2005年度受賞者 – 荒井良二氏とフィリップ・プルマン氏

2005年3月16日
プレスリリース
連絡先: ラリー・レムペルト(Larry Lempert) 電話:+46 (0)70 463 12 20
アンナ・ココリロ(Anna Cokorilo) 電話:+46 (0)70 602 51 15
2005年度受賞者 – 荒井良二氏とフィリップ・プルマン氏
2005年度のアストリッド・リンドグレン記念文学賞は、日本の挿画家、荒井
良二氏および英国の作家、フィリップ・プルマン氏に授与される。
審査委員の理由:
「荒井良二(日本)は、斬新、大胆、気まぐれ、全く独自の発光力を持つ
絵本画家である。彼の絵本は、子供と大人に同時にアピールする暖かさを発
散し、茶目っ気のある喜びと奔放な自然さがある。絵の具は、彼の手を経て
あたかも音楽の流れのように常に新しいアドベンチャーへ飛び出し、子供達
に自分で描き、語らせたがる。子供達にとって、描くこと自体が詩的で偽り
のないストーリーアートである」。
「フィリップ・プルマン(英国)は、歴史小説やファンタジーから社会写
実主義や笑い転げるようなパロディーまで多様なジャンルに名人芸を持つ物
語作家である。豊かな創意工夫、言語的輝き、心理的な観察力で彼は、「今
、現在」への焦点を失わずに独自の世界を創造し探求する。カラフルな登場
人物を通じて彼は、若者の味方であり、権威を問い、人間性と愛の力を説き
、最も暗い状況の中でも楽天的な子供を信じる心を失わない」。
SWEDISH NATIONAL COUNCIL FOR CULTURAL AFFAIRS
P.O. Box 7843, SE-103 98 Stockholm, Sweden Visiting address: Långa raden 4, Stockholm, Sweden
Phone: +46 (8) 519 264 00 Fax: +46 (8) 519 264 99 E-post: [email protected] Website: www.alma.se
報道写真および受賞者に関するより詳しい情報は、文学賞のホームページw
ww.alma.seで、また報道資料は、英語・フランス語・日本語・スペイン語・
ドイツ語で提供。著者略歴および文献目録添付。
2005年5月25日にストックホルムのスカンセン野外博物館で行なわれる式典
で、ビクトリア王女(H.R.H Crown Princess Victoria)
が賞を授与する。授賞式は一般開放される。
アストリッド・リンドグレン記念文学賞(ALMA — Astrid Lindgren Memorial
Award)は、スウェーデンの政府に創設された世界最大の児童青少年文学賞。
賞金500万クローナ(約7350万円)が毎年、アストリッド・リンドグレンの
人間的精神にかなう作家活動、挿絵画家活動、児童青少年の読書の推進に貢
献した活動を対象に授与される。賞の目的は世界中の児童青少年文学への関
心を強化、高めるためであり、また、グローバルなレベルで子供の権利を促
進することにある。文学賞は、スウェーデン国立文化評議会によって管理運
営される。
昨年度の受賞者は、ブラジルの作家リギア・ボジュンガ(Lygia
Bojunga)。2003年度には、オーストリアの作家クリスティーネ・ネストリン
ガーと米国のイラストレーターおよび作家モーリス・センダックが受賞して
いる。
連絡担当者:
ラリー・レムペルト(Larry Lempert)
審査委員会委員長
電話: +46 (0)70 463 12 20
電子メール: [email protected]
アンナ・ココリロ(Anna Cokorilo)
文学賞事務局長
電話: +46 (0)70 602 51 15, +46 (0)8 519 264 00/08
電子メール: [email protected]
2
ヘレーネ・コムロス・グリル(Helene Komlos Grill)
文学賞情報担当官
電話: +46 (0)73 360 46 94, +46 (0)8 519 264 00/06
電子メール: [email protected]
ペール・スベンソン(Per Svenson)
文化評議会報道部長
電話: +46 (0)70 397 76 80 +46 (0)8 519 264 00/49
電子メール: [email protected]
3
荒井良二
日本の絵本画家、1956年山形で生まれ、東京在住。
荒井良二は、日本大学芸術学部で美術教育を受け、他の作家と共同または単
独で児童、ユーモア、民話、詩集の絵本など、すでに数多くの様々な絵本を
創作している。広告、雑誌のイラストレーション、舞台美術の経験もある。
彼の絵本は、国内外の一連の賞を贈られており、1986年玄光社主催の第4回
チョイスに入選、1990年イラストレーター賞年鑑イラストレーション新人賞
、1997年に「うそつきのつき」で小学館児童出版文化賞、また1999年には「
なぞなぞのたび」で石津ちひろと共にボローニャ国際図書展特別賞、「森の
絵本」で詩人長田弘と第31回出版社講談社文化絵本賞を受賞している。
フィリップ・プルマン
英国作家、1946年英国ノリッジ生まれ。
フィリップ・プルマンは、ファンタジー小説3部作His Dark
Materials(「ライラの冒険シリーズ」)で最も良く知られるが、多くの異な
るジャンルに著書がある。プルマンは、多様な未知の世界を取り入れ、善と
悪に両義性を持たすことにより、ファンタジー小説のジャンルを革命的に更
新した。ビクトリア時代の英国を背景に演じられる彼の歴史的なサリー・ロ
ッカートシリーズでは、特に「ライラの冒険シリーズ」のライラにも当ては
まり、他の彼のヒロインの特徴でもある、並外れた強さと独立心を持つ若い
女性が登場する。プルマンは、その他にも現代写実的な青少年向け小説、ま
た巧みな伝説の改作や著名な童話のパロディーを書いており、全てのジャン
ルで、名人的な語り口と優れた人間性の知識を結びつけている。彼は、数多
くの賞を贈られており、ウィットブレッド賞(2001年)を受賞した初の児童書
作家でもある。
4