化学分野① - スクール21

≪スクール21≫
2016 テレ玉入試特別番組「埼玉県公立高校入試の傾向と対策」練習問題
【 理 科 】
化学分野①
次の実験について,あとの問に答えなさい。
実験 60℃の水100gを入れた3つのビーカーA,B,Cを用意し,温度を60℃に保ちながら,
Aには硝酸カリウム,Bにはミョウバン,Cには食塩をそれぞれ溶かし,飽和水溶液を作った。
その後,水溶液の温度を20℃まで下げたところ,結晶ができているのが観察された。
図は100gの水に溶ける物質の質量と水の温度との関係を表したグラフである。
問 この実験で,結晶が一番多くできるのは,ビー
カーA,B,Cのうちどれか。図を参考に理由も
含めて答えよ。
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化学分野②
酸素の関係する反応に興味を持ち,次の実験を行った。あとの問に答えなさい。
実験1 図1のように石灰石にうすい塩酸を加えて発生する気体を,ペットボトルに半分程度集め,
水を入れたまま栓をした。そのペットボトルをよく振ると,図2のようにつぶれた。
実験2 次の図3のように,水を入れた水そうを用意し,水そうの底に棒を立てた土台を置いた。
火のついたろうそくを棒の先に取りつけ,底を切り取ったペットボトルをかぶせ,すばやく
ペットボトルに栓をしたところ,30秒後にろうそくの火が消え,ペットボトル内の水面は
2.4㎝上昇した。
問 実験2でペットボトル内の水面が上昇したのはなぜか。実験1,2の結果をもとに,説明しなさ
い。
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化学分野③
うすい塩酸に石灰石を加えたとき,石灰石の質量と発生する気体の質量を調べるために,次の実験を
行った。あとの問に答えなさい。
実験
1 うすい塩酸20㎝3を入れたビーカーと,石灰石1.00gをのせた薬包紙をいっしょに電子てん
びんにのせ,反応前の質量を測定した。
2 この石灰石1.00gをビーカーに入れたうすい塩酸に加えたところ,石灰石は気体を発生しな
がら全部溶けた。
3 気体の発生が完全に終わったあと,反応後の質量を電子てんびんで測定した。このとき発生した
気体の質量を求めたところ,0.44gであった。
問 下線部分について,この実験で発生した気体の質量は,電子てんびんで測定した反応前の質量か
ら反応後の質量を引くことにより,求めることができる。その理由を,「質量保存の法則」という
用語を用いて書きなさい。
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化学分野④
Sさんは,酸とアルカリの反応について調べるため,実験1,2を行った。
実験1
ビーカーにうすい水酸化バリウム水溶液20.0㎝3を入
れ,図の装置を用いて,モーターが回転するかどうか調べ
た。
次に,うすい硫酸をビーカーに1.0㎝3ずつ合計10.0
㎝3加え,加えるごとにモーターが回転するかどうか調べた。
ただし,電極は,モーターの回転を調べるときだけビー
カーに入れた。
実験2
ビーカーをかえてうすい水酸化ナトリウム水溶液20.0㎝3を入れ,BTB溶液を加えた後,図の
装置を用いて,モーターが回転するかどうか調べた。次に,加える酸をうすい塩酸に変えて,実験1
と同様の操作を行った。なお,加えた酸の体積の合計が4.0㎝3のときに,ビーカーの水溶液は緑色
に変化した。
表は,実験1,2の結果について,モーターが回転した場合を○,回転しなかった場合を×で示し
たものである。
表
0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
実験1
○
○
○
○
×
×
×
○
○
○
○
実験2
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
加えた酸の体積
の合計〔㎝3〕
問 表の実験2の結果について,加えた酸の体積の合計にかかわらず,モーターが回転した理由を,
水溶液中のイオンのようすをふまえて書きなさい。
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生物分野①
次の実験について,あとの問に答えなさい。
実験 2本の試験管A,Bを用意し,試験管Aにはタンポポの葉を入れ,試験管Bにはタンポポの葉
を入れず,それぞれに息を十分に吹きこんでゴム栓をした。試験管A,Bに十分に光を当てた
後,それぞれの試験管に少量の石灰水を入れて再びゴム栓をし,よく振った。試験管AとBの
