917 口 面 積 分 世帯数 全 市 188,849 465,543 223,626 241,917 501.13 本 庁 86,872 197,797 93,724 104,073 70.45 鶴 崎 27,352 74,369 36,284 38,085 54.26 大 南 9,812 28,476 13,694 14,782 121.23 稙 田 33,810 85,488 41,087 44,401 49.34 大 在 9,637 22,733 11,621 11,112 12.99 坂ノ市 6,016 15,989 7,640 8,349 49.09 佐賀関 4,921 12,361 5,771 6,590 49.42 総 数 男 1 女 (k ㎡) 野津原 明 野 1,957 5,285 2,540 2,745 90.63 8,472 23,045 11,265 11,780 3.72 商圏人口(平成 15 年) 大分市 1次商圏 2次商圏 (大分市を含む) 3次商圏 合計 平日 412,299 426,906 51,470 76,100 554,476 休日 414,067 431,409 66,739 115,135 613,283 3.2 港湾の特性 大分港発祥の地、西大分はその昔、神宮寺浦と呼ばれ、今から約 450 年前、時の領主 大友宗麟がポルトガル及び明との交易を営む秦西文化の輸入港として隆盛を極めてい ました。 昭和 26 年には重要港湾に指定され、昭和 39 年には新産業都市の指定を受けて以来、 急速に整備が行われてきました。 平成 5 年度から大在地区において、多目的国際ターミナルの整備に着手し、5 万トン 級の大型コンテナ船が接岸可能な岸壁(−14m)1 バースが平成 8 年度に完了しました。 また、西大分地区においては再開発事業推進にあたって、段階的整備に向けて今後、 事業着手時期を判断しているところです。 新産業都市建設等の推進に伴う、大分港の東九州及び瀬戸内海における物流の玄関港 としての充実強化、並びに老朽化した港湾施設の再編など港湾の再開発による、歴史を 踏まえた賑わいと潤いのある都市型ウォーターフロント計画や、安全で快適な海洋性レ クリエ−ションの創出による、親しまれる港づくりを実施します。 3.3 対象地区の特性 大分港発祥の地区。日豊本線西大分駅から 200m、国道 3 号線に接している。交通利 便性に優れている。水域では、フェリーターミナルが平成 17 年度中に 300mほど東側 に移転することとなっていて、水域の活用が期待できる。 対象地の東隣には漁港機能があり、その背後には海を眺められる飲食店の集積がある。 西はしには民間のマリーナがある。対象地の陸域では、再開発の一環として、緑地整備 が進められている。現フェリーターミナルの建屋と複数棟の倉庫郡の活用が可能である。 3.4 対象地域整備構想の経緯 平成2、3 年「ポートルネッサンス21調査」 平成 4 年 8 月 平成 11 年 3 月 「大分港港湾計画」で再開発計画意中付け 港湾計画一部変更で規模縮小 2 平成 12 年 3.5 大分港(西大分地区)再開発計画調査(再開発計画全体構想図参照) 関係組織・団体 大分県 大分市 国土交通省九州地方整備局 大分ウォーターフロント開発(株)県関連第 3 セクター ㈱ベイプラン NPO法人みなとまちづくり(指定管理者) NPO法人大分ウォーターフロント研究会(平成 2 年設立 企業経営者、新聞社等 60 名) 大分港・西大分地区みなとまちづくり協議会 4. 整備地区が目指すコンセプト ○ 市民が自由にアクセスできる開放されたウォーターフロント空間の整備 ○ ウォーターフロント公園(緑地) 、商業施設(交流拠点施設) 、フェリー(ふ頭施 設)及び周辺地域を連携した地域コミュニティの形成 ○ 歴史ある既存施設を活用した暖かみのある施設づくり ○ 小さく生んで、大きく育てる、無理のないステップアップ計画(段階整備) 5. 水域及び陸域の利用計画 5−1陸域の権利関係 5−2陸域の利用計画 水際線からおおむね 50mは、ウォーターフロント公園としてオープンスペースを整 備する。公園の背後の既存倉庫およびその用地に各種商業施設を整備する。 特に、現フェリーバースの桟橋上は、海上レストランを導入する。また、水域西側の 斜路はディンギヨットおよびセールボードの出入施設とし、斜路に艇庫を設置する。 5−3水域の利用計画 第一に、マリーナを整備する。その中にダイビング等の営業用小型船も収容する。デ ィンギヨットおよびセールボードの訓練海域を設定する 6. 交通等基本インフラの現況及び整備・維持の計画 ① 西大分駅からの街路は、市が歩道を整備をし、維持する。 ② 対象地域直背後の道路からは、大型車及び通過車両を排除し、歩行空間としての 条件整備をする。 ③ 民間の駐車場を、上記道路の背後に誘導する。 3 ④ 上記道路を含め、区域内の案内標識、街灯、植栽を整備する。 ⑤ 公園から西端の斜路に至る水辺のプロムナードを検討する。 7. 既存施設の保全、活用の方針 既存倉庫は極力活用する。 8. 整備地区周辺の制約条件等 特にない。 9. 官民の役割分担、協働の方針 ウォーターフロント公園および水辺のプロムナードは県が整備し、指定管理者に管理 委託する。 既存倉庫を利用した商業施設は、民間の進出を期待する。 マリーナは、県又は市が設置し指定管理者に管理委託するか、PFI方式により民間 の整備・運営を期待する。 フェリー桟橋上の海上レストランは、第三セクターを活用して整備し、テナントを入 れる。 10.街区設計、景観に関する細目 特にない。 11.整備方針に対する代替案の提案の範囲及びその手続き。 水域・陸域の対象範囲は、2.で図示した範囲とするが、可能性のある拡張提案は検 討の余地がある。民有地を含む場合には、地権者の同意書を添付するものとする。提案 は、港湾課計画係に提出するものとし、港湾課は必ず受け取り、6 ヶ月以内に文書で検 討結果を回答すると共に、本方針の変更として公表するものとする。 12.参考資料 ①市長期構想 ②港湾計画 ③都市計画 ④港湾管理条例 ⑤市勢統計 4 整備対象範囲 5 大分港西大分地区際開発計画全体構想図(大分県のパンフレットから) 6
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