石灰水のにごり方を比較したところ,ちがいが見られた。
問 試験管Bと比較したとき,試験管Aの石灰水のにごり方にどのような違いが見られたか。タンポ
ポの葉のはたらきに着目して,理由を含めて答えなさい。
生物分野②
オオカナダモを用いて次の実験を行った。あとの問に答えなさい。
実験
1 三角フラスコの水を沸騰させ,水中にとけている気体を追い出してから,ふたをしてさました。
2 1の水に青色のBTB溶液を加えてから,二酸化炭素をふきこんで水溶液の色を緑色にした。
3 試験管A,Bに同じくらいのオオカナダモと2の水溶液を入れゴム栓をした。その後,試験管A,
Bをそれぞれ水の入ったビーカーに入れてスタンドに固定し,暗室に置いた。
4 試験管A,Bをいれたビーカーの水を15℃に保った。次に試験管Aには弱い光を当てた。一方
試験管Bには光を当てなかった。この後,十分に時間がたってから,水溶液の色の変化と発生し
た気泡の量を調べた。
結果
試験管A
試験管B
光の強さ
弱い
光なし
水溶液の色
緑色
黄色
気泡の量
ほとんど発生しない
発生しない
問 試験管Bの結果からわかることをふまえ,試験管Aの水溶液が緑色のままだった理由を二酸化炭
素ということばを用いて書きなさい。
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生物分野③
植物の細胞分裂のようすを調べるために,次の実験を行った。あとの問に答えなさい。
実験
1 タマネギの根の先端を5㎜くらい切り取り,うすい塩酸に入れて約60℃の湯で3分間あたため
た。
2 塩酸で処理した根を,スライドガラスにのせ,柄つき針でほぐした。 3 細胞の核を観察するため,柄つき針でほぐした根に染色液を1滴落とし,数分おいてからカバー
ガラスをかぶせた。
4 ろ紙をかぶせ,その上からカバーガラスを指で押して,根を押しつぶした。
5 作ったプレパラートを顕微鏡で観察し,細胞分裂のようすをスケッチした。図は,そのときのよ
うすをスケッチしたものである。
問 細胞分裂には,この実験で観察される細胞分裂のほかに,生殖細胞ができると
きの特別な細胞分裂がある。この特別な細胞分裂の特徴と,そのような細胞分裂
が行われる理由を,染色体の数に着目して書きなさい。
生物分野④
SさんとTさんは,土の中の微生物のはたらきについて確かめる実験の計画を話し合いました。
Sさん「落ち葉の下の土を掘ったとき,落ち葉のようすが下にいくほど細かく変化していたよ。
細かくなった落ち葉は,その後,どうなるのかな。」
Tさん「細かく変化した落ち葉は有機物だから,土の中の微生物のはたらきによって分解され,
無機物になると思うな。」
【実験の計画】
SさんはTさんの考えを確かめる実験を考えました。
水の入ったビーカーに落ち葉の下の土を入れてかき混ぜ,その上ずみ液がうすいデンプン溶液を分
解するかどうかを,ヨウ素液を使って調べる。
問 Sさんの計画した実験の対照実験として,煮沸し殺菌した上ずみ液を使い,ほかの条件は同じに
して実験をしました。それぞれの実験がどのような結果になれば下線部のTさんの考えが正しいこ
とを確かめることができますか。「ヨウ素液」という語を使って書きなさい。
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理科 練習問題 【模範解答】
化学分野①
結晶が一番多くできるのはビーカーAである。なぜならば,硝酸カリウムは60℃から20℃の間
で水の温度による溶解度の差がいちばん大きいからである。
化学分野②
ろうの燃焼でペットボトル内の酸素が使われ,発生した気体(二酸化炭素)の一部が水に溶けたから。
化学分野③
質量保存の法則より,反応の前後で物質全体の質量は変化しないが,発生した気体が空気中に出て
いき,その分の質量が減少するから。
化学分野④
反応によってできた塩が電解質であるため,モーターが回転するために必要となるイオンが十分に
あったから。
生物分野①
タンポポの葉が試験管内の二酸化炭素を吸収し,試験管内の二酸化炭素が減少したため,試験管A
の石灰水は試験管Bほどにごらなかった。
生物分野②
光合成で吸収される二酸化炭素の量と呼吸で放出される二酸化炭素の量がほぼ等しいから。
生物分野③
特徴は,染色体の数が分裂前の半分の生殖細胞を作ることである。これは,2つの生殖細胞が受精
してできる細胞の染色体の数を分裂前と同じにするためである。
生物分野④
対照実験では,ヨウ素液を加えると青紫色に変化するが,Sさんの計画した実験では変化しない。